
「休みの日まで仕事の通知に縛られたくない」
5年前から「仕事とプライベートの分離」を模索
――店舗の運営体制と、現在のスタッフ構成について教えてください。
鼎泰豐 自由が丘 デュ アオーネS店 マネジャー近藤様(以下・近藤様):自由が丘店では現在、ホールとキッチンを合わせて50〜60名のスタッフが在籍しています。社員は6名ほどで、大半がアルバイトスタッフです。構成としては学生が半数強を占め、残りは主婦層が中心ですね。昼は主婦メンバー、夜は学生メンバーが中心となって、64席ある店内を活気ある体制で運営しています。
――バイトルトーク導入前、店長とアルバイトスタッフのコミュニケーションはどのように行っていましたか?
株式会社アール・ティー・コーポレーション 管理本部 人事総務部 人事グループ チームマネジャー 磯山様(以下・磯山様):弊社では5〜6年前から、個人用SNSを使って連絡を取ると、夜中や休日にも通知が届いてしまい、スタッフに心理的な負担をかけるのではないかという懸念がありました。そこで、「仕事とプライベートはしっかり分けよう」という方針のもと、別のトークアプリを導入するなど、さまざまな対策を試みてきました。
近藤様: ただ、以前使っていたアプリは操作がやや複雑で、データ通信量も多く、なかなか現場に浸透しませんでした。結果として、使い勝手のよい個人用SNSに戻ってしまう店舗が増え、再び「休日の通知がストレスになる」といった声が上がるようになっていました。
個人用SNSに近い操作性が、学生スタッフへの浸透を後押し

――バイトルトークを知ったきっかけと、導入の決め手となったポイントを教えてください。
磯山様: 1年ほど前、サービス開始のタイミングで営業の方からお声がけいただいたのが、バイトルトークを知ったきっかけです。当時は私を含めた数名で、お試しという形で実際に触らせていただきました。その後、昨年末に、それまで使用していたアプリが操作性などの面で現場に浸透しなかったことを踏まえ、代替ツールを検討する中で、改めてバイトルトークが候補に上がりました。試用時の印象として、レスポンスが軽く、操作性も非常に個人用SNSに近いと感じていたため、導入を決めました。
――バイトルトーク導入時に、難しかったことや不安に感じたことはありましたか?
近藤様: 導入にあたって、とくに苦労した点はありませんでした。以前のアプリは「使い方がわからない」と敬遠されがちでしたが、バイトルトークは細かな説明をしなくても、皆さんスムーズに使い始めてくれました。とくに学生スタッフの反応は早かったですね。主婦の方々も混乱なく移行でき、個人用SNSでのグループトークを廃止して、完全に切り替えることができました。
「掲示板機能」の活用 既読確認で確実な情報共有を可能に

――バイトルトークで重宝している機能はありますか?
近藤様: とくに重宝しているのが「掲示板機能」です。個人用SNSだと、誰がメッセージを読んだのかを個別に把握するのは難しいのですが、掲示板では誰が確認ボタンを押したかが一覧でわかります。
「この伝達事項は、まだあのスタッフが見ていないな」と一目で判断できるので、個別に「確認しておいてね」と声をかけるなど、フォローが格段にしやすくなりました。現在は、「全体への周知は掲示板」「特定グループでのやり取りはトーク」と、用途を明確に分けて活用しています。
「教えたくない」という本音に応える。モラルとリスク管理の両立

――運用で工夫している点があれば教えてください。
近藤様:自由が丘店では、バイトルトークの導入に合わせて、「お店に関わる連絡事項はすべてアプリ内で行う」というルールを徹底しています。個人用SNSのアカウントを教えることが当たり前だと思っていたけれど、実は心理的なハードルを感じていたスタッフもいたはずです。代替ツールがあることで、このルールも自然に受け入れてもらえました。
また、新しく採用されたスタッフへのオリエンテーション資料にも登録手順を組み込み、入店初日から「公私の区別」を明確に伝えています。そうした運用も、スタッフの安心感につながっていると感じます。
――今後、バイトルトークをどのように活用していきたいですか?
近藤様: ツールが便利になった一方で、これからは「出勤日には必ず一度アプリを開く」といった習慣づけが課題だと思っています。リアクション機能やアルバム機能など、新しい機能も活用しながら、現場の負担を減らせる伝達方法をさらに追求していきたいです。
磯山様:実は、まだ導入が形だけになってしまっている店舗もあり、現場で働くスタッフから「会社がバイトルトークを導入しているのに、なぜ店長は個人用SNSで連絡してくるのか」といった意見が届くこともあります。現場の管理者としては、「個人用SNSのほうが楽」と感じる場面もあるのだと思いますが、スタッフの中には「自分のIDは個人情報なので、本当は教えたくない」「プライベートとは分けたい」と考えている方も少なくありません。
従業員を守るためのツールという意味でも、バイトルトークには非常に大きな意義があると感じています。最終的には、全店舗で「業務連絡はバイトルトークで行う」という運用を徹底していきたいです。一度定着すれば、利便性は個人用SNSと大きく変わらないと確信しているので、スタッフが安心して働ける環境づくりにつながるよう、意識改革を促しながら粘り強く定着を進めていきたいと考えています。

取材協力:株式会社アール・ティー・コーポレーション

高島屋グループの総合飲食企業として、台湾発の老舗レストラン「鼎泰豊」をはじめとする外食事業を中心に、カフェや社員食堂、製造事業などを展開しています。「鼎泰豊」では、代名詞ともいえる“作りたて・蒸したて”の小籠包を中心に、エビ炒飯、麺類、デザート点心など多彩なメニューを提供。1993年には『ニューヨーク・タイムズ』紙で“世界10大レストラン”のひとつに選出されるなど、グローバルなレストランブランドとして広く知られています。







