2024.09.06

看護師の履歴書作成マニュアル:志望動機から封筒のマナーまで徹底解説

看護師の履歴書作成マニュアル:志望動機から封筒のマナーまで徹底解説

一般的に離職・転職率が高いと言われる看護師。条件の良い募集には、さまざまな経歴を持った人材が集まります。採用側は、数多くの「履歴書」の中から現場で活躍しそうな人材を探しています。受験者は「会ってみたい」「この人に働いてほしい」と思わせる履歴書を準備し、次の面接に繋げる必要があるのです。

志望先に提出する履歴書を作成する際は、基本的な作成ルールを守りつつ、職場のルールを意識した内容を盛り込むことが重要です。

この記事では、看護師の履歴書の作成ポイントや注意点について詳しく解説します。看護師としての専門性や人間性をしっかりと伝える履歴書を作成し、転職の成功に繋げてください。

履歴書を書く前に用意するもの

履歴書の作成をスムーズに進めるためには、事前の準備が大切です。以下に、履歴書作成前に用意すべき基本的なものを紹介します。

  • A4サイズの履歴書用紙
  • 3ヶ月以内に撮影された証明写真(通常サイズは縦4cm×横3cm)
  • 黒の油性ボールペンまたは万年筆
  • A4サイズの履歴書が入る角形2号の封筒(白無地)
  • 証明写真を履歴書に貼るためののりや両面テープ
  • 履歴書を入れるクリアファイル
  • 予備の履歴書

履歴書は、手書きが推奨される場合もありますが、パソコンで作成しても問題ありません。
履歴書のフォーマットはネット上でも多く提供されています。職務経歴欄の充実したものや、病院や施設の特徴や求める人材像に合わせて履歴書をカスタマイズするなど、自分に合うフォーマットを見つけて活用しましょう。

履歴書の形式別テンプレート

【項目別】履歴書の書き方とポイント

履歴書の書き方について、具体的な項目に沿ってポイントを確認していきます。手書きの場合は、書き損じると最初から書き直す必要があります。項目ごとに注意事項を確認しながら書いていきましょう。鉛筆などで下書きをしてから本書きすると、ミスを防ぐのに役立ちます。

【項目別】履歴書の書き方とポイント【左】

【項目別】履歴書の書き方とポイント【右】

日付

履歴書の見開きの上部にある日付は、通常は「その履歴書を提出する日」を記入します。面接当日に持参する場合はその日付、郵送する場合は投函する日付を明記します。

この日付は、面接先に最新の情報を伝えていることを示すためのものです。数日の違いは問題ありませんが、1ヶ月以上のずれがあると履歴書の使い回しを疑われる可能性があるので注意が必要です。

氏名

氏名は正式な戸籍の名称を記載します。姓と名の間は1文字分の空白を開けましょう。また、「ふりがな」と書かれている場合にはひらがなで、「フリガナ」と書かれている場合にはカタカナで氏名の読み方を記載します。自分の名前は履歴書の顔になる部分ですので、丁寧に心を込めて書きましょう。

証明写真

証明写真のサイズは一般的に「40mm×30mm」です。
写真館での撮影は証明写真機やスマホアプリよりも高額ですが、満足いくまで撮り直しが可能ですのでおすすめです。カメラマンからのアドバイスも受けられます。

使用する写真は3ヶ月以内に撮影したものを使用します。服装はスーツで、髪をまとめて清潔感を出しましょう。メイクは薄めにし、健康的に見せるように心がけます。履歴書に添付する際には、写真の裏に油性ペンで名前を記載するか、応募先の指示に従いましょう。

現住所

現在居住している住所を記載します。通常は住民票に記載されている住所を使用します。近く転居する予定がある場合は、現住所ではなく「本人希望記入欄」に転居予定の日付と新住所を記載すると良いでしょう。

都道府県から記入し、マンションやアパート名も省略せずに建物名と部屋番号まで詳細に書きます。町名の後には「〇丁目△番地◎号」など正確な表現を使い、「〇-△-◎」のようなハイフンは避けましょう。

電話番号

電話番号の欄には、固定電話と携帯電話の両方を記載します。対応可能な時間帯があれば、「この時間帯は携帯電話へお願いします」といった添え書きをすると良いでしょう。自宅に固定電話がない場合は、携帯電話のみで問題ありません。

日中に連絡が取りやすい番号を記入することが望ましいですが、現職の場合に職場の番号を記載するのは避けましょう。メールアドレスは普段利用しているものを記入します。

学歴・職歴

学歴の1行目には「学歴」、職歴の1行目には「職歴」とそれぞれ中央に書き、次の行から具体的な経歴を書きます。

学歴

義務教育については書かなくてもよいとされており、中学卒業以降の入学・卒業年月から開始します。学部や学科、コースは省略せず、正式名称で記載します。学校名も「高等学校」と書きましょう。

大学や短期大学、専門学校の学歴を記載する際も同様に、学校名や学部・学科・専攻を正式名称で記載します。浪人や留年はあえて書く必要はありません。

職歴

職歴は現在までの内容をすべて記入します。アルバイト経験は特に業務に関わるものでなければ記載しません。在職中の場合には「現在に至る」と記入してください。自己都合による退職は「一身上の都合」と記載します。また、最終行には右端に「以上」と記入します。

応募職種に生かせる学歴や職務経歴がある場合、詳細に記すことで専門性と実力をアピールできます。学歴・職歴に空白期間があると、面接時にその理由を聞かれる可能性が高いでしょう。中退などの書きづらい内容があるとしても、虚偽の記載は詐称になるため、嘘や間違いのない記入を行いましょう。

免許・資格

免許・資格は、取得した順に正式名称で記載するのが基本です。もし資格が多くて全てを記載できない場合は、応募職種に最も関連性の高いものを選んで記載しましょう。

記載方法は、免許や資格の正式名称の後ろに1文字分スペースを空けて「取得」「修了」「合格」などを記入します。また、取得見込みの資格がある場合は「○年△月 □□免許 取得見込み」と記載することで、応募先にその予定を伝えることができます。取得日の記載は、履歴書全体で西暦か元号(昭和・平成・令和など)表記を統一するため、学歴・職歴の表示に合わせましょう。

細かい分類を持つ資格の場合には、「専門看護師資格(がん看護)」のように、資格の正式名の後にカッコ書きで分類を明記すると良いでしょう。

志望動機

志望動機は、履歴書や面接でもっとも重要な項目のひとつです。看護師としての志望動機を効果的に伝えるための大切なポイントを解説します。

  • 応募先の職場の魅力を具体的に記述する
  • これまでの看護経験や価値観を関連付ける
  • 応募先での貢献方法や目標を明確に伝える

志望動機を書く際には、応募先の病院や施設についての情報をしっかりと調べ、その魅力を具体的に記述しましょう。次に、これまでの看護経験やあなたの看護観を通じて、応募先で働きたい理由を具体的に述べます。最後に、応募先でどのように貢献できるか、どのような看護を実践したいかを明確に伝えましょう。

自身のスキルや経験を活かして、応募先にどのようなメリットをもたらすことができるのかを示すことが重要です。また、自分自身の成長やキャリアプランについても触れることで、意欲的な姿勢をアピールできます。

自己PR(長所・短所)

履歴書における「自己PR」は、自身の強みや特性を効果的に伝えるための重要な項目です。まずは簡潔に自分のPRポイントを述べた後に具体的なエピソードや実績を交えて、採用担当者にアピールしましょう。

自己PRを考える際、企業によっては「長所」や「短所」を聞かれることもあります。履歴書における「長所」とは、本人が持つ優れた資質や人柄、性格のことを指します。一方で「短所」とは、自分の性格や性質において自覚している欠点のことです。

長所が思いつかない場合でも、「特になし」とは記載せず、他のポジティブな要素を記載しましょう。

長所を考える際のポイント

簡潔で具体的なキーワードを使い、自分の強みを明確に示しましょう。例えば、責任感が強い、チームワークが得意、柔軟な対応が可能などです。エピソードを交えて具体的に説明するとさらに良い印象を与えます。

短所を考える際のポイント

自分の短所についても、応募する職種に適切な形で記載しましょう。例えば、時間に厳密でないところがある、新しいことに対する適応力に課題を感じているなどです。ただし、致命的と見なされるような内容にならないよう注意しましょう。

その他特記事項

「その他特記事項」には、そのほかの項目に当てはまらない事項を記載します。希望する術科や雇用形態、出勤日数や休日に関する希望がある場合は記入します。待遇や給与に関する希望は「その他特記事項」への記載を避け、面接で伝えましょう。

また、志望動機や自己PRも避けます。特に希望がない場合には、空欄にせず「貴社の規定に従います」「持病や転居の予定は特にありません」と記載すると好印象です。

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履歴書を郵送する封筒の書き方・マナー

履歴書が用意できたら、応募先に提出です。郵送以外に、メールでの提出や指定されたクラウドにスキャンしてアップロードといった形式もあるので、募集先指定の方法で送りましょう。郵送の場合には、次のようなことに気をつけます。

履歴書を郵送する封筒の書き方・マナー

封筒のサイズと色の選び方

履歴書は一般的にA4サイズ(A3見開き)です。応募書類を入れる封筒は、履歴書や職務経歴書を折らずにそのまま収納できるサイズがベストです。
個人情報が含まれるため、透けないようしっかりした厚みの白色の角2封筒を選ぶと安全です。書き損じなどに備え、予備も多めに用意しておくと良いでしょう。

2つ折りが許容される場合もありますが、その際は「角形2号(角2)」または「角形A4号(角A4)」のサイズを選ぶようにしましょう。

書き方

次に封筒の書き方です。記載は油性ボールペンや油性ペンで、書き損じた場合には新しい封筒で書き直しましょう。

表面

宛名とその住所は、封筒の表に住所より大きな文字で会社名や部署名、担当者名を正確に記載します。また、切手の料金は封筒の大きさや重さに応じたものを貼り、郵便窓口で確認するのが安心です。

到着日時に不安がある場合は、速達などの利用を検討しましょう。最後に、封筒の左端には赤字で「履歴書在中」と記載し、他の郵便物と区別できるようにします。

裏面

裏面の左下には、送り主(自分)の情報を記載します。名前は住所や電話番号よりも一回り大きく、都道府県から省略せずに記載します。丁目、番地、号、建物名も省略せずに、数字は漢字で書き入れるようにして、バランスよく整えましょう。

送付する書類を入れたら、しっかり糊付けした上で封をして、封筒の背面にかかるように「〆」印を大きめに書き入れます。

送付書類の入れ方

履歴書は他の書類と一緒にクリアファイルにまとめて封筒に入れましょう。添え状(送付状)、履歴書、職務経歴書、その他の応募書類の順に封入します。添え状は先方への挨拶とともに、「誰から誰に」「何の書類を」「何のために」送ったのかを明確に記載します。

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履歴書を書く際のポイント・注意点

履歴書を書く際の基本ルール、看護師ならではのルール、その他に履歴書作成に気を付けるべき点を確認していきましょう。履歴書を作成する際の基本的なルールや注意点は次のとおりです。

  • 応募先の病院を示す際は「貴院」、運営母体が法人である場合には「貴社」と表記
  • 年号は西暦または和暦で統一し、混在させない
  • 間違えた場合は、修正テープや二重線は使用せず、新しい履歴書で1から書き直す
  • 欄に空白を極力作らないようにする
  • 押印はスタンプ式のハンコは使用NG、掠れや二度押しは避けてはっきりと押す
  • 住所は都道府県や番地やマンション名も省略せず明記する
  • 履歴書のコピーや他の応募先に使い回しは避ける

履歴書を作成するうえで、基本的なルールやミスしやすいところをしっかり把握しておくと安心です。

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まとめ

履歴書は、応募先との最初の接点であり、ビジネスマナーを守った作成が肝要です。誤字や脱字がないように注意し、情報を正確に記入しましょう。日付や氏名、住所などを明確に、整然としたレイアウトで表記することも大切です。

また、応募に関連する学歴や職歴を具体的に記述し、自身のスキルや経験を明確に伝えるように心がけましょう。志望動機についても誠実に記載し、なぜその企業で働きたいのかを明確に伝えることが重要です。

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