歯科助手の採用で面接担当者は何を聞けばよい?

1回、多くても数回の面接のなかで、応募者から必要な情報を過不足なく聞き出し、適正を見極め、自院と応募者それぞれが求める条件が合うか否かを判断するのは、そう容易なことではありません。だからこそ、質問する内容や確認すべきポイントはあらかじめ整理しておきたいところです。まずは何を聞くべきか。以下、要点交えて列挙します。
(未経験者には)歯科助手になりたい理由
未経験であるにもかかわらず、なぜ専門性が問われる歯科助手を目指すのか。その理由を聞かずして人材の見極めは図れません。というのも、本気で歯科助手を志す人もいれば、実際は「給料が魅力的」「どこでもよかった」「未経験者も募集していたから」……等々、程度の軽い気持ちで応募される方も一定数存在するからです。後者の場合、本音を包み隠す向きもあるでしょう。が、たとえ取り繕ったところでごまかしきれない部分は出てくるものと思われます。ゆえに「なぜ、歯科助手になりたいのか?」と志望動機を聞くことで、応募者の熱意(の差)を見ることができるのです。とはいえ、なかにはパッションを前に出さず、理路整然と志望動機を語る人もいます。それはそれで少なからずポテンシャルの高さがうかがえるはずです。
(経験者には)自院を選んだ理由
当然ながら、各歯科医院で待遇や業務内容などの条件は異なります。が、そうした情報を事前に調べず面接に臨む方がいるのも確かです。経験者だからといって、安易に採用してしまっては、ミスマッチになりかねません。早期離職につながると、採用が急務となり、通常業務にも支障をきたすでしょう。したがって「なぜ自院なのか?」は、はっきりさせるべきでしょう。魅力を感じている部分が自院の理念や風土に合っているかを知るのに、非常に大事な質問です。
前職の退職理由
前職の退職理由を聞くことで、応募者が仕事上あるいは環境において何を重視しているかが見えてきます。給与、福利厚生、ワークライフバランス、業務内容などさまざまです。こちらが一方的に応募者のキャリアに惚れ込んだとしても、彼、彼女たちがなぜ辞めたのかを把握しなければ、自院でも、また同じ状況になりかねません。自院であればそれが解消できるのかも含めて、検討していく必要があるでしょう。もちろん、言いづらいがゆえに取り繕うケースも考えられます。しかしながら、働き出してからギャップを感じさせてしまうことの方が、応募者にとっては不幸です。したがって、前職の退職理由もなるべく聞くようにしてください。
これまでに得たスキルや経験
応募者の経験・スキルが自院の課題解決につながるかもしれません。ただし経験・スキルの有無の確認で終わらないようにしましょう。どれほどのノウハウを持っているか見定めるにはやはり、実際に業務で起きたことなど深掘りする必要があります。あわせて、仕事するうえで気を付けていたことやこれまで直面してきたピンチ、そしてそれをどう解決していったかまで聞けると、その方をより知れてなおかつ自院で活躍できる様子もイメージしやすくなるでしょう。
なお、業界未経験者であっても適用できるものはあるはずです。一人ひとりが持つキャリアを尊重した結果、活かせる要素を見出せれば、未経験だとしても前向きに採用を検討してよいかと考えます。
仕事上で気を付けていたこと
スキルを把握するのに有効な質問として、前職での役割や診察前にどのような準備をしていたかなどが挙げられます。これは応募者同士を比較する意味でも大事です。このように、歯科助手の場合、決してわかりやすい成果物があるわけではない特性上、意識や姿勢を含めて、働き方そして貢献度合いを見ていく必要があります。
過去に遭遇した大変なこととその対処
いうまでもなく、歯科助手として働くうえで困難に思える場面はやってきます。患者様との対応に一抹の不安を覚える向きがあれば、技術的なサポートに苦労される方もいらっしゃるでしょう。が、似たような経験はそのまま強みと捉えることもできます。ぜひ、直面した問題に対してどう乗り越えたかまで聞いてください。応募者の性格を知るうえでも有効な質問だと考えます。
キャリアにおける今後のビジョン
一緒に働く仲間を募る以上、応募者がどのように自身のキャリアを築いていこうとしてるのかは把握しておくべきことです。それは長期間働いてくれるか否かの判断材料としても意味があります。リタイアのタイミングなどは本人の自由であり、尊重されなければなりませんが、いずれにせよ自院の採用軸や将来的な展望とずれるなら、相応の結果を下すまでです。無論、歯科助手に限った話ではありません。というわけで採用面接の際は、キャリアにおける今後のビジョンまでなるべく聞くようにしてください。

2022.07.13
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歯科助手の採用面接で見るべきポイントは?

歯科助手の採用面接では、質問に対する回答内容以外にも判断材料としてチェックすべきポイントがあります。それらはビジネスマナーの基本であり、歯科助手の仕事にも当然関わってきます。むしろ、一緒に働くうえでは、より大事な部分かもしれません。以下、具体的に取り上げます。
服装や言葉遣い
患者様とのファーストコンタクト(主に受付)は、基本的に歯科助手が担います。そこでの印象が大事なことはいうまでもありません。仮にお粗末な対応で相手に不快感を与えてしまったらなら、医院のブランドイメージにも影響します。そうならないよう、採用面接では、服装や言葉遣いなどにも敏感になる必要があります。面接は、基本的にフォーマルな恰好で行うものです。また、肘をついたり、足を組んだりといった態度も当然好ましいものではありません。そのような推して知るべし人柄の方であれば、採用は見送るのが無難です。
コミュニケーション能力
受付窓口で患者様と対応することが多い歯科助手にコミュニケーション能力は不可欠です。それを図るべく面接時に行う対話がスムーズかどうかは、適性を見定める大きなポイントだと考えます。たとえば、一見社交性があるように思える方でも単に口数が多く一方的に自身の主張を述べるだけでは、対話が成り立っているとはいえません。大事なのはしっかりと相手の話を聞く力(姿勢)です。したがって、質問の意図を正しく理解し、こちらが求めている回答か否かを試す意識で進められるとよいでしょう。
時間に対する姿勢
時間を疎かにする応募者の採用はさすがにリスクです。特に面接当日、連絡もなしに遅刻してくる方であれば、即見送りのジャッジを下してもよいでしょう(一応、面接自体は実施)。一方で、たとえ遅刻するにしても正当な理由とお詫びの連絡を事前に入れる方であれば、問題ないとみなして構わないと考えます。いずれにしても、誠実さが肝心です。選考においては、面接の場に限らず、相手の立場に配慮できる人かどうかも目を光らせてください。

2022.07.13
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そのほか歯科助手の採用面接で注意することは?

ここまで、何を聞き何を見ればよいのかをお伝えしてきましたが、決して人材の見極めだけが、歯科助手の採用面接で意識すべきことではありません。面接担当の方から応募者に対しては、質疑応答とは別に伝えておくこと、他方、触れてはいけない話題なども念頭におきたいポイントです。以下、具体的に言及します。
自院についての説明を忘れない
面接を担当される方は、自院について紹介することも大事な役割です。どういった人たちがどのように働いているかなどを説明することで、ほかの歯科医院とは何が違うのか差別化が図れます。応募者の興味・関心を惹きつけるためにも必要です。
面接する側が一方的に選考する構図は、いまや前時代的といえます。今日の採用においては、求職者が自己PRするように企業側も自社のアピールに力を入れた方がよいでしょう。
面接後の選考スケジュールを共有する
応募者がタイムリーに把握したい情報の一つが選考スケジュールです。したがって、結果をいつまでに連絡するのかなど、今後の流れについてはしっかりと伝えるようにしましょう。
プライベートに関する話は避ける
対話するうえで応募者のプライベートに踏み込んだテーマは、絶対に避けるようにしましょう。たとえ、緊張させないよう場を和ませる意図があったとしても、家庭環境や思想の話を持ち出してはいけません。質問などもってのほか。面接におけるマナー違反です。

2022.07.13
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歯科助手の採用面接で大切なことは?

歯科助手を面接する際に重視する要素として、医療分野ゆえ、確かに専門スキルや経験の有無は大きいと思われます。が、それだけでなく、コミュニケーション能力や礼儀、マナーといった人柄も、十分に判断材料になり得るでしょう。そのうえで、企業側が明示あるいは意識しなければならないこともあります。いざ、面接するにあたっては、これらすべてを網羅的に踏襲すべくあらためて拙稿を参照していただけますお幸いです。
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