求人広告チラシとは

求人広告チラシとは、A4サイズあるいはB5サイズの紙で配布される求人媒体です。一般的な求人広告と違わず「募集職種」「雇用条件」「企業情報」などが掲載されます。特徴として挙げられるのはアプローチの方法です。ポスティングや新聞の折り込みなどで配布されます。そのため、ターゲットに直接届けることが可能です。また、紙面ならではの手触りやデザインは、Webのそれとはまた異なります。これがブランドイメージの訴求を手伝うケースもあり、親しみやすさを覚えるユーザーも少なくありません。こられのメリットについては、次章でくわしく説明します。
求人広告チラシのメリット

前項でも触れましたが、求人広告チラシは次のようなメリットがあります。
- 直接アプローチできる
- ある程度自由にデザインできる
- 親しみやすさを覚えるユーザーも少なくない
- 比較的、低コストに抑えられる
以下、それぞれ詳述します。
直接アプローチできる
求人広告チラシは、届けたいターゲットに直接配布することができます。先述のとおり、ポスティングや新聞の折り込みもそうですが、店舗やイベントなどで渡すことも可能です。昔ながらの地域に根差したお店やそのコミュニティでは、特に相性がよい媒体と思われます。
ある程度自由にデザインできる
求人広告チラシは、企業のブランドカラーを前面に押し出したデザインで統一感を出すことはもちろん、チラシだからこそ映える質感も相まってカラフルに表現してもそこまでうるさくならない特性があります。こうした自由さ、柔軟さが紙媒体のなかでも好評を博す理由なのでしょう。
親しみやすさを覚えるユーザーも少なくない
求人広告チラシの親しみやすさは、他のデジタルメディアではなかなか得られない大きなメリットのひとつです。手に取って見ることで、視覚だけでなく触覚を通じても楽しめます。フィジカルに置ける点も愛着を生みやすいのかもしれません。
比較的、低コストに抑えられる
新聞や雑誌、専門誌などの広告メディアと比べて、求人広告チラシは制作費、印刷費、配布コストを低く抑えられる傾向にあります。予算に合わせて計画的に調整できる点はやはり、管理上、大きなメリットです。
求人広告チラシの作り方

では、実際に求人広告チラシはどのように作ればよいのでしょうか。ずばり、ステップに分けると次のとおりです。
- 採用ターゲットを決める
- 訴求ポイントを決める
- レイアウトを決める
- 視覚的なテイストを決める
- 記載必須の項目を埋めていく
- ヘッドラインを作成する
- 写真やグラフィックを選定する
- テキストを作成する
- 校正・校閲する
- 印刷する
以下、それぞれ詳述します。
採用ターゲットを決める
最初のステップは「採用ターゲットを決める」ことです。これは、求人広告チラシに限った話ではありません。どのような人材を募集したいのかをあらかじめ明確にすることは求人の基本です。仮に経験者が欲しい場合は、求めるスキルセットや必要な資格などを具体的に設定していきます。さらに、価値観、志向、スタンス、仕事探しの背景等々も突き詰めるとよりピンポイントにアプローチできる準備が整います。これにより、求人広告チラシの指針が定まるわけです。
訴求ポイントを決める
ターゲットのニーズを考慮し、自社の強みを洗い出すあるいは絞っていくことが求人広告チラシの訴求ポイントを決めるうえでは大事です。独りよがりのアピールにならないよう気を付けましょう。
レイアウトを決める
レイアウト設計は求人広告チラシの肝になります。まずは全体の構成を決めるところから始めましょう。各項目の配置は、チラシの効果を大きく左右します。主要な情報がしっかり目立つようにするには、どこに、そしてどのように載せればよいのか。バランス、アクセントを意識することも大切です。
視覚的なテイストを決める
視覚的なテイストは、何となく作成するのではなく、採用したいターゲットと企業のブランドイメージを反映できるように設定しましょう。寒色or暖色、派手or渋め、賑やかor静か……等々、多角的な観点で決められると望ましいでしょう。
記載必須の項目を埋めていく
記載必須の項目に抜け漏れがあってはいけません。特に法律で定められたものに対しては細心の注意を払いましょう。また、求職者が企業や求人について理解するために欠かせない情報も、まずは項目から洗い出していけると不備を防ぐ意味でも安心です。具体的には、「企業名」「所在地」「連絡先」「求人職種」「仕事内容」「給与」「勤務時間」「休日・休暇」「福利厚生」「応募方法」などが該当します。
ヘッドラインを作成する
チラシを手に取った人がその一瞬で興味を引くかどうかはヘッドラインによって決まるといっても過言ではありません。求職者が何を欲しているのかを短く、分かりやすく、インパクトのある言葉に落とし込みます。受け取る側が得られるメリットを前面に出した文言が効果的です。
写真やグラフィックを選定する
写真やグラフィックの選定もチラシの印象を司るコアな要素です。インパクトを出しやすいため、つい奇を衒いたくもなりますが、あくまで受けての気持ち(つまりは求職者のニーズ)に寄り添い判断してください。また、著作権にも注意が必要です。ストックフォトやフリー素材から選ぶ場合は、事前に利用規約をしっかり確認しておきましょう。
テキストを作成する
チラシを見た人たちにテキストを読ませるには、わかりやすい文章力も大事ですが、読みやすいデザインも必要です。そのため、文字の大きさ、形、配列などにも意識を向けなければなりません。文脈も当然、大事です。読み手が自然と情報を吸収できるように展開させてください。そうやって求職者の興味を引き、行動を起こすきっかけを作ります。
校正・校閲する
原稿作成が終わったら、校正・校閲が必要です。誤字・脱字・衍字、事実誤認、不適切な内容……等々を隅から隅まで細かくチェックします。というのもチラシは紙媒体です。一度印刷してしまうと訂正は不可能なため、ミスが許されません。Wチェックはもちろん、可能であれば、プロの編集者に見てもらうのが安心でしょう。
印刷する
校正・校閲後は、いよいよ最終段階に入ります。そう、印刷です。大きく分けると、自宅やオフィスのプリンターを使用する方法と、印刷業者への依頼があります。前者の場合、用紙の品質や色味の調整が難しいかもしれません。少量の印刷や急ぎの場合を除いては後者が無難でしょう。
というわけで印刷が終われば、求人広告チラシの完成です。
求人広告チラシをおしゃれにするデザインのコツ

前述した作り方を踏まえて、せっかくならおしゃれなデザインにしたいものです。そうするためのコツをいくつか列挙します。
- 配色を工夫する
- フォントやサイズを工夫する
- 余白をうまく使う
- テンプレートを参考にする
以下、それぞれ詳述します。
配色を工夫する
配色は視覚的な印象を決定づけます。ある程度カラフルな見栄えにも耐えうるとはいえ、できれば全体の色数は3〜4色程度に抑えたいところです。そのなかで、メイン、サブ、アクセントと振り分けるなど工夫を凝らしていく必要があります。
フォントやサイズを工夫する
フォントは、会社のブランドイメージや採用したい人物像に合わせて慎重に選ぶとよいでしょう。たとえば、カジュアルな職場であれば、ちょっと奇抜なフォントでもよいかもしれません。一方で歴史ある企業やフォーマルな職場では、クラシックで読みやすいフォントが適切でしょう。
また、サイズも重要です。強調したい情報、補足したい説明を大小で振り分けたときに全体の視認性はどうなるかなど、検証しながら慎重に進めていけるのが望ましいと考えます。
余白をうまく使う
余白の活用は、デザインを洗練させるために使われる常套手段です。このテクニックは情報を整理し、視覚的な休息を提供し、読者の注意を特定の要素に向けるのに役立ちます。
テンプレートを参考にする
アイデアが降りてこなければテンプレートを参考にするのも一つの手です。チラシだけでなく、Web上にある採用LPを参考にしてみるのもおすすめします。結局のところ、デザインは引き出しの数です。ということは、どれだけのテンプレートを見てきたかがものをいうわけです。これは、おしゃれな求人広告チラシを作るうえでも当てはまります。テンプレートはいわば教科書。もちろん、ただ模倣するだけでなく、うまく自社らしさを盛り込むことも大事です。
求人広告チラシの主な使い方

求人広告チラシの作り方、おしゃれにするコツを把握したうえで、本章ではどう扱うかについて解説します。主な使い方は次の3つです。
- ポスティング
- 新聞の折り込み
- 店内での掲示
以下、それぞれ詳述します。
ポスティング
求人広告チラシの使い方の一つがポスティングです。これによって特定のエリアに集中的にアプローチできます。地域密着型の求人や店舗スタッフの募集などに効果的な方法です。
新聞の折り込み
昨今、新聞を読む層は減っています。新聞の折り込みチラシに求人広告を使う場合は、ターゲット選定を間違わないように気を付けましょう。そうはいってもやはり、地方の新聞は地元で働きたいと考える方々にとっては有力な情報源です。あくまで依然と比べると減少がみられますが、いまもなお一定数、潜在的な求職者にリーチできる可能性はあります。
▶関連記事:求人広告で使う新聞の折り込みチラシについて解説
店内での掲示
限定的なリーチになるとはいえ、求人広告チラシを店内で掲示すれば、常連客からの応募が期待できます。実はここで働きたい、あるいは気になっていた方は案外少なくないかもしれません。また、店内で働くスタッフの雰囲気や環境は直接肌で感じてもらえているため、そこも含めてエンゲージメントの高い応募者が集まりやすいでしょう。
求人広告チラシはWebでも使える?

求人広告チラシはWebでも使えます。では、どのように活用できると効果的なのでしょう。本章では、2つの方法について紹介します。
デザインの手触りを採用サイトに適用
求人広告チラシのデザインは採用サイトのメインビジュアルなどにも適用可能です。一貫したブランドイメージを構築できます。
なお、採用ページの制作には、採用ページコボットの活用がおすすめです。
採用ページコボットは、企業の採用業務を支援するツールとして人気を集めています。スタンダードプランでは、豊富なテンプレートの中から自社に合ったデザインを選ぶことが可能です。一方、カスタムプランでは独自性が高い採用サイトを制作できます。
くわしくはこちらのページをご参照ください。
▶【公式】採用ページコボット – 費用・実績も紹介!採用サイト制作サービス
デジタルチラシとして採用サイト上に公開
デジタルチラシとして求人広告チラシをWeb上に公開することもできます。せっかくなら、より広い範囲で求職者にアプローチしたいものです。現代では多くの方がオンラインで求人情報を探しています。したがって、求人広告チラシをデジタル化することで、紙媒体のとき以上の成果が見込めるはずです。
相場から見る求人広告チラシの採用コスト

採用活動はいわば予算とのにらめっこです。そのため、制作費用はどうしたって気になるものと思われます。では具体的に、求人広告チラシで1名を採用するには、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。以下、2つのケースを取り上げます。いずれもあくまで目安の相場観です。
※参照元:「採用における人材サービスの利用に関するアンケート調査報告書(令和3年度厚生労働省委託調査)」
正社員採用での平均
厚生労働省が実施した調査(上述の参照元)によると、正社員採用における求人情報誌・チラシのコストは、1件当たりで平均コストが11.3万円です。10万円を下回る割合が大きく、9万円以下は64.6%を占めています。
正社員以外を採用した場合の平均
正社員以外の採用の場合、求人情報誌・チラシのコストは、1件当たり平均7.7万円程度です。9万円以下は78.3%に上ります。雇用形態問わずほかの媒体に比べて採用コストをかけずに済んでいますが、実際のところ、欲しい人材の採用に至っているのかなど費用対効果でみる必要はありそうです。
求人広告チラシ以外の主な採用媒体

採用活動において、求人広告チラシだけに網を張るのは勿体ないかもしれません。そのほかの採用媒体についても、基本概要は知っておいて損はないはずです。以下、主要な3媒体について簡単に紹介します。
求人サイト
求人サイトは、現代における王道の採用媒体です。認知度が高い求人サイトを使うことで、多くの応募が集まる可能性が高まります。求人広告チラシとは異なり、エリア・業種などセグメントごとに絞り込める点も魅力的です。これにより自社のニーズにあった求職者にアプローチしやすくなるでしょう。
オウンドメディア
オウンドメディアとは、企業が自身で所有し管理する媒体のことです。先述した採用サイトも自社で持つなら該当します。求人情報をタイムリーに発信できるため、採用に有効です。特に募集を行わない時期でも、自社の取り組みや働く様子などを伝えられるため、普段からエンゲージメント向上に役立てることができます。
SNS広告
SNS広告を使うと、FacebookやInstagram、X(旧Twitter)など、多くの人々が日常的に利用しているソーシャルメディアプラットフォームから求人情報を伝えることができます。広範囲かつ拡散性もあるため、一気に認知度が上がり、応募につながることも珍しくありません。とりわけ、ユーザーの興味・関心や行動履歴など、豊富なデータを基にしたターゲティング広告が可能である点は大きなメリットです。これにより、ミスマッチの少ない採用につながります。
求人広告チラシに固執するリスク

前述したように媒体は求人広告チラシだけではありません。にもかかわらず固執してしまうと、人材獲得は、ままならなくなるでしょう。これは、多くの企業がWeb媒体も利用するようになってきている背景にもつながります。こうなると、欲しい人材が次々と競合他社に流れる恐れも出てきます。つまりはリスクです。では、なぜ求人広告チラシ一択では厳しいのでしょうか。具体的には、次のデメリットが挙げられます。
- ターゲットが限定的
- 修正や更新がすぐにできない
- 職場のリアルな雰囲気を伝えにくい
- 効果検証がしづらい
それぞれ説明すると下記のとおりです。
ターゲットが限定的
求人広告チラシは、採用ターゲットが限定的にならざるを得ないため、多様な人材を採用したい企業にとっては、十分な効果を発揮しにくいリスクがあります。労働力人口の減少が加速するなか、アプローチを広げることは必要不可欠です。ある特定の地域や業種、年齢層にしかリーチできなければ、今後はますます厳しくなるでしょう。
修正や更新がすぐにできない
求人広告チラシは、紙媒体ゆえに、一度印刷したものは修正できません。当然、やり直しするにはコストがかかります。加えて、誤った情報に対しては何かしらお詫びや訂正(の説明)が必要です。タイムリーに更新できるWebと比べたときに、その不便さが際立ちます。
職場のリアルな雰囲気を伝えにくい
働く環境の様子や社員の日常、社内の雰囲気をチラシだけで伝えるのには限界があります。求職者はその会社の雰囲気はなるべくリアルな映像で知りたい方がほとんどです。とはいえ、求人サイトを活用すれば伝わる量が限られるその悩みは解消できます(求人広告チラシにQRコードを付けるなどちょっとした工夫で、求職者は直接オンラインコンテンツにアクセス可能)。このように、求人広告チラシのデメリットを補完するためには、Web媒体との併用が不可欠です。
効果検証がしづらい
求人広告チラシでは、紙媒体ゆえにどれだけの人が広告を見たのか、実際に応募につながったのかなどを精度高く把握することができません。他方、デジタル広告なら、クリック数や閲覧数、コンバージョン率など具体的なデータを基に効果検証が可能です。やはりチラシのように詳細に分析できない媒体では、採用プロセス全般において、改善は難しいでしょう。
媒体選定を間違わないためにも求人広告チラシの理解は大事!

求人広告チラシは、昔ながらの歴史ある媒体ですが、それゆえ現代では採用に苦戦するケースが出てくるのも否めません。Web媒体に掲載される広告に比べてリーチが限定される点や効果検証が難しいことなど、どうしてもデメリットは目立ちます。したがって、求人広告チラシを効果的に使うには、なるべくほかの媒体との併用が望ましいでしょう。そのため、求人情報サイト、自社で制作する採用サイト、SNSなどについても理解を深める必要があります。もちろん、求人広告チラシの特性もわかっておかなければなりません。これらの長所・短所を踏まえたうえで媒体選定を柔軟に行えれば、激化する人材獲得競争を戦い抜くことができるはずです。
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