働き方改革とは、労働環境の改善を通じて多様な人材が活躍できる社会の実現に向けた一連の取り組みです。少子高齢化による労働力不足解消やワークライフバランスの実現を目指し、さまざまな法改正や施策が進められています。本記事では、働き方改革関連法による主要な法改正の内容や、企業が働き方改革に取り組むメリット、導入例についてくわしく解説します。

働き方改革とは?法改正の主要な柱や取り組むメリット、導入例を解説

  • 2026.07.10
  • 2026.07.10

働き方改革とは、労働環境の改善を通じて多様な人材が活躍できる社会の実現に向けた一連の取り組みです。少子高齢化による労働力不足解消やワークライフバランスの実現を目指し、さまざまな法改正や施策が進められています。本記事では、働き方改革関連法による主要な法改正の内容や、企業が働き方改革に取り組むメリット、導入例についてくわしく解説します。

働き方改革とは?目的と背景にある日本の課題

働き方改革とは?目的と背景にある日本の課題

働き方改革とは、働く人がそれぞれの事情に応じた多様な働き方を、自ら選択できる社会を目指すための取り組みを指します。

働き方改革の背景にある課題は、労働力不足と労働ニーズの多様化です。

従来の長時間労働を前提とした働き方や雇用環境ではこれらへの対処はできません。そこで、長時間労働の是正や柔軟な働き方の整備、雇用形態による待遇差の見直しなどを通じて、労働力不足を解消し、ワークライフバランスを実現させることが改革の目的です。

少子高齢化に伴う「労働力不足」の解消

日本では、生産年齢人口が減少を続けており、労働力不足が加速しています。

内閣府がまとめた「令和7年版高齢社会白書」によると、2024年10月時点の15~64歳人口は7,373万人でしたが、2070年には4,535万人まで減少すると推計されています。
参照:内閣府「1 高齢化の現状と将来像|令和7年版高齢社会白書(全体版)」

生産年齢人口の減少が進めば、人材を確保できない企業は事業活動を継続できなくなり、日本経済の衰退を招きます。労働力不足を解消するには、働く意欲がありながらも就業機会が得られにくかった女性や高齢者、外国人など、多様な人材が活躍できる環境づくりが必要です。

関連記事:人、労働力が不足する原因と対策を業界の状況交えて解説

長時間労働の是正と「ワークライフバランス」の実現

日本では長時間労働が常態化していましたが、過重労働による過労死や重大な心身の疾患、自死などが多発し、社会問題となっています。また、長時間労働を前提とした労働環境では、仕事と育児や介護との両立は難しく、働く意思があっても就業に制約が生じるケースも多いでしょう。

働く人が十分な休息や私生活の時間を確保してワークライフバランスを実現するには、長時間労働を是正するための規制や、柔軟な働き方へ対応できる制度が求められます。

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企業が押さえるべき「働き方改革関連法」の主要な3つの柱

企業が押さえるべき「働き方改革関連法」の主要な3つの柱

2019年4月より順次施行されている「働き方改革関連法(働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律)」は、労働に関する8つの法改正を目的とした法律です。「長時間労働の是正」「柔軟で働きやすい環境の整備」「雇用形態による格差の解消」を実現するために制定されました。

法改正により変更された主な内容は以下のとおりです。

このうち、実務上で特に重要なポイントとなる「残業時間(時間外労働)の上限規制」「年次有給休暇の確実な取得」「正社員と非正規雇用の不合理な待遇差の禁止」の3点に関する改正内容について解説します。

残業時間(時間外労働)の上限規制

これまで法的な上限がなかった残業時間(時間外労働)に、原則として月45時間・年360時間の上限が定められました。

また、特別な事情により労使間合意のもと36協定の特別条項を定める場合でも、以下の要件をすべて満たさなければなりません。

また、時間外労働が月45時間を超えられるのは年間6ヵ月までとされています。

併せて、これらの上限規制に違反した場合には6ヵ月以下の懲役または30万円以下の罰⾦の罰則も規定され、法的拘束力のあるルールとなりました。

年次有給休暇の確実な取得(年5日の義務化)

年次有給休暇は、これまで労働者の申し出による取得でしたが、法改正により年5日は企業側が労働者の意見を尊重したうえで時季を指定し取得させることが義務化されました。

対象は法定の年次有給休暇が10日以上付与される労働者で、付与日を起点に1年以内に取得させる必要があります。また、時季指定の対象者や指定方法は、就業規則に規定しなければなりません。

なお、労働者側から請求し取得した日数、あるいは労使協定による計画年休については、年5日から差し引かれます。

正社員と非正規雇用の不合理な待遇差の禁止(同一労働同一賃金)

同一企業内において基本給や賞与、手当、福利厚生などにおいて、雇用形態の違いだけを理由とした不合理な待遇差を設けることが禁止されました。併せて、労働者の求めがあれば、待遇差や待遇に関するルールを決定するにあたって考慮した事項について説明する義務を企業に課しています。

不合理な待遇差を解消するために、「同一労働同一賃金ガイドライン」が策定されました。ガイドラインでは、業務内容と責任の程度、職務内容と配置の変更範囲の違いに応じて合理的な差を設ける「均衡待遇」と、これらが同じ場合に不合理な差を禁じる「均等待遇」について、具体例を示しています。

関連記事:同一労働同一賃金とは?パートタイム・有期雇用労働法の解説交えて言及!

企業側が働き方改革に取り組むメリット

働き方改革に取り組むメリット

働き方改革への取り組みは、企業経営にもメリットがあります。特に採用面では、労働環境の改善は優秀な人材の確保や定着率向上につながるため、企業が直面する人材不足への対策としても有効です。

求職者へのアピール力が高まり「優秀な人材」を採用しやすくなる

働き方改革を進めホワイトな労働環境や多様な働き方の提示が可能になると、企業のブランディングにつながり、採用市場において競争力が上がります。

近年は、ワークライフバランスを重視する求職者が増加傾向にあります。働きやすい環境は求職者にとって大きな魅力であるため、働き方改革が進む企業には多くの応募が集まりやすくなるでしょう。その結果、優秀な人材を獲得するチャンスが広がります。

関連記事:人材採用について~優秀な人材を獲得するための戦略、方法とは~

従業員の定着率が向上し「早期離職・バックレ」が減少する

働き方改革による労働環境の改善は、人材の定着率向上にもつながります。

ワークライフバランスが整った環境では、従業員が心身に余裕を持って働けます。また、仕事と私生活を両立しやすく、「この会社で長く働こう」という意識が生まれやすくなるでしょう。

また、会社への信頼感が高まり、従業員エンゲージメント向上にもつながります。

労働負荷に伴う疲労やストレスが生じても、ワークライフバランスが整っていれば十分な休息の時間を確保できるため、労働環境への不満や疲弊の深刻化を防ぎやすいこともポイントです。早期離職やバックレ(無断退職)の減少も期待できるでしょう。

働き方改革の推進例「定着率の高い組織を作るバイトルの採用ソリューション」

働き方改革を推進

「ワークライフバランスを実現できる」「ライフスタイルに合った働き方ができる」といった、従業員にとって働きやすい労働環境を整備している企業は、求職者から選ばれやすく、定着率の向上も期待できます。

日本最大級のアルバイト・パート求人情報サイト『バイトル』などを運営するディップ株式会社では、企業の職場や仕事、働き方の魅力を伝える求人広告を通じて、多様な働き方を求める求職者と企業のマッチングをサポートしています。

「ディップ・インセンティブ・プロジェクト」で時給アップと待遇改善を支援

時給アップ・高収入の求人情報を集めた特設ページの運営やプロモーションを通じて、働く人の待遇向上を支援する「ディップ・インセンティブ・プロジェクト」を実施。

働く人の待遇向上の実現を図るとともに、人材確保のために待遇改善に取り組む企業では、高時給・好待遇であることの訴求ができ、応募者数の増加や採用成功を目指せます。

多様な働き方の魅力を求職者に届ける豊富な求人表現

バイトルでは、「週1日からOK」「リモートワーク可能」「柔軟なシフト制」など、多様な働き方ができる環境をアピールした求人広告を掲載できます。取引実績17万社のノウハウを活かし、企業が求める人材に届く原稿の作成をサポートしています。

さらに、求人広告に追加費用なしで写真・動画掲載が可能で、文字での表現が難しい自社の魅力をリアルに伝えられることが強みです。求職者とのミスマッチを減らすことで、効率的な採用活動ができるだけでなく、短期間での離職リスクも抑えられます。

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働き方改革、今後の展望

働き方改革関連法の施行により、「残業時間(時間外労働)の上限規制」「年次有給休暇の確実な取得」「正社員と非正規雇用の不合理な待遇差の禁止」などが義務付けられ、多様な人材が働きやすい社会へと向かいつつあります。

労働環境の改善は、法改正への対応だけでなく、優秀な人材の獲得や定着率向上にもつながります。人材不足にお悩みの企業は、働きにくさにつながる労働環境を見直すと同時に、自社の魅力が伝わる採用活動に取り組むことをおすすめします。


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