埼玉県狭山市・入間市のジモバイに迫る!│バイトル

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【ジモバイ!Happy Life】Case1:埼玉県狭山市・入間市

ジモバイ!Happy Life case1 狭山市

ジモバイ(地元バイト)の素晴らしさを伝えるべく、毎回一つの街をフィーチャーし、そこで働く地元出身者たちのHAPPYな生活ぶりを紹介する新企画。今回は、入間基地のすぐ近く、埼玉県狭山市内のカフェで働く男女にご登場いただきます。どうして地元でバイトするの? 東京に出ないワケは? 地元の名所は? 他の地元民との交流は?……などなど、地元愛あふれる生の声をたっぷり聞き出し、その街の魅力に迫ります!

狭山市イラストマップ

埼玉県狭山市・入間市域にまたがる広大な入間基地。その脇の緑地にポツンと佇むアメリカン・テイストの古びた平屋が、今回取材に訪れた『ジョンソン・カフェ稲荷山』です。

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入間基地は航空自衛隊の基地ですが、かつてそこには「ジョンソン基地」という米空軍基地も存在したため、店名はそれにちなんでいるとか。マスターの小金丸総さん(46歳)が、「文化住宅の廃屋を改装して作った」というお店は、外観も内装も、古き良き時代のアメリカの匂いでいっぱい。上空からは、航空機が飛来する爆音がたびたび聞こえてきます。

今回は、そんなイカしたロケーションのカフェで“ジモバイ”する男女と、採用したマスターにお話を聞きました。

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右の男性は、入間市出身の加納裕介さん(30歳)。4年前に今の仕事に就いたのを機に親元を離れ、同市内の賃貸アパートで一人暮らしを始めたそうです。勤務地は「入間市に限りなく近い狭山市」なので、通勤時間はクルマでわずか10分程度。定休日の月曜日と第三日曜日以外はフル出勤し、カウンターでの接客のほか、買い出しや調理も担当しています。

左の女性は、狭山市出身の大橋優衣さん(21歳)。同市内の眼科で正社員として勤務する傍ら、昨年末からこのカフェでも臨時バイトとして働き始めました。「お店から徒歩30秒」の実家で、祖父母、両親、弟と共に暮らしており、週末や宴会などの繁忙時にヘルプとして駆り出されることが多いそうです。

――ではまず、このお店で働くことになった経緯を教えてください。

裕介「前のバイトを辞めてプラプラ遊んでいた時期に、地元・入間の飲み屋さんで『なんかいい仕事ないですかね?』とお店の方に相談したら、ここを紹介していただけたんですよ」

――このお店の存在は、紹介される前から知っていましたか?

裕介「はい。高校に通いながら酒屋さんでバイトをしていたころ、何度かマスターのお顔を拝見してますし、お店の名前も聞いたことがありました」

――実際に働いてみた感想は?

裕介「楽しいです。働きながら遊んでる、という感じですね。と言ってもチャラチャラ遊んでるわけじゃなく、真面目に働いてますけど、僕はお酒が好きだし、いろんな人と話すのも好きなので、毎日楽しみながら仕事をさせてもらっています」

――一方の優衣さんは、なぜここで働こうと思ったんですか?

優衣「小さなころから、近所にあるこのお店の雰囲気に憧れていたんです。カッコイイし、カワイイじゃないですか。だから、いつか働きたいとずっと思ってて、高校時代にいっぺん応募したんですけど、そのときはマスターに『お酒を扱う仕事なので、未成年はダメ』と断られました。でも、私がハタチを過ぎたらマスターがお声をかけてくださって、念願かなって働けるようになりました」

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マスター「実は彼女の弟が、僕の息子と同級生なんですよ」

優衣「ウチのお母さんはマスターと仲良しですから、私がここで働くことに賛成してくれましたね」

――優衣さんは眼科で正社員として働いているのに、それでもバイトをする理由は?

優衣「ずっと正社員の仕事だけだと、息が詰まるんですよ。お金のために正社員をやりつつ、楽しむためにバイトもしたい。お金の使い道ですか? 今しかできないことをやりたいですね。去年は富士山に登ったし、バリにも行ったから、今年はニューヨークに行きたいです」

――そんなおふたりを採用したマスターにお聞きしますが、バイトを採る際には、その人の何を重視しますか?

マスター「レジを任せることもある仕事だから、まず信用できる人かどうかを見ますね。優衣は家族同士の繋がりがあるから、その点は大丈夫。あと彼女の場合は、徒歩30秒のところに住んでるというのも、採用理由の一つでした(笑)。交通費がかからないし、飲んだときも安心ですからね。裕介に関して言えば、昔はちょっとグレてたみたいだけど、奴が酒屋でバイトしてたときの上司が、僕の同級生なんですよ。その同級生から『見た目はあんな感じだけど、真面目に働く奴だよ』という評判も聞いていたから、安心して採用できましたね」

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いずれも「人の繋がり」が採用の決め手になったことからもわかるように、この街には東京の都会ではみられないような濃密な人間関係と、そこから生まれる信頼関係が数多く存在するようです。

裕介「地元の人間関係でいうと、先輩との繋がりも深いですね。中学時代の先輩方や、いろんなバイト先で知り合った先輩方は、みんないい人たちばかりで、昔からよく食事をおごってもらったり、困ったときに助けてもらったり、本当によくしてもらってきました」

――そういった先輩方とは今でも交流がありますか?

裕介「中学時代の先輩の多くは仕事の都合で東京に行ってしまったし、僕自身も夜の仕事で土日に休めないから、以前のように一緒に遊ぶ機会は減ってしまいました。でも、酒屋さんでバイトしてた時代の先輩のひとりは今、そこの店長さんになっていて、モルトショーなどお酒のイベントがある度に僕を誘ってくれますし、クリーニング屋さんのバイトで知り合った先輩は今でも何かある度にウチのお店で大人数の予約を入れてくれたりして、飲むついでに僕の顔を見に来てくれます。そうやっていつまでも気にかけてもらえることは、本当にうれしいことですし、ありがたいことだと思います」

――自分も東京で働きたい、東京に住みたい、と思ったことはないですか?

裕介「前に一度、新宿でアパレルのバイトをしたことがあるんですけど、片道1時間の満員電車がどうしてもダメで……。人が多すぎて疲れるし、通勤で時間を食うのも苦痛だったので、『合わねえな』って思いました。以来、働くのは地元に限るって考えです。東京はあくまで遊びに行く場所。たまに行くから感動も大きい。『やっぱ東京はすげえな』ってたまに思うぐらいが僕にはちょうどいいですね」

優衣「私も以前、西武新宿線に乗って新宿の専門学校に通っていたんですけど、東京って人が多すぎて歩きづらいじゃないですか。その点、このあたりは『ほどよく人がいる』って感じで、混みすぎていないのがいいんです。小・中・高で一緒だった仲のいい友達もみんなこのへんに住んでいるから、私もこの街を離れたくないですね」

――同じ埼玉県内の、所沢や川越あたりで働くという選択肢は?

優衣「所沢も川越も交通の便はいいけど、夜になると見知らぬ女の子たちや、男の人たちがウワーッと大量に湧いてくる、みたいな感じで、ちょっと怖い(笑)。狭山はそういうのがないから安全です」

裕介「地理や隣人をよく知っていて、治安もいいから暮らしやすいって感覚は、女の子にはあるのかもね」

――そのほか、地元にはどんな魅力がありますか?

裕介「僕の地元の入間のいいところを挙げると、西武池袋線の入間市駅には特急が停まるし、東京もそこそこ近いし、ちょっと行けば秩父の山もある。あと、僕はクルマに乗るんで、高速が通ってるのもデカイですね。やっぱクルマは必需品。通勤も、買い物も、遊びも、ほぼすべてクルマで移動しますから」

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一方の優衣さんも普通免許を持っており、家のクルマを運転することもあるそうですが、正社員として働く眼科への通勤などで、毎日のように西武新宿線の狭山市駅を利用するとのこと。狭山市駅は近年、開発が進み、駅ビルが立派になったほか、周辺の商業施設も増えつつあります。しかし優衣さんは、そのことを決して喜んでいないのが印象的でした。

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優衣「これ以上、駅が立派になったり、周辺のお店が増えちゃうと、狭山が混んじゃうからイヤなんです」

裕介「俺も昔の超田舎だったころの狭山市駅のほうが好きだったな」

優衣「狭山のいいところは、何もかもが、いい感じのところにあるってこと。電車に1時間も乗れば東京まで行けるし、1時間半あればディズニーランドにも行ける。洋服や日用品を買うなら、クルマで数分のところに三井アウトレットパークやイオンもあるから、もうこれ以上発展しなくていいかも」

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――地元周辺に、遊ぶ場所はありますか?

優衣「ありますよ。休日にはよく、友達と一緒に飯能まで岩盤浴に行ったり、狭山スキー場までスノボしに行ったりしています」

裕介「地元で頑張ってる美味しい飲食店も多いよね。地元じゃない人が入間に遊びに来るんだったら、ジョンソンタウンなんかもオススメですよ」

――それは、どういう場所なんですか?

裕介「かつてジョンソン基地の軍人が住んでいた米軍ハウスを残したエリアで、白い平屋のレストラン、カフェ、雑貨屋とかが50軒ぐらい建ち並ぶ、まさに『アメリカそのもの!』って感じの小さな街です。僕は以前、ジョンソンタウンのカレー屋さんでバイトをしてたこともあって、それが飲食業に目覚めるきっかけにもなったんですよ」

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――ジョンソンタウンで働いていなければ、今ここにいることもなかったですか?

裕介「だと思います。あとは入間の名物といえば、毎年11月3日に行われる『入間基地航空祭』も見逃せません。普段は人通りが少ないこのへんのも、その日ばかりは大混雑。毎年30万人近い来客がありますからね」

――地元に自然を満喫できるスポットはありますか?

裕介「このすぐ近くに稲荷山公園があります。散歩とか花見とかに最適ですね。ウチのマスターはほぼ毎日、あの公園に通ってるみたいですよ」

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マスター「夜の仕事だし、お酒も飲むので、たまに“毒出し”に行ってます。散歩したり、芝生に寝転んで腹筋したり……」

優衣「私はたまに、あの公園にスケボーしに行きますね」

裕介「そのほか入間の魅力って、何があるかな?……あ、そうそう! イルマニアっていうラッパーの子が最近、テレビに出てるの知ってますか? あの子、地元の一コ下の後輩で、昔はよく一緒に遊んでたんですよ。あの子がテレビに出てくると、めちゃくちゃうれしいですね。10年近く会ってないけど、すごく応援してます。入間のマニア、イルマニアってくらいですから、あの子はホントに地元ラブで、ラップでいろいろ入間のいいとこ超言ってるんで、ぜひ聴いてみてください!」

あふれんばかりの地元愛を語り合ううちに、開店時刻の午後6時が近付いてきました。本日はマスターの知人のバンドがお店でライブを行うらしく、日が暮れるにつれお客さんが続々と集結。やがて店内は満席状態になりました。

裕介「お客様はやはり地元の方が多いですね。自衛隊の方もいらっしゃいますし、あとは近所の病院の看護婦さん、近所のママさん、などなど」

優衣「接客していて感じるけど、このへんは優しい人が多いですね。押し付けがましくなく、さりげなく、相手のことを思いやれる人が多い気がします」

地域に密着したお店であるためか、チェーン系の居酒屋とは違って、お客さん同士の距離も近く感じられます。木目調の店内では薪ストーブが焚かれ、木の温もりと火の温もり、そして人の温もりがやさしく充満。やがて音楽に合わせて自然と拍手が巻き起こり、店内の一体感が高まります。働く彼らのみならず、お客さんにとっても、ここは最高に居心地のいい空間のようです。

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――この先もずっと、地元を離れない予定ですか?

優衣「ゆくゆくは実家を出て友達とルームシェアするかもしないんですけど、するとしても狭山市かな。ずっと地元にいると思います」

裕介「いつかは仕事の都合とかで、この街を出て行くかもしれないけど、最終的には地元に戻る気がしますね。安心だし、両親が近いってのも大きいかも。両親には今までさんざん迷惑をかけてきたから、なるべく近くにいてあげたいです。そのほうが自分も落ち着ける」

両親のため、自分のために地元を大事にしたいという話を聞き、「次世代のことを考えても、地元はいいぞ」とマスターが話に加わってきました。

マスター「俺は中2のときにこっちに引っ越して来て、当時はこのへんが大嫌いだった。田舎臭くてイヤだな、と。でも自分が子供を育てる立場になると、自分が10代のころ地元の人たちにかわいがってもらったな、ということを思い出して、子供を育てるなら、自然もあるし、治安もいいし、知り合いも多いこのへんがいいかな、と思うようになったね」

裕介「さっき優衣ちゃんも言ったとおり、このへんは何につけても『ほどほど』なのがいいのかもしれませんね。良すぎちゃうと『なんか違うのかなー?』って感じるだろうし、悪すぎたら当然住まないだろうし(笑)。人の数も店の数も、東京との距離も、人との距離感も、ほどよい感じ。それが、入間や狭山の魅力ですかね。暮らしてみればわかりますけど、このへん、ホントにいいんですよ」

地元愛あふれるお話をたくさん聞かせてくれたお三方、本日はありがとうございました。
 当企画「ジモバイHAPPY LIFE」では、地元で働く若者を応援します。次回もお楽しみに!

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取材協力

  • ジョンソン・カフェ稲荷山
  • 埼玉県狭山市入間川4-22-8
  • Tel:0429-53-7007
  • Open:PM6:00~AM12:00
  • Close:毎週月曜日・第3日曜日
記事の担当者
バイトル BOMS記事担当者
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  • バイトル編集部ディレクター/ライター。1981年大阪生まれ。カメラマン、土方、コピーライター、コラムニストを経てdipに漂着。現在も休み休み修行しています。

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