採用活動が鈍化する12月は逆にチャンス

師走を体現するように年末の忙しさに追われ、多くの企業が採用活動を後回しにする12月。例年の傾向からもこの時期は、採用市場が落ち着くとみられます。しかしそれは、見方を変えると、競合の数が減る分、求人チャンスと捉えることが可能です。また、ボーナスを機に退職する方々も一定数あらわれ、彼・彼女らはアルバイト・パートを含めて新たにお仕事探しをはじめます。そうしたなか狙い目なのが、すでに来春、大学へ入学することが決まった人たちです。そう、新大学生の動きに目を付けてこそ、採用がうまくいきやすくなります。以下、12月の採用市場の特性について取り上げます。
求人競争率が下がることで広がる可能性
通常、12月は企業の採用活動が鈍化する時期です。多くの企業が年末年始の業務に集中し、新規採用を後回しにする傾向があります。つまり、普段なかなか難しい求人もこの時期であれば、他社を出し抜き欲しい人材を獲得できるかもしれません。逆にいうと、年明け以降は競合が続々と募集をかけることでしょう。したがって、先取りできるよう12月も求人に力を入れることが大事です。
年末はボーナス退職者も流れてくる?
年末のボーナス支給を見計らい、職場を変えようとする人たちは決して少なくありません。この動きはアルバイト採用の機会としても見逃さないようにしたいところです。年明けから新たな環境で働こうと意思を固め、彼・彼女たちは12月にお仕事探しをはじめます。それにあわせて、早めに求人を進めることが吉です。
新大学生もアルバイト探しに動く!
内部進学や推薦入試、スポーツあるいは芸術の分野における特待生を募集する特別選考などを通じて、すでに大学入学が決定している方々もいらっしゃいます。彼・彼女たちにとって12月はいわば、新しい生活の準備に着手する時期です。そこで早速アルバイトをはじめようと求人に応募する人たちは例年、多くみられます。生活費を貯めるためだけでなく、単に時間を持て余さないようにすることも理由にあるようです。また、初めてのアルバイトで社会の現場を知りたい、経験したいと飛び込む向きも一定数いる印象。こうした背景から12月そして新大学生は、まさに採用の頃合いやターゲットにふさわしいと考えます。
新大学生を年内に採用するメリット

12月のうちに新大学生を採用することで、いくつかメリットが生まれます。一つはコスト削減です。前述したように求人競争率が比較的低くなることを見越せば、手間や費用を掛けすぎる必要はありません。また、春の繁忙期を前に慌てて着手すると、思うように人が採れない場合は窮地に陥る恐れも出てきます。したがって、事前に人手不足解消の目途を立てられるようにしておくと安心です。新大学生の年内採用は、効率的な採用とリスクヘッジにつながります。以下は、各メリットについての詳細です。
コスト削減
繰り返しお伝えしているとおり採用市場が落ち着くからこそ、12月は求人の狙い目です。なおかつ、すでに大学進学が決まった学生たちは、お仕事探しをはじめます。緩やかながらもニーズがあるこの時期、そこまでお金を掛けずともマッチングを図りやすいといえます。また、年内に春採用が進めば、年度末の予算を早い段階で調整することが可能です。さらには、新大学生への教育も余裕をもって行えるかもしれません。早期の育成によって春に活躍が期待できるなら、即戦力のようなもの。いずれにしても、新大学生を計画的に、つまりは年内に先取りしておけば、コスト効率化が図れます。
人手不足の回避
12月は、春採用がうまくいかず人手不足に堕することも念頭におく必要があります。その対策として、年内採用は有効です。12月時点でアルバイトの仕事を探す新大学生を採用していくことは、春以降の人員確保に向けて大いにアドバンテージだと考えます。それは短期的な視点にとどまりません。新大学生を採用して定着を図れば、卒業するまで長期で働いてくれる可能性もあります。その恩恵を賜るためにも、やはり先取りがマストです。
そうした然るべき対応は、イレギュラーな事態への備えにもなります。 急に忙しくなり、思いもよらず人手不足に陥ってしまう企業は少なくありません。春の繁忙期では、人事に手が回らない組織も出てくることでしょう。
いうなれば新大学生の年内採用は、メリットをもたらすと同時に、想定し得るリスクへの回避策でもあるのです。
新大学生の採用における注意点

新大学生をアルバイト採用する際に気を付けたいのが、適切な労働環境の提供です。主に労働条件の明示、勤務シフトの適切な設定、労働時間の正確な把握などが挙げられます。これらの注意点を守らなければ、法的な問題にも発展しかねません。何より学生アルバイトが快適に働ける環境を整えることは、彼・彼女たちのモチベーションや生産性の向上にも寄与するはずです。以下、くわしく説明します。
労働条件はきちんと明示!
新大学生に対しても、アルバイトで雇う際には労働条件の明示が必要です。具体的には、契約期間、就業場所、業務内容、勤務時間、残業の有無、休憩、休日・休暇、交替制勤務の詳細、賃金の計算方法と支払日、退職・解雇に関する事項など多岐にわたります。加えて、昇給、退職手当、賞与の有無、相談窓口に関する情報もきちんと伝えなければなりません。
▶関連記事:労働条件の明示義務について、ルールの改正とあわせて解説
勤務シフトは適切に設定!
学生の方々は、学校行事との兼ね合いがどうしても出てきます。そのため、採用する場合は勤務シフトの設定に気を付けましょう。企業としては、学業とアルバイトが適切な形で両立できる環境を整えることが命題です。
また、採用時に合意した労働契約の内容の変更については、労働契約法第8条により労働者と使用者の合意がなくてはいけません。したがって、一方的に急なシフト変更を命じることはご法度です。
労働時間は適正に管理!
学生アルバイトに対しても、労働日ごとの始業・終業時刻を確認し、適正に記録することが求められます。そのうえで労働時間の認識にも注意しましょう。業務に必要な準備や片付けの時間、参加が義務の研修・教育訓練を受講していた時間も該当します。また、端数は1分でも切り捨てることはできません。さらには、時間外労働が発生した場合、残業手当を支払う必要があります。
▶参照:労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン
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新大学生の採用成功への具体的なステップ

新大学生をターゲットに年内12月から採用活動を進めることの重要性を認識したうえで、いざ求人を行うにはどのようなやり方が有効なのでしょうか。正直、曖昧な方もいらっしゃるはずです。本章では採用成功に向けての具体的なステップ、そしてコツを紹介します。ただ何とはなしに求人広告を出したところで、応募はそう簡単に集まりません。何を意識し、どのような切り口であれば訴求力を高められるのか、あるいは他社との差別化が図れるのか。以下、これらの観点でポイントを整理。ぜひ、お役立てください。
効果的な求人広告とは?
効果的な求人広告を作成するには、準備が不可欠です。具体的には採用ターゲットの選定から始めますが、すでに来春の新大学生と決まっているなら、彼・彼女たちのよりパーソナルな欲求に目を向けましょう。例として「生活費を貯めたい」「時間を有意義に使いたい」「社会の現場を経験したい」といった動機でアルバイトの仕事を探していると仮定するならば、そうした部分を魅力的に取り上げ求人原稿に落とし込むのが鉄則です。加えて、情報は明確に。さらには勤務可能日数など具体的に提示しておくのも親切だと考えます。業務内容もなるべく詳細に書いてください。写真や動画を活用すると、少なからず現場の雰囲気を伝えられるため、自社への興味・関心をより引くことができるかもしれません。と同時にそれは、ミスマッチを防ぐ役割も担います。
つまるところ、新大学生に対する解像度を上げ、自社の風土や良さをわかりやすく伝えることが、応募獲得への近道です。
▶関連記事:求人広告の書き方を例・テンプレートを交えて解説。応募を集める求人とは?
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採用プロセスの効率化も大事!
欲しい人材を多く確保していくには、採用プロセスの効率化が欠かせません。新大学生にとっても、スムーズな選考はポジティブな印象につながります。たとえば、応募から面接、採用決定までの流れをシンプルにするだけでも変わるでしょう。企業、求職者双方の(心理的な部分も含む)負担軽減が期待できます。
デジタルツールの活用も有効です。オンライン選考システムやAIを使ったサービスなど、近年は特によく使われるようになっています。面接日程調整や採用ページ作成などが自動化されることによって、当然手間を掛けずに済むわけです。一方で資金・運用面に対して懸念される向きもあるでしょう。しかし、サービス次第でその課題は解消でき、生産性も上がります。ご利用検討の価値は大いにあると考えます。
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来春に向けた採用戦略の展望

あらためてここまで述べてきたことをおさらいすると、まず、採用以外の業務にリソースが割かれてしまうなど、企業の採用活動は年末に向けて鈍化する傾向にあります。ただこれは、求人の競争率が大なり小なり緩和されるといった解釈もできるわけです。ボーナスをもらって退職する方が新たな就職先を探すのもこの時期。そして12月は、もう一つの特徴があります。それはすでに(推薦入試などで)大学進学が決定している高校生すなわち新大学生のアルバイト探しが、活況の様相をみせることです。メリットの項でもお伝えしましたが、ここで決まった職場で入学後も長く働き、気付けば卒業まで在籍していたという方も少なからずいらっしゃいます。そうやってうまくいけば人材の定着も図れるのです。逆に春先は人材獲得競争がし烈化する動きがみられます。来春もきっとそう。採用に苦労する声が、そこかしこで聞こえてくるはずです。だからこそ、勝機は年内。先取りが必須です。
来春、採用難に陥らないよう、今、新大学生をアルバイト採用することを強くオススメします。
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