【前編】派遣会社への満足度は約46%!満足ポイント1位「派遣会社と派遣先企業との良好な関係性」

調査概要

●調査主体:ディップ株式会社
●調査手法:インターネット調査(GMOリサーチモニター利用)
●調査実施時期:2019年12月20日(金)~2019年12月27日(金)
●対象者条件:47都道府県内で派遣社員として就業している18~69歳の男女
●有効回収数:3,509サンプル

派遣社員の就業実態調査の調査概要のグラフ

調査背景

新規求人倍率(季節調整値)は2.41倍、有効求人倍率(季節調整値)は1.63倍、前月同水準となっており、企業が求める人材の採用が非常に難しい状況が続いています。
派遣労働者数は2012年に最低水準を記録して以降、増加傾向ではありますが全体的な労働者の増加と比較すると低い水準であり人手不足は否めません。

また、働き方改革に伴う法改正、特に本年4月の導入された同一労働同一賃金の導入による負担増、コンプライアンス順守強化による競争激化など人手不足以外の課題も多数あります。
登録・稼働されている派遣社員の途中退職を防ぐことや登録で留まっている既登録者の就業がさらに重要になってくるでしょう。

前編「派遣社員の途中退職を防ぐために気をつけるポイント」
後編「更新タイミングでの仕事紹介、登録で留まっている既登録者に就業してもらうポイント」
の2編でお届けします。

※ 厚生労働省 一般職業紹介状況(平成30年12月分及び平成30年分)

 
【index】
○派遣社員の転職意向と転職活動状況
 派遣社員の転職意向
 派遣社員の転職活動状況
○派遣会社において検討が可能な改善点
 派遣会社に対する満足度
 派遣会社の満足している点と不満な点
○派遣先企業の協力が必要な改善点
 派遣先企業に対する満足度
 参考:転職したい理由
 PickUp:応募を検討する際、派遣先企業の情報として必要なもの
 「勤務条件」に対して満足している点・不満な点
 筆者のコメント:雇用形態について、雇用形態に対する満足度、正社員と比較して感じること
○さいごに

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派遣社員の転職意向と転職活動状況

派遣社員の転職意向

まずはどのくらいの人が転職したいと思っているかを、期間別に見ていきましょう。

Q.現在の転職希望度を教えてください。 n=3,509


派遣社員の転職意向のグラフ

「1週間未満の間に転職したい」から「時期は問わないが転職したい」まで時期についての幅はあるものの、転職意向がある人は35.3%、「今よりもより良い求人があれば転職したい」を含めると59.9%となっており、転職を意識している人の割合は少なくありません。
これに対し、「転職したくない」は15.8%に留まりました。

続いて、転職意向がある方の転職活動状況を見ていきます。

派遣社員の転職活動状況

Q.現在、転職するために仕事探しを始めていますか。 n=2,099(<契約期間満了の時期に検討する><転職したくない>を除く)

派遣社員の転職活動状況のグラフ

転職活動の状況は、「契約期間満了の時期に検討する」「転職したくない」を除く、いわゆる途中退職の可能性がある層のうち、「まだ仕事探しは始めていない」が65.8%という結果となっています。
しかし、前出の転職意向別に見てみると、転職を希望する時期が決まっている人の約6割、そのうち2カ月以上先の転職を希望している人の4割以上が、既に仕事探しを始めていることが明らかになりました。

そこで次項からは、そのような事態を防ぐために派遣会社において検討が可能な改善点、ならびに派遣先企業の協力が必要な改善点を探っていきます。

派遣会社において検討が可能な改善点

派遣会社において検討が可能な改善点を探るため、まずは、就業中の派遣会社に対する派遣社員の満足度から見ていきます。

派遣会社に対する満足度

Q.現在、就業している「派遣会社」に対する満足度を教えてください。 n=3,509派遣会社に対する満足度のグラフ

就業中の派遣会社に対して「とても満足である」「やや満足である」と回答したのは4割強。
一方、「どちらとも言えない」約3割、「とても不満足である」「やや不満足である」という回答は合わせて2割強という結果になりました。

派遣会社の満足している点と不満な点

Q.現在、就業している派遣会社に対して、「満足している点」「不満な点」をそれぞれすべて選択してください。 n=3,509派遣会社の満足している点と不満な点のグラフ

満足している点1位は「派遣会社と派遣先企業との関係性が良好である」、次いで「更新時の通知や手続きが早い」「社会保険や福利厚生が充実している」「相談できる関係性がある・話を聞いてくれる」「派遣会社が派遣先に条件交渉してくれる」と続いています。
不満な点1位は「担当者から連絡来る頻度が低い」、次いで、「就業先に担当者が直接来ない・来る頻度が低い」「相談できる関係性ではない・話を聞いてくれない」でした。「相談できる関係性・話を聞く」については、満足として4位に挙げられた一方で、不満足な点の3位にもなりました。
また、「派遣会社と派遣先企業との関係性」は満足、不満足での回答に大きく開きがあり、対応をすることで他派遣会社との差別化につながるかもしれません。 一方、「担当者から連絡来る頻度」「就業先に担当者が直接来る・来る頻度」については不満な割合の方が高い、もしくは満足している割合とほぼ同程度となっており、対応により派遣会社に対しての評価に直結しているかもしれません。

次項からは、派遣先企業にも協力が必要な改善点を明らかにしていきます。

派遣会社において検討が可能な改善点

まずは、派遣先企業に対する満足度から見ていきます。
 

派遣先企業に対する満足度

Q.現在、就業している「派遣先企業」に対する満足度を教えてください。 n=3,509
派遣先企業に対する満足度のグラフ
【参考】

転職したい理由



Q.転職したい理由としてあてはまるものをすべて選択してください。 また、そのなかから最もあてはまるものをひとつだけ選択してください。 n=1,235(<今よりもいい求人があれば転職したい><契約期間満了の時期に検討する><転職したくない>を除く)

派遣社員が転職したい理由のグラフ
 

派遣会社への満足度同様、4割が「とても不満足である」「やや不満足である」と回答している一方で、「どちらとも言えない」4割弱、「とても不満足である」「やや不満足である」という回答が合わせて2割強になりました。
また、現職を転職したい理由の4位「上司・同僚などの職場の人間関係や雰囲気が悪い・自分に合っていないため」、5位「就業先の対応が適当ではないため」にも派遣先企業の環境が入ってきていることから、途中退職を防ぐためには派遣先企業の協力は必須と言えるでしょう。

次項では、参考で取り上げた転職したい理由の上位を占めた勤務条件について、満足している点、不満な点を探っていきます。

【Pick Up】

応募を検討する際、派遣先企業の情報として必要なもの


Q.「派遣先企業の情報」として、応募を検討する際に必要なものをすべて選択してください。 n=3,509
派遣者委員が応募前に知りたい派遣先の情報のグラフ

契約期間途中の退職を防ぐためには、就業してからのギャップを軽減する必要があります。
派遣先企業の情報は開示が難しい場合もありますが、派遣社員の声を参考にしてみてはいかがでしょうか。

 

「勤務条件」に対して満足している点・不満な点

Q.現在、就業している仕事の「勤務条件」に対して”満足している点””不満な点”を、すべて選択してください。 また、そのなかから最もあてはまるものをひとつだけ選択してください。 n=3,509

〇満足している点
勤務条件の満足な点のグラフ

〇不満な点
勤務条件の不満な点のグラフ

満足している点としては、1位「シフトや休みが希望通りになることが多い」、2位「勤務時間・日数が適当である」と、勤務状況に関する項目が上位に挙がっています。
一方、不満な点としては、1位「仕事内容のわりに給与が十分ではない」、2位「昇給や評価が十分ではない」と、賃金に関する項目が上位となりました。

満足している点が実現できていない、不満な点が解消されていない求人において、すべての改善は難しいと思いますが、前出の「派遣会社に対して満足している点と不満な点」を見てもわかるように、話を親身に聞いてくれるかどうか、派遣先企業と条件交渉をしてくれているかどうかによっても心証は異なります。
派遣社員の思いを知り、派遣先企業との交渉の際のご参考にしてください。

【筆者のコメント】

ここでは、雇用形態という視点から派遣社員の方々の意識を見ていきます。

雇用形態について

Q.今後就業するにあたり、希望する雇用形態を1位~3位で選択してください。 n=3,509

派遣社員が希望する雇用形態のグラフ

雇用形態(派遣社員)に対する満足度

Q.現在の「雇用形態」に対する満足度を教えてください。 n=3,509

派遣社員という雇用形態に対する満足度のグラフ

正社員と比較して感じること

派遣社員が感じる正社員との差のグラフ

4割以上が正社員雇用、約3割が一般派遣社員を希望していることがわかりました。
また、現在の雇用形態に対し、満足している方が4割と低くはないですが、希望する雇用形態として何を求めているかによって、訴求できることがありそうです。

希望する雇用形態の1位である正社員に対して感じていることも、明らかになりました。
現在、就業している派遣先企業の正社員との差を感じている人が7割弱おり、また、派遣就業に対する印象として「正社員よりも所得が高い」と「思わない(ネガティブ)」人も約6割います。
少なからず、正社員との差や条件においてネガティブな印象がありそうです。

本年4月より、いよいよ「同一労働同一賃金」の導入も開始されます。 これを機に派遣社員の方の待遇改善が図られることが期待されています。
 

さいごに

本レポートでは、前編「派遣社員の途中退職を防ぐために気をつけるポイント」を派遣会社において検討が可能な改善点、ならびに派遣先企業の協力が必要な改善点から探りました。

「今よりもより良い求人があれば」程度までを含む転職意向を約6割の人が持っていながらも、そのうち6割以上は実際に転職活動を始めていません。
一方で、2カ月以上先の転職を希望する人でもその4割強が転職活動を始めていることから、長期的に求人を探している割合も低くないことがわかりました。

転職したい理由としては、「家庭の事情や引っ越しなどの個人の都合のため」(5.0%)、「当初の予定通り、満了の期間を迎えるため」(12.5%)を除いて8割以上が何かしらの不満を転職理由として挙げています。
派遣会社において検討が可能な改善点、派遣先企業の協力が必要な改善点を考え、途中退職を防ぐための対応にお役立てください。

<派遣会社において検討可能/派遣社員の途中退職を防ぐために気をつけるポイント>
○派遣社員への真摯でこまめな対応が重要である
○派遣先企業との関係対応も満足度に影響している
派遣会社に対して満足している点、不満な点
・満足だと感じる点:1位「派遣会社と派遣先企業との関係性が良好である」、次いで「更新時の通知や手続きが早い」「社会保険など福利厚生が充実している」「相談できる関係性である・話を聞いてくれる」「派遣会社が派遣先に条件交渉してくれる」
・不満だと感じる点:1位「担当者から連絡がくる頻度が低い」、次いで、「就業先に担当者が直接来ない、来る頻度が低い」「相談できる関係性ではない、話を親身に聞いてくれない」

<派遣先企業の協力が必要/派遣社員の途中退職を防ぐために気をつけるポイント>
○派遣先企業の環境の改善だけでなく、就業前のミスマッチの解消が必要である
○給与に関すること、シフトに関することが満足度に影響している
就業している仕事の勤務条件で満足している点、不満な点
・満足している点:1位「シフトや休みが希望通りになることが多い」、2位「勤務時間・日数が適当である」と、勤務状況に関する項目が上位
・不満な点:1位「仕事内容のわりに給与が十分ではない」、2位昇給や評価が十分ではない」と、賃金に関する項目が上位

また、不満と感じる点には、就業後の対応だけでなく、ミスマッチのない募集や仕事紹介を行うことで防げる部分も多数あります。
併せて、ご参考にしてください。

次回、後編「更新タイミングでの仕事紹介、登録で留まっている既登録者に就業してもらうポイント」を探っていきます。

執筆者:ディップ総合研究所 ディップレポート編集室 川上由加里

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