‟定年後、働きたかった”シニアのうち、6割以上が今も就業!これから仕事探しをする可能性は1割強に留まる

調査概要

●調査主体:ディップ株式会社
●調査手法:インターネット調査(楽天インサイト利用)
●調査実施時期:2020年8月21日(金)~2020年8月24日(月)
●対象者条件:47都道府県内の55~79歳の男女(定年退職後:正社員として就業し定年退職をしたことがある47都道府県内の60~79歳の男女)
●有効回収数:8,000サンプル(定年退職後:3,743サンプル)


本レポートについて

近年、少子高齢化が進み、65歳以上の比率は10年ごとに5ポイント以上の上昇を続けています。そして、2025年には同比率は30%に達する見込みです。
2019年の日本人の平均寿命は、男性が81.41歳、女性が87.45歳となり、共に過去最高を更新、健康年齢も延び続けている状況です。
既に、65歳以上の就業者数は増えてきていますが、少子高齢化の進展、平均寿命と健康寿命が延びてきていることにより、今後も増えることが想定されます。
また、2021年には高年齢者雇用安定法の一部改正があり、70歳までの就業機会の確保が努力義務となります。
このような状況下で、働く意欲がある高年齢者が活躍できる環境や職場づくりが必要となってきます。

本レポートでは、定年前(55~64歳)と定年後(60~79歳)に分けて調査・分析していきます。
定年前(55~64歳)の人の定年後の就業意向調査に続き、定年後(60~79歳)の人の就業実態を明らかにしていきます。

【index】

【参考】日本国内の就業に関わる実態

年代別の人口推移

平均寿命と健康寿命

シニアの就業状況

定年後の就業実態

まずは、定年後の就業状況を見ていきましょう。

定年後の就業状況

全体の45%が定年後も就業しており、60~64歳については7割以上が就業している状況です。
就業先は、60~64歳、65歳以上で大きく異なり、60~64歳については定年後も同じ会社・職場での就業割合が高くなっています。

では、就業している人はどのような雇用形態で働いているのでしょうか。

就業者の雇用形態

就業している人のうち、多くは契約社員、派遣社員、アルバイト・パートといった有期雇用で働いており、その割合は全体の5割を超えています。一方で60~64歳については5割強が正社員として継続して就業しています。

次項では、定年前の経験がどのくらい活かされているのか見ていきます。

【Pick Up】

定年前の就業意向と現在の就業状況

約5割が定年後も働きたいと感じていましたが、現在もそのうちの6割以上が働いています。
また、年代別に見ると、定年時に就業したかった60~64歳については9割以上が就業しています。年齢を重ねるにつれその割合は低くなっているものの、65~69歳で6割強、70~74歳で4割弱と多くの人が就業しています。
さらに、定年後に就業意向が高くなかった人についても、60~64歳については約4~6割が就業していることがわかりました。

ここまでで、年齢を重ねるにつれ、定年後に異なる会社・職場での就業割合が高くなることや、定年当時の就業意向にかかわらず実際は、半数程度の人が就業していることがわかりました。
定年後に、新たな仕事探しをする人は、今後も増えるのではないでしょうか。

次項からは、今後の新たな仕事探しについて探っていきます。

今後の仕事探し

今後の仕事探しの意向

今後も仕事探しをする可能性が高いと13.1%が回答、就業している60~64歳では3割弱とまだまだ仕事を探す可能性があると回答しています。
対して、現在、就業していない人の7割強、60~64歳でも約6割は仕事探しをする可能性が低いと述べる結果となりました。

定年後に継続して就業、もしくは新たな職場に転職したとしても1回程度の場合が多いようです。

【Pick Up】

シニア(アルバイト)の仕事探し

別調査では、シニアの仕事探しについて明らかにしてきました。
前出の通り、今後も仕事探しをする可能性があると一定数の回答があり、決して多い割合ではないことが明らかになりましたが、ここではシニアがどのような仕事を探すのかを見てみましょう。

※あくまでも今回の調査対象とは異なる点をご留意ください。

現在、アルバイト・パートで就業している60~69歳は未経験の仕事も含めて探している人が多いことがわかりました。
しかし、この割合は他年代と比較するとやや低く、経験したことがある仕事を望んでいることがうかがえます。(全年代のデータはこちら


‟未経験の仕事”を探す割合際に欲しい情報とその仕事に就く際に希望する研修

未経験の仕事を探す際には、「詳細な研修内容」をはじめ、就業にあたっての不安要素を払拭できる情報を応募前に必要としています。
また、研修時には、過半数の人に「紙のマニュアル」が求められていることがわかりました。

年代別の見やすい文字サイズ

これは年代別にどれくらいの文字サイズが見やすいかを調査したものです。
研修用マニュアルを用意する場合、社内で作成しプリントアウトしたものを使うこともあると思います。高年齢者に見やすい文字サイズに配慮するとよいかもしれません。

さいごに

本レポートでは、定年前(55~64歳)の人の定年後の就業意向調査に続き、定年後(60~79歳)の就業実態を明らかにしました。
‟定年後、働きたかった”シニアのうち、6割以上が今も就業しており、なかでも60~64歳については9割超が働いています。この年代は継続して働くことが常並みになってくるでしょう。
現在は、定年後に同じ会社・職場に継続就業、もしくは新たな就業は1回程度の人が多いことが想定されます。
また、定年制度を設けている企業は9割以上となっていますが、最も多い階級設定は「60歳」で8~9割、最高雇用年齢階級も65歳の企業が最も多いのが現状です。

本レポートを、再雇用、雇用延長、新たな採用を検討する材料や、また採用する際の参考にしてください。

※厚生労働省 定年制等についてより


執筆者:ディップ総合研究所 ディップレポート編集室 川上由加里

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