2023.09.29

機械オペレーターってどんな仕事?向いている人や待遇まで詳しく解説!

機械オペレーターってどんな仕事?向いている人や待遇まで詳しく解説!

機械やものづくりに興味がある人にとっておすすめなのが「機械オペレーター」という仕事です。この仕事は、素材を加工したり、製品を作ったりする機械を操作し、一定の品質を担保するうえで欠かせない、大切な仕事です。
この記事では、機械オペレーターがどのような仕事なのか、そして向いている人、向いていない人、キャリアについて解説します。

機械オペレーターって何?

機械オペレーターは主に屋内の工場で、特定の機械を操作して仕事を行います。
まずは、機械オペレーターの主な仕事内容について、さらっていきましょう。
この項目で機械オペレーターの基本がわかります。

機械オペレーターとして製造業で働く人と実態

まずは簡単に、機械オペレーターとして働く人についてみていきましょう。
機械オペレーターとは、工場や製造工程において、機械の操作や監視を行う人のことを指します。

厚生労働省の「職業情報提供サイトJobtag(NC旋盤機械オペレーター)」によると、例えば、NC旋盤機械オペレーターは令和2年度時点で就業者数は152,140人となっています。
主な学歴は「高卒」が多く、54%にも上ります。

令和4年度の「賃金構造基本統計調査」によると、全職種の平均年収は311.8万円となっているので、NC旋盤機械オペレーターの平均年収である475万円は、高い水準になります。

他にも、職業情報提供サイトJobtag(プレス加工機械オペレーター)」によると就業者数は61,420人であり、学歴も「高卒」が67.3%を占めています。
平均年収は428万円で、こちらも全職種の平均年収よりも高いです。

しかし、機械オペレーターは、高齢化が進んでいる業界の一つです。令和2年度時点での平均年齢は40代前半が多く、若手が不足している状況です。

ですが、正社員の比率は70~80%程度なので、機械オペレーターとして働く人たちは安定した雇用を得られる可能性が高いことがわかります。

そのため、安定した収入を得たい若年層の方は、正社員を目指してみるのも良いのではないでしょうか。

機械オペレーターの仕事の主な仕事

機械オペレーター自体は未経験でもなることができますが、一定の資格を持っていると、採用されやすくなったり、手当てをもらえたりすることが多いです。
詳しい資格については後述します。

機械オペレーターは、製品の生産や加工を行う機械の操作・管理を行う仕事です。
ただし、単に機械を操作するだけでなく、職種によっては素材の準備や加工、機械ごとに生じるわずかな差異の調整など、品質管理を徹底します。

機械を正しく動作させるための操作や設定を行い、万が一の故障にも備えて点検作業も行います。

他にも、複数の機械を扱う場合、それぞれの機械が正しく動作しているかの監視も行います。

このように、ただ機械にプログラムを入力するだけに留まらず、幅広い業務を行うのが機械オペレーターの仕事の特徴です。

しかし、機械オペレーターの種類に応じて異なる部分も多いので、それぞれの特徴も押さえておきましょう。

単に機械を操作するだけに留まらず、非常に多くの工程を担当するので、それだけ集中力や注意力を必要とします。

機械オペレーターの主な4種類

機械オペレーターには主に4つの種類があります。
ひとくくりに「機械オペレーター」といっても、種類によってその役割が異なります。
ここでは、以下の4つの仕事内容について解説します。

プレス加工機械オペレーター

プレス加工機械オペレーターとは、板金などの金属をプレスし、必要な形状に整形する機械を操作する仕事です。
この仕事には金属加工の技術や知識が必要とされ、それに加えて、プレス加工機械の取り扱いに関する知識も必要です。
機械の動作を監視し、適切なタイミングで調整することで、高品質な製品を製造することが求められます。

ラッピング加工機械オペレーター

ラッピング加工機械オペレーターは、機械を操作してコンビニのおにぎりや雑誌を包装する仕事です。
特に食品は衛生面にも十分に配慮する必要があるので、手袋やマスクなどを着用して、加工を行います。
資格や実務経験を求められることが少ないので、機械オペレーターの中ではチャレンジしやすい仕事になります。

建材の切断機械オペレーター

建材の切断機械オペレーターは、建材を決められたサイズに切断する機械を操作する仕事です。
この仕事には、加工や組立などの様々な内容に応じて、機械を使い分けることが求められます。
加えて、建材の切断機械には、機械ごとに異なる操作方法があります。そのため、オペレーターは、機械ごとに操作方法を覚える必要があります。
このように、様々な知識や技能が必要になってくる仕事といえるでしょう。

NC旋盤機械オペレーター

NC旋盤機械オペレーターは、NC旋盤の操作を担当し、コンピューターを使用して、ネジやボルトなどの細かい部品を製造する機械を扱うものです。
電化製品や自動車部品など、様々な製品に使われる細かな部品を微調整しながら加工していきます。
他の機械のオペレーションは手作業のプロセスも発生しますが、NC旋盤機械のオペレーションは完全にプログラムで行うのが特徴です。

機械オペレーターの仕事の特徴

機械オペレーターには様々な特徴があります。
働き方や働くための条件など、機械オペレーターとして働くうえで知っておきたい特徴を紹介していきます。
それぞれの違いを押さえましょう。

未経験でも働ける!

機械オペレーターは、未経験でも働くことができるという点が最大の魅力です。
この職業には特別な資格が必要なく、学歴に関係なく働き始めることができます。
経験がなく不安を感じるという場合は、研修プログラムを受けることで基本的な知識や技能を身に着けることができます。

取っておくと良い資格がある

未経験でも働ける機械オペレーターですが、キャリアを積んでいくために取得しておくと良い国家資格があるので、基本的な3つについて紹介します。

  • 機械加工技能士
    旋盤やフライス盤などの各種工作機械や切削工具を用いて、金属材料などを高度に加工する技術を持っていると認められる専門的な資格です。
    様々な機材について詳しくなれるので、特にプレス加工機械オペレーターやNC旋盤機械オペレーターの仕事の専門性を高めることができます。
    この資格を取得するうえで、専門的な講習が必要になります。
  • 建設機械施工技士
    建設現場でブルドーザーや油圧ショベルなどの建設機械を使用し、施工作業を監督したり、主任技術者として業務に携わったりすることができる資格です。
    機械の点検・整備、施工計画の策定、現場作業員の指導・育成などが含まれ、高い技術力と専門知識が求められます。
    建設に関わる知識や技能を身に付けることができるため、建材の切断機械オペレーターにとってキャリアの幅を広げる資格になっています。
  • フォークリフト運転技能講習修了証
    主に工場や倉庫などで資材の運搬などに使われるフォークリフトの運転に必要とされる免許です。
    厚生労働省が管轄しているので、日本全国で取得することができます。
    免許を取得するためには、運転技能講習を受講する必要がありますが、それさえ達成できれば誰でもキャリアアップを目指すことができます。
    重い資材を運ぶことができるので、フォークリフトの運転手が不足している工場などでは重宝されるでしょう。

これら3つは、必須ではないものの、未経験で入社し、そこから専門性を高めたい場合や、将来的な昇進、昇給を目指す場合、有利になる資格となるでしょう。

基本的にひとりでおこなう

機械オペレーターは基本的にひとりで仕事をするため、コミュニケーションをとる機会が少なく、孤独感を感じることがあるかもしれません。
一方で、自分のペースで作業ができるというメリットもあります。
また、問題が発生した場合には、自分で解決する必要があるため、自分の仕事に責任を持ち、スキルアップするチャンスも多いです。

働き方

基本的には日勤が多いですが、工場や生産体制、製品の需要によっては交代制や夜勤がある場合があります。
そのため、生活リズムが崩れる可能性もあります。
とはいえしっかりとした生活リズムを作れば、健康的に働くことができます。夜勤前の日中には十分な睡眠をとり、食生活に気をつかったり運動習慣を意識的に取り入れたりすれば、生活リズムを整えられるでしょう。

さらに、工場で働くためには体力が必要です。作業によっては、力仕事や長時間の立ち仕事が必要になる場合があります。

しかし、機械オペレーターは主にプログラムを入力し、点検することが主な仕事なので、肉体労働はあまり発生しません。
なので、体力に自信がない人でも取り組みやすいといえます。
また、工場によっては、日勤のみの勤務も可能です。
そのため、体力に自信がない人や、主婦(夫)の方で、隙間時間で働きたい人にも向いています。

機械オペレーターはきついって本当?

同じ作業を繰り返すことが必要な職種なため、集中力を維持することが求められます。
また、精密な生産機械に詳しくなる必要があるので、スキルを高めるために勉強が欠かせません。
そのため、この職種に取り組む上でのハードルとなることもあります。
繁忙期には仕事が忙しくなり、残業が発生することがよくあります。
そのせいか「きつい」というイメージが付きやすいです。
しかし、この職種は未経験からでも挑戦できるので、意欲がある人であれば、スキルアップして専門性を身に着けることも可能です。
また、需要が高く、将来性もあるため、悪い面だけではなく、多くのメリットが存在します。

機械オペレーターに向いている人は?

つづいて、機械オペレーターに向いている人の主な特徴について紹介します。
以下に当てはまる人は、機械オペレーターとして働くことを検討してみるのも良いのではないでしょうか。

機械に強い人

機械に触れたり、操作したりすることが好きな人にはぴったりな仕事だといえます。
機械のトラブルやメンテナンス、新しい機械の導入など、仕事内容は多岐にわたり、機械に関する知識を深めるための研修や勉強会も積極的に行われるため、自己成長も期待できます。
そのため、そういったことに抵抗がない人は長く働き続けられるでしょう。
一方、機械に苦手意識がある人にとっては、機械関連の仕事で働くことが苦痛になるかもしれません。

ひとりで淡々と仕事をしたい人

機械オペレーターは個人で作業することが多いため、コミュニケーションに自信がない人や、独りで集中して作業したい人にとっては向いている仕事と言えます。
しかし、この仕事には様々な責任が伴います。例えば、機械の動作を監視し、必要に応じて調整する必要があります。
また、機械のメンテナンスや修理を行うこともあります。
そのため、機械に関する知識や技能が必要となるので、ひとりでも集中して業務に取り組めることが求められます。

ものづくりが好きな人

機械オペレーターの仕事は日本のものづくり産業に貢献する大切な仕事です。
幼いころからものづくりが好きだという人や、日本の産業に携わりたいという思いを持っている人には、機械オペレーターの仕事が非常に向いています。
この仕事は、様々な機械や製品に触れることができるため、自分自身の知識や経験を広げることができます。
さらに、ものづくりを通して、企業や社会へ貢献することができます。

機械オペレーターに向いていない人は?

それでは、逆に機械オペレーターとして働くのに向いていない人の特徴についてもみていきましょう。
以下の特徴に当てはまる人には、機械オペレーターはあまりおすすめできないかもしれません。

機械に弱い人

機械に強いことが必要な製造業界において、未経験者が始めるには多くのハードルがあります。中でも最も大きなハードルなのは、機械に弱いことです。
スマホならまだしも、製造に関する機械は、より専門的なスキルを要することが多いです。
しかし、未経験でも始められるような研修制度が整っている企業であれば、問題なく働くこともできます。
機械に苦手意識を持っていたり、失敗経験があったりする人もいるかもしれませんが、実務経験を重ねていくことで、機械に興味をもち、その後のキャリアアップにつながる経験を積むことができる仕事と言えるでしょう。

大雑把でアバウトな人

機械オペレーターは、製造ラインにおいて、様々な機械を操作するため、正確性と緻密さが求められます。
例えば、機械の修理やメンテナンスが必要となる場合があります。
どのような仕事でもある程度の正確性は求められますが、機械オペレーターは厳密ではない、アバウトな人には向かない仕事であるといえます。
しかし、正確で緻密な作業を好む人には、非常に魅力的な職業であるともいえるでしょう。

同じ作業の繰り返しが苦手な人

機械オペレーターという仕事は、簡単ではないかもしれませんが、基本的に同じ作業を繰り返すことが多いという特徴があります。
例えば、機械オペレーターは、機械の動きをしっかりと観察し、異常があった場合には的確な対応を行います。
そのような働き方が合っている人にとっては向いていますが、飽き性のある人や、常に新しいことにチャレンジしたい人にとっては、長期的にこの仕事に取り組むことが難しいかもしれません。

機械オペレーターのキャリアパス

それでは、機械オペレーターとして働いていくことで、どのようなキャリアパスがあるのでしょうか。
ここでは、いくつか代表的な例を紹介します。
ぜひ、自分が機械オペレーターとして働いた際の参考にしてください。

生産計画の立案や管理、製造する商品の設計など、上流の工程に携わる

機械オペレーターとして、製品の製造や品質管理を経験したことで、生産工程の流れを細かく理解し、実現可能な企画立案ができるようになるので、より上流の工程に携わることを期待されるでしょう。
例えば、生産計画の策定や商品の設計など、より幅広い業務を任されます。
これには、市場調査や競合分析、顧客ニーズの把握など、オペレーションだけにとどまらないスキルが必要です。
現在の職場での業務を通じて培った品質管理や工程改善のスキルが、上流工程に携わり、仕事を続けていくうえで活かせることでしょう。

管理職になる

機械オペレーターとして経験を積んだことで、後進の育成やマネジメントなどを行う管理職に登用されることもあります。
自分自身の成長だけでなく、後進育成にも力を注ぐことになります。より責任のある立場になることで、あなたのスキルと経験をさらに向上させることができるでしょう。

まとめ

ここまで、機械オペレーターについて、様々な観点から解説してきました。
機械オペレーターは、機械を操作して製造プロセスを進める人のことを指します。特に、自動車や家電製品などの電化製品をはじめとして、食品や建築などの幅広い分野で欠かせない存在です。機械オペレーターは機械の種類や製品によって、さまざまな作業を行います。
機械オペレーターの仕事は、学歴や性別を問わず誰でも未経験から挑戦できる仕事です。また、きつい仕事というイメージもあるかもしれませんが、徐々に薄れていっています。
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