アルバイト募集に対して人が集まらない悩みは、多くの企業が直面する切実な問題です。かつ、年々そこかしこで肥大しているようにも見受けられます。では一体、この背景には何があるのでしょうか?本記事ではずばりその原因をピックアップ。現状分析も踏まえて有効な解決策についても解説します。ぜひ、人手不足解消にお役立ていただけますと幸いです。

アルバイト求人に応募が集まらないのはなぜ?理由と集め方を解説

  • 2024.05.24
  • 2024.05.24

アルバイト募集に対して人が集まらない悩みは、多くの企業が直面する切実な問題です。かつ、年々そこかしこで肥大しているようにも見受けられます。では一体、この背景には何があるのでしょうか?本記事ではずばりその原因をピックアップ。現状分析も踏まえて有効な解決策についても解説します。ぜひ、人手不足解消にお役立ていただけますと幸いです。

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深刻化する“アルバイトが集まらない”問題

人手不足の問題を表現

アルバイト不足が深刻化する昨今、目に見えないものも含めてその影響は大きいと考えます。また、たとえいまが問題ないからといってこの先も安泰かどうかはわかりません。いつ何時、人が足りなくなる状況へと急変しても何らおかしくない時代です。本章ではまず、労働市場の現況、そして中長期的な視点でケアしておきたい不安要素について取り上げます。

市況からみるアルバイト不足の現状

アルバイト不足の問題は日本各地で生じています。なかでも地方のお店や中小企業にとっては特に根深い問題です。業種によってもその度合いは異なります。記憶に新しいところで例に挙げると、コロナ禍には医療・福祉分野へ人材流入が起き、飲食業界などでは雇止めと再雇用の停滞が起きていました。こうした世相も相まって人の確保が困難になってきたのが昨今の状況です。そのほか観光業、娯楽業などでも、アルバイトを必要とする産業ゆえに頭を悩ます店舗、施設は多いでしょう。

実際に厚生労働省が公表している有効求人倍率をみても、いわゆる売り手市場であることがわかります。一概にいえない(解釈は一様でない)とはいえ、採用難を表象しているのではないでしょうか。

▶関連記事:【2024年3月】最新!アルバイト・パートの有効求人倍率(エリア・職種別あり)

業務が回っていれば大丈夫?

人員が少ないなかで業務を回せているところもありますが、大局的に見るとそれはその場しのぎにほかありません。適切な人数を確保できていなければ、いまはまだ何とかやれている状況であっても、些細なことでそれが崩壊する可能性はあります。というのも、人手不足は従業員に必要以上に負荷をかけるわけです。そうなると彼・彼女らは少なからず疲弊、そしてストレスをためることになるでしょう。ひいてはモチベーションの低下を招くことが容易に想像できます。結果、離職につながると、これはもう悪循環のはじまりです。気付けば窮地に立たされることも十分に考えられます。

アルバイトが集まらない主な理由

アルバイトが集まらない状況を示唆

前述のとおり、現在の労働市場や危惧せずにはいられない状況下でどのようなアクションを取ればよいのか悩ましいところですが、やはりその前に、原因を把握しておく必要があります。というわけで、アルバイトが集まらない主な理由をいくつか列挙します。

以下、それぞれ詳述します。

労働人口が減っている

人口構造の変化は少なからず、応募者数の減少に影響しています。とりわけ、少子高齢化に伴う労働人口の減少は、働き手を探す企業にとって非常に大きな問題です。年齢が下がれば下がるほどこの傾向にあるため、若い方をアルバイトの主力層にしたい店舗や企業にとっては悩ましい限りでしょう。

求人募集賃金が求職者希望賃金よりも低い

アルバイトが集まらない一因として、給与面の問題も大きいかもしれません。ほとんどの求職者は、募集中の求人を賃金額が希望を満たしているかどうかでふるいにかけるはずです。とはいえ、物価高の影響などで人件費を上げにくい企業が多いのもわかります。そう単純な話ではないとはいえ、このギャップを埋めていくことは人手不足の解消において重要な課題です。

募集するタイミングが悪い

募集するタイミングにも注意が必要です。というのも、労働市場は季節によって変動します。そのため、求職者が少ない時期や、はたまた多くても他社求人が殺到すれば、なかなか思うような結果に、つながらないかもしれません。

誰に向けた求人募集なのかわからない

ターゲットを明確にすることは求人のセオリーです。逆にいうと、誰を対象にしているのか不明瞭な募集要項に人は寄ってきません。その求人の内容が自分に向けられたものかどうかを、無意識的に人は察知します。後述する仕事内容についてもいえますが、情報はなるべくくわしく、わかりやすく伝えられるようにしましょう。

仕事内容がわからない

求人広告に書かれている仕事内容が漠然としていれば、それを目にした求職者は、応募よりも先に不安がよぎることになるでしょう。 

「想定していない業務を押し付けられるかもしれない」
「自分に向いているかわからない」

そう思わせないためにも、求人原稿を書く際は、求職者の視点を持つことが大事です。

勤務条件が厳しすぎる

当然のことながら、求職者は勤務条件もチェックします。たとえば、一日の労働時間や出社時間に融通が利かない場合、(学生やスキマ時間で副業したい方は特に)別の求人を探す人も少なくないはずです。

求める人材のレベルが高い

採用要件の設定もまた、応募を集めにくい理由に挙げられます。アルバイト・パート採用で専門スキルや高度な資格を要求してしまうケースなどは最たる例です。もちろん、雇用形態問わず優秀な人材が欲しいのもわかります。この場合、他社がどのレベルまで求めているのか(求人でどのような打ち出し方をしているのか)リサーチしてみるのも一つの手でしょう。

職場の魅力が伝わっていない

職場の魅力を伝えきれずに応募を逃すケースも失敗談としてよく見聞きします。人材獲得競争がしれつな業界では特に気を付けたいところです。具体的な方法は次章で取り上げますが、準備や工夫一つで与える印象は大きく変わります。

アルバイトを集めるための主な方法

アルバイト募集のターゲットを表現

アルバイト募集をかけても応募が集まらない理由にあたりを付けたなら、次にその原因をどうつぶしていくかが課題です。すなわちアルバイトはどうすれば集まるのか。意識一つでできるものから、組織全体で向き合わなければならない施策までそのやり方は多岐に渡ります。

アルバイトを集めるための主な方法は、次のとおりです。

以下、それぞれさらに深掘りし、解説します。

ターゲットを明確化する

理由の章でも先述しましたが、採用において「誰をターゲットにするか」は大変重要です。ここを明確にすることで、どのように訴求していくかの方向性が決まります。たとえば学生をターゲットとする場合、シフトの柔軟性を伝えることで学業に支障をきたさないと安心してもらえるかもしれません。また、主婦も同様です。短時間勤務でも問題ないことを強調すれば、家事や育児との両立が図れそうと思ってもらい応募につながる期待が持てます。

あれば望ましいスキルや資格を洗い出す

ターゲットを明確化する過程で経験者に的を絞るなら、職種ごとに必要なスキルや資格をリストアップしましょう。キャリアのある方は自身のスキルが求められることに少なからずやりがいを覚えるものです。

求めるレベルを上げすぎない

前述のそれとは矛盾するようですが、求めるスキルや資格の条件を高く設定し過ぎることには注意が必要です。(他社の募集要項と比べても)明らかに狭き門であれば、求職者が応募をためらうのも無理はありません。確実に応募へとつなげるなら現実的なレベルにおさえることも大事です。

意欲重視など補足事項も整理しておく

一方で未経験の方に対しては、社交性やマメさ、誠実さといった人物像を要件として打ち出すことで(応募へと)背中を押せるかもしれません。具体的には、「意欲重視」「チームワーク重視」といった惹句がそれに当たります。どのターゲット層にしても自己アピールの機会(余地)を与えてあげることが大切です。

求人広告・募集内容を見直す

求人広告は一度出して終わりではありません。募集内容も含めて定期的に見直すことが大事です。時代や市場は変化します。ときに、そうしたトレンドに応じて手法自体の選択肢も広げていかなければならないでしょう。応募を集めることはもちろん、効果検証の精度を上げ、PDCAサイクルを確立していくためにも不可欠なアクションだと考えます。

仕事内容はなるべく具体的に書く

では、具体的にどのような点で見直しを図っていくのがよいのでしょうか。 

一つは「仕事内容を具体的に書く」ことです。前の章でお伝えしたとおり「仕事内容がわからない」ことが(アルバイトが)集まらない原因なら、集めるためにしっかり記載する必要があります。至極単純な話です。求職者は、実際に自分が働く姿をリアルに想像します。その手助けこそが、応募を促すことにつながります。

自社ならではの取り組み(強み)を前面に打ち出す

求人広告は相対的に評価されるものです。そのため、自社の独自性や強みがなければ、必然的に他社の後塵を拝することになります。

福利厚生や教育制度、定期イベント……等々、そのほか自社ならではのユニークな取り組みについて触れていないなら、ぜひ追記のうえアピールしてみてください。

動画や写真で職場のリアルな様子を伝える

職場のリアルな様子を伝えるには、求人広告に動画や写真を用いるのもおすすめです。ビジュアルコンテンツは、テキストよりも多くの情報量をいっぺんに与えてくれます。自社への興味を引き出すにはうってつけです。求人を見直す際は、そうした伝え方にも着目できるとよいでしょう。

教育体制を強化する

アルバイトに対して入社後「見て覚えて」と放置する現場がありますが、そのようにぞんざいに扱ってしまっては人が定着しないのも容易に頷けます。これは、応募するかどうかを検討する求職者にとっても大事なポイントです。募集要項にただ“OJTあり”とだけ書かれているだけでは、大なり小なり不安は拭えないでしょう。したがって、具体的な仕事内容を明記した方がよいことは先述したとおりですが、同様に研修制度についてもくわしく書いてあげるのが望ましいと考えます。そしてそれを可能にするためにも、教育体制自体、強化していくことが求められます。

入社後のキャリアパスがイメージできるようにする

育成プログラムなど具体的に記載するとともに、それによって入社後どのようなキャリアパスを歩めるのかまで伝えられるとよいでしょう。昇進、昇給だけでなく制度として導入されているのであれば、正社員登用についても言及するとなお魅力的に映るはずです。

▶関連記事:正社員登用制度とは?企業が導入するメリットや注意点などを解説

スキルアップや資格取得の機会を用意する

スキルアップや資格取得支援の機会があると打ち出した場合、自己成長を望む人材を引きつけられるかもしれません。応募に留まらず、採用、晴れて入社に至れば、中長期的に大きな戦力として期待が持てます。つまるところ、人材獲得だけでなく定着率アップ、さらにはパフォーマンス向上と幾重にも相乗効果が生まれるわけです。目論見どおりうまくいけば、生産性は飛躍的に向上するでしょう。

職場環境を魅力的にする

職場環境の改善は人を惹きつけます。作業スペース、コミュニケーションの機会、勤務体系……等々、テコ入れできる部分は積極的に見直しましょう。職場環境を強みとして現場同様、求人広告に魅力的に打ち出すことができれば、少なくとも現状よりも応募が見込めるはずです。

待遇や福利厚生の改善を図る

他社との人材獲得競争において、給与や福利厚生といった待遇面は結果を左右する大きなファクターです。優位性があるならなるべく目立つように高待遇と打ち出しましょう。一方で、市場水準にも満たない場合は、検討項目として優先度を高めた方がよいかもしれません。

働き方を柔軟にする

働く場所、シフトの融通については待遇面同様、多くの求職者が気にするところです。だからこそ、リモートワークや時短勤務など柔軟性を持たせることはアドバンテージになり得るものと考えます。結果、他社との差別化が図れれば、応募につながる可能性も大いに期待できるでしょう。

求職者を惹きつけやすい条件

近年は、ワークライフバランスを重視した企業風土、オープンでコミュニケーションが活発な職場、アクセスが良好な立地など、求職者が望む条件も多様化しています。いずれも共通するのは、旧態依然とした職場には無い柔軟性です。以下、求人広告に記載するケースを想定し、さらに具体的に説明します。

融通が利くシフト

多くのアルバイト求人があるなかで応募の決め手になりやすいのがシフトの融通が利くか否かです。前者であれば積極的に打ち出しましょう。

“平日のみOK”あるいは“休日のみOK”

「平日のみOK」や「休日のみOK」といった惹句は、学生や主婦、副業を考えている方々にとって魅力的な働き方です。まさにターゲットのインサイトを的確に捉えています。

“週2日”“1日3時間”からでも勤務OK

「週2日」「1日3時間からでも勤務OK」のように無理のない勤務体系を提示することは前項同様、求職者のニーズに寄り添ったものだといえます。

まかない付き

“まかない付き”にはいくつかのメリットがあります。一つは食事代の節約です。また、バイトの時間で食事を済ませられれば、タイパ(タイムパフォーマンス)も高く感じられます。さらには、お店の料理が好きな人にとっては、それを楽しみにそこで働きたくなるかもしれません。

組織をデザインする

職場環境だけでなく、組織構造の改善も求職者に訴求する手段の一つです。具体的には、明確な役割分担や業務フローの整備、チームビルディングの促進などが含まれます。これらは、安心や信頼につながる要素です。まさしく組織デザインによって求職者を魅了するわけです。 

▶関連記事:組織デザインとは?人事担当者が押さえるべきポイントを解説

新たな人事制度を採り入れる

これまでのやり方に固執せず、新たな人事制度の導入によって停滞する状況を打開できるかもしれません。応募がなかなか集まらない場合は、そうやって視点や発想を変えることも大事です。たとえば既存の従業員に目を向けてみましょう。そこから人材のネットワークを広げていく、あるいは最適化を図っていくことも十分可能です。具体的には、リファラル採用や社内公募制度がそれに当たります。これらを取り入れてみるのも一つの手です。

リファラル採用

リファラル採用とは、自社の従業員に知り合いや友人を紹介してもらい、彼・彼女らを(候補者として)選考へと進めていく手法です。身内からの推薦とあって信頼できる人材が集まりやすい傾向にあります。アルバイトが一向に集まらない時など、試してみてもよいでしょう。 

▶関連記事:リファラル採用とは?報酬の決め方や違法性、トラブル回避策など解説

社内公募制度

外部ではなく自社の人間にアプローチする方法もあります。それが社内公募制度です。これによって、従業員が別の部署に異動する機会が提供されます。一般的には、社員間で行われますが、アルバイトが足りないと困っている部署があれば、臨機応変に対応してみるのもよいかもしれません。(あくまで公募であることからも)アルバイトの応募を集めるというよりは、人材の最適化を図る意味で有効な制度です。 

▶関連記事:社内公募制度とは?流れや面接方法、メリット・デメリットなど解説

アルバイトが集まらない悩みを解消するために

求人に対してアルバイトが集まるイメージ

アルバイト求人に応募が集まらない悩みを解消していくには、市場や自社の現状を把握する必要があります。そのうえで、原因はどこにあるのかを突き止めなければなりません。外的な影響か、はたまた内部でコントロールできる問題なのか。実際のところ、どちらも挙げられるわけですが、だからこそ深刻化しているともいえます。ゆえに拙稿でピックアップした取り組みを、まずは愚直に行っていくことが肝要です。

加えて、大切なことはアルバイトが集まった後です。集め方だけが確立されても、採用につなげなければ意味がありません。選考プロセスを見直すなどして、他社に流れないための対応が求められます。さらには、定着率の向上も無視できない要素です。待遇面から働き方まで柔軟にアップデートしていかなければ、将来的にピンチになるリスクは高まっていくばかりでしょう。

なるべく長く働いてもらう人材を集めることが採用の本質です。人手不足は負のスパイラルによって深刻な問題へと膨らんでいきます。そうならないためにも、用意周到な準備、計画、戦略が不可欠です。求人サービスの利用も含めて、積極的にアクションを起こしていきましょう。


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