自動車整備士の主な仕事内容

自動車整備士は、人々の移動や物流を支える自動車の安全走行と環境保全を担う専門職です。自動車は多くの部品で構成され、走行に伴い劣化・摩耗するため、定期的な点検・整備が欠かせません。具体的には、エンジンやブレーキ、トランスミッション、電子機器など各装置を点検し、故障や性能低下、事故による損傷、異常箇所に対しては修理・交換を行います。近年は電子技術の進化に伴い、診断する側も高度な知見やスキルが必要です。とにもかくにも、私たちの生活を支える重要な役割を果たしています。
自動車整備士の就業者データ

自動車整備士は、令和2年時点のデータでは全国で約37.6万人が従事していると公表されています。また、令和5年度の有効求人倍率は5.28倍と非常に高く、これは裏を返すと業界全体の人材不足が深刻であることを浮き彫りにしています。その背景には、電動車両や先進技術の普及に伴い、高度なスキルを持つ整備士の需要が増加していることもうかがえるでしょう。
自動車整備工場は全国に広がっています。そのほとんどが地域密着型で運営されているため、職場環境や勤務条件は多種多様です。近年の働き方改革により、週休二日制や交代制の休日を導入する企業が増え、従業員が働きやすい環境へと徐々に変化しているとはいえ、まだまだ採用難に悩む企業は多く見受けられます。
※参照:自動車整備士 就業者統計データ
就業者数は「令和2年国勢調査」に基づき、求人倍率は「令和5年賃金構造基本統計調査の結果」を元に記載しています。
自動車整備士の採用が難しい理由

自動車整備士の採用が難しい理由はいくつかの要因が複雑に絡み合っています。大きくは、ずばり次のとおりです。
- 労働力人口が減っている
- 若年層の関心が下がっている
- 求人広告で魅力を訴求しきれていない
以下、それぞれ簡単に説明します。
労働力人口が減っている
日本の労働力人口の減少は、自動車整備士の採用にも少なからず影響を及ぼしています。総務省の平成29年版情報通信白書によると、日本の労働力人口は、2030年に5,561万人まで減少する見込みです。少子高齢化の進行により若年層が減少し、整備士を目指す人材の絶対数が減っているため、企業は採用競争の激化に直面しています。 特に地方では若年層の流出が顕著であるため、都市部以上に苦戦されている印象です。また、技術革新やデジタル化が進むなか、整備士には高度なスキルや最新技術の知識が求められ、これらの条件を満たす人材の確保が一層難しくなっています。
労働力人口の減少は、採用難だけでなく企業の成長や存続にも大なり小なり影響を与えるものです。迅速かつ効果的な対応が求められるのは必然といえるでしょう。
若年層の関心が下がっている
自動車整備士の採用が難しくなってきている背景には、若年層の関心低下も大きく作用していると思われます。これは自動車自体に興味を持つ方の減少も影響しているはずです。また、体力仕事というイメージから敬遠される方は、現代の風潮もあってか一昔前よりも増えているようにも見受けられます。実際、自動車整備学校への入学者数は、2003年には約12,000人だったのが2021年になると約6,300人にまで減っています。
求人広告で魅力を訴求しきれていない
自動車整備士の採用に苦戦している理由は外的要因以外も考えられます。とりわけ大事なのが求人広告の書き方です。自動車整備士は専門的な技術が求められる重要な仕事ですが、仕事内容や給与の基本情報だけを打ち出しても他職種との差別化は難しいでしょう。仮に若年層をターゲットにするなら、キャリアパスや将来の安定性も具体的に示す必要があると考えます。また、職場の雰囲気やチームの連携、働きやすい環境をよりリアルにアピールすることも重要です。研修制度の特徴やスキルアップの支援、従業員の声や成功事例……等々はなるべくわかりやすく整理し果敢に盛り込んでいきましょう。こうしたアクションや工夫が訴求力アップ、ひいては応募意欲を掻き立てていくはずです。
採用が難しい自動車整備士を獲得する方法

自動車整備士の採用が難しい現状を打破するためには、戦略的なアプローチが求められます。ざっと述べると次のとおりです。
- ターゲット層を広げる
- 求人広告における魅力的な待遇の提示
- 職場の雰囲気を映像で伝える
以下、これらについて簡単に説明します。
ターゲット層を広げる
自動車整備士を採用するにあたって固定観念からターゲットを絞っていることはありませんか?採用難に陥っているなら性別や年齢、国籍を問わず採用対象を広げることが効果的です。たとえば、女性整備士も今は増えています。彼女たちを積極的に採用するよう方針転換できれば、少なくとも“採用に苦戦しているいま”よりは人材確保に期待が持てるでしょう。また、シニア層の豊富な経験も無視できません。彼・彼女たちは育成に長けた方も少なくありません。加えて、未経験者や異業種からの転職者にも門戸を開きましょう。ポテンシャルを開花させられれば十分戦力になるはずです。さらには外国人労働者も有力候補です。多文化的な職場を実現し、国際的な技術や知識を共有できる環境を構築できたなら、それだけでも自社の魅力であり強みになると考えます。
求人広告における魅力的な待遇の提示
自動車整備士に限らず待遇面は大きなアピール材料の一つです。これは何も報酬だけでなくフレックスタイム制度やフィットネスジム利用補助や家族向けのイベント招待……等々、福利厚生も含まれます。加えて、キャリアアップが見込める環境であることも待遇面の訴求要素として魅力的です。将来に希望を見出せる職場だとわかれば、中長期的に従業員が定着することにもつながるため、ぜひとも求人広告ではくわしく記載しましょう。たとえば、入社後の研修で基礎技術を習得し、数年以内に資格取得を支援、その後はリーダー職や専門技術分野で活躍できるといったように、明確なロードマップを示せるとより望ましいと考えます。
職場の雰囲気を映像で伝える
求人には映像を活用することも効果的です。職場の活気やチームの連携を視覚的にアピールできれば、応募への不安を払拭し、職場への親近感を高められるでしょう。求人サービスによっては撮影から編集、掲載まで一貫して行えます(かくいうdipのサービスも無料オプションとして対応可能です)。動画訴求はもはや定番になりつつあります。自動車整備士ならなおさら親和性が高いはずです。そのダイナミズムを存分に伝えることができると考えます。
『バイトル』で見る自動車整備士の求人掲載状況

実際のところ、自動車整備士の求人掲載状況はいかがなものなのでしょうか。本章では、dipが提供する求人サービス『バイトル』における自動車整備士の平均案件数と時給の相場についてお伝えします。
平均案件数の推移
2024年に『バイトル』に掲載された自動車整備士の月内平均案件数(全国 )は次のとおりです。
2024年 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
平均求人案件数 | 253 | 288 | 253 | 227 | 191 | 155 | 181 | 221 | 233 | 234 | 276 | 220 |
時給の相場
2024年に『バイトル』に掲載された自動車整備士の求人(アルバイト・パート)について、平均時給(月内掲載平均値)は次のとおりです。
2024年 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
サイト内平均時給(アルバイト・パート) | 1,174 | 1,199 | 1,271 | 1,130 | 1,131 | 1,166 | 1,168 | 1,226 | 1,200 | 1,231 | 1,305 | 1,268 |
自動車整備士の採用は難しいけれども打開策はある!

自動車整備士の採用が困難な状況は、少子化や若者の車離れといった社会的な背景もあるものの、求人での訴求次第では変えることも可能です。従来のやり方にとらわれず、拙稿で述べてきたことを戦略的に実施してみてはいかがでしょう。自動車整備士として働くことの意義や楽しさが伝われば、共感や興味・関心につながり、ひいては応募数にも表れてくるはずです。また、状況に応じて短期の案件から募集するなど臨機応変に採用活動を進めるのも一つの手かもしれません。昨今ではスキマ時間に働きたい求職者のニーズも増えています。いわゆるスポットワーカーでも自社に魅力を覚えたなら、その後レギュラースタッフとして定着する人材になることも考えられます。dipが提供するサービス『スポットバイトル』もその一つです。 採用難を打開、克服し、組織の成長につながる人材を確保すべく、ぜひ積極的に動いてみてください。
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