2024.04.24

タクシー運転手は未経験でも転職できる?ドライバーが働きやすいタクシー会社の選び方を解説

タクシー運転手は未経験でもなれる?働きやすいタクシー会社の選び方を解説

タクシー運転手になるには長年のドライバー経験が必要だと思っている方も多いでしょう。しかし、実際は多くのタクシー会社が積極的にドライバー未経験者を採用しており、未経験からタクシー運転手デビューするための支援を行っています。

この記事では、未経験からタクシー運転手を目指すうえで必ずチェックしておきたい「タクシー会社が提供する支援」「福利厚生」「タクシー会社の選び方」をご紹介します。

普通自動車第二種免許を持っていなくてもタクシー会社に入社することは可能なのか、入社後どのような支援を受けることができるのかなど、気になるポイントをチェックしていきましょう。

タクシー運転手はドライバー未経験でも大丈夫?

「タクシーの仕事はドライバー未経験だと難しそう…」というイメージを持っている人もいるかもしれませんが、実際はそうではありません。

タクシー運転手の7割はドライバー未経験からのスタート

厚生労働省の「タクシー業界丸わかりHAND BOOK」によると、2020年時点でドライバー未経験からタクシー運転手を始めた人はなんと7割もいます。多くの人がドライバー未経験からタクシー運転手のキャリアをスタートしているのです。

運転が好きで、転職先としてタクシー運転手を検討している人は、ドライバーの経験がないからといって諦めることはありません。

※参考:タクシー業界丸わかりHAND BOOK

未経験者歓迎のタクシー会社が増加中

現在、タクシー業界は人手不足という課題を抱えています。この人手不足に対応するため、多くのタクシー会社で積極的にドライバー未経験者を採用する動きが見られます。

以下は、大手~準大手タクシー会社のドライバー未経験者採用率です。

日の丸交通株式会社 入社する7割が未経験
日本交通株式会社 入社する8割が未経験
帝都自動車交通株式会社 入社する8割が未経験

※未経験者採用率は各社の採用ページをもとに記載

資格の取得は後からでもOK!タクシー会社が提供する支援

多くのタクシー会社ではドライバー未経験者を採用しており「普通自動車第二種免許」を持っていなくてもタクシー会社に入社することができます。

さらにタクシー会社のなかには、「普通自動車第二種免許」の取得やタクシー運転手デビューに向けて、さまざまな支援を行っている場合があります。支援内容はタクシー会社によって異なりますが、ここでは具体的にどのようなサポートが受けられる場合があるのか、詳しく解説していきます。

普通自動車第二種免許取得に関する支援

タクシー会社によっては「普通自動車第二種免許」の取得を金銭面・学習面でサポートする制度を実施している場合があります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

取得費用の支援

「普通自動車第二種免許」は、自費で取得するとなると教習所で約22万円・合宿で19万円前後の費用がかかるのが一般的です。

この費用の高さはタクシー運転手を目指す際のハードルと感じる人も少なくないかもしれませんが、タクシー会社によっては資格取得の費用を援助してくれる場合があります。

全額を負担してくれるか、一部だけ負担してくれるかはタクシー会社によって異なります。まだ「普通自動車第二種免許」を取得していないけれどこれからタクシー運転手を目指したいという人は、免許取得費用のサポート制度を行っている会社を探し、何割負担してくれるのかを必ずチェックしましょう。

取得のための研修制度

「普通自動車第二種免許」の合格率は35~40%と言われており、第一種免許よりも高度な運転技術・知識を求められる資格です。独学で取り組むのはハードルが高いかもしれませんが、タクシー会社が提供する研修を受けることで、効果的に学習を進めることができます。

ベテラン運転手や教習員からの具体的なアドバイスや指導を受けられるのは、資格取得への大きな後押しとなります。

地理試験に関する支援

東京都、神奈川県、大阪府の一部エリアでは、タクシー運転手としての仕事を開始する前に地理試験を受け、合格する必要があります。この試験は、運転手がその地域の地理に精通していることを確認するためのもので、お客様への迅速なサービス提供に欠かせません。

タクシー会社によっては、この地理試験合格を支援する制度を行っている場合があります。

受験費用の支援

タクシー会社によっては、入社した新人ドライバーのために地理試験の受験費用をサポートする制度を設けていることがあります。

地理試験の受験には費用がかかり、1回2科目で6,800円となっています。地理試験の合格率は50%ほどと言われており、何度も受け直すたびに費用がかかるため、受験費用の支援はドライバー未経験者には嬉しいポイントです。

試験合格のための研修制度

その地域の道路やランドマーク、交通ルールなどの詳細な知識を問う地理試験に特化した講習を実施しているタクシー会社もあります。

ただテキストを配布されるだけではなく、地域に詳しいベテラン運転手からの指導があるため、その地域に元々詳しくない人でも効率的に必要な知識を身につけることができます。

これからタクシー運転手を目指す方は、資格取得や試験合格をサポートするタクシー会社を選ぶことで、あまり費用をかけず、短時間でのドライバーデビューを目指せるでしょう。

タクシー会社が提供する手厚いサポートと福利厚生

多くのタクシー会社は資格取得の金銭面・学習面のサポートだけでなく、ドライバー未経験者をサポートする多様な待遇や福利厚生を用意しています。ここでは、そのなかでも特に嬉しいサポート体制に焦点をあててご紹介します。

研修期間中もしっかり給与と交通費が支給される

タクシー会社の研修期間中も、正式な社員としての立場は変わらないため、給与が支給されることがほとんどです。

具体的な金額は会社によって異なりますが、例えば「研修期間中に○万円の給与を保証する」「配属後も一定期間給与を保証する」といった会社などが存在します。

また、通勤時の交通費も支給される場合が多いです。入社前に、研修期間中の待遇やサポート内容をしっかりと確認しておくことで、安心して新生活をスタートできます。

入社祝い金や社宅などの充実した福利厚生

多くのタクシー会社は人手不足で新しい人材を求めているため、入社祝い金を用意しているところも少なくありません。また、社宅を提供する会社も増えており、引っ越しを伴う転職を検討している方にとっては大きなメリットとなるでしょう。

特に大手タクシー会社では福利厚生に力を入れることが多く、入社後も働きやすい環境が整っています。

最新のAIナビ技術による効率的な営業サポート

近年、AI技術の進化により、タクシー業界でも最先端の技術が導入されています。

例えば、大和自動車交通株式会社の「AI需要予測サービス」日の丸交通株式会社の「AI探索ナビ」は、天気やエリア、時間帯などの情報をもとに、タクシーの需要が予測されるエリアをドライバーに提示することができます。

これにより、未経験者でも効率よく営業活動が行えるでしょう。

運転や接客スキルの向上をサポートする研修体制

タクシー会社には、ドライバー未経験者をしっかりとサポートするための充実した研修制度が用意されています。

運転技術はもちろん、車内機器の操作方法や接客のマナーなど、タクシー運転手としての必要なスキルを学ぶことができます。

特に、運転技術や接客スキルに自信がない、未経験からでもしっかりと稼げるか不安に感じる方は、研修制度がしっかりと整っているタクシー会社を選ぶことをおすすめします。

タクシー運転手の仕事はきつい?仕事内容や働き方が自分に合っているかチェック

タクシー運転手としての転職を検討する際、仕事内容や働き方が自分の性格・ライフスタイルに合致するかどうかは非常に重要であるため、転職後も長く働き続けるためにはこの点をしっかりと確認しておくことが必要です。

ここでは、タクシー運転手としての仕事内容や働き方、そしてタクシー運転手に向いている人の特徴について詳しくご紹介します。

タクシー運転手の仕事内容

タクシー運転手の主な仕事内容は「お客さまの目的地まで運転して送り届けること」ですが、それ以外にも以下のような業務を行います。

  • 乗車前のガソリン給油や点検
  • 車内外の清掃や消毒作業
  • 料金メーターの確認
  • 決済方法の選択・運賃受け取り
  • 走行距離などの乗務記録
  • 車庫格納

運転席に座りっぱなしの仕事となるため、体力的な負担を感じることもあります。また、長時間の集中力が求められる仕事であり、お客様とのコミュニケーションも欠かせないので、人によっては精神的な負担もある仕事です。

タクシー運転手の働き方

タクシー運転手には「昼日勤」「夜日勤」「隔日勤務」の3つの勤務スタイルがあります。それぞれ勤務する時間帯と1回の勤務時間が異なります。

  • 昼日勤…朝から夕方までの8時間勤務
  • 夜日勤…夕方から翌深夜までの8時間勤務
  • 隔日(かくじつ)日勤…朝から翌深夜までの17時間勤務

隔日勤務の場合は、1回の勤務時間が17時間ほどと長時間に渡ります。1回あたりの拘束時間が長いため、つらいと感じる人もいるかもしれません。

一方で、お客さまを乗せている間以外は、車内で一人の時間になるため、運転が好きで人間関係にあまり悩みたくないという人には人気の仕事の一つです。

こんな人ならタクシー運転手として活躍できる!

確かに「きつい」と言われる理由もあるタクシー運転手ですが、以下のような人であればやりがいを感じながら楽しくタクシー運転手として働くことができるでしょう。

  • 運転が好きな人
  • 集中力・忍耐力のある人
  • 相手の気持ちを深く読み取れる人
  • コミュニケーション能力の高い人
  • 気配り上手な人
  • しっかり自己管理ができる人

しかし、これらのスキルや性格がないからといって、タクシー運転手になれないわけではありません。多くのタクシー会社は、入社後の研修やサポートを充実させており、ドライバー未経験者でも安心してスキルを身につけることができます。

後悔しないために!働きやすいタクシー会社を選ぶ時にチェックすべきポイント

タクシー運転手としての新しいキャリアをスタートする際、最も重要なのは自分に合った会社を見つけることです。しかし、多くのタクシー会社が存在している現代、どの会社が自分に最適なのかを見極めるのは難しいですよね。

このセクションでは、後悔せずに長く働けるタクシー会社を選ぶための6つのポイントを詳しく解説します。

勤務形態

タクシー運転手として働く時間帯は、タクシー会社によって自分で勤務スタイルを選べる場合と、あらかじめ決まっている場合があります。

自分の生活スタイルや希望の勤務時間に合わせてタクシー会社を選ぶことで、継続して働きやすくなります。入社してから後悔しないために、以下3つのタクシー運転手の勤務スタイルの特徴と、どのような人におすすめの働き方なのかをチェックしておきましょう。

勤務形態 働き方 おすすめの人
昼日勤 朝から夕方までの8時間勤務
  • 規則正しい生活をしたい人
  • プライベートと両立したい人
  • 家事・育児をしながら働きたい人
夜日勤 夕方から翌深夜までの8時間勤務
  • 夜型の生活が合っている人
  • 効率よく稼ぎたい人
隔日勤務 朝から翌深夜までの17時間勤務
  • 長く働く代わりにしっかり長く休息したい人

給与形態

勤務形態だけではなく、給与形態もタクシー会社によって定められているので、タクシー会社選びの際には必ずチェックすべきポイントです。

タクシー運転手の給与形態は、一般的に以下の3パターンに分けられます。

  • A型賃金…固定給+歩合給+賞与
  • B型賃金…完全歩合
  • AB型賃金…歩合給+賞与

収入を安定させたい方はA型賃金を、成果に応じて収入を増やしたい方はB型やAB型を選ぶと良いでしょう。

企業の規模

従業員数1,000人を超える大手のタクシー会社は、福利厚生や資格取得の支援制度が充実していることが多く、ドライバー未経験者におすすめです。また、知名度も高いため無線配車の数が多く、営業のチャンスが増える可能性があります。

一方で中小企業は大手に比べて待遇が劣ることがある反面、アットホームな雰囲気で勤務することができます。ベテラン講師と近い距離で一から丁寧に教えてもらいたい、という方におすすめです。

勤務地

タクシー会社を選ぶうえで、勤務地(営業所の場所)選びも重要です。

例えば、家から近い勤務地を選ぶことで通勤時間の短縮や交通費の削減が期待できます。勤務地までの通いやすさは入社後の働きやすさに影響するため、自宅からあまり遠すぎない場所を選ぶといいでしょう。

また、以下のようなエリアは比較的稼ぎやすいとされています。

  • 乗降者人数の多い駅がある
  • オフィス街がある
  • 繁華街がある
  • 高級住宅街がある
  • 早朝から深夜まで営業している商業施設がある
  • 渋滞しにくい

人出が多く、比較的稼ぎやすいエリアを選択することで、歩合制の場合は特に効率的に稼げるようになるかもしれません。

トラブル時のサポート体制

タクシー運転手としての業務中にトラブルが発生した場合、会社のサポートがどれだけ充実しているかは非常に重要です。特に車両の修理費用など、出費が発生するトラブルに備えて、会社の補償内容やサポート体制をしっかりと確認しておくことが大切です。

まとめ

タクシー運転手は、人手不足や高齢者の増加により、今とても需要のある仕事です。

多くのタクシー会社では、資格取得にかかる費用や学習の支援、充実した福利厚生など、未経験者でも挑戦しやすい環境を提供しています。

自分に合ったタクシー会社を見極めて入社することで、スムーズにタクシー運転手としてデビューすることができるでしょう。

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