採用面接の評価コメントとは?

採用面接の評価コメントとは、面接を終えた応募者に対して、選考基準にもとづく所感を共有することです。面接中に見受けられた点を伝えることで、果たして応募者が何を思うのか。もちろん、企業としても思惑があるはずです。プラスに働くかマイナスに作用するか。その是非は一概にいえませんが、やるからには有意義なものにしたいところでしょう。 働き方改革や採用競争が激化するなか、応募者との関わり方も変えていく必要を感じている企業も多いかもしれません。そのうえで採用面接で評価コメントを残すこともまた、付加価値につながる一手として挙げられます。
採用面接での所感を評価コメントとして伝えるメリット
なぜ、採用面接での所感を評価コメントとして伝えるのか。そこにはいくつかのメリットが挙げられます。ずばり、次のとおりです。
- 選考基準の透明性を示せる
- 自社を印象付けることができる
- ミスマッチを事前に回避できる
以下、それぞれ補足します。
選考基準の透明性を示せる
面接での所感を応募者に明示することで、選考過程の公正さを伝えられます。何を重視しているのか、どの点を評価したのかが具体的に言語化されれば、すなわち選考基準の透明性を示せるわけです。応募者は納得感を得やすくなるでしょう。特に不採用のケースでは有効かと考えます。適切なフィードバックがあれば「自分に合う企業を探すヒントになった」と前向きに捉えてもらえることもあるでしょう。それは企業に対する信頼にもつながります。
自社を印象付けることができる
評価コメントは、そのまま自社の理念や価値観にも重なります。そこでお伝えした重視するポイントは、いわば組織風土のシンボルとして印象付けられるでしょう。応募者自身も働く姿を想像しやすくなり、マッチ度の高い採用につながる期待も持てます。
ミスマッチを事前に回避できる
前述したようにマッチ度の高い採用が見込めることは、裏を返せばミスマッチの事前回避を意味します。よくある面接では表面的な対話になりがちです。しからば、思っていた職場と違ったと思われるのも仕方ありません。他方、評価コメントを残すことで自社の思考もとい志向を共有できます。それだけでも過度な期待や不安を和らげるでしょう。ゆえに丁寧なフィードバックがリスクヘッジにつながるわけです。
採用面接の評価コメントに生かしたい手法や工夫
採用面接の評価コメントを伝えるにはいくつかコツがあります。ざっと挙げると次のとおりです。
- ポジティブな側面が中心のフィードバック
- ネガティブな側面もほどよく伝えるフィードバック
- 人材要件と関連付けたフィードバック
- 面接評価シートを基にしたフィードバック
これらの手法や工夫について、以下、補足します。
ポジティブな側面が中心のフィードバック
採用面接での評価コメントでは、ポジティブな側面をしっかりと述べることが大事です。それゆえ、そこに特化しフィードバックするやり方を実践している企業も少なくありません。これは、たとえ採用に至らなかった場合に、否定する気持ちでそう判断したわけではないことを伝えられます。お互いが気分を害すことなく、むしろ志望意欲をさらに掻き立てる意味でも非常に効果的です。こうした姿勢は、企業イメージの向上にもつながります。
ネガティブな側面もほどよく伝えるフィードバック
採用面接で評価コメントを残す際、ネガティブな側面に触れることがかえって誠実に映るケースもあります。たとえば「話し方に少し硬さが見られましたが、丁寧に伝えようとする姿勢が印象的でした」といったように、懸念点をオブラートに包みつつ伝えることで、相手に過剰な期待を抱かせない納得感のあるフィードバックにもできます。ネガティブな一面を伝えられるからこそ、ポジティブな内容にもリアリティが帯びるはずです(社交辞令ではないことがわかれば応募者は自信と意欲が生まれるでしょう)。
人材要件と関連付けたフィードバック
評価コメントは、単なる印象ではなく、事前に定めた人材要件と関連付けて伝えることも有効です。たとえば、「対話を通じて相手の意図を丁寧にくみ取る姿勢が見られ、当社のチーム連携重視の方針に合致する」といったように、面接で何を見極めようとしていたのかをロジカルに伝えられれば、おそらくフィードバックとしての説得力も増すと考えます。
面接評価シートをもとにしたフィードバック
面接評価シートをもとにしたフィードバックも、透明性を示すうえで有効です。面接官の主観に左右されない評価を伝えることは納得感にもつながり、かつフィードバックが難しい場合においても大いに役立つことでしょう。沈黙は応募者を不安にさせるだけです。すんなりとコメントを出せれば、面接自体、リズムよくスムーズに進行できます。
採用面接に対する評価コメントの具体例
では、実際のところどのようなコメントが適切なのでしょうか。いくつか例を挙げます。まずは、応募者の経験に基づいた評価の場合です。
続いて、人物像に焦点を当てた場合の評価コメントです。
また、価値観やビジョンに対してもフィードバックできれば望ましいと考えます。具体的なコメントはこちらです。
他方、ネガティブな側面も盛り込む場合は、下記のコメントもテンプレートとして使えるかもしれません。
「志望動機については熱意が伝わってきましたが、やや具体性に欠けるようにも感じました。話の組み立て方次第でまた印象が変わるかもしれませんね。」
「全体的に慎重に言葉を選ばれていましたね。謙虚さがうかがえた一方で、もっと自信を持ってアピールしてもらってもよかったかもしれません。」
以上、あくまで参考例です。臨機応変に活用してみてください。
採用面接の評価コメントで注意したいこと
採用面接の評価コメントで手法や工夫にばかり意識がいくのも考えものです。それによって、応募者の心証を損ねる恐れもあります。したがって、思わぬ落とし穴にはまらないよう、いくつか挙げられる注意点も念頭におきましょう。
- 先入観で評価しない
- 抽象的・曖昧な言い回しを避ける
- 差別的な表現を含めない
- 人格を否定する内容にしない
以下、それぞれ補足します。
先入観で評価しない
応募者の第一印象や経歴のイメージが先行した場合、本来の適性や能力を見誤る可能性は大いに考えられます。これは、コメントを残す際も同様です。先入観に引っ張られ、印象論に終始してしまうと、応募者からしても納得するのは難しいでしょう。評価コメントを伝えるのであれば、あくまでフラットな視点で事実を拾い上げる姿勢が大切です。
抽象的・曖昧な言い回しを避ける
中身のないコメントも避けましょう。たとえポジティブなことでも「感じが良い」「しっかりしている」といった抽象的で曖昧な言い回しは、実質何も伝えていないのと変わりません。受け手にとっても納得感を得にくいでしょう。
差別的な表現を含めない
評価コメントにおいて、年齢・性別・国籍・外見・家庭状況などに触れてしまうのは、たとえ悪意がなくても差別的と受け取られる可能性があります。「若いのにしっかりしている」「女性にしては落ち着いている」など、一見褒めているようでも、それはれっきとした偏見です。こうした表現は、選考の公正さを損ねるだけでなく、パブリックイメージの低下にもつながります。
人格を否定する内容にしない
つい感情が昂ってか、あるいは無意識なのか、応募者の人格そのものを否定するコメントを残すケースも稀に見受けられます。表現は避けなければなりません。たとえ懸念点があったとしても、「考え方が甘い」「やる気が感じられない」などと強い口調で断じてしまえば、トラブルにさえ発展する恐れもあります。人格への踏み込みは前述した差別表現同様、ご法度です。加えて、企業の姿勢そのものが問われる行為だと認識しましょう。
▶関連記事:面接での説教や圧迫面接の是非を問う!理由や予防策も解説
採用面接の評価コメントで欲しい人材を手繰り寄せよう!
採用面接で評価コメントを伝えることは、単なるフィードバックにとどまらず、自社の考え方や文化を示す意味もあります。もちろん、受け止められ方は内容次第です。応募者の志望意欲を高めることもあれば、不信感を生むリスクも伴います。だからこそ、コメント一つひとつに丁寧さと配慮が求められます。選考の一環として評価コメントを活用するならば、誠実さ、そして応募者にとって有益な情報であることが肝要です。それが、結果として自社にとって本当に欲しい人材との縁にもつながります。ぜひ、的確なコメントで手繰り寄せてください。
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