正社員 インタビュー


前田 美奈 Mina Maeda 課長

PROFILE

前職は運送会社での経理。14歳、19歳、21歳の子どもをもつシングルマザー。自称「家ではオヤジ」。現在は、愛知県内4店舗を統括する課長として活躍中。

「わたしだったらこうするのに」を実現しつづけて入社2年で課長に昇進

前職は運送会社で経理の仕事をしていて、かけもちでナポ・インターナショナルのホテルでアルバイトをしていました。そこで支配人たちがイベントやアメニティの企画を考えている姿を見て、「私だったらこうするのに」と思うことがよくあったんです。



私はもともと食べ歩きが好きで、いろいろなところに行ってはおいしいものを食べたりしていたこともあって「あの時食べたアレをメニューに追加したらいいなんじゃないか」とか、アメニティで何が置いてあればうれしいか、女性視点での意見もあったのに、アルバイトという立場上なかなか言い出せなくて。だけど、思ったことは素直に口にする性格だし、いろいろ話しをするうちに当時の社員からは「前田さんならできるよ」と言われていたこともあって、正社員にチャレンジしてみようと思うきっかけになりました。



正社員登用後は、次々に企画を実現して結果を出すうちに2年で課長に昇進することができました。上司曰く、歴代最短だそうです。

でも、道のりは平たんではありませんでした。イエスマンになりきれない私は、上司と何度もぶつかりました。違うと思ったらとことん話し合うし、どうしても納得できないときは「きちんと納得したいからもう一度説明してほしい」と伝えていました。だって、やるなら気持ちが前に向く仕事をしたいじゃないですか。それでも、こんな自分に上司は根気強く向き合ってくれて、「やってみろ」と背中を押しながらアドバイスもくれます。今もそうだけど、社内の人間関係には本当に恵まれていると思います。



実際に仕事もやりがいがあって楽しいし、自分にはこの働き方や仕事が合っていたんだなと改めて思いました。
逆になんでも前のめりに取り組む自分には合っていると思います。

課長	前田	美奈

お客さまには直接会えないけど、一冊のノートでちゃんと繋がってる

どんなに自分の中に企画として実現したいものがあるといっても、実際に利用してくださるお客様の声を聞かないわけにはいきません。むしろ、企画やアイデアのもとはお客様の声であることが多いですね。

客室にお客様が自由に書き込めるノートがあって、そこによく「〇〇があるといいな」というご意見を頂くんです。それを見て、実現できることをひとつずつカタチにして提供しています。



結果が出始めるのは、企画がスタートしてからだいたい3ヶ月から半年くらい。結果が出ても出なくても、新しいチャレンジが終わるわけではありません。常に、アンケートからお客様の求めることを察知して実行に移す。この繰り返しです。

最近では、「モーニングのメニューを変えてほしい」というご要望に対してメニューを見直しました。また、利用した際に貯められるポイント制度があるのですが、それがどうにも貯めにくい状態だったので、お客様が「お得だよね」と感じてもらえるように改善しました。

レジャーホテルという少し特殊な業態だと、お客様に直接何かを手渡したりご意見をお伺いすることはありませんが、ノートに書かれた小さなこと、例えば「洗顔フォームを1回分ではなく夜と朝それぞれ使えるように2回分置いて欲しい」というご要望を、次に利用してくださるときまでに実現していれば、お客様も「自分の声が届いたんだな」と感じてくださるはず。それだって立派なコミュニケーションであり、実際にお会いすることがないからこそ、ひとつひとつの対応がリピーターの獲得に大きく影響していると感じています。



アンケートを一方通行にせず、ちゃんと応えてキャッチボールにすること、これがこの仕事ではとても重要なんです。

課長	前田	美奈

成功だけじゃつまらない
スタッフの悲鳴やため息も巻き込んで成功に導く

この仕事はまるでマラソンをし続けているようなもの。1つの企画が実現してから成果が出始めるのがだいたい3ヶ月から半年くらい経ってから。企画が軌道に乗って、一息ついたらまた次が始まっています。ゴールはあるようで全然なくて、次々にアクションを起こしていきます。



何でもやれば成功するだけじゃなくて、中には全く成果が出ないことも。実は今担当している店舗は、グループの中で飲食の売り上げが1番高いんです。メニューの数も多くて、グランドメニュー、サービスメニュー合わせると他の店舗の5倍くらいあります。

でも不思議なことにデザートが売れなくて・・・。一度、上司の勧めもあってSNSにアップしたくなるようなデザートメニュー開発に挑戦したんですけど、売れ行きは思わしくなかったですね(笑)。その代わり、もともと人気のあった肉系のメニューに振り切って、次々にメニューを変えています。

こだわりとしては、味、盛り付け、温度などすべて一番おいしい状態で提供することです。メニューの中に電子レンジで温めるだけのものはほとんどなく、すべて注文が入ってから調理しています。

調理スタッフは全部で11名ほど。シフトを組んで交代で対応しています。私が毎月メニューを変えるから、みんな「また変えるの?!」と驚いたり呆れられたり。本当に大変だと思いますが、なんだかんだついてきてくれるんですよね。本当にありがたいことです。



なぜこんなにメニューを変えるのか不思議かもしれませんが、リピーターのお客様が利用してくださったときに前回と違うものがあったらそこで会話がうまれますよね。食事が本来の目的ではないかもしれないけど、ホテルで過ごす時間を少しでもいいものにしてほしいというのが一番の狙いです。

加藤 愛子 Aiko Kato 支配人

PROFILE

小学校5年生の子どもの育児と両立中。子どもの学校行事はなんと全部参加!家でPCを使って仕事をしている姿を見て、子どもがプログラミングに興味を持ち始めた。

子育てや社会保険、いろいろ考えてアルバイトから正社員に

もともとはアルバイトとして客室清掃やベッドメイキングの業務を担当していましたが、正社員に登用されて現在は支配人を任されています。正社員になって一番良かったのが、プライベートの用事をあきらめなくて良くなったこと。基本的に固定された時間で勤務して、子どもの学校行事などがあるときは中抜けさせてもらったり、かなり融通が利く環境です。



私にとって、生活の中で一番大切なものは子どもと過ごす時間です。正社員として働きながら、ここまで学校行事に参加できるとは思っていなかったので、協力してくれる上司やスタッフには本当に感謝しています。



たまに家にPCを持ち帰って仕事をしている姿を見て、子どもが興味を持ったみたいで「パソコンを使った仕事をしたい」と言うようになったんですよ。

流行は1年たらずで変わっていく

私たちの仕事は、「お客様に喜んでいただけることを考え続ける」こと。その中で一番大変なのは、流行を捉えることですね。特に若い世代の流行はどんどん変わっていくから、1年前にホテル内で変えたものでも、今年になったらまた違うものが喜ばれるようになるんです。例えば、少し前によく見かけていたボタニカルシャンプーも今はもう別のものに変わっているんです。



でも、アンケートであがってくる要望には「たしかに!」と気づかされることも多くて。先日も「マツエク(まつ毛エクステンション)が取れないクレンジングを置いてほしい」という声がありました。基本的なスキンケアができるアメニティがあればいいだろうと思っていたけど、考えてみれば今はマツエクをする方も多いですよね。さっそくお取引先様に連絡して、マツエクに対応するアメニティがあるか確認して導入しました。



アメニティに限らず、「これがあればいいだろう」という思い込みや決めつけではなく、お客様が本当に使いたいものを知ることが大切なので、アンケートだけでなくSNSで情報収集をしたり、若いスタッフに話を聞いたりもします。私が流行を気にしていると、周囲も気になるようでいろいろ情報をくれるんです(笑)。「今は洗顔するときはヘアバンドではなくヘアクリップを使うんですよ」と教えてもらったときは、自分の世代だとヘアクリップからヘアバンドに変わったよなあと思いながら、時代の変化を感じつつ客室の充実させるためにいろんな改善に取り組んでいます。

支配人	加藤	愛子

仕事は、知る、探す、実現する、の繰り返し

仕事では次々に企画を立てては実現することを繰り返していて、新しい取り組みをするときはまず上司にチェックをしてもらいます。意外かもしれませんが、提出した企画にたいして上司から「NO」を出されたり否定されることはありません。やってみてダメだったら違う方法でチャレンジすればいいだろう、というスタンスなんです。このような環境だからこそ、新しいことにもチャレンジしやすくて、いい結果でもそうでなくてもお客様の反応を知れることは成長に繋がっていると思います。

また、グループ内での情報共有も盛んに行われているので、どこかの店舗でうまくいったことを取り入れたり参考にすることもあります。



最近取り組んでいるのが給食メニューの導入なのですが、ある食材(人気メニューランキングの上位に必ずランクインするものです)の仕入れ先を探すことに苦労していまして…。これもお客様からのご要望なので、なんとかして実現したくてお取引先様にいろいろ探してもらっているところです。



もちろん、ご要望のすべてにお応えできるわけではありませんが、実現可能ならかたっぱしから取り組みます。お客様にとっても、自分の意見が客室の中で反映されていたらきっとうれしいはず。また次のご要望をいただけるきっかけにもなると思うので、これからもチャレンジし続けたいですね。

支配人	加藤	愛子

今の時代に合ったレジャーホテルにアップデートし続ける

時代の変化がストップすることはありません。常に何かが変わり続けるし、お客様のご要望もどんどん変わっていくと思います。今年取り入れたことも、来年になれば何かを変更したり新しいものを導入しているでしょうし「変え続ける」というよりも「さらに良くし続ける/アップデートし続ける」という方が合っていると思います。



今後も情報収集に努めたり仲間に助けてもらいながら、時代がどれだけ変わっても、それに合ったホテルづくりをして私自身も成長できるように頑張ります。