【前編】アルバイト採用における遠隔面接のメリットとは?求職者・導入企業の声を調査!

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調査概要

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  • 調査手法:インターネット調査(外部調査機関)
  • 調査対象
    企業アンケート:47都道府県に在住し、アルバイト・パートの面接に携わっている20~69歳の男女
    求職者アンケート:47都道府県に在住し、現在、アルバイト・パートの仕事を探している18~69歳の男女
  • 調査実施時期
    企業アンケート:2019年11月26日(火)~2019年11月28日(木)
    求職者アンケート:2019年11月29日(金)~2019年12月6日(金)
  • 有効回収数
    企業アンケート:13,406社
    求職者アンケート:30,699サンプル
    ※企業アンケートには、同一企業が含まれている可能性あり。本文も同様

調査背景

求職者の仕事選びの目が厳しくなるなか、求職者に選ばれる企業になるための取り組みは、年々重要性を増してきています。そんな取り組みの1つとして、今回は‘‘遠隔面接‘‘に注目。
テクノロジーの力で、求職者ニーズに応えつつ、採用効率を高めることができるのか、遠隔面接の有用性、並びに活用ポイントを探ります。

本レポートについて

・前編(本レポート)
「求職者」と「遠隔面接の導入企業」2つの視点から、遠隔面接の有用性やメリットを探ります
・後編こちら
「求職者の感じている不安点と企業が取り組むべき対応策」を考えることで、効果的・実践的に遠隔面接を利用していくためのポイントを明らかにします。

※本レポートでは、遠隔面接を3つの手法に分け、手法ごとの特徴についても見ていきます。

遠隔面接の種類のイメージ図

遠隔面接に関する求職者の意識  

求職者が感じる、遠隔面接の利用意向

まずは、求職者がどの程度遠隔面接を受け入れているのか、実態を見ていきます。
アルバイト・パート求職者の遠隔面接の希望割合のグラフ
アルバイト・パート求職者のうち、「遠隔面接を受けてもよい」と回答した人は全体の79.6%と大多数を占めました。
また、求職者の希望職種別に見ると、1位「ITエンジニア」、2位「サービス」、3位「事務・オフィス」と続きました。これらの職種を希望・応募してくる求職者は特に、遠隔面接を受けても問題ないと考えている割合が高いといえそうです。

一方、企業の遠隔面接導入率を採用職種別に見てみると、1位、2位は求職者と同じく「ITエンジニア」「サービス」であったのに対し、「事務・オフィス」職の採用に遠隔面接を行っている企業は8位と導入率が低い傾向が見られました。
遠隔面接の導入にあたっては、求職者ニーズを踏まえた検討が必要だといえるでしょう。

続いて、遠隔面接方法別の傾向を深掘りしていきます。

求職者が感じる、遠隔面接方法別の利用意向

これまでに遠隔面接を受けてもよいと回答した79.6%の求職者のうち、2,839人への調査から遠隔面接を希望・許容する理由を探ります。

アルバイト・パート求職者の遠隔面接の種類別の希望割合のグラフ

前問で「遠隔面接を受けてもよい」と回答した24,422人にどの手法を希望または許容するかを聞いたところ、WEB・電話面接は「希望する」約2~3割、「許容できる」も含めると9割程度。一方、録画面接は「許容できる」を含めても7割弱にとどまりました。どの面接方法でもよい、というわけではなく、録画面接のようにリアルタイムで面接官とやり取りできない面接は敬遠しているという層も一定数いそうです。

そこで年代別に見てみると、特にWEB面接では10~20代の希望割合が高く見られる、また電話面接は40~60代(ミドル・シニア層)の希望・許容割合がほかの面接よりも高い、録画面接はとくに40代~60代の女性(中高年主婦層)の許容割合が低い、という傾向も見られます。ここからミドル・シニア層は、WEB・録画のツール使用自体に懸念がありそう、中高年主婦層は、会話をして懸念点が払しょくできるリアルタイムでの面接を重要視していそう、という属性別の差も想定できそうです。

遠隔面接を希望/許容する理由

これまでに遠隔面接を受けてもよいと回答した79.6%の求職者のうち、2,839人への調査から遠隔面接を希望・許容する理由を探ります。 アルバイト・パート求職者が遠隔面接を希望する理由のグラフ 1位は「移動時間をなくせそうだから・減らせそうだから」44.0%、2位は「交通費がかからなそうだから」36.5%という結果でした。

以前調査した『アルバイト・パートの応募後の辞退に関する実態調査』(参照はこちら)では、応募した求職者が面接を辞退する理由として、辞退経験者の25.6%が「面接場所が行きにくい・遠かったから」と回答しました。また、「面接交通費の支給が辞退に影響する」45.7%という結果も出るなど、移動時間や面接交通費支給の有無は、求職者の面接意欲と大きく関わっています。

遠隔面接を導入することで、上記のような面接辞退者が出ないように、求職者の負担を減らせる点は、やはり大きなメリットといえそうです。

遠隔面接経験者の感じるメリット

前問「求職者が遠隔面接を希望・許容する理由」を、遠隔面接を受けたことのある「遠隔面接経験者」と一度も遠隔面接を受けたことのない「遠隔面接未経験者」に分けて見ていきます。
それぞれの感じているメリットに差異はあるのでしょうか。
遠隔面接経験者の感じるメリットのグラフ 10pt近い差異が見られたのは、2位の「直接会って行う面接と比べ、交通費がかからなさそうだったから」のほか、「日程調整やツールの使用の簡単さ」や、「周りの状況が気にならなさそう」「自分を十分にアピールできそう」という項目でした。

経験者の回答率が高いこれらの項目は、経験者が実際に遠隔面接を受けてみた際に、思っていたよりもメリットに感じた項目と考えることもできそうです。

特に、求職者が周囲を気にせずに面接を受けてくれる、求職者のアピールポイントを十分に聞くことができるといった点は、採用後のミスマッチ防止など、企業側のメリットにもつながるかもしれません。

ここまで遠隔面接を受ける側である求職者の意識について見てきましたが、
ここからは遠隔面接をアルバイト・パート採用に取り入れている企業の実態から、
遠隔面接導入のメリットを探っていきます。

遠隔面接導入企業の実態 

遠隔面接導入企業の感じるメリット

遠隔面接を導入している企業が感じるメリットのグラフ

企業がメリットだと感じているのは、1位「面接担当者が当日に予定をあけるなどの負担を経験することができた」をはじめとした工数の軽減に関する項目でした。また「面接場所や時間の制限がなくなって、複数人で選考できるようになった」が2位になっていることからわかるように、選考の充実並びに質の向上も望めるようです。

前出の『アルバイト・パートの応募後の辞退に関する実態調査』によると、求職者の4割以上が応募から2~3日以内の面接を希望しています。
面接日の設定が容易になり、面接の工数も削減ができる、という利点を活かして、求職者の希望に沿ったスピードで面接を行うことができれば、より遠隔面接導入による効果が見込めそうです。

企業の感じる、遠隔面接を利用した採用における効果

ここまでは、遠隔面接の導入そのものによるメリットを明らかにしましたが、ここでは遠隔面接を利用したアルバイト・パートの採用における影響を明らかにします。

遠隔面接を導入している企業が感じる採用効果のグラフ

 

「応募が早く集まるようになった」37.5%を筆頭に、応募数の増加・応募者の質の向上など応募に関する効果を感じた、と回答した企業が多い結果となりました。
また、面接・採用における効果のなかでは「良い人を採用できるようになった」との回答が14.7%と伸びており、‘‘遠隔面接導入企業の感じるメリット‘‘でも挙げられていた選考の質の向上による効果があらわれているのかもしれません。

職種別に見ると、フード・飲食やサービス職でアルバイト・パートを採用している企業が、特に応募スピードの向上や応募総数の増加という効果を感じているのに対し、警備・清掃やオフィス・事務職の採用企業では全体的に効果を感じているところが多い結果となりました。

企業の感じる、遠隔面接導入による
応募者・採用者の変化

遠隔面接を導入している企業の応募者と採用者の変化のグラフ

遠隔面接の効果としてあがっていた応募数の増加について、具体的にどのような応募者が増えたのか、また「良い人が採用できるようになった」について、どのような採用者が増えたのかを聞きました。

増えた応募者の属性としては、フリーター層、主婦層、学生層が1位~3位となりました。
また、WEB面接・録画面接導入企業では学生層・フリーター層の応募率、電話面接導入企業では主婦層やシニア層の応募率がやや高くなっているなど、属性別の遠隔面接利用意向と同じ傾向もみられました。

一方、増えた採用者について見てみると、属性に大きな差はなく、増えた応募者に比べ「経験者」の割合が高くなっているのが特徴的です。
これまでにメリットとしてあげられた、選考の充実や求職者と企業の認識合わせなどにより、経験者を逃すことなく獲得できたのかもしれません。

遠隔面接実施による効果<求職者の勤務地への許容

遠隔面接を実施した場合の勤務地の許容の変化のグラフ

前問の「採用者の変化」では、「遠いところに住んでいる人の採用数が増えた」(1位)も明らかになりました。これについて、さらに詳しく見ていきます。

遠隔面接で採用の合否がわかるのなら、普段仕事探しをするときに比べ、許容できる通勤地の範囲は増えるのかを調査したところ、75%が勤務地が遠くなってもよいと回答しました。
遠隔面接がある旨を募集時からきちんと訴求することで、これまでより広い範囲の求職者をターゲットにできるかもしれません。

さいごに

「遠隔面接を受ける求職者の意識」からは、79.6%の求職者が遠隔面接を受けてもよいと考えており、面接への移動時間や交通費支給の有無による面接辞退を防ぐ効果が期待できること、
また、求職者が周囲を気にして自分らしさを損なうことなく面接を受けられる点から、採用後のマッチングにも有用そうだということが明らかになりました。

「遠隔面接を導入している企業の実態」からは、企業における工数削減や選考の質の向上に役立つとともに、遠隔面接を利用した採用をすることで、応募者の反応の迅速化や応募数の増加といった効果が見込めるともいえそうです。

上記のようなメリットがある一方、企業の導入効果を見ると、応募の効果に比べ、面接数や採用数が伸びたという回答は少なくなっており、応募~採用までの間に離脱してしまった求職者も一定数いるという懸念点も見えてきました。
では、求職者はどうして離脱してしまうのでしょう。

遠隔面接に関する実態調査「後編」では、求職者が遠隔面接に感じる不安とその解消策から、より効果的に遠隔面接を活用していくためのポイントを探っていきます。


執筆者:ディップ総合研究所 ディップレポート編集室 廣吉夕奈

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