株式会社エービーシー・マート様はスニーカー・シューズを販売する「ABCマート」を国内に1,074店舗 以上展開しています。高校生の採用はこれまで東海や関西が中心でしたが、2022年より全国的に採用を強化。高校生と働くなかで、その人柄の良さや吸収力の高さに気づいたといいます。高校生採用による効果や今後の展望について伺いました。
- 課題
- 常時掲載に適した媒体を探していた
- もともとは東海や関西地域の店舗における人手不足を解消するために開始。
- 結果
- 直近入社の10%が高校生に
- 現在では全店舗の60%で高校生を募集しているほか、直近で入社した従業員のうち約10%が高校生となっている。
東海・関西から高校生採用を開始 2022年より全国で採用強化
はじめにエービーシー・マート様での高校生の採用状況を教えてください。
株式会社エービーシー・マート 人事部 人事チーム チームマネージャー 河島 省司様(以下・河島様):高校生の採用を意識的に力を入れはじめたのは2022年です。もともとは東海や関西地域の店舗における人手不足を解消するためだったのですが、多くの店舗から良い評判を聞くようになり対象店舗を広げているところです。現在では全店舗の60%で高校生を募集しているほか、今期入社したアルバイト従業員のうち約10%が高校生となっています。
高校生採用を実施する店舗はどのようにして対象を広げているのでしょうか。
河島様:高校生を受け入れるにあたっては、店舗側の意識や教育面で体制が整っているかが重要です。高校生の採用状況は、数店舗を管理するスーパーバイザーや、より広範囲の店舗を管理するブロック長の間で随時共有されています。そのなかで「この地域では高校生が何人入社した」「高校生を採用してこんなメリットがあった」といったことを伝えながら、高校生採用をうながしています。
河島様は20年以上の現場経験があるそうですね。実際に高校生と働いてみてどう感じましたか。
河島様: 現在も店舗に入ることがあり高校生のアルバイトさんと会話する機会もあるのですが、やはり素直で良い子が多いです。同じ学生という意味で大学生とくらべると、もちろん「お金を得る」という経験自体が少ないこともありますが、そのぶん教えたことをどんどん吸収して成長していきます。個人的にはすぐにでも全店舗で高校生を採用しても良いんじゃないかなと思っているくらいです。
高校生に対するネガティブイメージは払拭 正社員登用にも直結
高校生採用を強化したことでどのようなメリットがありましたか。
河島様:現場の考え方が柔軟になっていると感じます。いままでは高校生の採用を敬遠していたとしても、実際に高校生と働くことで高校生に対するイメージが良い方向に変わっていますね。このことは単に「ポジティブなイメージを持つようになった」というだけでなく、高校生を主力のひとりとして考えるようになりますし採用も加速していきますので、全体的に良い効果をあたえているはずです。
新しく入った高校生アルバイトへの教育体制を教えてください。
河島様:大型店舗では教育担当が専属でつき、小規模店舗では複数人が教えていくことが多いです。現場の全員が新しいスタッフのことを気にかけ、入ったばかりの人を孤立させることなくサポートしていきます。仕事に慣れてきた場合でも、一時的な場合を除き高校生スタッフを一人でお店に立たせることはしていません。
高校生が長く働くことで正社員登用につながりやすいというメリットがあると思います。アルバイトから正社員登用につながったケースはありますか。
河島様:高校生に限ったデータではないのですが、当社では全体の正社員採用数のうち半分以上はアルバイトからの登用です。この要因はスカウトの強化だと思います。スーパーバイザーやブロック長が活発に店舗を回ることで、活躍しているアルバイトと直接話し、正社員登用への意向をつかみやすくなります。私自身がスーパーバイザーをやっているときも、店舗を回りアルバイトに声をかけるなかで「自分を必要としてくれたのがうれしかった」といって正社員になってくれた従業員がたくさんいました。高校生でも上の年代と変わらずかそれ以上に活躍していることも珍しくありませんので、高校生を採用することで良い人材にめぐり会える確率は高くなるはずです。
労働力の確保が重要な課題 採用ターゲットの拡大がカギ
dipのフォローや支援で「助かった」と感じる部分はありますか。
河島様:レスポンスが早く、対応が柔軟な点が助かっています。基本的には計画通りに採用を進めているのですが、急な方向転換や原稿修正があった場合でもすぐに対応いただけてありがたいです。それ以外でもdipさんはいろいろと連絡をくれて気にかけていただけているなと感じます。他社の担当さんとくらべても、一番コミュニケーションがとれているんじゃないかなと思います。
最後に、採用におけるエービーシー・マート様の今後の展望をお聞かせください。
河島様:今後は採用ターゲットの国籍や年齢層、職種を広げていくことが重要だと考えており、高校生採用を強化したのもその一環です。接客という仕事はAIに取って代わられない仕事だと思っているので、今後の労働力の確保は本当に重要な課題。そのほかにも外国人の留学生やシニア層なども積極的に採用していく必要性が強まっていくはずです。
dipさんに対しては、このような施策を本格的に取り組んでいくときにサポートしてもらえるようなサービスがあればありがたいですね。