日本全国の観光地やリゾート地で働くバイトのことを「リゾートバイト」と言います。

現地の宿泊施設に住み込みで勤務が可能なバイトや、季節限定で募集されている短期バイトなどが当てはまります。

リゾートバイトの代表的な職種は、以下のものが挙げられます。

夏休みや冬休みなど、いわゆる繁忙期にリゾートバイトの求人が増えます。夏は海やキャンプ場、冬はスキー場など、季節によって求人が変動するケースもあるのも特徴です。

リゾートバイトで働く際は、施設の求人に直接応募する、派遣会社に登録して求人を案件を紹介してもらう2つのパターンがありますよ。

職場によってさまざまです。

例えばホテルや旅館勤務であれば、接客業務（受付、レストラン、仲居など）、厨房などでの裏方業務（調理補助、皿洗い、客室清掃など）がメインです。

テーマパークやレジャー施設であれば、お客様の案内やアトラクション運営など、施設の運営スタッフとして働きます。

なかには、農場や漁業といったレアな求人もあります。場所によっては貴重な経験ができるのもリゾートバイトならではでしょう。

2025年7月時点でバイトルに掲載されたリゾートバイトの平均時給は以下の通りです。仮に時給1,300円として1日8時間週5日働くとすると、20万円以上の収入を得られることになります。

一見物足りないと感じるかもしれないものの、住み込みの寮費や食事代、光熱費は無料の場合が多いので、過度な贅沢をしなければ十分に暮らしていけるでしょう。

なかには、月給30万円を超える案件もあります。場所や仕事内容も鑑みて、自分に合った職場を探してみてください。
※2025年7月時点、バイトル掲載 特徴フラグ「リゾート」でヒットする案件の平均時給を参照

仕事内容や各種条件をもとに選択するのは前提として、まずは旅行先を選ぶ感覚で探すのがおすすめです。リゾートバイトは、休日に周辺を観光できたり、アクティビティを楽しめたりするのが大きなメリットです。

マリンアクティビティを楽しみたい、温泉にゆっくり浸かりたいなど、好きなことや趣味から選んでみるのもよいでしょう。せっかくの機会なので、普段の生活ではできない暮らし方ができるバイト先を探してみてください。

短期バイトの場合、土日や年末年始、ゴールデンウィークなどで2、3日だけ働けるものや、1週間程度働く求人があります。

そのほかにも、大学生の夏休み期間にぴったりな1～3か月程度の中期のもの、半年～1年以上の長期のものまで勤務期間の幅が広いのが特徴です。

基本的には臨時要員として働くため、その施設の繁忙期のみなど、期間や仕事の範囲は限られています。短期でも問題なく、少し日常から離れたい場合は半年程度リゾートバイトをしてみるのもありです。目的によって期間を柔軟に選択できるのもメリットですね。

リゾートバイトは通年で募集があります。そのなかでも、観光地でイベントがある月、ゴールデンウィークや年末年始などの大型連休中などは、特に求人が増える期間です。

季節によっても異なるため、夏は海周辺のホテルやマリンスポーツを行う施設などからの求人が増え、冬になると温泉地やスキー場で求人が出されます。好きなイベントやアクティビティによって、勤務時期を選択するのもよさそうですね。

1人での応募、友人やカップルと一緒に応募、どちらもOKです。友達やカップルで応募すれば、一緒に旅行に行く感覚で働くことができるでしょう。

ただ、リゾートバイトの醍醐味の一つに新しい出会いがあります。そのため、1人で参加する方が人脈が広がりやすいという側面もあるでしょう。実際に1人で参加する人も多いので、浮いたりすることは少ないはずです。

リゾートバイトで働くことのメリット・デメリットは、以下のものが挙げられます。

事前にメリット・デメリットを把握して、リゾートバイトが自分に合うかどうかを考えておきましょう。

バイトルなどの求人サイトで探す方法と、派遣会社に登録して探す方法があります。いずれも、希望する地域や職種、勤務期間、待遇に合致するリゾートバイトを選べるのでおすすめです。

ただし、リゾートバイトの求人を探す前に、勤務先に求める最低限の条件を決めておくことが大切です。以下の条件を洗い出しておくと、希望する求人をスムーズに見つけられるでしょう。

リゾートバイトは直接雇用と派遣の2つの雇用方法があります。それぞれの違いを解説していきます。

直接雇用の場合

直接雇用で応募する際の流れは以下の通りです。

リゾートバイトの求人を直接雇用で探すときは、まずは働きたい観光地に募集が出ていないかチェックすることから始まります。リゾートホテルや旅館が、繁忙期の求人を出している可能性があるので、見つけたら応募しましょう。

なお、求人の施設が自宅から離れた場所にある場合は、面接に行くことが困難です。その際は、電話やビデオ通話で面接を実施することもあります。

派遣の場合

派遣の場合で応募する際の流れは以下の通りです。

登録する際は、対面や電話で派遣会社と面談を行います。これまでの経歴やスキルを伝えたのち、希望条件を伝えると、その情報に沿った求人を紹介してくれる仕組みです。

面談では、以下の質問を受けることが一般的です。あらかじめ、質問の回答を用意しておくとよいでしょう。

集中して短期間でがっつり稼ぎたい人は、とにかく「時給の高さ」をチェックしましょう。リゾートバイトの給料は場所や仕事内容によってピンキリです。ハイシーズンだけ時給がアップするケースもあるため、求人はこまめにチェックしておきましょう。

稼げるかどうかは、勤務日数によっても異なります。勤務場所が週5日フルで働けるかどうかも重要なチェック項目です。

休日を思いっきり楽しみたい人は「旅行で行きたい場所」を探しましょう。自分の趣味に合った場所でもOKです。例えばスキーやスノーボードが好きならスキー場の近く、ダイビングなどのマリンスポーツや釣りが趣味なら海の近くをおすすめします。

スキーやスノーボード好きにおすすめの場所なら、広大なスノーエリアと雪質の良さで人気のニセコ（北海道）や、晴天率が高く運がよければダイヤモンドダストも見られるトマム（北海道）などが人気です。

温泉を堪能したい人は、大小さまざまな旅館やホテルが並び名物のカニでも有名な「城崎」（兵庫県）や、泉質はもちろんスタイリッシュな雑貨店やレストランが並ぶ温泉街も人気の「湯布院」（大分県）などはいかがでしょうか。

出会いが欲しい人は「人気の観光地」のリゾートバイトを探してみましょう。人が多く集まる場所は出会いのチャンスも多めです。スタッフも多く集まり、場合によってはお客さまと仲良くなれる可能性もあります。

例えば、沖縄の大型リゾート施設などは、長期間滞在する観光客が大勢います。おのずと、新しい出会いが生まれるチャンスも増えるでしょう。

移住体験をしてみたければ、「地方」を中心に探してみましょう！普段はなかなか訪れる機会がない場所であれば、短期間滞在するだけでも貴重な体験ができるはずです。

一時的ではあるものの、ゆったりとしたスローライフを楽しみながら働けるのは贅沢なことです。沖縄で人気の宮古島や小浜島をはじめとして、瀬戸内海に浮かぶ小豆島、首都圏からも近い八丈島や初島など、さまざまな場所で求人があります。

普段は地方で生活しているけれど、都会での生活も体験してみたい場合は、「東京23区」や「大阪市内」がおすすめです。有名ホテルや、ホテル内のレストランなど、気分が上がる環境で働けるアルバイトもありますよ。

休みの日には、テレビや雑誌など各媒体で見て憧れていた場所に行けるのもメリットです。ただし、公共交通機関は地方と比べると複雑で人も多いので、慣れるまでは時間がかかるかもしれません。

夏休みだけできるおすすめの職種では、プールスタッフがおすすめです。プールがある遊園地やテーマパークにおいて、プールの監視員、ショップや売店の販売員、受付、清掃などさまざまな仕事を行います。

なお、プールスタッフは時給が比較的高いため、短期間でもしっかり稼げることで人気があります。夏と暑い場所が好きな方、テーマパークで働きたい方はプールスタッフが向いています。

キャンプ場やグランピング施設のリゾートバイトは、お客様の案内や接客、道具の準備、バーベキュー場の設営、片付けなどの仕事を行います。山や川などの自然に囲まれた環境で働けるため、アウトドアが好きな方は楽しみながら働けるでしょう。

ただし、キャンプ場の求人は4月～5月、7月～8月、9月～10月がメインで、冬は求人が一気に減る傾向です。

また、近年はラグジュアリーなグランピング施設が増えており、おしゃれな雰囲気で働きたい方にもおすすめです。寮や温泉などの施設が充実した勤務先もあるため、人気も高まっています。

冬ならではのリゾートバイトとして、スキー場がおすすめです。スキー場の具体的な仕事内容は、以下のものが挙げられます。

スキー場の仕事だけでなく、隣接する宿泊施設の仕事もあります。そのため、スキーやスノーボードが未経験の方でも安心して働くことが可能です。

休日にスキーやスノーボードを楽しめるのも魅力で、求人によっては特典としてリフト券が無料で付いてきたり、温泉を利用できたりする場合もあり、ウィンタースポーツ好きにはとてもうれしいポイントでしょう。

温泉地にあるホテルや旅館は、冬のリゾートバイトを代表する職場です。客室係や仲居に加え、清掃やレストランなどの仕事があります。

宿泊施設によってはまかないが出たり、ピークタイムを避ければ温泉に入れたりもできるようです。ただし、朝食を出す仕事の場合、朝早く起きる必要があるのであらかじめ念頭に置いておきましょう。

仲居は、旅館などで宿泊客のサポートをする仕事です。仕事内容は宿泊客のお出迎え・お見送りから客室案内、食事の準備や配膳、その他の接客全般を担当します。

宿泊客によい気分で滞在してもらえるように高いホスピタリティが求められます。お客様の反応がダイレクトに感じられることもあり、人と接するのが好きなタイプや、おもてなしすることに喜びを感じられる人には特に向いているといえるでしょう。

職場によるものの、温泉やきれいな庭園・景観など、非日常感を楽しみながら働けるのもメリットです。また、和服での勤務が多いことから、自然に着物の着付けを覚えられてうれしかったという声も挙がっています。

ホテルのフロントは、宿泊客のチェックイン・チェックアウト対応、部屋案内などの接客、夕朝食の案内、客室からの問い合わせ対応などを行います。

夜間のホテルのフロント（ナイトフロント）は、日中よりも業務が少なく、落ち着いて仕事ができるためおすすめです。

また、夜から朝までのシフトのため、深夜手当が付いて稼ぎやすいのもポイントです。一方で、生活が昼夜逆転してしまうので、体調管理にはくれぐれもご注意ください。

観光地の土産物店や、ホテルや旅館などの売店スタッフとして働く仕事です。商品の品出し・陳列や会計、必要に応じてラッピングや商品発送手続きなどをするほか、売り場に飾るポップ作成などを担当することもあります。

お土産を販売している場合は、簡単な商品の特徴などを覚えておく必要があるでしょう。しかし、専門的な説明を求められることは少ないため、慣れれば取り組みやすい仕事といえます。

立ち仕事のため体力を使うのがデメリットではあるものの、ご当地スイーツなどの珍しい商品に囲まれて働きたい方におすすめです。

宿泊施設やレストランの厨房で、食器類を洗って片付ける仕事です。現在は多くの職場で食洗器が整備されているため、一枚ずつ手洗いが必要なことはほとんどないでしょう。

戻ってきた使用済み食器をひたすら洗浄し、乾燥させたら元の場所に戻すという作業を繰り返すのがほとんどです。

裏方の仕事のため接客の必要はなく、個人作業がメインになるため、知らない人とのコミュニケーションが苦手という方でも安心して挑戦できるでしょう。飽きてしまいがちな単純作業でも黙々とこなせる方に向いています。

盛り付けや仕込みなど覚えることも多いですが、まかないが付くメリットもあります。料理が好きな方は、レストランや宿泊施設の厨房内で調理補助として働くのもよいでしょう。

リゾートバイトは基本的に住み込みで働くケースが多いため、住環境をあらかじめ調べておくことが大切です。施設がある場所によっては、寮の施設が古い、周辺にお店がなくて不便といったケースも少なくありません。

また、人里離れた地域では、インターネットが入りにくいなどの影響もあります。

派遣会社に登録した場合は、同じ施設で働いた経験のある先輩の口コミをチェックするとよいでしょう。

ホテルやスキー場に住み込みで働く場合、食事が支給されることがあります。社員食堂を一緒に利用できるケースや、お弁当、バイキングの残りが支給される場合などその際の対応はバイト先によってまちまちです。

なかには食事手当が支給され、自分で食事をまかなうケースもあります。補助があるのかないのか、あるとしたらどのような方法なのかまで事前に確認しておきましょう。

リゾートバイトを扱う派遣会社は複数あり、いくつもの会社から同じ求人を出しているケースも少なくありません。派遣会社によって手数料などが異なるうえに、同じ条件でも給料の金額が変わることもあるでしょう。

派遣でリゾートバイトを探す際は、複数の派遣会社で給料を比較することをおすすめします。効率よく稼ぐためには、なるべく高い時給の派遣会社を選ぶようにしましょう。

リゾートバイトでは、人気のエリアや求人に応募が集中することがよくあります。条件がよい求人はすぐに埋まる可能性があるため、複数の候補をピックアップしておくと安心です。

特に、スキー場やビーチでの仕事は自分の趣味も兼ねて希望する人が多く、繁忙期の夏や冬は大学生の長期休暇期間と重なるので競争率が高めです。その分、採用されれば休日が楽しく過ごせてお得な職場です。

リゾートという言葉の響きから、遊びに行く気分になることもあるでしょう。しかし、実際は身体を動かす仕事が多く、リゾートとは裏腹に「仕事がきつい」という意見も少なくありません。

バイトをする時期は夏や冬の繁忙期であるため、長時間のシフトや残業を頼まれることもあります。遊びの延長の気分で応募すると、後悔する可能性があるので注意が必要です。

リゾートバイトは2～3日や1週間、長いもので1か月以上同じ環境で働くことになります。ゼロから人間関係を築く必要があるうえに、勤務先や寮にいる人たちにも気を配らなければなりません。

また、家族や友達と遠く離れるため、孤独を感じる人もいるようです。リゾートバイトで人間関係に悩まないためにも、以下のポイントを心がけるとよいでしょう。