アパレルショップでの仕事は接客がメインです。具体的には、お客様のコーディネートのアドバイスやサイズの確認、試着の手伝いといった業務があります。

また、レジカウンターでは会計対応や梱包、お問合せや取り置き注文などの電話応対の業務もあり、スタッフ全員で手分けして効率よく行われます。

商品入荷後にまず行うのは、納品伝票の内容に間違いがないかを確認する作業です。数に間違いがないかや、商品に汚れやほつれがないかをチェックする検品作業を行い、店頭に出す商品と、ストックルームに保管する商品とを分別します。

店舗によっては、商品をシステムで管理しているところが多く、パソコンを使った在庫管理など事務的な作業も業務の一つです。

お客様が商品を選びやすいように服をハンガーにかけたり、きれいに畳んで陳列したりするなど、店頭に並ぶ商品を常に整頓しておくのも仕事です。服がきれいにたたまれているかどうかは、お店の印象を左右するため、お客様が手に取った商品はその都度たたみ直さなければなりません。

バイトに慣れてくると、マネキンに着せる服選びやアイテムの並べ方など、ディスプレイ業務を任されることもあります。季節やトレンドを考慮してコーディネートを組むので、自分なりのセンスを活かした魅力的な売り場作りに貢献できますよ。

流行の最前線に触れながら働けるので、ファッションが好きな人には特に楽しく、やりがいを感じられる仕事なのではないでしょうか。

好きな服に囲まれて働けるアパレルのバイトは、ファッションが好きな方にとってうってつけです。ほかにも、働くメリットはいくつかあるので解説していきます。

最先端のアイテムでおしゃれを楽しみながら働ける

ショップでは常にトレンドのアイテムが入荷されるため、アパレルショップでバイトをしているといち早く最先端のアイテムを把握できます。

おしゃれの最先端に身を置けば、自然とファッションセンスが磨かれていくでしょう。なかには、SNSでコーディネートを投稿することを奨励しているブランドもあり、毎回のシフトで店頭に立つ際に着る服を考えるのが楽しくなりますね。

自分の好きなアイテムを身に着け、最新の情報を発信することで、インフルエンサーとして活躍する将来もあるかもしれません。

自社ブランドに詳しくなれる

アパレルのショップで働く際には、お客さまから商品について聞かれたときに求めている情報について正確に答えなければなりません。また、商品のよさやおすすめコーディネートを紹介する必要があるため、自然とそのブランドに詳しくなります。

社割で服を安く購入できる場合がある

アパレルショップの中には、社割で服を安く購入できる店舗も多くあり、最新の商品をいち早く格安で購入可能という点もうれしいポイントです。

なかには、クローズドセール（会員限定セール）に参加できるブランドもあり、さらにお得に商品を購入できるかもしれません。

接客力とコミュニケーション能力が身につけられる

アパレルバイトは、店頭に立って接客するのが主な仕事です。

働き始めてすぐは、お客さまに話しかけるのも緊張するかもしれませんが、何度も接客の経験を重ねていけば次第にお客様との対話がスムーズにできるようになり、常連客とのより密なコミュニケーションも取れるようになっていくでしょう。

アパレルバイトの接客業で身につけたコミュニケーション能力は、就活時や就職後など将来にも役立つスキルになるはずです。

どのような仕事でも、メリットばかりでなくデメリットもあります。一部では「仕事がきつい」ともいわれているアパレルバイト。始める際には、以下のデメリットも知っておきましょう。

接客のハードルが高い・ノルマがある企業も

ブランドによってお店の雰囲気が異なるように、接客対応の仕方にも違いがあり、慣れるまで時間がかかることもあります。

さらに、積極的にお客様へ声をかけるように指示されても、適切なタイミングで声をかけるのは難しく、なかには接客されるのが苦手なお客さまもいるため、接客自体が初めてという方には特にハードルが高いかもしれません。

お客さまの様子を観察したり、商品や流行について説明できるように調べたりといった準備も接客のコツをつかむためには必要です。

よい接客をすればお客様がアイテムを1点でも多く購入してくれる可能性が高まり、お店の売上アップにもつながるでしょう。

時給相場は低め

バイトルによる「2024年5月度 アルバイト平均時給調査」によると、2024年5月度のアルバイト全国平均時給は1,333円でした。

職種別で見ると、アパレル店員の平均時給は1,098円です。全国平均時給と比較すると、販売店員の時給相場は低い傾向で、アパレルのバイトも同様と考えられます。

※参考：バイトル「2024年5月度 アルバイト平均時給調査」

とはいえ、あくまでも平均時給なのでショップによって異なります。売上によるインセンティブや在籍年数に応じた昇給があれば、平均以上の収入を得ることもできるでしょう。

立ち仕事がきついと感じることも

アパレルのバイトは立ち仕事なので「足が痛い」「体力的にきつい」といった意見が見受けられます。土日やセールなどの繁忙期は特に忙しいため、接客をはじめとした業務に追われ、疲労が溜まってしまう方もいるでしょう。

しかし、閑散期の手持ち無沙汰な時間と比べると、忙しいほうがあっという間に時間は過ぎます。

なかには「忙しく動いているほうが楽」と感じる方もいるので、慣れていけば充実感を感じつつ働けるでしょう。

バイト中の服装に注意が必要

多くのブランドでは、バイト中に自社ブランドの服を着用して店頭に立つのが一般的です。
店頭に立つスタッフは、ブランドの顔としての役割もあるため、販売されている自社ブランドの商品や新作を着用することが推奨されています。ただし、廃版や売り切れ商品・シーズオフの商品を着るのを禁止している店舗もあるので注意しましょう。

シフトを多く入れたり、繁忙期など店頭に立つ機会が増えたりすると、その分考えなければならないコーディネートの数も増えます。

そのため「自社ブランドに絞って服装を考えるのが難しい」「服装に気を遣うのが精神的に負担」と感じてしまう方もいるかもしれません。

自分が憧れているブランドや好みに合ったテイストの服を扱っているブランドを選ぶと、その負担は軽くなるでしょう。

しかし、多くのブランドでは社員割引を行っているため、割安で最新アイテムがゲットできます。上手に活用して、トレンド感あるコーディネートを楽しみながら仕事に取り組みましょう。

アパレルのバイトは接客業のため、人と話したり人の役に立ったりするのが好きな方に向いています。

事務的に接するのではなく、服を買いに来たお客様に合わせてコミュニケーションの取り方を変えるなど、適切な気遣いや雰囲気を意識しながら対応できるとなおよいでしょう。

また、アパレルのバイトでは、商品の陳列や在庫の整理、長時間の立ち仕事など、思ったよりも体力が必要な場面が多くあります。

そのため、体力に自信のある方や、目の前の仕事をコツコツこなせる方が適しています。

トレンドに合わせた服をお客様に提供しなければならないので、スタッフ自身がトレンドを熟知し、着こなしを提案できるようにしておくことも重要です。

そのため、アパレルの仕事は普段から流行を追ったり最新のトレンドを学んだりしている方、もしくは学びたいと考えている方が向いているといえます。

ユニクロは国内店舗数が800（2024年2月末）と多く、全都道府県に展開しているブランドです。求人が多い国内ブランドです。学生バイトは積極的に採用が行われていて、バイトの4～5割が学生とされています。

ユニクロでバイトする際に制服はありません。しかし、男女を問わず、ユニクロの服でコーディネートした清潔感のある服装や身だしなみが求められます。

また、ユニクロでは時給アップや昇格システムが明確化されていて、学生バイトでもがんばった分だけ昇給します。研修期間も給与は変わらず、待遇面も魅力が大きいのが特徴です。

※参考：FAST RETAILING「グループ店舗一覧」
※参考：ユニクロ アルバイト（パートタイマ―）「学生スタッフとして働くポイント」

カジュアルファッション専門店のチェーンブランドであるグローバルワークは、メンズとレディース、キッズのアイテムが取り扱われ、おもにショッピングセンターに出店しているブランドです。

「niko and...」「LOWRYS FARM」と同じ会社であるアダストリアグループが手がけています。

北海道から沖縄まで全国展開しており、バイトの求人も多い傾向です。バイトは、「大学生OK」「未経験OK」と、アパレルのバイトデビューの方も安心して応募できます。

ノルマもなく、楽しくバイトができる環境は魅力です。また、スタッフ割引制度があるため、お気に入りの服をお得に購入できます。

1976年設立で、アメリカのカジュアルアイテムをセレクトして販売し、セレクトショップの先駆者とされるBEAMS。

10～20代の若い世代に人気で、おしゃれで良質な服やバッグ、靴、雑貨などを取り扱っています。ワンランク上のファッションを身に着けてバイトしたい方におすすめのブランドです。

バイトは未経験でも問題ありません。前向きで明るい人柄が採用のポイントとされています。また、個人のノルマはありませんが、店舗によってターゲット層に違いがあります。学生の採用は不可となっているところもあるため、応募の際には確認が必要です。

ユニクロの姉妹ブランドGU。店舗数が多く、応募先が見つかりやすいブランドの一つです。バイトは、週ごとにシフト調整ができます。

週1日以上、2時間からのシフトが組めるため、学業を優先しながらバイトも両立したい人におすすめです。

服装は、GUのボトムスとトップスの着用が決められています。ユニクロとは異なり、ネイルもピアスも清潔感があり、GUのファッションが引き立つコーディネートであればOKです。GUのアイテムは、30%オフでお得に購入できます。

archives（アルシーヴ）とDOUX ARCHIVES（ドゥアルシーヴ）は、姉妹ブランドです。

2つのブランドは女性らしいカジュアルさがベースで、DOUX ARCHIVESにはさらに上品さがプラスされています。学生の応募は店舗によって違いがあるため、応募時に確認が必要です。

未経験でも応募可能で、洋服のたたみ方や商品整理、声出しから始まります。最初は戸惑うことも多いかもしれませんが、先輩スタッフが丁寧に教えてくれるため心配無用です。服装は、ブランドの服を着用する決まりですが、靴やアクセサリーは私物が許されています。

古着屋のなかには、特殊な業務や買取査定が必要な店舗もあります。お客様が持ち込んだアイテムのブランドや状態などを査定して、価値を評価しなければなりません。一般的なアパレルショップにはない業務となるため、高いスキルが必要です。

通常は、オーナーや社員が担当しますが、バイトが経験を積んで慣れてくると、この業務を任されることもあるかもしれません。

古着屋でバイトをしていると新しいジャンルに出会えるチャンスが多く、服が好きな方にとっては「古着屋でバイトしていてよかった」と思える瞬間でしょう。

また、お客様もおしゃれな方が多い傾向にあるため、バイトをすると自然と古着ファッションのセンスが磨かれ、知識も増えていきます。

古着屋は、一般的に「個性重視傾向」「個人経営のお店が多い」などの特徴があります。そのため、比較的服装が自由で、髪型・髪色やアクセサリーなども、自分らしいファッションで働けるところが多い傾向です。

ただし、古着にはアメカジ系やヨーロッパ系など、いくつかの系統が存在します。勤める古着屋によっては、その系統に合わせる必要があるかもしれないので注意が必要です。

アパレル業界やブランドに限らず、面接において志望先の企業に好印象を与えるのは、「ここで働きたいという意欲・熱意を伝えること」です。

アパレルブランドであれば、応募先のブランドのイメージやコンセプトに合った服装、もしくはブランドが販売している服を着用するのがおすすめです。

イメージやコンセプトに合ったコーディネートは、企業側が自社ブランドのイメージに合う人材かどうかを判断する材料になり得ます。

また、志望先ブランドの服を着ると、イメージやコンセプトに合わせられるだけでなく「このブランドが好きだから働きたい」といった熱意のアピールにもつながり、好印象を与えやすくなります。

アパレルバイトは髪型や服装の自由度が高いというイメージから、面接も同様だと考える方も少なくありません。

実際、服装や髪型といったトータルコーディネートが自己PRにつながるケースもあるものの、あくまで面接であるという意識を持つことが重要です。

そのため、服装や髪型は清潔感を重視しましょう。例えば、服のシワや汚れの有無、奇抜すぎる服装になっていないかなどを確認することが大切です。

また、メイクや髪型は派手すぎず、ブランドイメージに沿うように意識しましょう。

面接でよく聞かれるのが志望動機です。志望動機を考える際は、「豊富にあるバイトのなかで、なぜアパレルがよいと思ったのか」を明確にしましょう。

「服が好きだから」「人の喜ぶ顔が見たいから」など、アパレルでバイトがしたいと思った理由は人によって異なります。

自分がどういう思いを持って応募したのかを、しっかり採用担当者に伝えられるように整理しておきましょう。

また、アパレル業界全体に通じる内容だけでなく、「なぜこのブランドで働きたいのか」も併せて明確にしておくと、さらに気持ちが伝わるはずです。

参考に！志望動機の例

以下では、働きたい理由別に志望動機の例を紹介します。自身の志望動機を考える際の参考にしてみてください。

緊張していると無意識に目を逸らしてしまったり、表情が硬くなってしまったりする方も少なくないでしょう。しかし、面接中は、できるだけ採用担当者の目を見ながら笑顔で受け答えをすると、好印象につながりやすいといえます。

ほかにも、面接会場への出入りの際や雑談の時間には笑顔を見せるなど、なるべくよい印象を与えられるように意識してください。