一番最初にやったアルバイトは高校生の時で、友達の親戚が立川で経営していたオモチャ屋さんですね。クリスマスから年末にかけて売り子をやったんですけど、なぜわざわざそこでアルバイトをしたかというと、その店に美人姉妹がいたからです(笑)。
浪人生の頃は、ホテルニュージャパンの近くにあった「シャンゼリゼ」という深夜レストランでウエーターをしていました。その店のお客さんだったのが「ザ・スパイダース」。
「うわー、マチャアキだ!」ってなりましたよ。すごくカッコよかった。他にも、ニュージャパンのお客とか“ラテンクォーター”っていう有名なキャバレー関係の怪しいお姉ちゃんがお客さんだったりして、ここのウエイター時代はとても楽しかったね。
その後、美大の受験に失敗して、デザインの専門学校に行ってからは、遊ぶ金欲しさに芝浦で「港湾労働者」をやりましたね。「港湾労働者」っていうのは朝、港に行って貨物船から袋ものを運んだり、銑鉄(せんてつ)やジャリを運んだりする仕事なんですけど、週に1日か2日はしてました。
それから、目黒にある「日の丸自動車教習所」の2階で、免許の写真を撮るアルバイトもしましたね。免許写真を撮るためにシャッターを押すだけの仕事。いつ人が来るか分からないから、ずっとそこにいないといけないんですよ。結構ヒマで、マンガなんかを持ち込んで夕方5時くらいまでいて、それから本社に戻って写真を現像するんです。日給がだいたい700円。安いよね。でもハイライトが80円、ラーメンが100円くらいの時代ですからね。
そこで初めて会った芸能人が鰐淵晴子さん。やや斜め向きにニコっと笑った顔を撮ったんですけど、その写真を気に入ってくれたらしくずっと持っててくれたみたいですよ。
僕も芸能人になって、鰐淵さんに会った時にその話をしたら、「あの時撮ってくれたのはあなたですか」って覚えててくれましたね(笑)。 |