2023.10.12

自動車工場の年収は高い!どれくらい稼げる?

自動車工場の年収は高い!どれくらい稼げる?

一般的に年収が高いと言われる自動車工場勤務。本当に年収は高いのでしょうか。

この記事では、自動車工場での勤務に興味がある人に向けて、自動車工場の年収は平均年収より本当に高いのか、様々な観点で検証します。

また、自動車工場の3K(きつい、汚い、危険)というイメージは本当なのか、製造業がなぜ高時給で稼げるのかについても紹介します。
自動車工場での働き方について興味がある方、また自動車業界に興味がある方は、ぜひご覧ください。

自動車工場の年収は高い!?どれくらい稼げる?

自動車工場での年収は高いと言われますが、本当でしょうか。ここからは、自動車工場勤務の平均年収を様々な観点から検証します。

工場勤務は年収が高い?平均年収は462万円!

自動車業界は、製造業に位置づけられています。令和4年賃金構造基本統計調査によると、製造業の平均給与は30万1,500円、平均年間賞与は100万5,700円です。

合算すると、平均年収(平均給与×12ヵ月+平均年間賞与)は、462万3,700円となります。

また、日本の全職種の平均年収は、443万円です。そのため、「製造業」でくくれば、工場勤務の給料は平均より高いといえるでしょう。

雇用形態別

次に雇用形態別の製造業の平均年収について見ていきましょう。

▼製造業

  平均給与 平均年間賞与 平均年収
正社員 43万500円 167万3,300円 683万9,300円
派遣社員 26万9,600円 56万4,100円 379万9,300円
期間工 38万2,000円 109万7,200円 568万1,200円
アルバイト 25万2,500円 38万200円 341万200円

※平均年収=平均給与×12ヵ月+平均年間賞与にて算出

※厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査

▼自動車工場

  平均年収
正社員 400~500万
派遣社員 300~360万
期間工 400~450万
アルバイト 200~250万

※バイトル掲載求人より抜粋

雇用形態別で見ると、製造業・自動車工場ともに正社員、期間工は給与が高めということが分かります。

正社員と期間工の違いは、雇用期間に定めがあるかどうかの違いです。正社員は、生産管理やライン管理といった業務を行うため給与が高い傾向があります。さらに、等級が上がるにつれ、年収が上がります。

自動車工場の中には、正社員登用制度を行っている企業もあるため、まずは派遣社員やアルバイトから始めることもおすすめです。

一時的にお金を稼ぎたいということであれば、期間工で働くことで効率的に稼げるかもしれません。

職種別

自動車業界には様々な職種があります。それぞれの職種によって、年収の違いがあるか確認してみましょう。
※ここでの職種の年収は、自動車製造に限らず、各職種全体の平均年収を示しています。

職種 平均給与 平均年間賞与 平均年収
金属プレス従事者 32万4,000円 98万400円 486万8,400円
金属溶接
・溶断従事者
39万8,000円 125万2,100円 602万8,100円
自動車組立従事者 36万7,100円 113万300円 553万5,500円
自動車整備
・修理従事者
35万1,200円 106万3,800円 527万8,200円
機械検査従事者 30万500円 87万500円 447万6,500円

※きまって支給する現金給与額、年間賞与その他特別給与額から算出

※厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査

職種別に見ると、金属溶接・溶断従事者が最も給与が高く、600万円を超えていることが分かります。どの職種でも、日本人の平均年収443万円より高く、自動車業界で働くことにより稼げることが分かります。

ただし、自動車業界の求人の多くは、「溶接のみ」といった限定的な募集ではなく、溶接+組み立てなどで職種を組み合わせた募集であることが多いです。一部企業では、仕事内容を限定した働き方を選択することもできます。

また、今回の平均年収は正社員の金額となっていることから、キャリアアップをして業務内容の幅を広げて正社員を目指すことがおすすめです。
実際に、どのような仕事内容があるのか詳しく知りたい方は、以下をご覧ください。

都道府県別

続いて、製造業の年収は都道府県別で違いがあるのか見ていきましょう。

※きまって支給する現金給与額、年間賞与その他特別給与額から算出

※厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査

住居などの費用が高いため、二大都市圏は比較的年収が高いことがわかります。

日本人の平均年収443万円と比較して、沖縄県を除いた全ての都道府県で平均年収が高いため、自分の希望する場所で稼ぐことができます。

これまで製造業や自動車業界の給与について見てきました。幅広い地域で給与が高いため、稼ぎたい方は正社員もしくは期間工から始めることがおすすめです。自分に合った仕事内容か経験を積みながら判断したい方は、派遣やアルバイトから就業することもできます。

募集されている雇用形態や場所によって給与は異なるので、実際の求人を確認してください。

働き方、資格取得により給与がさらにUP!

自動車工場では、働き方、資格取得をすることで更に給与を上げることができます。
交代勤務制で夜勤がある職場は、夜勤手当を始め、半年満了手当金、残業代などの数々の手当てがつくため、実際の年収は額面の給与をさらに上回ることができます。

資格によって資格手当の金額の変動はありますが、資格をとるだけで月給が1万円増加することもあります。

自動車工場では、働きながら資格を取得することができるため、資格取得ができる職場や職種を選ぶと、将来のさらなる収入の向上が期待できます。

自動車工場はなぜ高時給で稼げるの?

ここまで、自動車工場の平均年収が高いことを紹介してきました。高時給ということは、ブラックな職場環境なのでは?と不安に思う方はいるかもしれません。そこで、製造業がなぜ平均より給与が高いのか説明します。

残業代がつくから

工場の労働環境は場所によって異なりますが、特に繁忙期には残業が多くなる傾向があります。一般所定外労働時間が10.1時間であるのに対して、工場労働では平均14.4時間と、他の業種より労働時間が長い傾向です。

月単位で見ると労働時間が長く感じるかもしれませんが、年間を通して見ると、自動車工場には繁忙期と閑散期がありバランスを取りながら働きます。

繁忙期が発生する理由としては、以下が挙げられます。

  • ➀新車モデルの生産開始に伴う作業増加
  • ➁春先の新生活に合わせた販売促進で、車の購買が増加
  • ➂市場の変動による生産調整
  • ➃国際的な展示会やイベントの開催
  • ➄供給チェーンの影響(部品供給の遅れや自然災害による生産停滞)

閑散期には、残業が減少し休暇を多く取ることができるため、プライベートのスケジュールを組みやすく、自分の時間を有意義に過ごすことができます。特に、お盆などの長期休暇は、工場が停止するため全員がしっかりと休みを取ることができます。

それに伴い、繁忙期にはしっかりと稼ぐことができるため、計画的な生活を送ることができます。

このように工場の労働環境は、メリハリがつけられるという点で、魅力的な面も多いのです。また、残業代は必ずつくので、安心してください。

※厚生労働省「毎月勤労統計調査 令和4年分結果確報

交代制の工場が多く、深夜手当がつくから

多くの工場では、安定した生産を行うために24時間稼働していることもあります。そのような工場の場合、日勤と夜勤のローテーションでシフトを組みます。夜勤帯は、深夜手当¹が基本給に上乗せされるだけでなく、企業によっては夜勤手当²も付くため、給料が高くなります。

体調面が心配になりますが、日勤と交互にシフトが組まれるため、完全に昼夜逆転することはありません。
また、夜勤をしたくない場合は、面接時に希望を出して日勤のみで働くこともできます。

夜勤がある職場を探すときは、夜勤手当ての有無も一緒に確認しておくとよいでしょう。

  • ¹深夜22時から翌日5時まで働いた場合に支払われる割増賃金、基本給から25%の賃金が上乗せされる
  • ²企業が独自に定めるもので、夜間の労働に対して生じる手当て

さまざまな手当てが充実しているから

工場勤務は、さまざまな手当が充実しているため、平均年収が高くなる傾向にあります。自動車工場の主な手当の一部を紹介します。

  • 技能(資格)手当: 特殊な技能や資格保有に対して支給される手当。専門的な能力を評価するもの。
  • 特殊作業手当: 危険、高熱、低温など、特殊な作業環境での勤務に対して支給される。
  • 特殊勤務手当: 交替勤務、単独勤務など、特殊な条件での勤務に対して支給される。

多くの工場では、特定の条件や環境での業務を適切に評価し、それに見合った手当を支給しています。特に自動車工場においては、これらの手当がしっかりと整っています。

特殊作業手当は全ての業務に適用されるわけではありません。作業内容として、溶接や塗装に関わる業務が該当します。

安全面が懸念されますが、このような特殊な作業には、入念な安全教育と適切な保護具の着用などの安全対策がしっかりと施されており、作業者の健康と安全を最優先しています。

より詳しい安全対策について知りたい方は、下記の記事で詳しく紹介しているので合わせてご覧ください。

また、求人情報にも、業務内容や作業環境が詳細に記載されているので、危険が伴う作業を避けたい場合は、応募前に確認することができます。

他にも、役職手当や期間工は正社員同様に、残業手当や深夜手当のほか、休日出勤手当、特別手当、経験者手当などもつきます。

売り手市場であるから

製造業は、日本国内でとても大きな産業です。経済産業省によると、「GDP・就労人口ともに2割程度を占める重要な基幹産業」とされています。つまり、製造業は日本経済の中心的な役割を果たしています。

しかし、製造業は人手不足に陥っています。厚生労働省の調査によると、全職業の求職者一人あたりの求人が1.32件なのに対し、製造業では1.92件となっています。つまり、求職者に比べて求人が多いため、人材確保がとても難しいということです。

この人手不足の原因は、働き手が高齢化していることが挙げられます。製造業の成長と安定を維持するためには、人材確保と育成が急務です。また、若手人材への投資や働き方の多様化なども課題となっています。

給与明細イメージを紹介!

次に、自動車工場で働いた場合、どのくらい稼ぐことができるのか、給与明細イメージを出してみました。

▼期間工

・21日勤務連続2交代制8時間勤務の場合

日給1,5000円×21日=月給31万5,000円
月給(31万5,000円)×12ヵ月=378万円
12ヵ月分の給与(378万円)+年間賞与100万円=年収478万円

▼派遣

・21日勤務連続2交代制8時間勤務の場合

時給2,000円×8時間×21日=月給33万6,000円
月給(33万6,000円)×12ヵ月=年収403万2,000円

※厚生労働省:「令和4年賃金構造基本統計調査」の平均年収を参考に算出。

自動車工場の3Kって本当?

稼ぎやすい自動車工場。しかし、工場勤務と聞くと「3K」(きつい、汚い、危険)のイメージを持つ方も少なくないかもしれません。

しかし、近年の工場現場は3Kのイメージに対して対策が取られ、働きやすい環境が整備されています。

ここからは、稼げることが魅力的な一方で、ネガティブなイメージから働くことを躊躇している方へ向けて、自動車工場のリアルについて紹介します。

工場はきつい?

工場で働く際に「きつい」という言葉の多くは、体力的な負担を指します。仕事内容によっては、肉体的な労働が必要なものもあり、業務に慣れていないと筋肉痛になったり、無理な姿勢で足腰を痛めたりすることもあります。

しかし、近年の工場では、小さな部品を組み立てるような肉体的な労働が必要のない仕事も増えています。さらに、一部の重いモノを運ぶ仕事であっても、ほとんどの企業がマシンを導入しているため、肉体的負担は少なくなっています。

工場は汚い?

工場が汚いかどうかは、工場によって異なります。自動車工場では、車のオイルやガソリンの匂いがすることがあります。これが苦手な人は、自動車工場で働くことは避けた方がいいかもしれません。

しかし、ほとんどの工場では、匂いの問題に対処するための対策として換気設備を設置し、不快な匂いを軽減したり、塗装などの作業で、マスクや防護服を着用したりしています。

工場の環境は、部品の種類や管理体制によって大きく異なるため、自分に合った職場を見つけるためには、実際の現場を事前に確認しておけば安心です。

バイトルNEXTでは、実際の現場を動画で確認することができる求人もあるので、気になる求人を見つけた際は合わせて見てみましょう。

画像や動画で事前に職場の様子がわかる!

工場は危険?

工場で働く際には、危険が伴う作業もあるため、未経験の人にとっては不安を感じることもあります。しかし、多くの工場では、労働安全衛生法に基づいた適切な安全管理と安全対策が徹底されているため、安心して働くことができます。自動車工場などもその1つです。

具体的にどのように安全対策をとられているか紹介します。

▼具体的な安全対策

  • 工場内には専門の安全対策や安全教育を行う管理者を必ず配置し、全ての従業員、特に初心者やバイト、期間工を含むすべてのスタッフに対して安全教育を徹底
  • 就業前の朝礼で安全意識の高揚・喚起するために安全活動を実施されることで、事故のリスクを低減
  • ヒヤリハット³が起きたら、上司に必ず報告し安全対策を行う
  • けがをしたら労災指定の病院で即座に治療

³ヒヤリとしたことやハッとしたこと、を組み合わせた言葉

まとめ

製造業は他の企業に比べて給与が高く、特に自動車工場では平均年収が400~450万円といわれています。資格手当がつく仕事内容や、期間工、正社員などの勤務形態を選ぶことで、より高収入を目指すことができます。

自分の希望する仕事スタイルや内容がかなえられるかどうか、求人情報にさまざまな情報が詳しく記載されているので、確認しましょう。

バイトルNEXTでは自動車業界の魅力的な求人情報を多数ご紹介しています。自分の希望する場所で効率的に稼ぎたいと思った方は、バイトルNEXTでの求人情報をチェックしてみてはいかがでしょうか。

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