全国の平均時給は1,094円（前月比3円増、前年比46円増）と前月比、前年同月比ともに上回りました。前年同月比では、37カ月連続で上回っています。イベント含む「サービスの職業」の求人件数が増加し、前月比3.6％増、前年同月比52.4％増となりました。

　職種別平均時給は、「試験監督・添削・塾講師・家庭教師」など「教育の職業」1,395円（前月比18円増、前年比19円増）、「建築の職業」1,243円（前月比7円増、前年比41円増）と、9職種中4職種が、前月より増加しました。前年同月比では、9職種中8職種で増加しています。一方、「事務的職業」では1,171円（前月比37円減、前年比61円増）、前年同月比は大きく上回っているものの、前月比ではより下回りました。

　関東エリアの平均時給は1,150円（前月比4円増、前年比50円増）、東海エリアの平均時給は1,069円（前月比8円増、前年比45円増）、関西エリアの平均時給は1,099円（前月比6円増、前年比45円増）、九州エリアの平均時給は970円（前月比8円増、前年比41円増）となり、すべてのエリアで前月、前年ともに上回りました。

■トピックス

　年間を通して求人件数が増えており、8月9月はイベント関連でフェスなどのイベント需要によるピークで増えている傾向です。またラグビーワールドカップの特需により、会場設営やその他イベントスタッフの募集も多く、求人件数・平均時給ともに引き上げる形となりました。10月以降の最低賃金の改定により、さらなる増加が見込まれます。 　平均時給は1,206円で全職種平均と比較すると高時給で、前月比0.5％増（5円増）、前年同月比4.3％増（42円増）と増加傾向で、さらなる募集激化が予想されます。

　「警備・車両誘導」の平均時給は1,122円と前月比3.1%増、前年同月比10.1%増と増加傾向にあり、求人件数は前年比62.9%と大幅にアップしています。ラグビーワールドカップの特需による募集増加の影響も大きく、特別ボーナスを支給するなど条件緩和により人員確保に動く企業も目立ちました。 　また、『警備業法施行規則』の一部改定により、教育時間が短縮されました。今後警備や車両誘導の求人件数は増加の傾向が見込まれる中、人材確保について各社工夫が見られると予想されます。

　引き続き9月も他職種と比較しても求人倍率が非常に高い傾向が続き、人手不足の状態は続いているようです。 　オリンピックに向けた施設やホテルの建築に続き、リフォームなどの既存案件も多く発生しています。リフォーム需要は都心のビル街で多く、夜勤で働ける方を採用するのに苦戦している企業もあるようです。

1．小職種別平均時給（2019年9月）

2．高時給職種ランキングTOP10（2019年9月）