面接後に選考を辞退されてしまう原因

まずは、面接後に選考を辞退されてしまう主な原因について取り上げます。悩める人事担当者の方にとって、なかには思い当たる点もあるかもしれません。もちろん、やむを得ない理由も考えられますが、これまで意識が向いていなかったことがあれば、今日からでも変えられるはずです。
求人情報と提示された条件が異なる
もはや辞退される原因の代表格といってもいいほど、そこかしこでこのケースは見られます。求人情報に記載される内容を前提に、面接の時間を確保しているにもかかわらず、実際の雇用条件が異なることがわかれば、それはまさしく無駄足です。半ば開き直ったかのように「募集要項には残業無しと書いてあるけれども実際は残業が月20時間以上発生します」「一応土日は休みですが、大半の社員はどちらか一日は出勤しています」などとといわれてしまえば、そのまま選考を辞退されるのは容易にうなずけます。
面接官の態度がよくない
圧迫面接などで求職者の根性を試すといった傲慢なやり方は、いまや淘汰されつつありますが、にもかかわらず「口調が荒い」「ふんぞり返っている」といった態度で臨む面接官がまだまだ一定数いるのも、悲しいかな事実です。本来、双方のマッチングを図る場であるのに、いかにも企業側が一方的に選考するものだ(優位に立っている)と勘違いしているのでしょう。辞退されてしかるべきだといえます。
社員が疲れている
面接官だけでなく、応募者の視線の先にはオフィスで働く従業員の姿もあります。面接する部屋へ案内される最中に目に入る社内の人間たちの表情が明らかに疲れていたり、元気がなかったりしていれば、それはもう色々と勘繰られてしまうでしょう。すれ違った際も同様です。「苦しい仕事なのだろうか」「休みが取りにくいのだろうか」とひとたび不安を覚えてしまうと、面接時によっぽど印象が好転しない限り、次の選考を用意されたとしても、辞退を選択するのは何らおかしくないことだといえます。
感情的、粘着質、陰湿な社員がいる
面接へ出向いた際、「上司が部下を大声で怒鳴っていた」「取引先にねちっこくクレームの電話を入れていた」「ひそひそと同僚の悪口を言っていた」等々のシーンに遭遇すれば、たちまちその会社の印象はがた落ちでしょう。たまたま感情的あるいは意地悪な物言いをしてしまっただけかもしれません。が、その一時の出来事がパワハラやいじめを連想させてしまうのです。面接でその実態を確認する方がいれば誤解も解けるかもしれませんが、大抵の応募者はひとまずその場をやり過ごすだけで、辞退の意思を固めるものと思われます。
オフィスが雑然としている
敬遠される企業の典型といっていいのが、清潔感のない職場です。掃除している気配がまるでみられない散らかった環境では集中して仕事ができるわけがありません。たとえその他の要素にこれといった問題は無くても、雑然としたオフィスを敬遠する方は、想像以上に多いことを認識しておいた方がよいでしょう。内観は、面接時にはじめて訪れた応募者が自然に見るポイントだといえます。衛生面に不安がよぎるようなことがあれば致命的。なかでもトイレが汚いのはご法度です。
他社と比較される
上記は自社に絶対的な問題を抱えるケースですが、他社と比較され相対的にお断りされてしまうことも当然あります。就職あるいは転職活動をなるべく早く終わらせたい応募者からすると、先に内定が出ればそのままそこに決めたくもなるでしょう。ほかの選考を受けることに煩わしさを覚える向きは少なからずいるはずです。そうでなくともやはり、他社の方が条件がよければそちらになびき、同時に自社に物足りなさを感じた挙句、辞退されることも考えられます。
面接後の選考辞退を防ぐための対策

前項で取り上げたように面接後に選考を辞退される原因は、自社の怠慢や組織の疲弊によるものも少なくありません。しからば防止策としては、そうした体制やカルチャーを見直すことがまず一つ挙げられるでしょう。が、それでもなお、他社と比べられた結果、欲しい人材を選考途中で取り逃すことは当たり前のように起きてしまいます。すなわち、マイナスを補うだけでなくプラスの価値を企業努力として生み出さなければ、相変わらず面接後の選考辞退は無くならないというわけです。では、実際のところどのような対策が有効なのでしょうか。以下、具体的に紹介します。
求人掲載の内容を充実させる
募集要項と面接時に話す内容に齟齬が生じないよう、正しい雇用条件を提示するのは、わざわざいうまでもなく必須ですが、それだけでなく求人情報には仕事の魅力もきちんと伝えてあげることが大事です。打ち出し方一つで、その企業に対するワクワク感は変わります。
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連絡は迅速かつこまめに行う
複数企業の採用選考を並行して受けている応募者に対して、自社の印象を良くしたいなら、タイムリーな連絡は不可欠です。企業側ももちろん複数の応募者を相手にしているため、忙しいかもしれませんが、だからこそ丁寧かつ素早い対応ができれば、他社と印象の差をつけられる期待が持てるでしょう。
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応募者ひいては世間からジャッジされる意識を持つ
採用の合否を決める立場とはいえ、面接官自身もジャッジされる意識で面接に臨むべきです。特に昨今は、瑣末なやり取りであってもSNSを使い外部に晒されてしまうリスクがあります。横柄な真似をすればそれがたちまち「企業の顔」として世間に広がり、気付けばパブリックイメージとして風評被害につながることも決して珍しくない時代なのです。一方で、その風潮を逆手に取ることができれば、好感触にもつながります。丁寧な態度と口調は、いち大人として当たり前のマナーですが、それはその応募者に与える印象だけに留まりません。面接に出向いたとある一人を起点に良い評判が拡散されれば、選考に進む人たちにも少なからず影響を及ぼすのではないでしょうか。ゆえに辞退されづらくなる企業に様変わりするかもしれません。
面接前や内定を出した後も要注意!

選考辞退は、当然、面接後に限った話ではありません。はじめて顔合わせする前や内定を出した後にも起こり得ることです。それらについて、以下、よくあるケースを紹介します。
求人情報をきちんと見られていなかった
いわずもがなインターネットの活用によって求職者は多くの企業に簡単にアプローチが可能です。そのため、クリック一つでエントリーできる気軽さからか、とりあえず応募している方が多く見受けられます。実際のところ、彼・彼女らが面接選考に進んだとしても、その時点ではまだ求人情報を細かく見ていないケースがほとんどです。そして、自分の興味の方向性や適性、通勤時間……等々を加味し、再考した結果、辞退の判断へとつながっていきます。
選考辞退を防止するためにも、ターゲットの明確化は不可欠です。なお、求人広告についてのノウハウは以下の記事でくわしくお伝えしています。
▶求人広告の書き方を例・テンプレートを交えて解説。応募を集める求人とは?
企業リサーチで悪評を見られていた
募集要項やWebサイトを通じて企業に興味を持ち応募したが、面接の通知を受けた時点であらためてリサーチしたところ、不安を覚える情報を目にしたため辞退に至ったというケースもしばしば見聞きする話です。顧客、離職者、現社員……社内外問わず、インターネット上には企業に対する彼・彼女らの声、評判、噂が集まっています。情報を収集するのにそれらを確認するやり方は、いまや当たり前の行動特性といってもよいでしょう。たとえ事実無根の風評が流れていても、応募者側は信じてしまうものです。面接前に気付けてよかったと辞退する流れは容易に想像できます。
企業側としては高を括らず、こうした現象が実際そこかしこで巻き起こっていることに対して真摯に向き合うべきです。自社とは無関係の話だと切り捨ててしまうのは、やはりリスクに思います。インターネット上での書き込みをチェックするなど、最低限、目配り、気配りは必要でしょう。そしてもしも炎上した場合は、迅速に鎮静化を図れるよう体制構築など準備しておくことが大切です。
内定辞退も少なくない!
内定辞退もまた稀な話ではなく、むしろ昨今は拍車がかかっている傾向といってもよいかもしれません。主な理由は、面接前や面接後に辞退されるケースと重なる部分も多く、そもそも志望度が低かったり、条件面でミスマッチがあったり、職場の内観に問題があったりと様々な原因が挙げられます。とりわけ目立つのが他社比較により辞退されるパターン。内定承諾までの猶予期間が長い場合などに顕著です。貴重な人材をあっさり逃さないためにも、体験入社や招待イベントを企画し、定期的に内定者とのコミュニケーションを図るなど検討していく余地はあるでしょう。
▶関連記事:内定辞退についてよくある理由や防止策などわかりやすく解説
面接後に選考を辞退されないために

必ずしも企業側に落ち度があるケースばかりではないとはいえ、辞退者が多いと感じられるなら、採用過程を振り返り、改善点を見つけ出す努力は不可欠でしょう。 特に社外からの評判には敏感にならざるを得ないといえます。無論、慎重に対策を重ねてもなお、一人ひとりの行動を尊重すれば、面接後に辞退が起きるのは避けられません。そうしたときに次の一手をいかに打つかが問われます。ずばり、注力すべきは辞退につながりにくい人材獲得の方法でしょう。これは繰り返し述べますが、訴求方法や明確なターゲット層の選定で、ある程度の改善は見込まれます。dipが提供するサービスもまさにその点を大事にし、採用する側、応募する側、両方のニーズに応えられるよう尽力している次第です。