主婦・主夫、無職の5割以上は資格を保有、資格を活かせず他の仕事に就く人も

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調査概要

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  • 調査主体:ディップ株式会社
  • 調査手法:インターネット調査(バイトル会員)
  • 調査実施時期:2021年3月15日(月)~2021年3月18日(木)
  • 対象者条件:47都道府県在住の就業中もしくは求職中の15~69歳の男女
  • 有効回収数:8,026サンプル(就業者:5,787サンプル、無職の求職者:2,239サンプル)
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就業者・求職者の資格保有と資格を活かす意向の調査概要グラフ

本レポートについて

新型コロナウイルス感染症が雇用にも大きな影響を及ぼすなか、介護をはじめとする医療・福祉、調理などのフード・飲食、ITをはじめとする技術職などの専門職種においては、他職種と比べて求人倍率の高い状況が続いています。
また、少子高齢化による労働力不足は深刻な社会問題となっており、現在約6,700万人である就業者数が2040年には約5,200万人になる恐れがあるとされています。しかし、今後の技術発展や労働参加の状況により6,000万人台を維持できる可能性もあるとされています。
現在就業していない女性や高齢者の就業率の向上とともに、多様な働き方の推進、一人ひとりの職業能力開発、職業転換が求められるでしょう。
なかでも医療・福祉の分野では、介護を中心に利用者数の急増が見込まれ、2040年には現状を240~250万人をも上回る就業者が必要との試算も出ており、専門職領域の人材確保は喫緊の課題と捉えられています。

このような状況から専門職領域における実態を把握するため、「就業者」が現在の業務に活かせる資格をどの程度保有しているのか、専業主婦・主夫を含む「無職の求職者」がどのような職種に活かせる資格を保有しているのか、そして今後その資格を活かして働きたいと思っているのかを調査しました。

※本レポート内の参考元
 厚生労働省 一般職業紹介状況(令和3年2月分)
 厚生労働省 令和2年版厚生労働白書

就業者に聞いた! 現在の業務に活かせる資格

まずは、現在就業している人のうちどの程度の人が業務に活かせる資格を保有し、その資格を活かして働きたいと思っているのでしょうか。

現在の業務に活かせる資格保有は3割以上、そのうち6割弱が資格を活かして働きたいと回答

現在の業務に活かせる資格の保有率と資格を活かしたい割合のグラフ

3割以上が現在就業している業務に活かせる資格を保有、そのうち6割弱が今後も資格を活かして働きたいと回答しています。業務に携わるうえで一定の就業者が資格を取得しており、その大半が今後も資格を活かして働きたいと思っていることが明らかになりました。

では、性別・年代や雇用形態、現在の職種ごとに見ると、どのような傾向があるでしょうか。

年代が上がるほど資格保有率が高く、男女で見ると男性が高め
資格を活かして働きたいという回答は男性は30~40代、女性は全体的に6割を超え特に20代が多い

性別・年代別の現在の業務に活かせる資格の保有率と資格を活かしたい割合のグラフ

性別・年代別に見ると、年代が高いほど資格保有率が高いものの、今後もその資格を活かして働きたいという回答は性別・年代によってばらつきがあります。
年代が高い方が業務に携わっていくなかで資格を取得する機会も多いことが想定されます。しかし、資格を活かして働きたいという回答は、男女で見ると女性がやや多く、男性は10代を除き30代が最も多くそこをピークに年代が上がるほど少なくなります。一方、女性は20代に次いで60代が多く、30~50代に差はないなどの結果が出ています。

では、次に雇用形態別の傾向を見てみましょう。

正社員の資格保有率は6割弱、アルバイトも2割超

雇用形態別の現在の業務に活かせる資格の保有率と資格を活かしたい割合のグラフ

雇用形態別に見ると、正社員の資格保有率は6割弱と他の雇用形態に比べ非常に高く、正社員と有期雇用社員との比較では34ポイントもの差が出ています。しかし、アルバイト・パートも2割超が資格を保有しており、そのうちの6割弱が今後も資格を活かして働きたいと回答しています。
一部の雇用形態を除き、資格を活かしたい割合はいずれも6割前後と差異はなく、多くが保有している資格を活かして働きたいと思っていることがわかります。

では、現在就業している職種別での傾向はあるのでしょうか。

「介護、医療・福祉、保育、教育」は資格保有率5~7割強、そのうち7割前後が資格を活かして働きたいと回答

職種別の現在の業務に活かせる資格の保有率と資格を活かしたい割合のグラフ

現在就業している職種別に見ると、「介護、医療・福祉、保育、教育」の資格保有率が非常に高く、特に介護職は7割以上が資格を保有しています。また、「介護、医療・福祉、保育、教育」職に就いている有資格者のうち約7割が、今後も資格を活かして働きたいと回答しています。
採用難の専門職ではありますが、就業者の資格保有率は高く、今後もその資格を活かしていきたいという強い意向もあります。新たな採用だけでなく、就業環境の整備や待遇の改善など、いかに定着してもらうかを追求することも必要ではないでしょうか。

無職の求職者に聞いた! 今後の業務に活かせる保有資格

ここまでは就業者の声を聞いてきましたが、ここからは無職の求職者の声を見ていきましょう。資格や経験を有する、休眠労働力の実態を知ることができる、重要な調査結果です。

何かしら資格を保有している人は5割以上、そのうち8割以上が資格を活かして働きたいと回答

無職の人の業務に活かせる資格の保有率と資格を活かしたい割合のグラフ

業務に活かせる何かしらの資格を保有している人は5割以上も存在し、そのうち8割以上がその資格を活かして働きたいと回答しています。
現状において、これだけの資格保有者を活かせていないということが明らかになりました。

では、性別・年代や属性ごとに見るとどのような傾向があるでしょうか。

資格保有率は50~60代が高いが、資格を活かして働きたいという回答は男性40代が最多

性別・年代別の無職の人の業務に活かせる資格の保有率と資格を活かしたい割合のグラフ

性別・年代別に見ると、女性の一部を除き年代が上がるほど資格保有率が高いというのは、現在就業している人と同じ傾向です。また、資格を活かして働きたいとの回答は、男性の30~50代で9割を超えており、非常に強い意向が表れています。一方で女性は全体的に男性と比べ低いものの、それでも8割前後が資格を活かして働きたいと回答しており、やはりその意向は強いことがうかがえます。

専業主婦・主夫も資格保有は5割以上、そのうち8割以上が資格を活かして働きたいと回答

属性別の無職の人の業務に活かせる資格の保有率と資格を活かしたい割合のグラフ

属性別に見ると、学生の資格保有率は低いものの3割以上、専業主婦・主夫は5割以上という結果です。これから労働力不足が想定される業界については、特にこの層を取り入れることの検討が急がれるのではないでしょうか。

前述の通り、無職の求職者の5割以上が資格保有者です。では、どのような職種に活かせる資格を保有しているのでしょうか。

保有資格は、「オフィスワーク」に活かせるものが最多、次いで「物流・配送・ドライバー」「医療・福祉」の順

無職の求職者が保有している資格が活かせる職種のグラフ

オフィスワークに活かせる資格の割合が圧倒的に高く、次いで「物流・配送・ドライバー」「医療・福祉」「フード・飲食」と続きます。“本レポートについて”で述べた労働力不足が想定される業界のみならず、いずれの業界も就業していない人のなかに一定の資格保有者がいることから、いかに就業意向の向上を図れるかが採用のポイントになりそうです。

最後に、資格を保有しているにもかかわらず、それを活かせずに不満に感じたことのある人の声を見てみましょう。

資格を活かせなかった人の声、資格を活かせず他の仕事に就く人も

資格を活かせずに不満に感じたことのグラフ

保有する資格を活かせると思い就業したものの、その仕事に就かせてもらえなかった、あるいは他の業務を任されてしまったなど、不満の声が多く挙がっています。なかには、自分の持っている資格を活かすことができる業種・職種の求人自体がなかった、という事例も。
有資格者のこれらの不満に対応することが貴重な人材の定着、新たな採用につながるのではないでしょうか。

さいごに

本レポートでは、「就業者」が現在の業務に活かせる資格をどの程度保有しているのか、専業主婦・主夫を含む「無職の求職者」がどのような職種に活かせる資格を保有しているのか、そして今後その資格を活かして働きたいと思っているのかなどを明らかにしました。

本レポートで明らかになったこと
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〇就業者に聞いた! 現在の業務に活かせる資格
 ・現在の業務に活かせる資保有は3割以上、そのうち6割弱が資格を活かして働きたいと回答
 ・年代が上がるほど資格保有率が高い、男女で見ると男性が高め
  資格を活かして働きたいという回答は男性は30~40代、女性は全体的に6割を超え、特に20代が多い
 ・正社員の資格保有率は6割弱、アルバイトも2割超
 ・「介護、医療・福祉、保育、教育」は資格保有率5~7割強、そのうち7割前後が資格を活かして働きたいと回答

〇無職の求職者に聞いた! 今後の業務に活かせる保有資格
 ・何かしら資格を保有している人は5割以上、そのうち8割以上が資格を活かして働きたいと回答
 ・資格保有率は50~60代が高いが、資格を活かして働きたいという回答は男性40代代が最多
 ・専業主婦・主夫も全体傾向と同様、資格保有は5割以上、そのうち8割以上が資格を活かして働きたいと回答
 ・保有資格は、「オフィスワーク」に活かせるものが最多、次いで「物流・配送・ドライバー」「医療・福祉」の順
 [PickUp]資格を活かせなかった人の声、資格を活かせず他の仕事に就く人も
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就業者の資格を活かせる場をつくり、キャリアアップにつなげていくことで企業としても就業者の定着につなげ、業務の生産性向上につなげることができるのではないでしょうか。
また、現在就業していない無職の求職者のなかに資格を保有している人も多いことから、人材不足の業種・職種は特に目を向けてみる必要があります。無職の求職者については、就業経験が不足している層、あるいはブランクがある層も少なくありません。不安なく応募できる求人にすること、就業前のバックアップ体制づくりなどで不安なく就業する環境を整えることが大切になってきます。


執筆者:ディップ総合研究所 ディップレポート編集室 川上由加里

ご案内

ディップでは、このような状況から専門職領域における就業機会の最大化を図る必要があると捉え、経験・スキル・資格を保有している方や、これからプロフェッショナルとしての活躍を目指す方と企業をつなぐ架け橋となるべく、専門職の総合求人サイト「バイトルPRO」を5月19日(予定)より開始いたします。

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