第１回は学童保育士のアルバイトをする大学生、長谷川璃子さんにご登場いただきました。

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プロフィール

長谷川璃子さん 大学3年生。
アルバイト経験：コンビニエンスストアで約4年。年に3回、試験監督。
これらのバイトを継続しつつ、現在のメインは、週3~4回の学童保育でのアルバイト。
こちらは始めてから約8ヵ月。1ヵ月のバイト代：約6万円。

今のアルバイトを始めたきっかけを教えてください。

私は短期大学で保育士と幼稚園教諭二種免許を取得してから、４年制大学に編入学しました。
保育士の免許を持っていることは他の大学生にない強みだと思うんです。
だから大学に入った時に、それを生かせるアルバイトをしたいと思っていたら、後輩から学童クラブのバイト説明会があるから行ってみないかと誘われて。
同じ子どもに関わるアルバイトでも、幼稚園や保育園だと、パートさんや非常勤という形が多くなってしまうので、学生にはなかなか厳しいんですよね。
それなら学童クラブがいいかなと思って説明会に参加しました。

説明会の後、すぐに採用が決まったんですか？

説明会は大学のある岡山県倉敷市全域の学童クラブが参加するもので、大学生だけではなく主婦の方なども参加する大規模なものでした。
説明会が終わってから、学童クラブに見学に行って仕事を体験したり、お話しを聞いたりしました。
保育園や幼稚園は実習で行ったことがあるのですが、学童クラブは未経験。
こういう子どもとの関わり方もあるんだな、と新鮮に感じました。
未就学児との違いについて考え、自分の保育力を高めるためにもよさそうなので、ここで働きたい、と思いました。
それで後日、履歴書を持って面接に行き、採用が決まりました。

週に何日ぐらい勤務しているんですか？

3日から4日です。子どもたちの学校がある日は午後2時20分から7時まで。
学校がお休みの日は午後1時から7時までの勤務になります。
私は他の学生バイトとは違って保育士の免許を持っているので、正規職員さんとの人数調整をしながら、このぐらいの日にちを働いています。
職員は1施設につき正職員が3人と、アルバイトパートさんが最大で3人から4人。それで30～40人の子どもを見ています。

1日のお仕事の流れは？

私が行く2時20分は、自由遊びの真っ最中です。
天気のいい時は外遊びと中遊びに分かれて、自分が好きな遊びをする時間帯です。
その見守りをしたり、自分もいっしょに遊んだりします。
それから、3時半までずっと外と中の自由遊びで、3時半になったらおやつの準備。
当番の子どもと、正職員の方といっしょにおやつの準備をします。
おやつ前にはみんなが手洗いに行かなければいけないので、その見守りも大切です。
ちゃんと手を洗っているか、ペーパータオルは切れていないか、消毒もやっているか。それを見届けてから、いっしょにおやつ食べます。
その後は掃除があって、終わったらまた遊ぶ時間。
午前中は宿題などの学習支援もありますが、午後は基本ずっと遊ぶ時間なので、私は遊びがメインになります。
春休みのような学校がお休みの時には、１時に出勤。
お昼ご飯が終わった後なので、ちょっと食休みをして、その後は通常と同じ流れになります。

お仕事をする上でいつも意識していること、気をつけていることはどんなことですか？

保護者の代わりに子どもたちを見守るのが、学童クラブの指導員の仕事です。
だから、安全、安心に暮らせる環境を整えることが大事だと思っています。
たとえば、帰ってくる時の最初の声かけ。
「おかえり」という一言から、学童の暮らしは始まります。
家族の代わりに子どもに言葉をかけている。そこをいつも意識しながら仕事をしています。

印象に残っていること、嬉しかったことは？

今、うちの学童で一輪車が流行っているんですよ。
最初は数人しか乗れなかったんですけど、その子たちが乗っている姿を見て、いろんな子がチャレンジを始めました。
それで練習を始めてから１週間から2週間たったら、どんどん乗れる子が増えて。
そんなふうに、子どもたちが新しいことにチャレンジして、できることが増えていく姿を見るのはやりがいになります。
また、私、一輪車が得意なんですよ。それで、子どもたちが教えてほしいと寄ってくる。
自分で教えた子どもたちが乗れるようになった時は、すごく嬉しいです。
自分のことのように喜んじゃいます。 子どもたちは好奇心が強くて、どんどんチャレンジしていく。
転んでも転んでもめげずにチャレンジしていく姿を見ると、頼もしいなと思います。
でも一輪車、危ないんですよね。
まだ乗れなくてどこかにつかまりながら練習しているのに、手を離した瞬間にそのままのすごいスピードで走っていっちゃう子とかもいて、派手に転ばないか、すごく心配になります（笑）。
男の子は特に目が離せません。
それでも最近は、みんなが乗れるようになってホッとしています。

どんな人に向いているアルバイトだと思いますか？

子どもが好き、というのが大前提。
あとは遊ぶのが好き、体を動かすのが好きな人にも向いていると思います。
室内遊びで得意なことを持っている方も、いいですね。
指導員の中には絵を描くのが好きという方もいらっしゃいますし、工作が得意な人も。
子どもたちは大人たちがやっていることにすごく興味を持って、真似したがります。
だから、今までに子どもと接した経験がそんなに多くなくても、何か得意なことがあって、子どもが嫌いじゃなければ、絶対、大丈夫だと思います。
さらに、保育士や幼稚園教諭、小学校教諭を目指している人にもおすすめです。
実習の時に、すごく役に立つと思います。
実習では、保育士や幼稚園教諭と同じように、毎日、指導案や日誌を書きます。
指導案の作成って、実際の子どもの様子を考えて書くのが大事なんです。
この遊びをする時には何に気をつけなければいけないかとか、こう言葉をかけると子どもがどういうふうに動くかとか、予測する必要があります。
ここで多くの子どもに接していると子どもの動きが予測できるようなるから、指導案作成に役立つはず。
自分はすでに資格を持っているので実習に生かすことができないんですけど、これから実習を控えている学生の方たちは学童でアルバイトするのもいいんじゃないかと思います。

卒業後はやはり、保育士になるんですか？

保育士を考えてはいるのですが、企業で子どもに関わる道も探しています。
保育現場で働く以外にも、学校で学んだことや、学童クラブでのアルバイト経験が役に立つ仕事はあるんじゃないかと思っています。
いずれにしても、子どもに関わる仕事は続けたいです。
子ども、大好き！それが、自分の仕事選びの軸になっていくと思っています。

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