正社員が仕事探しで重視するポイントや希望条件とは?

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調査概要

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  • 調査主体:ディップ株式会社
  • 調査手法:インターネット調査(GMOリサーチ「Japan Cloud Panel」利用)
  • 調査実施時期:2021年4月28日(水)~2021年5月5日(水)
  • 対象者条件:47都道府県在住の15~69歳の男女のアルバイト・パート、正社員、契約社員、派遣社員の就業者
  • 11,896サンプル(アルバイト・パート4,726サンプル、正社員4,766サンプル、契約社員1,193サンプル、派遣社員1,211サンプル)

※本レポートでは、「正社員」のデータを使用

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正社員を対象としたDXに関する調査概要(性別・年代・居住地)のグラフ 正社員を対象としたDXに関する調査概要(業種・職種)のグラフ

本レポートについて

本レポートでは、正社員が仕事探しの際に「重視する項目」と、希望する「条件や募集・選考フローの特徴」について探っていきます。

【サマリ】

正社員が仕事探しで重視する項目

給与の条件

仕事内容の条件

勤務地の条件と通勤時間の上限

休暇・勤務シフト

募集資格や選考フローの特徴

さいごに

正社員が仕事探しで重視する項目

まず、仕事探しにおいてどの項目を重視しているのか見ていきましょう。

仕事探しにおいて重要な項目1位は「給与」

正社員が仕事探しの際に優先する項目のグラフ

仕事探しにおいて優先する項目を1~3位形式で伺いました。 1~3位を足し、多い順に見てみると、1位「給与」72.3%、2位「仕事内容」53.1%、3位「勤務地」44.5%となり、4位以降の項目とは大きく差がつく結果となりました。

今回の調査と設問文が異なりますが、dip総合研究所にて過去に調査した「アルバイト・パートや派遣社員の希望を満たしていなければ‟応募の検討もしない”大切な要素」の調査結果※でも、上位3つと同じ項目がランクインしています。仕事探しにおいて「給与」「仕事内容」「勤務地」は、雇用形態にかかわらず重要な項目であることがわかります。

※「2020年」求職者が応募したくなる採用のヒント~アルバイト・パート7,000人アンケート調査~
※派遣社員はここを見ている!仕事探しでゆずれないポイントまとめ~派遣社員4,000人アンケート調査~

給与の条件

仕事探しにおける優先順位で1位の「給与」について。まずは「現在の年収」と「希望の年収」について見ていきましょう。

今後の「仕事探しの際に希望する年収」は400万~500万円がボリュームゾーン

正社員の現在の年収と、今後仕事探しをする際に希望する年収のグラフ

「現在の年収」は300万~400万円、「今後仕事探しをする際に希望する年収」は400万~500万円がボリュームゾーンとなりました。
居住地別に見てみると、「現在の年収」では東海エリアだけが400万~500万円の割合が多く、他のエリアよりも年収が高いようです。また、「今後仕事探しをする際に希望する年収」ではほとんどのエリアで400万~500万円を希望している一方で、中国・四国、九州・沖縄エリアでは300万~400万円を希望する割合が高くなっています。

居住地別のデータはこちら

居住地別に見る、正社員の現在の年収と、今後仕事探しをする際に希望する年収のグラフ

仕事探しの際、5割以上が現在よりも高い年収の仕事を検討

前出で「今後仕事探しの際に希望する年収」について見ていきましたが、では「検討できる年収の基準」はどうなのでしょうか。 現在の年収と比較し、高い場合、低い場合など、どのようなときに検討しようと思うか見ていきましょう。

正社員が検討できる年収の基準

「現在よりも年収が高い場合に検討できる」54.4%、「現在と同程度の年収であれば検討できる」31.7%、「現在よりも年収が低くても検討できる」13.9%となりました。 半数以上が現在よりも高い年収の場合に検討できると回答しており、内訳を見ると「やや高ければ検討できる」33.0%、「とても高い場合のみ検討できる」21.4%となっています。

現在の年収別に見てみると、年収600万円未満では現在の年収と同程度、あるいは「やや高ければ検討できる」と回答している割合が高くなっています。一方で、年収600万円以上では「やや高ければ検討できる」の回答はやや低くなり、「とても高い場合に検討できる」を選択する割合が高い傾向が見られました。

また、現在よりも年収が低くなる場合でも検討できるといった回答も全体と比較して+10pt以上となっています。 収入が高くなるにつれ、多少の年収の増加ではあまり魅力に感じないようです。 年収が低くても検討できる割合が高いのは、年収ではなくやりがいや興味などを基準にして考えているのかもしれません。 生計を立てるための仕事か、複数の収入源のうちの1つの仕事なのかなどにより、検討の基準は変わってきそうです。

現在の年収別のグラフは、以下をクリックしてご覧ください。

現在の年収別のデータはこちら

現在の年収別に見る、正社員が検討できる年収の基準のグラグ

「希望する給与の条件」は「賞与あり」が7割弱

金額以外の、「希望する給与の条件」について見ていきましょう。

正社員が仕事探しの際に希望する給与の条件

希望する給与の条件で最も多く挙がったのは「賞与あり」で、7割弱が選択しています。 賞与は必ず従業員に払い渡さなければならないものではありませんが、賞与の支給は従業員の満足度の向上やモチベーションの維持などに効果的と言えそうです。

ちなみに、厚生労働省が公開している「毎月勤労統計調査(令和2年)」※によると、2020年のボーナスの平均支給額は、夏季の場合、38万3,439円です。冬季は38万481円となっています。

その他の項目としては、「固定給であること」を5割が選択しています。一方で「歩合給あり」は7.6%となりました。 歩合給制は努力の成果が給与に直結するため、モチベーションにつながりやすいのが特徴ですが、毎月の収入が安定する固定給制を希望する人の方が多いようです。

※厚生労働省 毎月勤労統計調査 全国調査 令和2年夏季賞与・年末賞与(支給労働者1人平均支給額 調査産業計、事業所規模5人以上)

仕事内容の条件

次に、「仕事探しにおける優先順位」で2位の「仕事内容」について見ていきましょう。

「希望する仕事内容の条件」の1位は「やりがいがある、人に感謝されること」

正社員が希望する仕事内容の条件のグラフ

正社員の回答の4割弱が「希望する仕事内容の条件」として「やりがいがある、人に感謝されること」を挙げました。
雇用形態別に比較してみると、正社員では3割近い「スキル・専門知識が身につくこと」がアルバイト・パートでは16.2%しかなく、逆に、正社員では2割程度の「仕事内容が簡単なこと」「体力をあまり使わないこと」が アルバイト・パートでは1位と3位に挙がっています。

アルバイト・パートのデータはこちら

アルバイト・パートが希望する仕事内容の条件のグラフ

募集の際に仕事内容についての記載が簡易的で内容が薄いと、イメージがしづらく、他社との差もつきづらくなってしまいます。 求職者目線に立ち、なるべく詳細に記載するように心がけるのが良いでしょう。 また、上記にもあるような「やりがいに感じること」や「仕事の進め方」などの情報も一緒に盛り込むと、仕事についてより伝わりやすくなりそうです。

勤務地の条件と通勤時間の上限

「仕事探しにおける優先順位」で3位の「勤務地」について見ていきましょう。

「希望する勤務地の条件」は「駅から近い」「乗り換えが少ない」

正社員が希望する勤務地の条件のグラフ

1位「駅から近い」41.8%、2位「乗り換えが少ない」35.4%は南関東や関西で非常に重視されていることがわかりました。 一方で、それ以外のエリアに関しては「車・バイク通勤ができる」を希望している割合が高く、5割が選択しています。
都市圏と地方都市圏でメインとなる交通手段が異なることがうかがい知れる結果となりました。 求人募集の際には、これらの項目が「応募を検討するための大切な要素」になり得ることを踏まえて行うとよいでしょう。

募集の表記に一工夫!記載例はこちら

勤務地の特徴の募集表記例

「許容できる通勤時間の上限」は「30~60分未満」が5割

正社員が許容できる通勤時間の上限

「許容できる通勤時間の上限」は「30分未満」が25.4%、「30~60分未満」52.7%、「1時間以上」22.0%となりました。 もう少し詳細に内訳を見ていくと、「50~60分未満」を選択した割合が最も多く、全体の1/4をやや上回る結果となっています。

「アルバイト・パートの許容できる通勤時間の調査」では、「30分未満」を許容する割合は54.7%と半数を超える結果でした。 正社員(25.4%)とは倍以上の差があり、アルバイト・パートより正社員の方が「許容できる通勤時間の上限」が長いようです。

居住地別に見てみると、多くのエリアで「20~30分未満」の割合が全体的に高くなっていますが、南関東だけは全体より8pt低くなっています。 南関東では「50~60分未満」と「1時間~1時間30分未満」で6割近くを占め、他のエリアよりも「許容できる通勤時間の上限」が長い傾向にありそうです。

居住地別のデータはこちら

居住地別に見る、正社員が許容できる通勤時間の上限

休暇・勤務シフト

「希望する休暇・勤務シフトの条件」の1位は「土・日・祝休み」

正社員が希望する休暇・勤務シフトの条件

正社員が仕事探しの際に「希望する休暇・勤務シフトの条件」は、「土・日・祝日休み」61.0%、「有給休暇が取得しやすい」58.1%、「年末年始、夏季休暇がある」50.2%となりました。

正社員に対しては、2019年4月1日から年5日の有給休暇取得が義務づけられましたが、厚生労働省「就労条件総合調査」※によると、2019年の有給休暇取得率は56.3%となっています。(昭和59年以降、取得率は過去最高)

取得する権利はあっても、仕事を探す段階では「有給休暇の取得のしやすさ」を知らない求職者も多いのではないでしょうか。 また、面接時の印象が気になって休暇に関する質問ができない人もいるかもしれません。 有給休暇取得率など「有給休暇の取得のしやすさ」が求人票に記載されていれば安心材料となり、就業後のミスマッチ軽減につながるかもしれません。
なお「残業なし」を挙げた人は2割程度しかなく、残業に関してはあまり重視していないようです。
※厚生労働省 就労条件総合調査 令和2年

正社員になりたい人の福利厚生への期待

正社員で働きたい人が福利厚生のなかで重視することのグラフ

以前、正社員で働くことを希望している人を対象に「福利厚生のなかで重視すること」について調査しました。 この調査結果を見てみると、1位「ボーナス・賞与があること」、2位「有給休暇がきちんと所得できること」、3位「残業手当がきちんとでること」となっています。
今回の正社員の仕事探しに関する調査結果でも、希望する給与の条件では「賞与があること」が最も多く、希望する休暇・勤務シフトの条件では「有給休暇や長期休暇の取得」、「土・日・祝日休み」などの項目が上位に挙がっていました。
正社員で働くことにおいて、賞与や休暇の取得は期待値が高く、仕事探しで重視されている項目であることがわかります。
※正社員で働きたい人が6割!正社員で働けていない理由は? ~9,365人意識調査~

募集資格や選考フローの特徴

さいごに、「希望する募集資格や選考フローの特徴」について見ていきましょう。

「希望する募集資格の特徴」の最上位は職種や業界の「未経験OK」

正社員が希望する募集・選考フローの特徴のグラフ

「希望する募集資格や選考フローの特徴」では、「職種未経験OK」26.0%、「業界未経験OK」25.2%が最上位に挙げられました。 仕事探しの際には現在と同じ職種や業界だけではなく、未経験の職種や業界も含めて探すことがわかります。

次いで、「内定までの期間が短い」「面接回数が少ない」という回答も挙がっており、就業しながら仕事を探すことも想定すると、できるだけ短期間で合否が出るなど、短いステップの選考のほうが好まれそうです。

新型コロナウイルスの感染拡大により、オンライン会議など直接会わずにコミュニケーションを取る機会が増え、手段としても定着しつつありますが、「オンラインWEB選考のみ」は、わずか3.3%とあまり好まれないようです。 すべてオンラインで完結させるのではなく、オンラインで行うステップと直接会って行うステップなどを組み合わせたほうが良いかもしれません。

さいごに

今回の調査では、正社員が仕事探しの際に「重視する項目」と、希望する「条件や募集資格・選考フローの特徴」が明らかになりました。 正社員を募集する際の訴求ポイントの検討や広告表記の見直しなど、今後の採用活動にお役立てください。

<明らかになったこと>-----------------------------------------------------
■正社員が仕事探しで重視する項目
・「仕事探しにおける優先順位」1位「給与」、2位「仕事内容」、3位「勤務地」
■給与の条件
・現在の年収は「300万~400万円」がボリュームゾーン
・仕事探しで希望する年収は「400万~500万円」がボリュームゾーン
・仕事探しの際、「現在よりも年収が高い場合に検討できる」54.4%、「現在と同程度の年収であれば検討できる」31.7%
・希望する給与の条件は「賞与あり」68.7%、「固定給であること」50.2%
■仕事内容の条件
・希望する仕事内容の条件1位「やりがいがある、人に感謝されること」、2位「ある程度の裁量が与えられて進めることができること」、3位「スキル・専門知識が身につくこと」
■勤務地の条件と通勤時間の上限
・勤務地の希望は1位「駅から近い」、2位「乗り換えが少ない」、3位「車・バイク通勤ができる」
・許容できる通勤時間の上限は「30分未満」25.4%、「30~60分未満」52.7%、「1時間以上」22.0%
■休暇・勤務シフト
・1位「土・日・祝日休み」、2位「有給休暇が取得しやすい」、3位「年末年始、夏季休暇がある」
■募集資格や選考フローの特徴
・1位「職種未経験OK」、2位「業界未経験OK」、3位「内定までの期間が短い」
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調査設計:ディップ総合研究所 ディップレポート編集課 川上由加里
分析・執筆者:ディップ総合研究所 ディップレポート編集課 太田瑠美子

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