治験モニターに直撃インタビュー!│バイトル

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話題の「治験」。そのメリット&デメリットとは?

注目度は高いけども、その実態についてはあまり知られていないバイト職種の内幕を紹介する当企画。今回は、新薬の開発などに貢献する「治験モニター」という職種にスポットを当てます。医薬品、健康食品、化粧品などの有効性と安全性を確認するため、自らの体でモニタリングするのが治験モニターの仕事。「まとまったお金をラクに稼げる」との噂を聞く一方で、「体に悪影響がありそう」といった不安も囁かれがちな職種ですが、果たしてその実態は……? 気になる勤務形態、報酬の相場などを探るべく、治験モニターの募集を常時行っている企業を取材するとともに、泊まりの治験で大金をゲットした体験者にもインタビューを行ってきました!

今回お邪魔したのは、東京都港区浜松町にある株式会社SOUKEN(総合健康開発研究所)。さまざまな臨床試験の受託や、治験モニターの派遣を専門に行っている業界大手の企業。モダンなオフィスビル内にある研究所は、ご覧の通り明るくて清潔感あふれる雰囲気。「治験」という言葉の印象から、もっとおっかない現場をイメージしていた私は、いきなり拍子抜けしてしまいました。治験や臨床研究を行う提携クリニックも併設されており、白衣をまとった看護師さんの姿も散見されました。

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株式会社SOUKENの総合受付。受付待ちのモニターや採血待ちのモニターたちがこのソファーで待機する。

同社の事務局・平元さんにお話を聞きました。

――そもそも治験って、なんのために行うのでしょう?

平元「医薬品や健康食品、化粧品の新商品を開発する際などには、それらが人体にどのような影響を与えるか、事前に検査し、そのデータを関係機関に申請する必要があります。そこで弊社では、全国から大量の治験モニターを募り、製薬会社や食品メーカー、化粧品メーカーなどのクライアントの依頼に応じて、さまざまな治験の受託とモニターの派遣などを行っています」

医薬品などは、動物実験など、様々なテスト検査で効能や安全性を確かめ、最終的には人間で試すことで初めて一般に商品として販売することが可能となります。つまり、治験とは人々の健康のための医薬品等の製品開発における必要不可欠なプロセスと言えますね。なるほど。

――そうした「治験」はどこで行うのですか?

平元「弊社の場合、在宅でお気軽に検診していただく場合と、あるいは当研究所までご来所いただいて治験を行う場合の2パターンになります。治験というと、薬を飲んで入院して……というイメージが強いかもしれませんが、当研究所には入院施設はありませんので、泊まりの治験は行っていません。入院を要する治験を実施したいという大学や医療機関などのクライアントに、弊社のモニターを紹介するケースはありますけどね」

平元さんによると、治験はおおむね、以下の5種類に分けられるそうです。

  • 【医薬品】
    育毛薬、風邪薬、胃薬、睡眠薬など、あらゆる新薬の治験。
    入院を伴う場合は高収入になる。
  • 【健康食品】
    血圧の上昇を抑えるサプリメント、
    美肌を促すサプリメントなどの治験。
  • 【化粧品】
    ファウンデーション、化粧水、口紅などの治験。
    男性用化粧品の治験もある。
  • 【健康器具】
    腹筋ベルト、ダイエットDVDなどの治験。
    数週間ごとに筋肉量や体脂肪率の変化を計測する。
  • 【パッチテスト】
    化粧品やマスクなど肌に直接触れる商品の原材料をパッチに仕込んで背中に貼り、製品の安全性を確認する。

――これら治験モニターの募集は、いつどこで行われているのでしょうか?

平元「弊社の場合、まずホームページからモニター登録をしていただきます。そして、治験の依頼が舞い込む度に、クライアントの要望に合った性別や年齢のモニターの方々にメールでその内容をご案内し、参加希望者を募る方法が主ですね」

治験の中には、薬品や食べ物にアレルギーがある人、目尻にシワやシミのある人、糖尿病や花粉症などの持病がある人、といった具合に、特定の条件を満たしている人が対象になる場合もあるそうです。毎年花粉症に悩まされる私としても、ちょっぴり気になるお仕事です。

――現在、登録モニターの数は何人ですか?

平元「約52万人です」

――52万っ!? それだけの大人数を、一体どうやって集めたんですか?

平元「97年に弊社が設立されて以降、ネットでの募集のほか、新聞の折り込み広告での募集、あるいは登録者からの紹介などを積み重ねて、地道に登録者数を増やしてきました」

――それだけ大勢のモニターがいると、競争率も高そうですね。

平元「ダイエット関連の治験はとりわけ人気があり、告知をすると、あっという間に希望者で埋まってしまいます。逆に、治療薬の治験などは、実際に治療を行っている最中の人が対象となり、そういった方々はすでに他のお薬を使われているケースがほとんどです。使用中のお薬の使用を中断して新たな治験薬に乗り換えなければならないため、抵抗を感じる方が多く、なかなか人が集まりません。また、新薬の治験は入院を伴い、入院中は外出や携帯電話の使用も制限されたりするため人気薄で、その分、謝礼は高額になる傾向にあります」

では治験モニターになると、実際どれくらいの実働時間で、いくらぐらい稼げるのでしょうか? 気になる勤務内容と報酬の目安を、さまざまな実例を挙げつつ教えてもらいました。

――まず、比較的お手軽な治験といえば、何があるでしょうか?

平元「パッチテストですね。当研究所にご来所いただき、背中にテスターを貼って、その後の経過を医師が確認します。3日間、それぞれ1~2時間程度の短時間の来所をするだけで終わりますので、お手軽な治験と言えるでしょう」

――3日間の流れを教えてください。

平元「初日は基本的に午前9時半から午後4時の間のご都合が良い時間に当研究所に来ていただいて、背中にパッチを貼りつけて写真を撮ったら終わりです。その24時間後に再び来所して、パッチを剥がしてから問診を受けて、剥離の1時間後にも観察と撮影を行います。2日目はトータルで2時間程度の拘束になりますね。そして3日目は、剥がしてから24時間後の何も無い状態で三たびご来所いただいて、医師の観察を受けて撮影したら終了です」

――それで、おいくらぐらい稼げるのでしょう?

平元「3日間で、5000円から7000円程度(交通費込み)ですね」

――手間も時間もかからないのですね。

平元「ええ。ですから出社前などに、スーツ姿でふらっと現れるサラリーマンのモニターの方も多いですよ」

――でも一つだけ、心配なことがあります。治験の内容によっては、採血を伴うものもあると聞いたことがあるのですが……。

平元「サプリメントなど健康食品の治験は、使用前と使用後の体内動態の変化を見るため、血液検査を伴う場合が多いです。ですから注射が苦手な方は、そうした治験は避けたほうがよいでしょう。健康食品の治験の報酬の目安は、2時間拘束×3日間で5000円、2時間拘束×8週間(4~5回来所)で20000円程度でしょうか」

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血液検査を行うコーナー。

――注射が苦手な私のような人間でも、受けられる治験ってありますか?

平元「美容品の治験は肌の変化を見るだけなので、血液検査を必要としない場合が多いですよ」

――美容品? あのぉ、私は男なのですが……。

平元「男性用化粧品の治験も近ごろ増えているんですよ。サラリーマンの方も参加しやすいよう、土日に行われるケースが多いです」

――へえ、そうなんですか。ちなみに美容品の治験って、どんなことをするんですか?

平元「受付初日は、洗顔した状態の肌の水分量、肌の弾力、シワの数などのチェック項目を機械で計測したら終わりです。そして被験品をお渡ししてお帰りいただきます」

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洗顔し、計測を待つモニターたち。

――初日はそれでオシマイですか?

平元「はい、被験品は、ご自宅でお試しいただきます。そして2週間後と4週間後にご来所いただき、同じ項目の変化を測定したら完了です」

――それで報酬はおいくらで?

平元「試験によって異なりますが、4週間で15,000円程度でしょうか」

きれいになれる可能性があって、おまけにお金までもらえてしまうというわけで、美容関係の治験は非常に女性人気が高いそうです。株式会社SOUKENでは、女性モニターが全体の約6割を占めており、主婦の参加者も多いとのこと。

――1日の拘束時間が長い治験はありますか?

平元「たとえば化粧品の肌測定なんかですと、1日8時間拘束の治験もありますね。午前10時にご来所いただき、製品を塗ってから1時間ごとに肌を測定します。肌測定は、環境調整室という、室内の温度や湿度が常時一定に保たれた部屋で行います。治験が終わる午後6時までの間、トイレ以外では部屋を出られませんし、寝るのもNGですが、それさえ守っていただけたら、あとは本を読まれてもスマホを使われても構いません。また、昼ご飯と晩ご飯も支給されます」

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肌測定などを行うため、室内の温度や湿度が一定に保たれた環境調整室。

――それで報酬はおいくらですか?

平元「測定項目の数にもよりますが、だいたい7000円から15000円程度ですね」

ただ部屋にいるだけで食事とお金をもらえるなんて、なんて素敵なアルバイトなんだ! そう思う読者の方も多いでしょうが、治験というお仕事には、ある種のリスクも付きまとうことを忘れてはいけません。

平元「まだ世に出ていない試験段階のものを使うので、人によっては発疹、発熱、のどの痛みなどの副作用が出てしまう場合もあります。化粧品などは事前に成分を開示するので、アレルギー体質の方は熟読の上、参加をしていただきたいです。また、パッチテストを含むすべての治験は、『副作用が出ることも考えられますが、それでも自己責任で参加しますか?』などの条文が書かれた同意書を事前に必ず交わしてもらうことになります。もちろん副作用などの有害事象が出た場合は提携のクリニックにて医師の診察を受けることが可能で、その際の費用は当社で負担いたします」

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検査着に着替える治験もあるため、更衣室も用意されている。

副作用などのリスクがあるとはいえ、本人のやる気次第では大金を短期間で稼ぐことができるのも、このお仕事の魅力だと言われています。

今から6年前の大学生時代に、他社の治験で7泊8日の入院生活を送り、多額の報酬をゲットしたAさんにも話を聞いてみました。

――どうして治験をやろうと思ったの?

A「サークルの合宿費用を稼ぐためです。先輩から『短期間で稼ぐなら治験がいいよ』と紹介されて、サークル仲間4人で伊豆の病院の一室に入院しました」

――なるほど。知人の紹介だと、そんなに抵抗なくできるかもね。ちなみに、何の薬の治験だったのでしょう?

A「胃薬でした。食事の後、投薬したり採血したりするのですが、それ以外の時間は比較的自由でしたね。『普通の生活を送っている人の状態を測定したい』との趣旨だったので、ハンバーグ定食など普通の食事が出ましたし、製薬会社の人に車でレジャー施設に連れて行かれて、ボウリングしたり、バッティングセンターで遊んだりもしました。携帯電話の持ち込みもOKでしたよ。ただし起床時間と消灯時間と食事の時間はきっちりと定められていました」

――治験中、お酒を飲んだりタバコを吸ったりはできましたか?

A「飲酒も喫煙もNGでしたが、友人と相部屋だったので、暇な時間はおしゃべりやゲームを楽しめて、あまり退屈しませんでしたね」

――治験のバイトをやって、よかったと思うことはありますか?

A「ギャラですね。7泊8日で、ひとり30万円も貰えました。次によかったことは、治験に伴い健康診断を無料で行ってくれたので、自分の健康状態を知るいい機会になったことです。ちなみに当時、同じサークルの女の子は美容関係のサプリの治験に参加して、『仕事を通じてシミが薄くなった』と言って喜んでいましたよ」

――あ、そうか。健康診断もついてるんですね。その他、どんなメリットがありましたか?

A「新しい薬を世に出すための試験だったので、社会貢献できたという充実感を味わえた点もよかったです」

――たしかに。治験がないと新しい薬は世の中に出せないですもんね。 では逆に、治験バイトの大変だった点を教えてください。

A「僕の場合は比較的規制がユルかったし、副作用も一切なかったので、大変な点は思い当たりませんね。でも僕の先輩がかつて参加した泊まりの治験では、外出禁止令が出たほか、携帯電話やパソコンの使用まで禁じられて、かなり大変だったとのことでした。そういう制限の多い泊まりの治験は、夏休み中の学生とかじゃないと参加できないと思います。事前によく内容を確認してから応募する必要があるでしょうね」

7泊8日で30万円と聞くと、「これ一本で食べていける!」と早合点してしまいがちですが、「稼ぎの大きい泊まりの治験は、実施後に数ヶ月の休薬期間が設けられるため、これを本業にするのは難しい」(Aさん)とのことでした。また、報酬がいい、空いた時間を有効活用できる、社会貢献できる、などの利点はあるものの、「休薬期間」という言葉があることからもわかるように、モノによってはそれなりのリスクがあるということもお忘れなく。ちなみにバイトルでは治験のバイトは副作用のリスクもあり、掲載をしていません。治験モニターのバイトをお考え中のあなたは、そうしたデメリットも十分に考慮した上で、あくまでも自己責任でご判断下さるようお願いします。

取材協力

  • ●株式会社SOUKEN(総合健康開発研究所)
  • ●東京都港区浜松町1-9-10 DaiwaA浜松町ビル3F
  • ●TEL:03-5408-1555
記事の担当者
バイトル BOMS記事担当者
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  • バイトル編集部ディレクター/ライター。1981年大阪生まれ。カメラマン、土方、コピーライター、コラムニストを経てdipに漂着。現在も休み休み修行しています。

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