2024.12.05

働く男性看護師のリアル!割合・年収・ニーズなど、実態を解説!

働く男性看護師のリアル!割合・年収・ニーズなど、実態を解説!

看護師は女性が多い職業なため、「看護師として働きたい」と考えている男性は入職して働きにくくないかと不安を感じてしまう場合もあるかもしれません。

男性看護師として働くといい点もあれば、悪い点もあります。実際に男性看護師として働く前にいい点と悪い点を把握しておけば、看護師として働くべきか判断しやすくなるでしょう。

この記事では、看護師の男性の割合や年収、男性看護師として働くことのいい点と悪い点を解説します。男性看護師としてのおすすめのキャリアプランも紹介しているため、ぜひ参考にしてください。

医療現場で働く男性看護師(ナースマン)の割合は?

看護師業界では、依然として女性看護師が多数を占めていますが、近年、男性看護師の数も徐々に増加傾向にあります。2022年に厚生労働省が調査したデータによると、男性看護師の割合は以下のように推移しています。

年度 就業者数(人) 割合(%)
2010 53,748 5.6
2012 63,321 6.2
2014 73,968 6.8
2016 84,193 7.3
2018 95,155 7.8
2020 104,365 8.1
2022 112,164 8.6

参考:令和4年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況

上記の表からもわかるように、2010年の男性看護師の割合は全体の5.6%であったのに対し、2022年には8.6%まで増加していることが分かります。この12年間で、男性看護師の実数はおよそ2倍に増加し、看護職における男性の割合は上昇しています。

とはいえ、看護職の現場で働く看護師のほとんどが女性で、男性看護師は少数派です。このことを理解した上で、看護師としてのキャリアを選択する必要があります。同性が少ない環境で働くことに抵抗がないか、事前によく考えたうえで、働き方や勤務先を判断しましょう。

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男性看護師の給与・年収

ここでは、男性看護師の平均給与について詳しく解説するとともに、男性看護師と女性看護師の給与・年収の比較を行います。

給与や年収は、職業を選ぶ際に非常に重要な指標です。この記事を通して、看護師全体の給与傾向を確認し、キャリア選択の参考にしてください。

【年齢別】男性看護師と女性看護師の給与・年収比較

男性看護師と女性看護師の平均給与は、以下の表のとおりです。

年齢 男性看護師 女性看護師
給与 平均年収 給与 平均年収
20~24歳 29.5万円 396.2万円 29.6万円 402.1万円
25~29歳 34.6万円 490.8万円 33.2万円 472.0万円
30~34歳 35.5万円 515.9万円 33.4万円 481.6万円
35~39歳 37.7万円 544.3万円 33.1万円 476.9万円
40~44歳 38.5万円 555.5万円 35.2万円 515.0万円
45~49歳 40.1万円 591.2万円 37.2万円 547.2万円
50~54歳 38.8万円 562.2万円 38.8万円 566.9万円
55~59歳 39.8万円 595.3万円 39.5万円 585.6万円
60~64歳 33.5万円 492.3万円 33.5万円 477.0万円

参考:厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査
※百の位を四捨五入した金額を記載
※給与の算出方法:きまって支給する現金給与額(毎月決まった額として支給される給与を指す)参照
※年収算出方法:きまって支給する現金給与額×12+年間賞与その他特別給与額

男性看護師と女性看護師の平均給与を比較すると、20代では女性看護師の方が男性よりも平均給与が高いことがわかります。しかし、30~54歳では男性看護師の方が給与が高く、年収で30万円以上女性を上回る傾向があります。

女性の場合、妊娠や出産、子育てなどでキャリアに一時的な中断が生じるケースがあることが一因と考えられますが、他にも昇進の機会や勤務形態の違いなど、様々な要因が影響している可能性があります。

一方、55~64歳では、女性看護師の給与・年収が男性看護師を上回るという結果も見られます。これは、経験を積んだ女性看護師が継続的にキャリアを形成し、キャリア後半に差し掛かる頃には、給与面でも男性に追いつき、上回ることがあるためです。

【年齢別】男性看護師と男性全体の給与・年収比較

男性看護師と男性全体の平均給与・年収は、以下の表のとおりです。

  男性看護師 男性全体
給与 36.5万円 38.5万円
年収 525.7万円 569.8万円

参考:厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査

男性看護師の月給と年収は男性全体の平均に比べやや低く、男性全体より2万円低く、年収では44万円の差があります。この差は、他の職種に比べて昇進機会や給与の上昇が少ないことが影響している可能性があります。

以上の給与・年収に関する情報を参考に、自身が納得いく収入を得られるか十分に考慮した上で、看護師としてのキャリアを検討しましょう。

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男性看護師として働くいい点と大変な点

男性看護師として働くと、いい点だけでなく大変な点も出てきます。しかし、事前にメリットとデメリットを把握しておくことで、入職後にイメージとのギャップに悩むことを避けられます。以下で挙げるいい点と悪い点を参考にし、男性看護師として働く現状を理解しましょう。

男性看護師として働くいい点

男性看護師として働くいい点には、以下の3つがあげられます。

  • 男性の患者さんからのニーズ
  • 力関係で戦力になる
  • 転職しやすい

男性の患者さんからのニーズ

看護師は患者さんの入浴や排泄のケアをすることがありますが、男性の患者さんが女性看護師に介助されるのは羞恥心を感じやすいです。男性看護師であれば、男性患者が羞恥心を感じずに介助を受けられる環境が作れます。男性看護師の人数自体も少ないため、男性看護師に対する男性患者からのニーズは高いといえるでしょう。

体力・筋力を活かした戦力

男性は身体の構造として女性より筋肉が発達しやすい特徴があり、力関係で戦力になるケースが多いです。
特に手術室や救命センター、または入浴・排泄介助が必要な病棟では、男性看護師の存在が重要視される傾向があります。

転職のしやすさ

女性看護師の場合、妊娠や子育てといったライフイベントにより一時的に職場を離れることがある一方で、男性看護師は継続して働けるケースが多く重宝されやすい傾向があります。
そのため、男性看護師は安定した人材として評価されやすく、転職に有利だといえます。

男性看護師として働く大変な点

男性看護師として働くいい点がある一方で、大変な点があることも事実です。男性看護師として働くと、以下の3つの大変な点があります。

  • 女性看護師との関わり方
  • 女性患者からの男性看護師拒否
  • 働ける場所が限られる

女性看護師との関わり方

職場の多くが女性看護師で構成されているため、男性看護師がコミュニケーションの違いに戸惑うことがあります。看護の現場ではチームワークが重要であり、職場の雰囲気やコミュニケーションスタイルに適応することが求められます。適切なコミュニケーションを心がけ、信頼関係を築くことが大切です。

女性患者からの男性看護師拒否

一部の女性患者は、プライバシーや安心感の観点から、男性看護師によるケアを拒否することがあります。女性患者から接触を拒否された場合は、意思を尊重して女性看護師に対応を変えてもらいましょう。働ける場所が限られる点も、男性看護師特有の悩みです。

働ける場所が限られる

男性看護師は、配属される部署が限定される場合があります。特に、女性患者が多い産婦人科や女性専用の診療科では、男性看護師は配属されにくいでしょう。その一方で、外科や救急医療の分野など、男性看護師が重宝される場面も多くあります。自分に合った働き方を見つけることが大切です。

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おすすめの働き方・キャリアプランについて

男性看護師のおすすめの働き方やキャリアプランとして、以下の3つを紹介します。

  • 資格取得してキャリアアップしていく
  • 管理職を目指す
  • 自分が活躍しやすい診療科への転職を常に意識する

それぞれの働き方やキャリアプランをもとに、男性看護師として働く場合は参考にしてください。

資格取得してキャリアアップしていく

男性看護師は、呼吸療法認定士や医療環境管理士などの特定分野に特化した資格を取得することで、キャリアアップの幅を広げることができます。資格取得は昇進や昇給に繋がり、より専門的な分野での活躍の機会が増えます。また、認定看護師のような上級資格も取得することで、看護現場での地位が向上し、昇進のチャンスが広がります。

さらに、将来的に看護師以外のキャリアを考えている場合、救命救急士や臨床心理士、介護士など、多職種の資格取得も検討することで、幅広い選択肢を持つことが可能です。

管理職を目指す

男性看護師がキャリアアップを目指すうえで、スタッフの指導や組織運営に直接関わる管理職を目指すことも選択肢のひとつです。男性看護師は、特に体力や決断力が求められる部署で活躍する場面が多く、管理職に就くことで自分のスキルや経験を活かすチャンスが広がります。

管理職を目指す際には、コミュニケーションスキルやマネジメント能力の向上が重要となります。さらに、管理職としての役割を担うために、人材育成やチーム運営のスキルを高めるのも大切なポイントです。

自分が活躍しやすい診療科への転職を常に意識する

男性が活躍しやすい診療科や男性看護師が多い病院への転職を常に意識することが大切です。男性看護師は継続的に勤務できる人材が多いため、多くの診療科で重宝されます。

また、男性看護師の場合は、精神科での需要が高いです。精神科では錯乱状態になって暴れてしまう患者さんが一定数いるため、力のある男性看護師は需要があるでしょう。

例えば、昇進やスキルアップへのサポートが充実している職場か確認してから転職先を選ぶことで、キャリアの幅やチャンスが広がります。

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まとめ:男性看護師は今、求められている!

男性看護師は、2022年時点で全体の8.6%のみで依然として少数派ですが、徐々に割合が増えており増加傾向にあります。また、20代後半からは女性看護師より高収入を得ることが多い一方で、男性全体の平均収入と比べると低い傾向があります。

男性看護師として働くと、男性の患者さんからのニーズを満たせる点や、身体面・体力面で戦力になる点、転職しやすいというメリットがあります。その一方で、男性看護師には女性看護師との関わり方や働ける場所が限られるなど、大変な点があることも事実。

看護師としてのキャリアを検討するときは上記の内容を踏まえつつ、判断しましょう。

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