社員寮は、企業が人材確保や福利厚生の一環として提供する住宅制度の一つです。社員寮を導入することで、社員の生活基盤を支え、企業への定着率向上や採用活動の強化につながると考えられています。しかしながら、法的な手続きや運営上気を付けなければならないこともあり、決して安易に決断できるものでもありません。本記事では、社員寮の導入を検討する企業向けに、そのメリット・デメリットや注意点などくわしく解説します。

社員寮とは?社宅との違いや導入のメリット・デメリットも併せて解説

  • 2025.07.03
  • 2025.07.03

社員寮は、企業が人材確保や福利厚生の一環として提供する住宅制度の一つです。社員寮を導入することで、社員の生活基盤を支え、企業への定着率向上や採用活動の強化につながると考えられています。しかしながら、法的な手続きや運営上気を付けなければならないこともあり、決して安易に決断できるものでもありません。本記事では、社員寮の導入を検討する企業向けに、そのメリット・デメリットや注意点などくわしく解説します。

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社員寮とは?

冒頭でも述べたように、社員寮は、企業が従業員に提供する住宅施設です。福利厚生の一環として位置づけられます。新卒者や地方出身者の採用強化、従業員の生活支援、企業文化の醸成など、目的はさまざまです。まずは、社員寮の導入形態や社宅との違いについて取り上げます。

社員寮を導入するなら

社員寮は、主に「社有」と「借り上げ」の2つの形態があります。自社に適した導入方法を選ぶためにも、それぞれの特徴を理解することが大切です。

社有の社員寮

社有の社員寮とは、企業が所有・管理する住宅施設を指します。企業側にとっては、自社の方針や文化を反映しやすい側面があり、従業員にとっては、賃料を抑えることで、経済的負担の軽減が見込めるでしょう。

土地や建物は企業名義です。企業が主体となって長期的に運用できます。ただし、購入や建築などの初期費用や、維持管理のコストが高くなりやすい点には注意が必要です。また、施設の老朽化や利用率の低下に柔軟に対応する体制も求められます。

借り上げの社員寮

借り上げの社員寮とは、外部(不動産会社など)と賃貸契約を結び、その物件を従業員に貸し出す形態を指します。土地購入や建築費といった初期費用はかかりません。また、従業員が希望する立地や設備の物件を用意しやすいといえます。他方、契約期間や条件によっては、長期運用に向いていないケースもあります。

社宅との違い

社員寮と社宅は、従業員に提供される住宅施設という点で共通していますが、対象や目的に違いがあります。ざっと下表のとおりです。

形態   主な対象主な目的
社員寮新入社員、独身者共同生活を通じた教育や交流
社宅既婚者も含まれるプライバシーを保ちつつ生活の安定を重視

社員寮のなかには、社員同士が自然に交流できるよう、共同スペースやルームシェアで対応される場合もあります。一方、社宅は、基本、各人に住まいが提供されます。

社員寮の導入で期待できるメリット

福利厚生と書かれたパズル

社員寮は、社員の生活支援にとどまらず、採用力や企業ブランディングの強化といった側面でも注目されています。以下、そうしたメリットについて解説します。

採用ターゲットが広がる

社員寮を導入することで、リーチできる人材が一気に広がります。都市部で働きたくとも地方在住者にとって、転居をともなう就職は負担が大きく感じるかもしれません。しかしながら、社員寮があれば、そうした不安は少なからず拭えるでしょう。家具や家電が備え付けられているなど環境次第では、経済的な負担も軽減されます。

福利厚生の一つとして訴求できる

そもそも「住宅支援制度の有無」を企業選びの基準にしている求職者もしばしば見受けられます。彼・彼女らに福利厚生の一つとして訴求できる意味でも、社員寮の導入は採用活動でアドバンテージになるでしょう。

なお、自社での運用が難しい場合は、寮運営会社を活用するのも有効です。食事付きや家具・家電の完備といったホスピタリティは大なり小なり魅力的に映るでしょう。

社員同士の交流が深まる

社員同士が公私で同じ空間を共有すれば、自ずと交流する機会は増えるでしょう。実際に社員寮を「チームビルディングの場」として活用する企業もあります。日常的なコミュニケーションによって一体感が高まれば、まさに社員寮が生んだ効果といえるでしょう。

住宅手当と比べて節税効果が見込める

住宅手当は給与として課税対象です。一方で社員寮の場合は、従業員が家賃相当額の50%以上を自己負担するなど一定条件を満たせば、所得税上の「経済的利益」とみなされません。つまり、非課税として扱われます。

社員寮として建物を購入した場合、減価償却費や借入利息を経費として処理できます。管理の手間はかかるものの、制度をうまく活用すれば、住宅手当を支給するよりも総合的なコストを抑えられる可能性があります。

参考:国税庁『No.2597 使用人に社宅や寮などを貸したとき

社員寮の導入で懸念されるデメリット

社員寮の運用には、一定の負担やリスクも伴います。とりわけ、中長期的に運用する場合には、想定外のコストがかかることも少なくありません。また、社員間のトラブルが発生することも考えられます。というわけで以下、導入前に知っておきたい主なデメリットについて解説します。

コストが嵩む

社員寮を導入するにあたり、どうしてもついて回るのがコスト面です。

コストの種類社有借り上げ
イニシャルコスト建設費または購入費(土地・建物)、家具・家電購入費敷金、礼金、仲介手数料、家具・家電購入費
ランディングコスト維持管理費、建物の減価償却費、固定資産税家賃、維持管理費

寮担当者の人件費、トラブル対応の体制構築、清掃や修繕などにかかるコストは気付けば膨らむものです。

近年、社員寮の導入を検討する企業は増えていますが、同時にこうしたコスト負担が問題視されています。結果、導入を見送るケースもしばしば。いずれにしても、コストがどれぐらい嵩むかは、ある程度見通しを立てることが必要です。

社員同士でトラブルが起きる

社員寮では、長期間にわたって共同生活を送るため、トラブルに発展することも少なくありません。生活のリズムや価値観の違いで揉めるケースなども仕方ないとはいえ、一度起きてしまうとやはり厄介な問題です。一体感どころかむしろ組織がバラバラになることも十分に考えられます。

環境次第では不満も噴出する

社員寮が便利といってもそれは環境に依ります。住みやすさへの配慮が不足していると、かえって不満につながるでしょう。たとえば、以下のようなケースに該当する場合、環境を見直したほうがよいと考えます。

これらを疎かにしてしまうと、離職にさえつながる可能性があります。生活環境に対する目配りは必須です。入居前の内見や社員の声を反映した改善は継続的に行いましょう。

社員寮を導入する際のコツや注意点

社員寮を導入してよかったと思えるためにも、事前の準備、運用体制の整備は欠かせません。以下、注意点も含めて社員寮を有効に活用するためのポイントを解説します。

目的を明確にしておく

運用方針がブレないよう、たとえば、コミュニケーションの活性化や企業文化の醸成といった目的を明確に掲げることが大事です。何のための社員寮か。それが曖昧なまま導入するのは本末転倒です。

利用にあたっての規則を明確にしておく

共同生活ゆえにトラブルが起きても何らおかしくありません。ただ、これを極力減らす努力はできるはずです。特に、規則をきちんと設けることは必要不可欠だと考えます。なお、労働基準法第95条では、寮を運営するうえで次の項目について就業規則または寮則に明示する必要があると定められています。

  1. 起床、就寝、外出及び外泊に関する事項
  2. 行事に関する事項
  3. 食事に関する事項
  4. 安全及び衛生に関する事項
  5. 建設物及び設備の管理に関する事項

規則の内容を変更する場合は、入居している社員の同意も必要です。また、入居時にはルールを丁寧に説明し、誓約書を取り交わしましょう。こうした丁寧な対応がトラブル防止にも役立つはずです。

設備面を整える

社員寮は従業員の生活の拠点です。そのため、安全で衛生的な環境を整えなければなりません。労働基準法第96条では、使用者に対し、換気や明るさ、室温、清潔さ、避難経路の確保など、従業員の健康と生命を守るための措置を講じる義務があると定められています。とりわけ古い建物の場合は、基準を満たしているか必ず事前に確認しましょう。快適で安心して暮らせる環境は、社員の満足度や定着率にもつながります。設備の定期点検や改善は決して怠ってはいけません。

運営体制を整える

社員寮の安全な運営には、施設だけでなく管理体制の整備も求められます。労働基準法第96条の2で定められているように、常時10人以上の労働者がいる事業場で寄宿舎(社員寮)を設ける場合は、厚生労働省令にもとづいた運営計画を事前に行政官庁へ届け出なければなりません。

また、同法第96条の3では、寮の運営が安全・衛生上の基準に違反している場合、使用停止や計画変更の命令を受ける可能性があると書かれています。

このように、いい加減な運営体制には法的リスクが伴います。これらを把握し肝に銘じたうえで、寮長の配置や相談体制、緊急時対応フローなども抜かりなく行いましょう。

求人原稿に落とし込む際は採用のプロに任せるのも効果的

社員寮の魅力を正しく伝えるには、求人原稿でどのようにアピールするかも重要です。単に「寮あり」と記載するだけでは、魅力は十分に伝わりません。社員寮での生活が具体的にイメージできる内容を盛り込むことが求められます。

たとえば、写真や間取り、周辺施設、初期費用の有無など、情報を整理して記載することで、応募者に安心感を与えることができます。そうはいってもやはり、自力で効果的な伝え方を考えるのは難しいこともあるでしょう。その場合は、人材採用サービスなど採用のプロに任せるのも一つの方法です。なお、dipの求人サービスでは、取材・撮影をしたうえで、弊社取引実績17万社のノウハウを活かした効果的な原稿を作成します。原稿修正は無料。掲載中の効果改善も可能です。

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社員寮の導入検討にはメリデメ含めた理解が不可欠!

社員寮を制度として導入することは、採用力の強化や福利厚生の充実など、企業にとって多かれ少なかれメリットをもたらす一方で、コストの増大やトラブル発生のリスクも伴います。ゆえに単なる住まいの提供にとどまらず、「何のために導入するのか」「どう運用していくのか」を明確にし、自社の経営戦略・人事施策とつなげた設計が大切です。仮に自社だけで検討や運用が難しいと感じる場合は、外部のサービスに協力を仰ぐのも一つでしょう。人材業界のプロに相談するのもおすすめです。 ただ取り入れるだけでなく、しっかりと成果につなげていく。それを実現すべく、社員が「住みたい」「安心できる」と感じる環境を整えることが肝要です。ぜひ、投資効果の高い制度として活用していきましょう。


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