履歴書はいわずもがな、応募者の情報が書面で整理された資料です。長年当たり前のように採用活動において使われています。しかし近年は、「履歴書不要」の求人も少なくありません。これにはいくつかの理由が考えられますが、当然、懸念事項も存在します。というわけで本記事では、履歴書の提出がいらない採用について、その背景や面接選考への影響などに言及します。

履歴書がいらない採用の是非~なぜ不要?面接選考での影響は?~

  • 2025.08.04
  • 2025.08.04

履歴書はいわずもがな、応募者の情報が書面で整理された資料です。長年当たり前のように採用活動において使われています。しかし近年は、「履歴書不要」の求人も少なくありません。これにはいくつかの理由が考えられますが、当然、懸念事項も存在します。というわけで本記事では、履歴書の提出がいらない採用について、その背景や面接選考への影響などに言及します。

最安価格、最速掲載もここから相談!

履歴書は何のために必要か

履歴書を持った採用担当者の様子

そもそも履歴書は何のために必要なのでしょうか。ざっと挙げると次のとおりです。

以下、それぞれ補足します。

応募者の経歴やスキルを確認するため

履歴書は、応募者のこれまでの経歴やスキルを把握するために用いられます。学歴や簡単な職歴、保有資格などの基本情報を確認することで、その人が求人条件に合致しているか、ひとまず判断できるわけです。また、書き方、まとめ方からもその人の性格がうかがえます。とはいえ、あくまで限られた情報です。

面接時の資料として活用するため

履歴書は、面接時の資料としても活用されます。その際、自己PRも含めてあらかじめ記載された内容をもとに具体的な質問を組み立てることが可能です。たとえば、志望動機に書かれた内容の背景をたずねたり、実際の経験について深く掘り下げたりすることで、応募者の考え方や価値観がより具体的に伝わってくるでしょう。そうやって、履歴書を起点に話を展開することで、表面上ではわからない一面にも自然と触れられるわけです。

採用後の人事管理の基礎資料とするため

履歴書は、採用後も人事情報を管理する際のたたき台として使われます。具体的には、システムへの初期登録や紙台帳の作成、契約書に記載する個人情報の確認・・・・・等々です。事務手続き上の参照資料になる一方で、人事評価や異動、キャリアパス、研修計画立案にも活用されます。

なぜ履歴書を不要にするのか

スマホから応募する女性のイメージ

上述したような目的があるにもかかわらず、冒頭でもお伝えしたように近年は履歴書を不要とする企業が増えています。考えられる理由は、次のとおりです。

以下、それぞれ補足します。

履歴書ではなく自社固有のエントリーシートで管理しているため

履歴書を不要とする理由の一つに、自社固有のエントリーシートで情報を管理していることが挙げられます。さらにその背景を紐解くと、画一的な履歴書の形式やあり方に起因します。従来のそれでは(採用目的に合った)本当に知りたい情報を十分に引き出せず、また管理もしにくいというわけです。

履歴書の情報を重視していないため

学歴や職歴、資格を書類で確認するよりも、手っ取り早く面接や実技試験を行い、求める人材を見極めたいと考える企業は少なくありません。もしくはコミュニケーションスキルや人物面を評価したいと考える向きも一定数見受けられます。結果、履歴書の提出をわざわざ求めず、選考を進めるようです。

求職者にすんなりと応募してもらうため

履歴書不要は求職者に気軽に応募してもらう目的もあるようです。履歴書の作成は、(特に在職中で時間に余裕のない人にとっては)大なり小なり負担になります。そのハードルを取り除くことで、より多くの応募者を呼び込もうとするわけです。人手不足が深刻化する昨今を、まさに象徴しています。

採用プロセスを短縮するため

履歴書の提出をカットする背景には、採用プロセスをスピーディーにする狙いもあります。これもまた、迅速に人材確保が求められる昨今の求人市況を物語っているのかもしれません。

履歴書不要は面接にどう影響するのか

面接と書かれた格子型の画用紙

採用選考から履歴書の提出を無くすことで、面接時には何かしら影響が考えられます。ざっと挙げると次のとおりです。

以下、それぞれ説明します。

経歴などのバイアスを無くせる

履歴書無しの面接では、学歴や職歴といった表面的な情報に左右されずに済みます。裏を返せば、年齢や出身校、かつて在籍していた企業名などを目にしたとき、無意識のうちに採用担当者のなかで先入観が生まれる可能性は否めません。したがって、あくまでその場で純粋に感じ取った印象を軸に選考するのであれば、確かに履歴書無しは効果的だと考えます。そうやってバイアスを無くすのには一役買ってくれるでしょう。

ミスマッチ人材も集まりやすい

なるべく多くの方からの応募を集めたい場合、応募のハードルが下がる分、履歴書を不要とするのは有効かもしれません。しかし、それによって集まる方々が企業側の求める条件に合わないなら、本末転倒です。むしろ、履歴書がない時点で優秀な人材からは懐疑的な印象を持たれるリスクがあります。結果、ミスマッチ人材ばかりと面接することが、容易に考えられます。

取っ掛かりが得にくい

履歴書が無い面接では、(採用担当者は)応募者の経歴や志望動機、資格……等々がいかに会話の取っ掛かりとして便利だったか思いのほか実感することになるかもしれません。また、聞き漏れや確認不足が起きてしまったとき、仮にエントリーシートさえもなければ(もしくは情報が簡素な場合は)、正しい情報元を探せず、曖昧に選考結果を下す羽目にもなります。

人材要件と照合しにくい

前述したように応募者の経歴やスキルが不確かな場合は、自社が求める人材要件との照合も難しくなります。たとえば、即戦力として期待できる実務経験の有無や、過去に扱っていた業務範囲、資格の保有状況などが要件に組み込まれていたなら、それを聞き出すところから始めなければなりません。もしくは、客観的な基準と主観的な印象が混ざりやすくなる点にも注意が必要です。

履歴書提出を要求しないなら

ヒアリングシートとボールペン

デメリットを踏まえて、それでもなお履歴書の提出を求めない場合、最低限、面接評価シートの用意や、採用・定着がどうかの効果検証は必要だと考えます。以下、それぞれ説明します。

面接評価シートを用意する

履歴書を提出してもらわない方針であれば、その分、面接の場で得た情報を正確に記録・整理する工夫が必要です。評価のばらつきや聞き漏れは、往々にして生じます。ゆえにそのような失態を防ぐためにも、あらかじめ面接評価シートは用意しておきたいところです。具体的には、経験やスキル、志望動機、対応力、印象など、採用基準に沿った項目を設定し、そこで得た情報を評価の裏付けにします。履歴書なしでも情報を構造的に把握でき、選考の一貫性や公平性を保つことにもつながるでしょう。

▶関連記事:面接シートは採用側に必須?作り方や書き方、テンプレートも交えて解説

採用・定着の効果検証を行う

履歴書の提出を求めない採用を行う場合、それが従来と比べてどう影響するかはきちんと把握したいところです。たとえば、採用後の定着率やパフォーマンスの推移、面接通過率の変化、ミスマッチによる早期離職の有無などを指標として追い、履歴書の有無が採用成果と相関があったか否か。こうした効果検証は必須だと考えます。現場や配属先の評価もそう。綜合的に振り返ることが肝要です(履歴書不要の方針が果たして有効に機能しているのか。はたまた今後も継続すべきか。大事な判断材料になり得ます)。

採用を効率よく進めたいなら

FLOWと書かれた積み木

採用を効率よく進めたい場合、履歴書の提出を不要とすること以外に、サービス導入でアプローチする方法もあります。おすすめは、dipが提供する『面接コボット』です。応募後の面接日程の調整を自動化できるため、選考の案内をタイムリーに行えます。応募者とのやり取りはチャット形式で完結。担当者の稼働を大幅に削減できる点も魅力的です。応募数が多い職種や、スピード感のある採用が求められる現場では特に役立つことでしょう。対応遅れによる辞退リスクは多くの企業が悩んでいる問題です。これを防ぐ意味でも重用できるサービスです。履歴書の有無にかかわらず、面接にたどり着くまでの工数を減らしたいなら、ぜひご利用のほど検討ください。

面接コボットについての問い合わせ(無料)はこちらから

無料でダウンロードできる面接コボットの資料はこちらから

履歴書不要論は安易に賛同できない

履歴書の氏名欄を書く様子

履歴書不要の採用には、応募のハードルを下げられる、先入観を排除できるなどのメリットもある一方で、面接時の情報不足や評価の曖昧さ、採用の精度低下といったリスクも少なくありません。たとえば、会話の糸口が得られにくい、人材要件との照合が難しいといったケースは現実として起こり得ます。そうした懸念に十分対応できる仕組みや評価体制が整っていないまま、ただ「手間を減らしたい」だけで履歴書を省略するのは本末転倒です。採用活動は、一人ひとりの人材と誠実に向き合う営みといえます。だからこそ、ただただ安易な効率化を目指すのはおすすめできません。

とどのつまり、履歴書不要の是非は、あくまで採用の目的と手法の整合性を見極めたうえで判断すべきだと考えます。


求人掲載・採用業務のサポートや料金についてなど、ぜひ気軽にお問い合わせください。
また、貴社に合わせたデータが必要な場合や、賃金設定のご相談も無料で承っております!

最安価格、最速掲載もここから相談!
(無料)求人・採用のお問い合わせ ≫
入力は簡単1分。とりあえず聞く。

【公式】バイトルならアルバイト求人募集の掲載料金プランを選択可能
┗日本最大級のアルバイト・パート求人サイト。認知度も高く、さまざまなユーザー層から利用されています。独自のサービス機能で求職者と素早くマッチングします。

【公式】空いた時間のスポットワーカー募集ならスポットバイトル
┗空いた時間で「働きたい」と「働いてほしい」をつなぐ求人マッチングサービス。求人は無料で掲載できます。

【企業向け/公式】バイトルNEXT – 掲載料金表あり!社員採用なら
┗社員を目指す方のための求人サイト。NEXT(ネクスト)ユーザーは55%が20~30代です。社員になる意欲の高い、第二新卒層を含めた若手社員の採用が見込めます。

【企業向け/公式】バイトルPRO(プロ) – 掲載料金例あり!
┗資格・経験を持った人材や専門職の求人サイト。応募者の7割が業界経験者です。プロフェッショナルな人材の募集にぜひご利用ください。

【企業向け/公式】はたらこねっと – 掲載料金プランあり。派遣以外も!
┗日本最大級の社員/派遣/パートの求人サイト。業界最大級の案件数で、就業経験のある方が77%を占めます。幅広い年齢層から利用されている求人サイトです。

【公式】面接コボット – 応募者対応の自動化で面接管理が楽に!
┗求人サイトからの応募対応を自動化できるサービス。チャットボットを通じ、日程調整まで効率よく進めてくれます。

【公式】採用ページコボット – 費用・実績も紹介!採用サイト制作サービス
┗採用ページ作成サービス。求人まとめサイトとの自動連携や求人検索エンジンへの対応により外部集客を強化します。

TOP