2023.11.29

食品工場で正社員として働くのはきつい?仕事内容と向いている人を紹介!

食品工場で正社員として働くのはきつい?仕事内容と向いている人を紹介!

食品工場での勤務を考えているけれど、"きつい"というイメージがあり、自分は働けるのか不安に思っている方もいるのではないでしょうか。

この記事では、食品工場の仕事内容や、"きつい"と言われる理由を紹介します。また、食品工場勤務に向いている人の特徴についても詳しく解説します。就職や転職の際の参考情報としてぜひご覧ください。

食品工場とは?

食品工場は、コンビニエンスストアやスーパーマーケットで販売されるさまざまな食品や飲料を製造する場所です。弁当、ジュース、おにぎり、パン、惣菜、冷凍食品など、取り扱う商品は工場ごとに異なります。

また、季節やイベントに応じて、クリスマスケーキや恵方巻きなどの季節限定商品の生産も行います。
他業界と比べて、食品工場は世間的に有名な企業の製品を製造することが多いのが特徴的です。

▼有名企業をピックアップ!

  • 山崎製パン
  • JT(日本たばこ産業)
  • アサヒグループ
  • 日清製粉グループ
  • ニチレイ
  • 日本ハム
  • 味の素
  • 明治HD など…

食品工場の仕事内容とは?

食品工場での仕事内容は、製造する商品によって大きく異なります。

しかし、ほとんどの食品工場で共通しているのは、主な作業がライン上で行われることです。これは効率的に大量の食品を高品質で製造するためです。

ここからは、パンと弁当製造を例に仕事内容について紹介します。

パン製造工場の場合

美味しいパンが生まれるまでにはさまざまな工程があります。

  • 仕込み
    パン作りの最初のステップは、仕込みです。ここではライン作業ではなく、製造補助が中心。具体的には、大型の機械を使用して小麦粉、水、バターなどの原材料を混ぜ合わせ、パン生地を作ります。また、洗浄、カット、加工を行い、トッピングや具材の下準備も行います。
  • 成型
    ベルトコンベアで流れてくるパン生地にさまざまな処理を施します。例えば、バターやケチャップを塗ったり、クリームや具材をトッピングします。また、パン生地を適切な方向に回転させたり、ベーキングカップ(ギザギザのカップ)を一枚ずつ配置したりと細かい作業もあります。
  • 商品チェック
    焼き上がったパンはベルトコンベアで運ばれ、品質をチェックします。焼きムラや型崩れ、トッピングの置き忘れなどを目視で確認し、基準を満たさない商品を取り除きます。
  • 包装・仕分け
    最後のステップでは、品質チェックを通過したパンを機械を使って包装します。その後、包装されたパンを種類ごとに仕分け、ラックに収めます。

弁当工場の場合

弁当工場での作業は、原材料の入荷から最終的な出荷まで、さまざまな工程があります。

  • 原材料の受け入れ・保管
    原材料が工場に届いたら、まずは品質チェックを行います。鮮度や異物の有無、賞味期限などを確認し、適切な温度で迅速に保管します。
  • 原材料の下ごしらえ
    生鮮食品(肉、魚、野菜など)は、調理工程に備えて下ごしらえをします。包丁やまな板を使用し、加熱調理に適した形に整えます。
  • おかずの加熱調理
    下ごしらえをした材料は煮たり揚げたりといった加熱調理をして、おかずとして仕上げます。
  • 炊飯
    ご飯はベルトコンベア上のお釜で、一括して炊き上げます。
  • 冷却
    加熱調理したおかずや炊きあがったご飯を、冷却器を使用して迅速に冷やします。
  • 容器への盛り付け
    おかずとご飯を、容器に丁寧に盛り付けます。主に手作業で行います。
  • 包装・検品
    容器に蓋をし、賞味期限や原材料を記した表示シールを貼り付けた後、検品をします。
  • 出荷
    検品をした弁当は、トラックに積まれ、各コンビニなどへ出荷します。

正社員とアルバイト・パートの仕事内容の違いとは?

食品工場において、正社員とアルバイト・パートでは、役割や責任が異なります。

正社員は、生産ライン全体の流れを見ながら幅広い作業を担当し、場合によっては管理業務も行います。一方、アルバイトやパートは、特定の作業を中心に行います。

ここからは、具体的に正社員とアルバイト・パートの仕事内容の違いについて紹介します。

  正社員 アルバイト・パート、派遣
作業範囲 作業工程全ての作業を担う 作業過程の一部の作業を行う
※慣れてきたら作業範囲が増えることもある
管理業務 工場によってはある
  • ・1日の生産数管理
  • ・従業員のシフト調整
  • ・作業役割振り分け
  • ・在庫管理 など
なし
機械操作 機械操作を行う 通常は行わない
改善提案 工場によってはある
  • ・ライン作業効率化のための提案
なし

食品工場がきついと言われる理由10選

ここからは、一般的に食品工場の正社員として働いた際にきついと言われる理由を10個紹介します。

単純作業が精神的にきつい

食品工場のライン作業は、基本的に同じ工程の繰り返しとなるため、人によってはやりがいを感じにくいでしょう。特に、常に変化を求める人や、製造される商品の味をよりよくするための提案をしたい人には向いていないかもしれません。

加えて、効率的に生産するために一定のスピードを保つ必要があるため、これがプレッシャーとなり精神的負担になることもあります。しかし、ライン作業はだいたい1か月で作業に慣れるでしょう。

また、生産ラインの全工程を正社員が管理担当として見回りをすることが多いため、飽きにくいです。例えば、アルバイトがイチゴを同じ場所にひたすらのせる単純作業を担当するのに対し、正社員は原材料の準備から最終的な梱包に至るまで、生産ライン全体を見渡し、管理する役割を担います。

生産ノルマがありきつい

食品工場には、質を担保しながら日々の生産目標を製造するために生産ノルマがあります。アルバイト・パートにもノルマはありますが、正社員は全体を管理する立場として責任が伴うため、きついと感じやすいです。さらに、ノルマを達成するために残業が発生することもあります。

しかし、多くの工場では無理のない生産目標が設定されています。また、過度な残業を避けるために繁忙期にはアルバイトを増やし、生産負荷を分散しています。

責任が伴う業務が多くきつい

食品工場の正社員は、ライン作業だけでなく、さまざまな管理業務も担当するため、責任感を持って業務に取り組む必要があります。また、シフト管理をはじめとした人材管理も重要な役割です。

さらに、小さなミスが大きな問題につながる可能性があるため、食品工場は品質管理において厳しい基準を設けています。そのため、正社員は注意深く業務を遂行することが求められ、精神的にきついと感じるかもしれません。

しかし、どの仕事にも責任は伴います。また、慣れてくれば管理業務もスムーズにこなせるようになり、達成感を得られる可能性もあります。

作業環境が過酷できつい

食品工場は、場所によっては作業環境が過酷なこともあります。例えば、冷凍食品を扱う工場では、低温の寒い職場環境で作業を行わなければなりません。
高温での作業が求められる工場もあり、熱い夏の時期には熱中症のリスクが高まります。

そのため、低温の環境では防寒のために厚着をし、高温の場所では休憩のタイミングで水分補給を心がけることが大切です。

また、職場の温度環境によって快適さが異なるため、自分に適した環境を選ぶことも重要です。寒さに弱い方は、冷凍食品以外の工場を選ぶといいかもしれません。

食品の匂いがつくからきつい

食品工場では、扱う食品の匂いに慣れる必要があります。惣菜や弁当、水産加工、ケーキや菓子を製造する工場は匂いが特に強く、人によっては不快に感じることも。

しかし、仕事の後にシャワーを浴びれば大半の匂いは落とせます。検討中の工場が近くにある場合は、実際に工場周りの換気扇周りを歩いてみて事前に平気な匂いか確かめてみるのがおすすめです。

また、匂いが心配な方は、飲料系の工場など匂いの少ない職場を選ぶといいでしょう。

衛生管理が厳しいため、おしゃれができずきつい

食品工場での衛生管理は厳格で、クリーンルームでの作業ではクリーンスーツ着用が義務付けられています。メイクは禁止されていないものの、アクセサリーやネイルは禁止され、髪の毛もきちんと束ねる必要があり仕事中におしゃれはできません。

しかし、クリーンルーム外では服装や髪型の自由度は高いです。また、朝の準備時間が短縮され楽だと感じられるかもしれません。

残業があるからきつい

食品工場での勤務は、繁忙期に残業が発生しやすいのが実情です。季節によって需要が高まる時期は、あらかじめ人員を増員するため残業が発生しません。しかし、夏場の暑い時期は冷たい麺類の注文が急増します。

また、季節に関係なく特定のコラボ商品の生産が行われることもあります。これらの生産ピークは予測が難しく、突然の人手不足が起こることも少なくありません。

しかし、この繁忙期は一時的であり、通常時における残業は比較的少なめです。また、繁忙期の1日辺りの残業時間はだいたい1時間未満に留まることが多いとされています。

そのため、一時的に残業は発生するものの長期にわたる過度な残業は少ないです。残業を極力したくない人は、繁忙期に左右されない食品を扱う工場を選択するといいでしょう。

休みが取りづらくきつい

食品工場では、24時間365日休みなく稼働していることが多いため「完全シフト制」が採用されており、シフトが土日を問わず組まれるため、連休を取るのが難しくなります。

特に、商品の売れ行きが好調な時期や、需要が高まるシーズンは忙しくなり、休みが取りづらくなります。

しかし、求人情報を見ると、希望した日に休みを取得できる工場も多いです。また、夏季休暇や冬期休暇のように、ある程度まとまった休暇を取得することも可能です。有給休暇も利用できるので、連休を取ること自体は不可能ではありません。

職場の雰囲気が悪いからきつい

食品工場では、正社員だけではなくアルバイト・パート、派遣といったさまざまな雇用形態の方が活躍しています。毎日顔を合わせる上司や同僚とはうまく付き合っていきたいものですが、どうしても合わない人はいるものです。そのため、人間関係に苦戦する可能性があります。

バイトルNEXTの求人の中には求人のなかには仕事体験をすることができ、実際の業務を体験しながら職場の様子を確認することができます。人間関係が不安な方は体験見学の機能を使って求人を探してみてください。

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給料が低いからきつい

食品工場は、 製造業のなかでも給与が低いイメージがありますが実際に給与はどうなのでしょうか。

食品製造の給与は以下の通りです。

  • 平均月給:27万4,000円
  • 平均賞与:60万9,400円
  • 平均年収:389万7,400円

※厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」

一般職種の平均年収443万と比較すると、あまり低くありません。さらに、資格や特別なスキルがなくても未経験から始められるため、稼ぎやすいかもしれません。

食品工場で働くのに向いている人とは?

食品工場では、働き続けやすい性格や適性があります。この分野で働くことが自分に合っているかどうかを見極めるために、まずは自身の性格や適性を理解しておくことが重要です。しかし、「向いていない」と思う特徴があったとしても、必ずしも働けないわけではありません。

ここからは、食品工場での仕事に向いている人の特徴について具体的に見ていきましょう。

  向いている人
仕事のスタイル
  • ・黙々作業が好き
  • ・繰り返し作業が苦ではない
    (例:ガンプラの組み立てなど細かい作業が好き。毎日の家事のルーティンは苦痛に思わない。など)
  • ・特定の食品の作り方や技術を身に着けたい
  • ・管理業務に挑戦してみたい
食品について
  • ・食に興味がある
  • ・食べることが好き
職場環境
  • ・仕事中におしゃれはしなくていい
  • ・外気温に左右されない清潔な職場がいい
  • ・仕事中とプライベートでメリハリがつけられる職場がいい
今後のキャリア
  • ・未経験の業種で正社員として働きたい

まとめ

この記事では「食品工場がきついと言われる理由」「仕事内容」「向いている人の特徴」について紹介してきました。

食品工場の仕事は、人によってはきついと感じますが、比較的残業が少ないためライフワークバランスがとりやすい側面もあります。

自分が食品工場で働く特徴に当てはまった人は、希望のエリアから選択して求人に応募してみましょう。

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