2024.05.22

営業事務ってどんな仕事?業務内容や一般事務との違い、求められるスキルなどを解説

営業事務ってどんな仕事?業務内容や一般事務との違い、求められるスキルなどを解説

営業事務は、営業部門で事務業務を担当し、営業担当をサポートする仕事です。営業チームがスムーズに仕事を進められるよう、縁の下の力持ちとして活躍します。

「営業事務」の仕事に関心のある人へ、営業事務の具体的な仕事内容、求められるスキル、あると有利になる資格、キャリアパスまで徹底解説していきます。

営業事務ってどんな仕事?

「営業」は聞いたことがあっても「営業事務」は聞いたことがないという人もいるのではないでしょうか。「事務」とついているので、デスクワークであることが想像できますが、実際にはどんな仕事をするのでしょうか。

ここでは、営業事務の概要を解説していきます。

営業事務とは

営業事務は、営業担当の指示をうけて、資料や書類を作成し、管理やクライアント対応など営業活動をサポートする仕事です。

契約や売上、入金の管理などの管理系の業務を任されることもあれば、クライアントからの電話やメールへの対応、見積書や納品書などの書類作成など、営業担当のサポートがメインになる場合もあります。

多忙な営業担当を陰ながら支えつつ、営業の売り上げという目に見える結果がかえってくる、やりがいのある仕事です。

営業事務と一般事務の違い

営業事務と一般事務の大きな違いは、特定の分野に限定した業務かどうかです。

営業事務は、営業部門に関わる資料作成や受発注業務、クライアント対応などの業務がメインです。一方で、一般事務は特定の部門に限らず、企業全体の幅広い事務業務を担当します。

一般事務の担当する業務範囲は会社によってちがいますが、小さな会社であれば、庶務や総務などの業務も任せられるケースもあります。

営業事務の年収は471万円ほど

令和4年の調査によると、営業事務の年収は全国平均で約471.4万円、ハローワークのデータでの求人賃金(月額)は、平均で22.4万円となっています。

営業事務の給与は経験やスキル、企業規模によっても変わります。

出典:厚生労働省「営業事務 - 職業詳細 | 職業情報提供サイト(日本版O-NET)job tag

営業事務の働き方

営業事務は、企業の営業部門に配属されます。雇用形態は、正社員、契約社員、パートタイマー、派遣社員などさまざまです。

残業は一般的には少なく、休日は完全週休2日制の場合が多いです。営業事務の1日の流れは、企業や日々の業務にもよりますが、一般的には以下のようになります。

■スケジュールの例
8:30 出社・業務の確認
9:00 営業メンバーとミーティング
10:00 メールや電話の確認・対応
10:30 書類作成やファイリング
12:00 お昼休憩
13:00 メールや電話の確認・対応
14:00 受注管理・郵便物などの発送
16:00 必要に応じて営業メンバーとの打ち合わせ
18:00 退勤

出社したらまずは今日やる業務の確認をして、営業メンバーとのミーティングを行います。ミーティングで営業担当の予定を把握し、自分の仕事の段取りも行います。

お客様からの問い合せや連絡に対応し、平行して請求書や発注書などの書類作成も行います。同時にたくさんのことをこなさなければならないので、ミスが生じないように注意が必要です。

営業担当者が帰ってきたら、営業メンバーで再度ミーティングを行うこともあります。ミーティング後は退勤時間までに自分の仕事を済ませますが、時間内に終わらない場合は残業するか、翌日に持ち越すケースが多いです。

営業事務は未経験者でもできる?

営業事務は、特に学歴や資格は必要なく、未経験者でも挑戦できます。社内のシステムに慣れるため、OJTからはじめ、実務を身につけていくのが一般的です。
基本的なオフィスワークスキルやビジネスマナーがあれば、研修を受けつつ着実に成長できます。

ただし、営業事務に限らず事務職は人気があるため倍率が高く、買い手市場の傾向があります。そのため、経験者が優遇されやすいです。志望動機や仕事へのやる気が伝わるような応募書類を用意し、面接でどれくらい会社に貢献できるかアピールする必要があるでしょう。

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【営業事務】履歴書の志望動機の書き方を解説!仕事内容や経験者・未経験者の例文を紹介

営業事務は営業感覚も身につく

営業事務は、営業担当をサポートする立場でありながら、営業と同じくマーケットや顧客のニーズに対する理解が求められます。仕事をする中で、お客様が何を求めているのかをくみ取れるようになり、それにふさわしい対応力が自然と身につくでしょう。

営業事務は、「将来営業として活躍したい」「ビジネスパーソンとして成長したい」人にうってつけの仕事です。営業は経験がないと雇ってもらえないケースもありますが、営業事務として経験を積んでおけば、未経験不可の営業の求人にも応募できます。

営業事務の主な仕事内容

営業事務の主な仕事内容

営業事務は、営業担当が営業に専念できるよう、事務全般をサポートするのが仕事です。ここでは、営業事務の仕事内容を詳しく紹介していきます。

クライアント対応

お客様からの問い合わせや質問に、営業担当者と連携しながら丁寧かつ迅速に対応します。顧客対応は、お客様との信頼関係を築くために重要な仕事です。失礼のないように、最低限のマナーを身に着けておく必要があります。

また、クライアントのニーズを正確にヒアリングする必要があり、時にはクレームへの対応もおこなうためコミュニケーション能力が求められます。

クライアント情報の管理

お客様の住所や担当者名、契約期間などの情報をまとめて管理し、最新の情報を営業担当者に提供します。

例えば継続的に取引があるお客様の場合、契約期間が切れる前に営業担当者に伝え、継続契約の提案をうながすこともあります。正確な情報は営業戦略をたてるうえで、必要不可欠です。

受注・出荷・在庫管理

商品・サービスを扱う場合は、受注や出荷に関する手続きや在庫の管理も営業事務が行います。スムーズな物流や営業プロセスのために、正確で効率的に行うことが求められます。

書類作成

営業事務の主な業務の一つといえるのが書類の作成です。
見積書・納品書・請求書・契約書など、営業活動に不可欠な書類を作成します。各書類は取引きの証拠となるため、正確かつ効率的に管理をしなくてはいけません。

ここでは、営業事務が取り扱う主な書類を紹介していきます。

■営業事務が取り扱う書類一覧

見積書

見積書は、商品・サービスの価格や条件をお客様に提示する書類です。営業事務は、営業担当者がお客様と取り決めてきた内容をもとに作成します。正確な見積書は、契約のために大切な書類です。

発注書・申込書

発注書・申込書は、お客様が商品・サービスを注文する際に使用される書類です。本来はお客様側で用意する書類ですが、記入用紙を作成したり、営業事務が必要事項を記入して、お客様は捺印をするだけの状態にして渡すケースもあるようです。

契約書

契約後のトラブルを避けるために必要な書類が契約書です。契約書には、商品やサービスの提供に関する条件や取引の詳細を記載します。
契約書は法的な拘束力を持つため、正確かつ十分な注意を払って作成しなくてはなりません。

納品書

納品書とは、お客様に商品・サービスを納品したことを証明する書類です。納品書を添えて、商品・サービスの納品を行い、お客様は納品された商品・サービスと納品書を確認し、間違いがなければ検収書(受領書)を発行します。

検収書・受領書

検収書(受領書)は、発注した商品・サービスが正常に届き、対価を支払う意思があることを伝えるための書類です。納品書と一緒にお客様に渡し、署名や捺印後に返送してもらうのが一般的です。

請求書

請求書は、お客様に商品・サービスの対価を支払ってもらうための書類です。請求書には納品した商品・サービスの価格や数量などを記載します。

ファイリング

大量の書類やデータを整理し、適切な場所にファイリングするのも仕事の一つです。営業担当者がスムーズに業務を遂行できるよう、書類はバインダーやファイルなどにまとめて、分かりやすく管理します。

電話・メール対応

営業担当社が会社にいない時は、お客様からの電話やメールによる問い合わせにも対応しなくてはなりません。簡単な問い合わせであれば営業事務が直接回答し、回答できない内容については、営業担当者に取り次ぎます。

営業事務に求められるスキル

ここでは、営業事務として働くうえで求められる主なスキルを紹介します。
営業事務の求人に応募する際、これらのスキルを持っている人は、ぜひ積極的にアピールしましょう。

ビジネスマナー

営業事務は、クライアント対応も業務にふくまれるため、社外のお客様と直接関わる場面がたくさんあります。電話やメール、来客時の対応、言葉遣いなど、失礼のないように必要最低限のビジネスマナーを身につけておく必要があります。

コミュニケーション能力

営業事務は、事務作業だけが仕事ではありません。外出が多い営業担当に代わり、お客様の対応をする機会も多いです。また、最新の顧客情報をまとめて営業メンバーに共有したり、営業に関する資料を率先して作成したりして、業務効率アップを図るのも営業事務の仕事です。

社内外を問わず、多くの人と関わりながら仕事をしていくための、コミュニケーション能力や対人スキルが求められます。

PCスキル

日常的にパソコンを使って、書類や営業用資料などを作成する営業事務は、基本的なパソコンスキルが求められます。

特に、多くの企業が使っている、ExcelやWord、PowerPointといった基本的なソフトの使い方を身につけておくことをおすすめします。報告書の作成に役立つ関数やグラフ作成までできると、重宝されるでしょう。

スケジュール管理・調整能力

営業事務は、営業担当の業務をサポートするために、営業担当のスケジュールだけでなく、お客様側の予定や納期、契約の期限などを把握しておく必要があります。

スムーズな営業活動のため、タスクの優先順位をしっかりと判断し、それを日々の業務や週次、月次とスケジュール調整します。締め切りなどもある営業のサポートでは、自ら積極的にスケジュールをコントロールし、時には営業担当へのリマインドも必要です。

営業事務が持っていると有利な資格

営業事務は、特別な資格を持っていなくても働ける仕事です。しかし、持っていると採用されやすかったり、資格手当がもらえたりと、有利になる場面もあります。

ここでは、営業事務が持っていると有利な資格を4つ紹介していきます。

秘書検定

秘書検定は、公益財団法人実務技能検定協会が運営・実施する検定です。秘書になるためだけでなく、文書作成やスケジュール管理、ビジネスマナーなど、社会人としての基礎的なスキルを証明できる資格です。

秘書検定は、国家資格ではありませんが知名度が高いのが特徴です。営業事務としてスムーズに業務を遂行する上で、秘書検定の知識やスキルはとても役立つでしょう。

MOS

MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)は、マイクロソフト社が公認する世界基準の国家資格です。WordやExcel、PowerPointなどのMicrosoft Office製品のパソコンスキルを証明できます。

営業事務は、Office製品を使って書類やプレゼン資料などを作成することが多いため、そのようなパソコン業務のスキルをアピールするのにおすすめです。

日商簿記

日商簿記は、日本商工会議所および各地商工会議所が実施する検定試験です。
簿記とは、企業の日々の経営活動を記録・計算・整理して、経営や財務の状態を明らかにするスキルです。経理業務にも対応できるようになるため、持っておくと重宝されます。

日商簿記は3級から1級までありますが、まずは比較的簡単な3級から勉強してみるとよいでしょう。

ビジネス実務法務検定

ビジネス実務法務検定は、東京商工会議所が実施している民間資格です。法務部門に限らず営業、販売、総務、人事などあらゆる職種で必要とされる法律知識が対象となります。

たとえば、営業事務として契約に関わる際、これらの知識を用いて契約内容に不備や不利益がないか正しく判断ができます。

この検定は、ビジネスに絞った部分の法律関係を学べるので、法律にあまり関心がない人でも勉強しやすいでしょう。

営業事務のキャリアパス

営業事務のキャリアパス

営業事務のキャリアパスとして多いのは、営業事務としてリーダーや管理職などのマネジメント職に進む、業界や商品の知識を活かして営業職に挑戦するなどがあります。

マネジメント職では、人材育成も任されるようになり、ビジネスマナーや事務のスキルを指導するようになります。また、他部署との連携も必要です。リーダーシップやコミュニケーション能力がより求められるようになるでしょう。

営業職を目指す場合は、営業事務として身につけた営業感覚や、マーケット、商品の知識が役に立つはずです。営業職はインセンティブ制度が導入されていることも多く、実績に応じた給与UPも目指せます。

また、専門的な業界で活躍したいのであれば金融事務や英文事務、貿易事務などに転職することもおすすめです。それぞれの業界で役立つ知識や資格のチェックが大切です。

まとめ

営業事務は営業担当者をサポートし、企業の営業活動をスムーズに進める重要なポジションです。書類の作成やファイリング、顧客対応などさまざまな業務を担当し、スキルや資格を身につけることで活躍の幅も広がります。

営業事務を検討している方は、仕事への意欲をアピールできるよう、履歴書や面接の準備を行いましょう。未経験者でも、営業事務に向いていることを伝えることが大切です。

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