応募が集まりにくい求人の特徴

求人情報を掲載したからといって、必ずしも応募が集まるわけではありません。特に近年は売り手市場のため、求職者は取り合い状態。ゆえに減点要素があれば、たちまち他社に差をつけられることが考えられます。もちろん、待遇面などは各社の事情によってやむを得ない部分もあるでしょう。一方で意識次第で見直せるポイントに対しては、確実に対応していきたいところです。本章では、ずばり後者を取り上げます。まずは、応募が集まりにくい原因に当たるこれらの特徴を把握することからはじめましょう。
業務内容が漠然としている
求職者からすると、掲載されている求人情報から自身が任されるお仕事を具体的にイメージできなければ、応募しようとはなかなか思わないはずです。が、発信する側は意外とその目線を持てず、漠然とした情報であっても面接の際に説明すればよいと考える向きさえ少なくありません。また、応募が集まりにくい企業がよく陥りがちなこととして、求人情報のなかでスタイリッシュな横文字ワードを次から次へと羅列しているケースも挙げられます。その言葉のチョイスは果たして必然なのか。求人の文面が無駄に背伸びしていないかどうかは、掲載前にあらためてチェックしたいポイントです。いずれにしても、業務内容を明確に伝えることは基本中の基本だと心得ましょう。
求人情報の内容を更新していない
求人情報を古いまま放置している場合、その杜撰な運営からいい加減な企業と思われるかもしれません。実際に、求職者は信頼性の高いフレッシュな情報を追い求める(信頼性の高ささえフレッシュか否かで判断する)傾向にあり、更新頻度が低い企業は、他と比べられた際に優先順位を下げられる可能性が大いにあります。
応募条件を欲張りすぎている
企業側としては優秀な人材を確保したいあまり、条件を厳しくしてしまいがちです。若くて、高学歴で、経験・スキルが十分にあって、必要な資格も持っていて、協調性があって、24時間仕事に意欲的で……といった具合に求める人材のハードルを上げすぎたところで誰も来ないのは目に見えてわかります。
もちろん、上記は極端な例かもしれませんが、知らず知らずのうちに高望みしていないか、掲載する応募条件に対して確認はもちろん、現実的か否かしっかりと顧みることが大事です。
なお、求人広告の書き方についてはこちらの記事でくわしく解説しています。ぜひ、参考にしてみてください。
▶求人広告の書き方を例・テンプレートを交えて解説。応募を集める求人とは?
「応募者がなかなか集まらない」「求める人材ではなかった」……等々、採用活動にお悩みの人事担当者様には、dipが提供する求人広告掲載サービスのご利用もおすすめします。ご案内ページはこちらです。 ▶【公式】求人広告を掲載、採用業務を支援-dip(ディップ) |
アイデアに富んだ独自性の高い求人を出すメリット

アイデアに富んだ独自性のある求人がなぜ有効なのか。もたらすメリットとして何が考えられるか。以下、主な要素をいくつか取り上げます(なお、デメリットについては記事後半で言及しています)。
多様な人材が集まりやすい
他とは一線を画す独自性の高い求人は、うまくいけば既存のそれに対して興味を持たなかった求職者を手繰り寄せることが期待できます。結果的に多様な人材が集まる可能性も高く、好奇心の強い人、発想力が高い人、行動力のある人、柔軟な対応ができる人……等々、あらゆる観点で戦力を補強できるでしょう。当然、企業側のスタンスにもよりますが、属性にとらわれない方々も集まりやすく、それはダイバーシティ推進にもつながるといえます。そうした意味では、とりもなおさず、時代をリードするポテンシャルを獲得できるはずです。
企業の認知度を高められる
メディアやSNSはユニークなものを好みます。求人情報もまた例外ではありません。ひとたび、その独自性の高さが話題に上れば、企業の認知度を一気に高められるでしょう。そうなれば、入社したいと考える方、すなわち応募者も当然増えてくるはずです。
メディアがお膳立てしてくれれば採用コストも削減できる
掲載した求人情報が話題を呼び、仮にメディアやSNSで注目されれば、広告などお金をかけずとも求人情報を拡散することができます。結果としてコストを大きく削減できるかもしれません。
求人方法のアイデアを出す前段階での準備、コツ

闇雲にアイデアをひねり出そうとしても、そう容易くは生まれません。もちろん、何の脈絡もなしに突然閃くものでもありません。求人というフォーマットに則った適切なマナーが前提にあり、そこを起点とした(あるいはヒントにした)着想が、結果的にユニークなものとして作用するのです。本章では、そこにたどり着くために準備すべきことを取り上げます。それらはもはや必須作業ともいえ、同時にアイデアを生むためのコツと捉えてもよいでしょう。
なお、アルバイト・パート採用時の募集準備に関するノウハウはこちらの資料で徹底的に解説しています。ダウンロードは無料です(入力後は、下部に位置する「送信する」ボタンをクリックしてください)。

2022.06.22
採用•育成パーフェクトガイド 募集の準備編
アルバイト・パート採用時のアルバイト募集の準備に関するノウハウを徹底解説!毎月1万社以上の採用活動のサポートを行っているバイトルのメソッドが集約。 こんな方にオススメです 紙とネットどちらの求人を使えばいいか知りたい マッチング率の高い応募者を集めたい 求人作成において、仕事の魅力・時給...
明確なターゲット選定
求人を行う際は、採用したい人物を具体的に考え、ターゲットを明確にすることが大切です。これができていないと、実際に採用した際に現場とのミスマッチが発生してしまい、早期退職につながるリスクがあります。
では、どのようにしてターゲットを明確化するとよいのでしょう。おすすめしたいのは、まず必要な人材の特徴や欲しい能力・経歴などを洗い出すことです。この段階で、人物面から具体的に働く姿まである程度解像度を高めていけるのが望ましいでしょう。たとえば、若手や新卒社員の場合は、即戦力ではなく育成を視野に入れて素直さ、誠実さを重視するといった具合です。欠員募集であれば、前任者のスキルや資格を参考に、求める人材を定めます。そうやって目的に適したターゲット選定が、アイデアの萌芽につながるわけです。
▶関連記事:求める人材を明確化!求人募集での伝え方まで企業向けに解説
徹底したターゲット分析
求人方法のアイデアは、いわば明確化されたターゲットに対してどのようにアプローチするかです。訴求すべき求職者の行動原理、心理状況を徹底的に考えます。自らターゲットに憑依するのもおすすめです。
仮に求人活動(プロモーション)でSNSを用いる場合でも、ターゲットの年齢層や職種のタイプで選択すべきサービスは異なります。ターゲットを明確にした行為が無駄にならないよう、理に適ったアイデアをもって(ターゲットと施策の)親和性を高めることが大切です。
特筆すべき求人アイデア(施策)を事例付きで紹介

以下、アイデア出しの際に参考にしたい求人方法について、具体的な企業事例をご紹介します。
「OWNDAYS」のインフルエンサー採用
眼鏡メーカー「OWNDAYS」は、2017年から各種SNSでフォロワー1万人以上を持つインフルエンサーを採用する試みを続けています。発信力の高い個人を直接雇用して「生の声」を届けることで、ブランドに対する認知と理解度を上昇させる狙いが根本にあったと思われますが、先にインフルエンサーを仲間に入れることで、話題性も相まってその後の求人・採用活動自体にも相乗的な効果を生み出しているのは、容易に想像可能です。
なお、選考について、インフルエンサー候補は、エントリー・会社説明会・書類選考・一次審査・筆記試験がすべて免除され、(最終)面接のみで採用が決まるといいます。
「VOYAGE GROUP」の冒険選考型採用
協調性や問題解決力を図る求人として、オフィスをゲームの舞台にした求人を行った企業があります。そう、インターネット領域で事業開発を行う「株式会社VOYAGE GROUP(現在は株式会社CARTA HOLDINGSに統合)」です。具体的には、社内に宝箱を隠し、1組4~5人で探し出すという“冒険選考型採用”と命名された採用を行いました。応募者同士が宝探しという目標に向かって協力する過程をチェック材料として見ていたようです。書類審査だけではわからない各応募者のポテンシャルを、こうした独特の観点、やり方で把握しようとした結果、各所で話題を集めました。
「吉野家」のAI面接
大手牛丼チェーンの「吉野家」は、AIを面接に取り入れています。具体的には、対話型AI面接サービス「SHaiN」を活用。応募者が一次面接をオンライン上で行えるシステムです。牛丼チェーン最大手である同社は一都三県だけでも数千単位の応募があり、採用業務が店舗の大きな負担になっていましたが、AI面接を行うことで、人事業務の負担が大きく減少。さらには求職者も自身の都合で面接の日程や場所を決められることから、エントリーのハードルも下がり、応募数は一気に増加したといいます。
AI・RPAを活用したDXサービスの導入を検討されている企業様、あるいは気になりはじめた方は、ぜひこちらのページもご参照ください。 ▶【公式】人事業務を自動化・効率化!AI・RPA導入ならコボット |
手っ取り早くご相談していただくのもおすすめです。 お問い合わせは無料で承っています。入力も簡単。気軽にアクセスしてください。
「面白法人カヤック」のエイプリルフール履歴書
ゲームやWeb広告の制作などを手掛ける「面白法人カヤック」は、4月1日のエイプリルフール限定で、経歴を詐称した履歴書「エイプリルフール履歴書」を募集し、大きな話題を集めました。創作された履歴書に宿る独自の発想力や想像力に、価値を見出した、まさにユニークな求人方法です。Twitterに絞った応募方法も同様に考えられた企画であることがうかがえます。その手軽さから応募者は殺到。実際、採用に至っています。
「三幸製菓」のおせんべい採用
お菓子メーカー「三幸製菓」は、自社の主力商品である煎餅に対する愛を応募者にプレゼンしてもらい、その情熱や伝え方で選考を行いました。この画期的な取り組みは“おせんべい採用”と注目を集めます。プレゼンスキル、発想力もさることながら、自社へのエンゲージメントや理解度を知れるため、長く働いてくれる従業員を見極めやすい有効かつユニークな採用施策です。まさにアイデアに富んだ求人方法だといえます。
「ユナイテッド株式会社」の2days完結選考
スマホ向けアプリ開発などを手掛ける「ユナイテッド株式会社」は、会社説明から最終面接までの採用選考をすべて2日間で終わらせる「2days完結選考」を実施しています。求職者からすると、心理的ストレスも含む通常なら数週間掛かる就職活動の負担軽減により、応募へのハードルが段違いに下がるはずです。実際に、地方からの応募も増えた模様。当然、企業にとってもアドバンテージだと考えられます。スピーディーかつ応募者が増える分、優秀な人材の確保が期待できる点は、まさにアイデアの賜物といえるでしょう。
地道な求人方法から生まれるアイデアもある?

奇抜なアイデアやユニークな求人も大切ですが、王道のやり方を軽視してよいわけではありません。前提としてセオリーやマナーに即した求人方法の理解は不可欠です。以下に取り上げる基本的かつ地道なアプローチも例外ではなく、むしろアイデア、工夫次第で画期的な施策へと変わることもあります。
自社のホームページを魅力的にする
応募するかどうかの決め手を求人広告だけに委ねる求職者はそう多くはないでしょう。そのため、採用ページだけでなく、自社ホームページにも力を入れる必要があります。ホームページは自社に関する情報のもっともコアな部分といっても過言ではありません。アイデアを練り、工夫を凝らし、魅力的にしていくことが大事です。
SNSで発信する
SNSは、使い方次第で大きな宣伝効果を生み出せる装置です。自社のPRやブランディングがそうであるように、採用活動にも適用できます。運用担当者が必要であったり、手間が掛かったりと、少なからずコストを費やすことになりますが、そうはいってもやはり、他社との差別化を図るためには有効です。最低限のルールを守ったうえでユニークな配信を意識すれば、企業の認知度向上と相まって求人にもよい効果を生み出すことでしょう。
イベントへの参加や説明会を実施する
求職者向けのイベントにブースを出展して参加すれば、ダイレクトに接点が創出されることで自社の希望に合った人材とマッチングできる機会が増える期待が持てます。同様に企業説明会を実施するのも有効です。近年は他社と合同で行う企業も多くみられます。どちらも当然コストは掛かりますが、自社の理解促進(あるいは企業理解の共有)につなげる意味では、求人方法としてわかりやすく有効です。
求人方法の採択でアイデアに固執するデメリット

求人方法に独自のアイデアを盛り込むことは決して容易ではありません。むしろ画期的な何かを生み出そうと固執することでデメリットにさえつながります。たとえば、求人方法を考えることに時間を掛けすぎてしまい、いっこうに動けないケースです。そもそも、目新しければよいわけでもなく、見据える先は求職者のニーズであることを意識し、タイムリーに手を打つ必要があります。そういう意味ではやはり、地に足をつけた採用活動が大事であり、求人広告の掲載など、王道のやり方こそ一周回って有効かもしれません。
なお、アルバイト・パート採用時の求人広告掲載に関するノウハウはこちらの資料で徹底的に解説しています。ダウンロードは無料です(入力後は、下部に位置する「送信する」ボタンをクリックしてください)。

2023.07.25
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求人方法のアイデアは自社、競合、求職者を知ることで生まれる!

効果的な求人方法を編み出すためのキーとなるのはやはりアイデアです。とはいえ、そう易々と浮かぶものではありません。が、適切なアプローチによって生まれやすくなるのも確かです。ターゲット選定や分析が必要だと拙稿では述べましたが、より広い視野で捉えるならば、ずばり自社、競合他社、求職者への理解がつまるところもっとも重要だと考えます。自社の強みや弱み、競合他社の情勢、求職者の動向を知ることで生まれる成功への架け橋となるアイデア。応募者が集まらない時には、一度立ち止まって、これらに向き合っていくことが大切なのではないでしょうか。
▶関連記事:アルバイトの募集方法を紹介。張り紙?SNS?コツもあわせて要チェック!
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