あの有名人のアルバイトにまつわるさまざまな話をお送りするこのコーナー。毎回、下積み時代の隠れた努力や、おもしろいエピソードをお届けします。

佐々木蔵之介(ささきくらのすけ)
人気劇団「惑星ピスタチオ」で看板俳優として人気を博し、退団後もTVドラマ、映画、舞台など多方面にわたって活躍。「白い巨塔」(CX系)、「離婚弁護士」(CX系)などの人気作品にも次々出演。甘いマスクと、シリアスな二枚目からコミカルな三枚目まで幅広くこなす演技力の高さで、いまやあらゆる方面からひっぱりだこの存在に。
所属事務所ケイファクトリー公式サイト


―― 今までどのようなアルバイトを経験しましたか?

一番初めは高校の時で、友人が一週間クラブの合宿に行くということで、その間のピンチヒッターで新聞配達の手伝いをしました。その後もいろいろやりましたが、ちょっと変わったものでは、夜中に、とある大きな倉庫で、次々と持ち込まれる伝票の通りにひたすら品物を揃える仕事とかね。この作業を夜の間中黙々と続けるんですよ。もう途中から集中力なんか吹っ飛んで、ミスを連発したりしていました。体力的にも精神的にもちょっと厳しい仕事でしたね。面白かったのは魚屋のアルバイト。これは時給もよかったですよ。夕方くらいになると、魚の値段が昼間の10分の1になったりするのを見て、「こんな値段になっちゃうの?」とよく驚いていましたね。1日の間に値段から0が一つとれてしまうというのが衝撃でした。
 

―― 一番印象に残っているのはどんなアルバイトですか?

選挙事務所の手伝いです。僕は学生の頃演劇サークルに所属していて、時々こういうアルバイトのオファーが来たりしていたんです。それで、ある方の選挙活動を手伝っていたんですが、僕の仕事は子供向けのウサギの着ぐるみ役(笑)。初めて被った時に漂った“たて笛”のにおいが印象的です。あれはきつかったなぁ。僕はただでさえ身長が182cmあるので、着ぐるみを着ると2m超のウサギになるんです。子供向けに用意したウサギだったのに、逆におびえさせるばかりでしたね(笑)。候補者の演説中は脇でじっとしてなきゃいけないんですけど、その頃は夏真っ盛りで、アスファルトが鉄板のように熱くなっていまして…。照り返しを受けてもうろうとしているところに、表面積の大きいウサギの耳が風をもろに受けて、ずっとフラフラしていました。もう長々と演説された時なんかは、隣で「蹴ったろか!」って何度思ったことか(笑)。
今、ここでウサギが候補者の先生を蹴り飛ばしたら面白いなぁ…なんてことを、ずっと考えながら耐えていましたね。
 

―― アルバイトを通して印象に残っている人はいますか?

家庭教師をしていた時の生徒ですね。高校受験を控えた男の子だったんですが、やはり一緒に戦っていると、どんどん愛情が沸いてくるというかね。無事に合格した時には、自分のことのように嬉しかったのを覚えています。彼だけは僕のことをいまだに「先生」と呼ぶ世界で唯一の男です(笑)。
 

―― 最後に読者の方へ、アルバイトを選ぶ際のアドバイスをお願いします

「間宮兄弟」という映画で、僕は主役の「明信」役をやっているんですが、彼の職業がビール工場の研究員。撮影は実際の工場で行ったのですが、その際、研究員の方にいろいろなお話をうかがったり、実際のお仕事の様子を見学させてもらったりしたんです。そこで強く感じたのは、研究員の皆さんのビールに対する愛情の深さですね。本当にビールが好きだし、自分の仕事に誇りを持っていました。仕事が終わって飲みに行っても、やっぱりビールを飲んでしまうそうですよ。なので、仕事を選ぶ際には、自分が一番楽しめることや、喜びを感じられることに関する職業にするといいと思います。困難はもちろんあると思いますが、辛いだけでなく楽しめるということが大切だと思いますよ。
 
 
 
 

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