【前編】従業員・顧客・企業に聞くシニア採用のメリット~5割の企業が「多業務に対応してくれる点が良い」と回答!~

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調査概要

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  • 調査手法::インターネット調査(外部調査機関)
  • 調査対象
    就業者向けアンケート:47都道府県に在住し、現在就業中の18~54歳の男女(558サンプル)
    企業向けアンケート:47都道府県に在住し、企業の人事を担当している30~59歳の男女(206社※)
    ※同一企業が含まれている可能性あり。本文も同様
  • 調査実施時期:2019年4月12日(金)~2019年4月15日(月)
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今回の就業者向けアンケートの調査対象者の年代別グラフと、企業向けアンケートの業種ごと、従業員の規模ごとの表

調査背景

少子高齢化に伴う労働人口減少が叫ばれる現在、政府により70歳までの定年延長制度方針が打ち出されるなど、シニア活躍への期待が高まっています。実際にこの10年で、労働力人口全体に占める65歳以上の割合が約4.3%※増加するなど、シニアの労働力比率は年々高まっており、
企業にとって、シニアの採用および定着・活躍は重要な課題となっています。

そこで、前編「シニア雇用のメリット」(本記事)、後編「シニアの望む働き方」の2編にわたって、シニアの実態を明らかにしていきます。
採用ターゲットとしての検討、また長く活躍してもらうためのヒントとしてお役立てください。
※参考元:総務省統計局「労働力調査(基本集計)平成30年(2018年)平均(速報)結果の要約」

本レポートについて

前編では、「従業員」と「顧客」の2つの立場から見たシニアへの印象(就業者向けアンケート)と、「シニア雇用企業」の視点から見るシニアへの印象(企業向けアンケート)それぞれを比較しながら、雇用のメリットと注意すべきポイントについてお伝えします。
※本レポートでは、60歳以上の男女を「シニア」とする正社員で働きたい人の割合 本レポートの調査対象である、従業員、顧客、企業それぞれの立場

企業のシニア雇用の現状

まずは、企業のシニア雇用の現状について見ていきましょう。 〈企業向けアンケート〉シニア(60歳上)の雇用状況のグラフ シニアの雇用を進めている企業が全体の8割にのぼるものの、52.2%は積極的な雇用ではないと回答。また、シニアを雇用していない企業も2割超と、積極的に登用している企業がまだ少ないことがわかります。

では、シニアの雇用にはどんなメリットがあるのでしょうか。
実際に「シニアを雇用している企業の人事」「シニアとの就業経験のある従業員」が、シニアのどんなところを良いと感じているか明らかにしていきます。

シニア雇用のメリット
企業/従業員編

シニアを雇用して感じた良いところ
(シニア雇用企業)

〈企業向けアンケート〉シニア(60歳上)の業務上、職務上の良い面のグラフ

シニアを雇用して感じた良いところとして、シニアを雇用している企業のおよそ5割が「経験やスキルを活かし、多業務をこなしてくれる/専門業務に対応してくれる」と回答。シニアの業務能力・スキル面を評価している傾向が見られました。その他、勤怠態度の真面目さ、職場への定着率の良さなどが上位に挙がっています。

また、「経験やスキルを活かした多業務/専門業務への対応」がシニアの良いところだと回答した企業のうち、32.8%が実際に「業務効率・生産性が向上した」と回答。「定着率がいい」と回答した回答者の31.9%が「シニア従業員の定着による人件費の削減ができた」と回答するなど、シニアの登用により、実感として一定のポジティブな効果が出ているようです※。
※同調査「シニアを雇用していて効果があったことを教えてください。」という設問に対する回答を集計

シニアを雇用して感じた良いところ(シニアとの就業経験がある従業員)

〈就業者向けアンケート〉シニア(60歳上)の業務上、職務上の良い面のグラフ

シニアとの就業経験のある従業員を対象とした調査では、「何かあったときに頼りになる・安心感がある」が1位となり、人事とは異なる点をシニアの良いところと感じている人が多いことがわかりました。
シニア雇用企業の人事が感じている業務上のスキル面の良さとは別に、シニアが従業員の心理面に与える好影響もシニア雇用のメリットと言えそうです。

シニアの定着率

シニア雇用企業の人事への調査において、「定着率がいい」という回答がシニアの良いところの3位として挙がっていましたが、実際のシニアの定着率はどうなのでしょうか。 長期(6か月以上前提のアルバイト・パートの開始から辞めるまでの就業期間)のグラフ アルバイト・パート領域における調査を参考に、1年未満の離職者の割合を見てみると、シニアは全年代平均より19%ほど低くなっており、短期間での離職者は少ない傾向が読み取れます。
シニアの定着率は実際にも良いと言えそうです。

シニア雇用のメリット 顧客編

ここからは、シニアからサービスを受ける顧客の視点から、シニア雇用のメリットを探ります。 〈就業者向けアンケート〉シニアからのサービス提供を希望・許容する理由のグラフ

シニアからのサービス提供を希望・許容する理由について調査したところ、1位の「対応に温かみや安心感がある」を筆頭に、「年を重ねてからも頑張っているので応援したい」「細やかな気配りがあると思う」など、年齢を重ねたシニア特有の雰囲気や特徴に関する内容が見られました。
シニアを雇用することで特有の印象を顧客に与えられることは企業にとってメリットにもなりそうです。

次項からは、実際にシニア雇用を進めるうえで注意すべきところについて見ていきます。

シニア雇用の注意点

「シニア雇用企業の人事」と「シニアとの就業経験のある従業員」それぞれに、シニアの就業で困る点を、また「シニアと就業経験のない従業員」にシニアと就業したら困りそうなイメージがあることは何かを調査しました。
〈企業向けアンケート/就業者向けアンケート〉シニアの業務上職場上での困る面(もしくは困りそうなイメージ)のグラフ

「健康状態・体力が不安」という回答が全体を通して1位となりました。シニアを雇用するうえでは、健康状態や持病の把握、体力に合わせた仕事内容・勤務形態をシニアと相談するなどの配慮が必要かもしれません。

また、「仕事の物覚え」「仕事を教える際に気を遣う」といった項目では「人事」「就業経験のある従業員」の回答と比べ「シニアと就業経験のない従業員」の回答が10%以上大きくなるなど、シニアと就業したことのない人の方がシニアに対してマイナスなイメージを強く持っていることがわかります。これから新たにシニアの雇用を進める企業は、こういった先入観へのフォローが必要です。

シニアが苦労していること

新しい仕事を覚える際の苦労点

新しい仕事を覚える際に苦労したこと

「シニアの困るところ」として挙げられた項目について深掘りし、シニア側の苦労も見てみましょう。
まず、「新しい仕事の物覚え」ですが、60歳以上のシニアへの調査から、新しい仕事を覚える際「覚えることが多すぎる」「仕事を教えてほしいときに聞ける人がいない」と感じて苦労しているシニアが一定数いることがわかります。
一度に教えすぎないようにする、質問がしやすい環境を作るため、人材配置を工夫するといった基本的なケアが重要そうです。

人間関係における苦労点

60歳以降の就業に関して人間関係において苦労したこと 「指導時に気を遣う」という点に関しては、シニアからは「同僚や上司から必要以上に気を遣われる」という声が聞かれます。
シニアとの円滑なコミュニケーションのためには、シニアに敬意を払いながらも、必要以上の気を遣わず友好的に接することが大切かもしれません。

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