コンビニにある求人情報誌とは
コンビニには、無料または有料で提供されている求人情報を集めた冊子があります。そう、まさにこれが求人情報誌です。一般的に、地域密着型から全国規模のものまでいくつかタイプに分かれ、また、アルバイト、パート、契約社員、正社員など雇用形態についても多様な案件が網羅的に掲載されています。本章ではまず基本的なことを解説。役割、特徴、読者層に加えて、無料と有料の違いにも言及します。
コンビニにある求人情報誌の役割
コンビニに置かれる求人情報誌は、対象エリアを生活圏にされている求職者の方に届くよう設置・配布されています。その役割はずばり、企業と求職者を結びつけることです。入口に置かれることも多いことから、実際に、さまざまな方の目に留まりやすいといえます。
コンビニにある求人情報誌の特徴
コンビニに置かれる求人情報誌は、そのエリア特有のローカルコンテンツを組み込んだものが多いように見受けられます。そのため、地域密着型の採用活動に有効です。業種別でもまとめられているため、希望する条件が明確な求職者にとっては特に便利でしょう。
コンビニにある求人情報誌の読者層
多くの人が利用するコンビニだからこそ、実に色々なタイプの方に読まれています。アルバイトやパートを探している学生から、主婦・主夫、はたまたキャリア人材まで、実にさまざまです。
無料と有料の違い
コンビニにある求人情報誌は、無料版と有料版の2種類に分けられます。前者は、自由に持ち帰れることもあり、心理的ハードルの低さから数多の求職者が手に取りやすいものだといえるでしょう。一方、後者は購入が必要です。が、その分、詳細な情報を記載できます。
コンビニにある求人情報誌のメリット
コンビニにある求人情報誌を利用する企業は少なくありません。これは少なからずプラスの効果が期待できるからといえるでしょう。ずばり、メリットは次のとおりです。
- 予算を抑えた人材募集が可能
- 地域密着型の求人に適している
以下、それぞれ簡単に説明します。
予算を抑えた人材募集が可能
求人情報誌によっては、掲載料金が一律ではなく、地域や掲載枠のサイズに応じて細かく設定されています。特に無料求人誌は、安価で済むことがほとんどです。調整次第で予算を抑えて人材募集が行えます。
地域密着型の求人に適している
日常のなかに当たり前にあるコンビニですが、だからこそ求人情報誌を手に取ってもらう機会は多いといえます。とりわけ地元の方々からの応募は大いに期待できるでしょう。住んでいる家から職場が近いことはそれだけで魅力的です。また、転職しようか迷っている（その地域にいる）潜在的な求職者にもアプローチできるかもしれません。コンビニに置かれている求人情報誌の利用は、まさに地域密着型の求人にうってつけです。
コンビニにある求人情報誌のデメリット
コンビニにある求人情報誌は前述したメリットがある一方で、あらかじめ把握しておきたいデメリットも存在します。主に次のとおりです。
- ターゲットが限定される
- 掲載期間が短く限られる
- 発行後は修正ができない
- インターネット求人との競合で分が悪い
以下、それぞれ簡単に説明します。
ターゲットが限定される
コンビニで求人情報誌を手に取る人は基本的に、その地域の住民や、たまたまそこを訪れた方に限られます。つまり、多くの人が行き交うとはいえ、それでも限定的にならざるを得ないわけです。欲しい人材はさらに狭まってくるでしょう。スキルや経験など人材要件のハードルを上げすぎると、しまいにはその地域では誰も該当しないといったケースも考えられます。
掲載期間が短く限られる
インターネット上の求人では、募集期間を延長することが容易ですが、求人情報誌では新しい号が発行されれば、それまでコンビニに置かれていたものは在庫に回されます。そのため、たった1日のすれ違いで機会損失が起きることもあるでしょう。 毎週、隔週、または月刊と、その都度掲載すればよいかもしれませんが、当然費用は嵩みます。
発行後は修正ができない
紙媒体に掲載された求人情報は、一度発行されると修正ができません。また、募集内容が変わった場合や、採用枠に達し求人が不要となった際も同様に、変更・削除が困難です。誤った情報が掲載され続けることでトラブルを生むリスクも当然、考えられます。同様に、企業イメージの悪化につながる恐れもあるでしょう。
インターネット求人との競合で分が悪い
採用のやり取りはインターネットを使って行われるのが現代の主流です。多くの求人が掲載され、かつ便利な機能でスムーズに応募まで完了できる点は、コンビニにある求人情報誌にはないメリットであり、大きなアドバンテージだといえます。掲載できる情報の量や画像の数に制約があることも分が悪いポイントです。こうした一つひとつが、結果、ユーザー数の圧倒的な差を生んでいます。
コンビニの求人情報誌に掲載して応募を増やすには？
前述のとおり、インターネットの媒体と比べてしまうと、どうしても後塵を拝するコンビニの求人情報誌ですが、それでも、応募を増やせないわけではありません。求職者の目線に立てば、それなりにできることは出てきます。具体的には次のとおりです。
- 広告デザインで目を引く
- 募集文言を工夫して訴求する
以下、それぞれ簡単に説明します。
広告デザインで目を引く
職場の雰囲気を伝える写真や、目を引く装飾・デザインを使用することで、文章だけでは伝わりにくい魅力を視覚的に訴求できます。他社との差別化を図れる強みや、求職者のニーズに応えられる要素があれば、多少の手間がかかっても丁寧かつ大胆に表現したいところです。
募集文言を工夫して訴求する
キャッチコピーをはじめ、誌面に並ぶ数多の原稿のなかから自社の求人を見つけてもらうには、募集文言に工夫を凝らす必要があります。そうはいっても、ただ単に奇をてらえばよいわけではなく、あくまで求職者にとって何が有益かを考えることが大事です。給与や勤務条件を示すにしても、自社で働くことのベネフィットまで伝えられるとよいアピールになるかと考えます。たとえば、「入社後すぐに有給休暇を付与」「社員専用のカフェでリフレッシュ」など独自の取り組みや環境について具体的（かつ簡潔）に打ち出せると、応募者の関心を引きやすいでしょう。
コンビニの求人情報誌に掲載する際の注意点
いざ、コンビニの求人情報誌に募集要項を掲載するにあたっては、あらかじめ予算配分をしっかり行いましょう。また、掲載後は効果検証が必須です。いわゆるPDCAサイクルを円滑に回すことは、（どの媒体を利用するにしても）採用活動に欠かせません。これらの注意点について、以下もう少しくわしく説明します。
予算配分を疎かにしない
予算配分を怠ると、掲載効果が十分に得られないことがあります。まずは限られた広告費をどこに使うか、しっかりと計画することが大切です。たとえば、一度に大きなコストをかけるよりも、掲載頻度を上げた方が安定して応募が来るかもしれません。また、枠の大きさにこだわるより、内容を工夫し、限られたスペースでしっかりとアピールする方が結果が出やすいようにも思います。実際、デザインや文章のブラッシュアップに予算を割いたことで多くの求職者の関心を引くようになったケースは、しばしば見受けられます。いずれにしても、使える費用を有効活用し、中長期的に応募を集めていくことが大事です。
効果検証・評価・改善は必須！
求人情報誌に掲載した後の効果検証は、単なる結果の確認ではなく、次につなげるための重要なプロセスです。応募者数だけでなく、求職者の質や応募経路、どの文言やデザインが反響を呼んだかを具体的に評価し、効果を測定できれば、そのデータを基に、掲載内容やアプローチの改善が図れます。一方で、このPDCAサイクルを構築できないままだと、いつまで経っても停滞から抜け出せないでしょう。費用対効果も一向に上げられず、予算の削減もやむを得ない状況に陥るかもしれません。
コンビニの求人情報誌を活用した採用戦略
応募を増やすコツや掲載に際しての注意点に加えて、コンビニの求人情報誌を最大限に活用すべく、採用戦略も綿密に練っていきたいところです。具体的には次のアクションが挙げられます。
- ターゲットを把握する
- エリアの特性を生かす
- デジタル媒体と併用する
以下、それぞれ簡単に説明します。
ターゲットを把握する
コンビニの求人情報誌を活用した場合、設置・配布される店舗や利用者層に応じたターゲットの把握が鍵を握ります。仮に主婦層が多いなら、家庭と両立できる勤務時間や福利厚生を前面に押し出すと、興味を持ってもらいやすいでしょう。他方、学生をターゲットにする場合は、授業や試験期間に応じてシフトを調整できる柔軟性を強調するとよいかもしれません。たとえば「テスト期間中はシフト相談可」や「長期休暇のみの勤務歓迎」など学生に寄り添った惹句が挙げられます。まさに、こうした戦略的なアプローチが肝要です。
エリアの特性を生かす
エリアの特性を生かすことも、求人情報誌の効果を引き出す戦略の一つです。たとえば、都市部のコンビニでは、交通アクセスの良さや周辺の施設が魅力となり、近隣で働きたい人を引きつける要素になり得ます。一方、郊外や住宅地にある店舗では、地域密着型の職場として、地元住民に向けた働きやすさを強調するとよいでしょう。このように、エリアごとに打ち出す内容、方針は変わってきます（つまり、有効な戦略も変わります）。
デジタル媒体と併用する
コンビニの求人情報誌と求人サイトなどのデジタル媒体を組み合わせることは、採用成功に向けた効果的な戦略です。前者では地域の求職者に訴求、後者によって広範囲かつタイムリーに情報を届けることで、双方の利点を最大限に生かせます。こうした併用は、特定地域に限定されない柔軟な採用活動を可能にし、幅広い層からの応募を手繰り寄せることになるでしょう。
大切なのは求人情報誌をコンビニで手に取る人たちへの洞察
コンビニに置かれる求人情報誌への掲載を考える際、もっとも大切にしたいのは、これらを手に取る人々の心情でしょう。彼・彼女らが何を求めているかで、打ち出す内容は変わってきます。コンビニだとおそらく短時間でのアルバイトや地域に貢献できる仕事を探している可能性が考えられるでしょう。ただこれはあくまで一例です。実際はそうではなく、別のニーズがあるかもしれません。そのうえで肝要なのは想像をめぐらすことです。と同時に試行錯誤できる体制を築いておく必要もあります。求人サイトなどデジタル媒体を使うことでPDCAサイクルを精度高く回せれば、その傾向も一つのヒントになるでしょう（ゆえに併用はやっぱり大事）。どの媒体を使うにも結局は、求職者を知る努力が求められます。そうやって、採用活動の基盤は整っていくのです。
▶関連記事：求人誌のフリーペーパーが設置・配布される場所はどこ？
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