応募者から辞退の連絡を受けることは、採用活動のなかでどうしてもついて回ります。とはいえ、今後に生かすためにも辞退される理由の把握は必要です。本記事では、選考フェーズそれぞれにおいて、なぜ辞退が起きてしまうのか、そしてそれはどう対処すればよいのかに言及。辞退防止のためにできることがあれば、ぜひ、取り組んでみてください。

辞退の連絡があったらどうする?選考途中、内定後それぞれの対処法

  • 2024.07.17
  • 2024.07.17

応募者から辞退の連絡を受けることは、採用活動のなかでどうしてもついて回ります。とはいえ、今後に生かすためにも辞退される理由の把握は必要です。本記事では、選考フェーズそれぞれにおいて、なぜ辞退が起きてしまうのか、そしてそれはどう対処すればよいのかに言及。辞退防止のためにできることがあれば、ぜひ、取り組んでみてください。

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選考途中で辞退連絡されることの辛さ

No Good!を表現

記事冒頭でもお伝えしたとおり、採用選考の途中で応募者から辞退の連絡を受けることは往々にしてあります。そうはいってもやはり、採用担当者からしてみれば、労力を費やした分、残念極まりないものでしょう。 

以下、この辛い心情を生む辞退連絡の弊害と、それに対する向き合い方に言及します。

選考辞退による弊害

採用選考は、応募者の数だけコストがかかります。そのため、途中で辞退されれば、その分の時間や手間は無駄になるわけです。もちろん、辞退者以外から採用にこぎ着けられる保証はありません。結果的に求人募集が振り出しに戻るケースもよく見られます。こうした弊害が生じるため、採用活動はできる限り選考辞退を回避し進めることが理想です。

選考辞退への向き合い方

選考辞退は、(減らすことはできても)どうしても起きてしまうもの。その際に大切なことは、どう向き合い、どう受け止めるかです。

まず、辞退者の意向は尊重しなければなりません。辞退する事情はさまざまです。丁寧にその理由を確認し、波風を立てない対応が求められます。くれぐれも、辞退撤回を強要するなど手荒な真似はやめましょう。

理由に対しても真摯に受け止めることが大事です。そのうえで今後の採用活動(選考プロセス)まで見直せると望ましいでしょう。選考辞退は企業側の問題で、それを解消し状況が好転するケースも、決して珍しくありません。

書類選考の通過通知後に辞退される主な理由

理由を表現

ここからは、採用フェーズごとに説明します。まずは、書類選考の通過通知後に辞退されるケースです。主な理由は大きく二つあります。具体的には次のとおりです。

以下、それぞれ詳述します。

通過の通知が遅かった

書類選考からしばらく時間が経っているにもかかわらず、結果の連絡が来なければ、当然、応募者は不安を覚えます。と、優先的に他社求人の選考を進める方も多いでしょう。そうなると、結果を聞く前に辞退の連絡を入れるのはいたって自然な流れです。あるいは通過してもその通知の遅さに不信感を募らせ、辞退するケースも考えられます。

そもそも志望優先度が低かった

書類選考を通過したものの、その企業への志望度が低いことを理由に辞退される応募者も少なくありません。あらためて応募者自身のキャリアプランと照らし合わせた結果なのか、はたまた他社との比較なのか。どちらにせよ、書類選考の段階では、“とりあえず応募してみる”といったスタンスの求職者も一定数いることは知っておいた方がよさそうです。

書類選考後の辞退への対処法

解決策を表現

書類選考を通過した応募者からなるべく辞退の連絡を受けないようにするにはどうすればよいのでしょうか。具体的には次の対策が有効です。

以下、それぞれ詳述します。

選考プロセスの迅速化

選考プロセスの迅速化によって、結果連絡、次回以降の案内がスムーズになり、応募者に安心感をもたらします。これは書類選考の通過通知後に限らず、どのフェーズにおいても必要だといえるでしょう。複数の求人に応募している方がほとんどであることを考えたとき、少なからずスピード勝負(タイムリーなやり取り)になってくるはずです。

ポジティブキャンペーンでの企業イメージアップ

志望度が低かったために辞退されるケースを少なくするための一つの策として、ポジティブキャンペーンが挙げられます。オフラインではイベント・展示会の開催、方やオンラインではSNSを使って企業のイメージアップを図る取り組みです。従業員の働き方や社内の雰囲気、サービスに関するエピソードなどをポジティブな内容に昇華してこまめに発信していけると、認知度の拡大、信頼性の向上につながるでしょう。結果、辞退者を少しでも食い止められるかもしれません。

面接後に辞退される主な理由

キャンセルを表現

面接には来てくれたものの、次の選考に進む前に辞退連絡を入れる応募者も少なくありません。イメージではなく、実際に社内の人間とコミュニケーションを取った後の決断とあって、面接時に何かしら原因があったのかと思いきや、必ずしもそうではありません。実際、面接の内容とは別の部分で不信感を持たれるケースも多々見受けられます。考えられる理由は次のとおりです。

以下、それぞれ詳述します。

求人情報とは話が違っていた

面接を受けたものの、求人情報との齟齬が判明し、辞退される応募者がいます。これは、虚偽、誇大広告といった法的な範疇に限らず、紛らわしい表現も含めて気を付けなければなりません。求人情報と面接での話にギャップがある場合、企業イメージにもつながります。今日は、ひとたび悪い情報が出回れば、すぐにSNSで拡散される時代です。以後、応募が減少するリスクも当然考えられます。

結果通知・案内が遅かった

書類選考同様、採否の連絡が遅れることで、応募者は不安を覚えます。そうなると、他社に流れるケースも多いでしょう。できれば面接後1週間以内には連絡を入れたいところです。なお、結果通知だけでなく次の選考の案内も丁寧に記載するようにしましょう。こうした細かな配慮の有無でも、辞退される・されないは変わってきます。

面接官の態度がよくなかった

面接官の印象で辞退されるケースもよくある話です。面接官の態度、言動はその企業を表象するといっても過言ではありません。つまりは責任重大です。十分に気を付けましょう。不安であれば、面接官のマナー研修などに参加してみるのもよいかもしれません。

従業員の働く様子が気になった

面接の際に、オフィスで働く従業員の姿を見て不安を覚える方もいらっしゃいます。無気力に見えたり、逆に騒がしかったりなど、心配になる光景が目に映ったのでしょう。たまたま出くわした一コマだとしても、新たな仲間の候補者に自身がここで働いて本当に大丈夫なのかと思わせてしまうのは、当然、望ましくありません。

オフィスが雑然としていた

従業員の様子だけでなく、オフィスが綺麗かどうかも、面接に来た応募者は目を光らせているものです。机の上に書類や資料が散乱していたり、床に空き缶やゴミが落ちていたりすれば、その印象は大なり小なり悪くなります。

したがって、整理整頓やオフィスを清潔に保つことを侮ってはいけません。企業スタンスや風土をそこから嗅ぎ取る方は思いのほか多くいらっしゃいます。逆にいうと、それらに不信感があれば、辞退されるのも無理はないでしょう。

面接後の辞退への対処法

キャンセルと書かれた紙

では、面接後の辞退を回避するにはどのような対処法があるのでしょうか。具体的には次のとおりです。

以下、それぞれ詳述します。

求人広告の内容を見直す

面接時に話すことと求人広告に齟齬があれば、たちまち不信感を与えてしまいます。そうならないよう、定期的に内容の見直しが必要です。また、意外に思われるかもしれませんが、面接後はあらためて求人広告に目を通す応募者がほとんどです。これは、他社との比較も含めて、慎重に判断しようとする意志の表れでしょう。随時、魅力的なものへとアップデートしていくことも、辞退防止には有効です。

応募者にはタイムリーに連絡する

選考結果のみならず、応募者にとって必要な情報はタイムリーに伝えることが鉄則です。うまく使えるのであれば、最新のテクノロジーを導入するのも一つの手でしょう。面接日程調整など自動化対応が可能な『面接コボット』に代表される便利なサービスの利用もぜひご検討ください。資金・運用面が課題だった中小企業向けに開発されているため、導入ハードルは低いと考えます。

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面接官や従業員の意識を改善する

企業として、面接官はじめ従業員の意識改善に努めることは非常に大事です。具体的には、以下のポイントに気をつける必要があります。

と、あわせて、前述したマナー研修の実施をおすすめします。

オフィスを綺麗にする

面接に訪れた方に嫌な印象を与えないためにも、オフィスは清潔に保つ必要があります。これは面接日だけに照準を絞るのではなく、(当たり前ですが)あくまで普段から意識的に取り組むものです。また、綺麗なオフィスは、求人広告や採用サイトにもアピールポイントとして使えます。採用活動全体によい影響をもたらしてくれるはずです。

内定後に辞退される主な理由

辞退を示唆するバツマーク

最終選考も終え、内定を出すところまでこぎ着けてもなお、辞退されるケースは少なくありません。最後の最後で何が引っかかってしまったのか。理由はいくつか考えられます。具体的には次のとおりです。

以下、それぞれ詳述します。

他社が提示する条件の方がよかった

他社のオファーの方が魅力的だったケースは、内定辞退の理由のなかでもっとも多いかもしれません。とりわけ、よくあるのが待遇面の差です。収入面だけでなく、福利厚生の有無や内容も含まれます。特にこれらがベンチマークしている他社と比べて顕著に引けを取るようであれば、見直しは必須でしょう。

内定の連絡が遅かった

タイムリーな連絡はどのフェーズにおいても不可欠です。例にもれず内定通知にも当てはまります。もちろん、上述した他社比較の逆パターンで自社の方が魅力的な条件を提示できれば、多少のタイムラグでも内定者を手繰り寄せることはできるかもしれません。そうはいってもやはり、先取りされてしまう可能性は十分考えられます。したがって、内定は極力スピーディーに通知できるようにしましょう。

内定後のフォローアップが不十分

内定通知後も油断できません。入社日や研修の案内がない、あるいは遅い場合には、内定者がその企業に対して不信感を抱くのも当然です。質問への対応も同様。内定後であっても嫌な印象を覚えたなら、それが決め手となって他社に流れてしまうことは十分考えられます。内定後のフォローアップが不十分だったせいで辞退されることは決して珍しくないのです。

会社の評判が悪かった

いざ入社先を決めるにあたって不安に駆られてか、内定をもらった後で企業リサーチに力を入れる方も少なくありません。そこで悪いクチコミを見つけてしまうことも、当然考えられます。仮にそうした評判が多ければ、自身の判断に迷いが生じるはずです。人によってはリスクにしか感じられなくなるでしょう。その結果、内定辞退へとつながっていきます。

内定後の辞退への対処法

辞退の文字

内定を出した後も、抜かりなくできることには取り組みましょう。具体的には次の対処法が挙げられます。

以下、それぞれ詳述します。

連絡が遅れないように内定候補者の情報を一元管理する

内定候補者へスムーズに連絡していくためにも、彼・彼女らの情報を一元管理できるとよいでしょう。氏名、連絡先、選考状況などが一つのデータベースに集約されれば非常に便利です。

内定者には適切な頻度で連絡を入れる

内定者フォローは不可欠です。必要な情報はタイムリーかつ適切な頻度で連絡を入れ、内定者の不安を払拭できるようにしましょう。質疑応答の機会を別に設けるのも有効です。入社意思を育む意味でも非常に大事なアクションだと考えます。

内定後すぐに職場を見学してもらう

内定後できるだけ早いタイミングで職場を見学してもらうこともおすすめです。職場の雰囲気を実際に体感すれば、入社後のイメージもより膨らむでしょう。安心感を高めるには、うってつけの取り組みです。

辞退の連絡を受けた後の対応

積み木に書かれたキャンセルの文字

辞退連絡によって落胆することもあるでしょう。しかしながら、そこで感情的になるのは(悲しむにせよ、怒るにせよ)、悪手です。最後まで応募者の気持ちを尊重し、ニーズに応えることがいわばプロの所作であり、今後の布石にもなり得ます。というわけで本章では、辞退の連絡を受けた後の対応について取り上げます。

辞退者に応募への感謝を伝える

辞退連絡があった際は、まず応募への感謝を伝えましょう。採用活動では多くの人と関わりますが、それぞれに事情があり、辞退を選択するのは当然の権利です。今回は内定に至らなかったものの、将来的に再応募してもらえる可能性もあります。応募者との良好な関係がまたいつか素敵な縁を運んできてくれるはずです。

どうしても引きとめたい場合は、再度、面談の場をお願いする

辞退連絡に対しては問答無用に受け入れなければならないかといえば、実は必ずしもそうではありません。どうしても引きとめたい場合は、再度面談の機会をお願いするのも一つの方法です。その際、待遇面での改善や入社後のキャリアパスについてよりくわしく説明するなど、寄り添える範囲で打診してみましょう。大切なのは相手の不安や懸念をしっかりと汲み取ったうえで、それらを解消する提案です。そのため、丁寧なヒアリングを心がけましょう。

内定辞退を承諾する際のメール文例

繰り返しお伝えしているとおり、辞退連絡を受けた際にも誠実な対応は必須です。ショックも大きい内定辞退ですが、これを承諾する場合、いたずらに理由を聞き出そうとせず、相手を慮り、返信しましょう。

以下、メール文例です。

例文
〇〇様

あらためてこの度は、数ある企業の中から当社の選考にご応募いただきましたこと、誠にありがとうございました。

内定辞退のご連絡、承知しました。

残念ですが、またどこかで縁があることを願っております。

末筆ではございますが、〇〇様の今後のご活躍を心よりお祈り申し上げます。

株式会社○○○○ 人事部 採用担当

内定辞退を引きとめたい場合のメール文例 

内定辞退の連絡に対して、どうしても引きとめたい場合には、前述したように再度、面談の機会を設けてもらえるか打診してみましょう。

以下、メール文例です。

例文
○○様

あらためてこの度は、数ある企業の中から当社の選考にご応募いただきましたこと、誠にありがとうございました。

また、お忙しいなか、内定辞退のご連絡をいただき、重ねて感謝申し上げます。

当社では○○様の入社を心より期待しておりましたので、辞退の旨をうかがい、いたく残念に存じます。

さて、大変恐れ入りますが、ぜひもう一度、直接お話する機会をいただけないでしょうか。〇〇様が安心してご入社いただけるよう、できる限りの対応をさせていただきたいと考えております。

何卒、ご検討いただけますと幸いです。

株式会社○○○○ 人事部 採用担当

辞退の連絡を糧にすることが大事!

付箋に書かれたポイント

応募者から選考辞退の連絡を受けることを、単に失敗と捉えるのは勿体ないと考えます。次に生かすための貴重な経験といったポジティブな見方も可能です。もちろん、辞退に対して真摯に受け止める必要はあります。が、何よりもその先を見据えることが大切です。課題を洗い出し、対策を立て、実行に移せば、採用活動の質向上につながります。そうなると、辞退の連絡は、いわば改善の契機です。だからこそ、優秀な人材の確保のため、糧にすることが求められます。

▶関連記事:内定辞退についてよくある理由や防止策などわかりやすく解説


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