2024.01.17

大学生必見!GPAとは?計算方法や平均値・就活における重要性を解説

大学生必見!GPAとは?計算方法や平均値・就活における重要性を解説

大学生にとって、毎学期に出る成績は気になるものですよね。最近では、成績に「GPA」という評価制度を導入している日本の大学も多くなっています。

大学1年生など成績表を初めて見る人にとっては「このGPAは成績がよいと言えるのか」「どうやって計算したらよいのか分からない」と感じる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、GPAとはどのようなものなのかの基本知識から、実際に出た成績からGPAを算出する方法まで、詳しく解説していきます。ぜひ参考にしてみてくださいね。

GPAとは|大学で使われる成績評価値

「GPA(ジーピーエー)」とは、大学生の成績評価を数値化するために使用される指標のことです。「Grade Point Average」を略して、GPAと言われています。

もともと海外の高校や大学で一般的に使われているGPA制度が、2000年代ごろから日本の大学でも徐々に取り入れられるようになりました。

文部科学省のアンケート調査によると、2017年時点で約92%もの大学がGPA制度を導入しているとの結果も出ています。大学生の成績を統一したルールのもと公平に評価するために活用され、日本でも馴染みつつある制度です。

※参考:国内大学のGPAの算定及び活用に係る実態の把握に関する調査研究(文部科学省)

GPAの計算方法|各科目のGPをもとに算出

一般的なGPAの評価基準や計算方法をご紹介します。大学によって評価基準や計算方法は異なる場合があるため注意が必要ですが、成績を確認するときの参考にしてくださいね。

GPAは5段階評価で算出するケースが多い

大学ごとに評価の基準や算出方法が異なる場合がありますが、多くの日本の大学で取り入れられているのはGPAを5段階評価で算出するパターンです。文部科学省のアンケート調査でも、約81%の大学が5段階評価を導入しているとのことでした。

  • GP…1つの履修科目ごとにつけられた成績
  • GPA…各履修科目につけられたGPから算出した成績の平均値
GP 評価区分
4 秀/S
3 優/A
2 良/B
1 可/C
0 不可/D

※評価指標は大学・学部によって異なる場合があります

5段階評価の場合、1つの科目ごとに「4~0」のGP評価がつけられ、全ての履修科目の平均値を算出したものがGPAとなります。最高点は「5」ではなく「4」です。

成績表には「4~0」と表記されていることもありますが、大学によっては昔ながらの表記を取り入れた「秀~不可」、「S~D」のアルファベットで表記するスタイルを取り入れていることもあります。

「秀~不可」や「S~D」表記で成績が出る場合も、上記の表にあてはめればGPAの計算ができますよ。

GPAの評価基準は大学によって違う

「テストで何点取れば最高点がもらえるの?」「出席が何回足りなかったら単位を落とす?」など、大学生の方が気になるポイントも多いでしょう。

これらについては、大学によってGPAの評価基準が違うため、各履修科目の評価方法や、大学が定めるGPAの評価基準をチェックする必要があります。

■GPAを正しく計算するには...

  • ①各履修科目で決められた成績評価の方法を確認する
  • ②各大学で決められたGP換算の基準を確認する

各履修科目で決められた成績評価の方法を確認する

まず、各履修科目ごとに成績評価の方法が異なります。

期末テストの点数を評価の100%としてGPを算出する科目もあれば、レポートの質や出席点が重要視される科目もあります。

評価方法や評価の割合は、履修登録するときにシラバスで確認できます。よい成績を取りたい方や、出席が成績に含まれるのか気になる方は、履修登録のときによく確認しておくようにしましょう。

各大学で決められたGP換算の基準を確認する

多くの大学では以下のようにGP換算されますが、大学によってはこの基準が異なる場合もあるので注意が必要です。

正しくGPAを計算するには、所属する大学のGP基準を公式HPやシラバスなどでチェックするようにしましょう。

GP 評点
4 90~100点
3 80~89点
2 70~79点
1 60~69点
0 0~59点

※GP換算値の設定は大学によって異なる場合があります

一般的なGPAの計算式(5段階評価の場合)

GPAは、各科目で評価をつけられたGPをもとに、以下の計算式で算出します。

GPA =(GP × その科目の単位数)の総和 ÷ 履修科目の単位数の合計

■Aさんの成績表(例)

科目 単位 成績 GP
比較文学概論 2 S(秀) 4
現代小説論 2 A(優) 3
西洋文化史 2 A(優) 3
民俗学と文学 2 C(可) 1
言語学入門 2 B(良) 2

GP × その科目の単位数

  • 比較文学概論:2×4=8
  • 現代小説論:2×4=8
  • 西洋文学史:2×3=6
  • 民俗学と文学=2×1=2
  • 言語学入門:2×2=4

→ 総和 8+8+6+2+4=28

履修科目の単位数の合計 2+2+2+2+2=10

★AさんのGPAは 28÷10=2.8

成績表にGPAがすでに記載されている場合もありますが、自分で計算しなければならない場合は上記の計算式に沿って計算してみてくださいね。

また、大学によってGPAの計算方法が違うケースもあるので、通っている大学の公式HPを必ずチェックするようにしましょう。計算が面倒な方はネットの「GPA計算サイト」を活用すれば、簡単に自分のGPAを計算できますよ。

GPAの平均は2.4~2.8(5段階評価の場合)

自分の成績を受け取ったとき「どれくらいのGPAであれば優秀なのか」は気になるポイントですよね。

GPAの平均は明確に定められていませんが「2.4~2.8」がGPAの平均とされています。よい成績が取れているかの目安として、以下の表を参考にしてみてくださいね。

GPA 評価
3.5~ とても優秀
2.9~3.4 優秀
2.4~2.8 平均
~2.3 努力が必要

※基準は大学・学部によって異なる場合があります

また「大学生の学習・生活実態調査」によると、優秀ラインのGPA3以上の割合は34.5%でした。3割の中に入れた方は、とてもよい成績が取れていると言えます。

※参考:「大学生の学習・生活実態調査」(ベネッセ教育総合研究所)

GPAの重要性|進学や就活への影響は?

大学生活は勉強だけでなく、部活やサークル、アルバイトなど多岐にわたる活動で忙しくなりがちです。

「サークルが忙しくて講義に参加できなかった」「1限の時間に起きるのが辛くて単位を落としてしまった」「勉強不足で期末テストの結果がよくなかった」などの理由でGPAを高く保つのが難しい場合もありますよね。

ここでは、GPAは何に使うのかについて解説します。

【GPA重要度★★★】卒業・留学・奨学金

大学を卒業するためには、必要な単位数を取得していることに加えて、GPAの最低基準を設けている場合があります。この場合、GPAが基準に達していないと卒業できないため、それに達するように成績をキープしなければなりません。

また、奨学金の申請や留学を検討している学生にとってもGPAが重要になることがあります。GPAの最低ラインが設けられていたり、選考になった場合の優先順位にGPAが考慮されたりするので、各大学やプログラムの基準を確認してみてくださいね。

【GPA重要度★★】ゼミの選考・進学の推薦

大学でゼミに入るときにもGPAの成績が考慮されるケースがあります。志望理由書や面接を経てゼミが決まることが多いですが、志望者が多いとGPAの成績も選考基準に含まれます。

また、大学院への進学にもGPAが関係する場合があります。特に、海外の大学院ではGPAを重要視するケースが増え、なかには「最終学歴のGPAが2.5~3.0以上であること」を基準としていることもあります。

大学院の推薦を取るためにもGPAの成績が評価基準のひとつになるので、大学院への進学を検討している方は要チェックです。

【GPA重要度★】就活

大学3年生ごろから就活を始める方も増えてくると思います。「GPAがどれくらい就活に影響するのか」気になる方も多いのではないでしょうか。

結論から言うと、就活においてGPAは参考にされる程度で、特段重要視される項目ではありません。

「就職白書2023」によると、企業が学生を採用するときに重視しているポイントは以下の通りです。

採用基準で重視する項目 採用基準を重視している企業の割合
人柄 93.8%
自社/企業への熱意 78.9%
今後の可能性 70.2%
性格適性検査の結果 42.3%
大学/大学院での成績 13.8%

大学/大学院での成績を重視している企業は2割に満たないことからも、そのほかの項目の方が重視されているケースが多いことが分かります。

※参考:就職白書2023(就職みらい研究所)

ただし、外資系の企業では、GPAが大きく採用の基準に関わることもあるため、志望する業界や企業によってはGPAが重要になる場合もあります。

まとめ

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