アルバイトを辞める際は、その職場での直属の上司に報告をするのが一般的とされています。
接客業の場合は店長、事務仕事であれば部長や課長といった、肩書きがある人に直接伝えましょう。

上司より先に職場の先輩や同僚に話して、間接的に辞めることが伝わってしまうことは避けましょう。
同僚などに話した場合、それが噂となって「辞めたがっている」と上司の耳にも入り、良くない印象を与えることもあります。

せっかく頑張ってきたアルバイトです。最後までお互い良い印象で終われるよう、きちんとマナーを守りましょう。

退職の意思を伝える手段としては、電話やメールなどもありますが、できれば対面で話したほうがスムーズに進めることができるでしょう。

アルバイトを辞めると伝えるのは、誰だって勇気がいるものです。

もちろん、電話やメールで意思を伝えたからといって退職できないわけではありませんが、それでも、直接こちらの気持ちを伝えることで、退職の意思をはっきりと示すことができます。

しかし、心のどこかで引っかかるものがあることも否めません。
勇気を出して直接退職意思を伝えれば、相手もきっと理解してくれます。相手の時間に余裕があるときを狙うなど、話を切り出すタイミングに注意して声をかけてみましょう。

例えば、仕事終わりに「すみません、今お時間よろしいでしょうか」と切り出すのもひとつの方法です。

もしくは、事前に「あとでお話しする時間をいただけないでしょうか」と伝えておくのも良いでしょう。

ただし、こちらが対面で伝えることを希望しても、相手が忙しくて時間をとれないこともあります。その場合は、無理強いせず、電話やメールで伝えるようにしましょう。

一般的には、アルバイトを辞める際は退職願や退職届は不要です。
きちんと上司に口頭で意思を伝えましょう。ただし企業や勤務体系にもよるため、事前にルールを確認しておく必要があります。

退職願や退職届が必要な場合は、口頭で意思を伝えたあと、なるべく早いタイミングで作成、提出を行います。
間違っても退職日ギリギリの提出にならないよう、余裕を持って準備しておきましょう。

労働基準法に則り、アルバイトであっても条件を満たせば有給休暇の取得が可能です。

週所定労働時間が30時間以上または週所定労働日数が５日以上の従業員はパート・アルバイト従業員であっても、上記の表（基本）に示す日数を与えなければなりません。
引用：労働基準法-有給休暇編-

下記に示す項目は、退職前にきちんと確認しておきましょう。

• 有給休暇が取得可能かどうか
• 取得可能な場合は、その日数
• 有給取得の申請方法

最終出勤日のあとに有給を取得する場合は、その分の日数を考慮して退職日を決定します。

出勤を続けながら有給を取得していく場合は、有給日を考慮してシフトを組んでもらいましょう。

担当業務の引き継ぎはきちんと行っておきましょう。

まずは上司に相談し、後任の担当者を決定します。もし引き継ぐ担当者がなかなか決まらない場合は、再度上司に依頼するなど積極的に働きかけていきましょう。

引き継ぎ時間が十分にとれずに退職を迎えてしまい、後日問い合わせを受けるのは避けたいものです。

自分にしかわからないことがある場合は、マニュアルや資料を用意しておくのもおすすめです。自分がいなくても、問題なく仕事が回る状態にしておきましょう。

一緒に働く同僚や先輩、その他スタッフにきちんと退職の報告をしておきましょう。

普段あまり話す機会がない人にも、できれば伝えておきたいところです。

最終日まで会うことがないメンバーがいる場合は、個別に連絡をとったり、連絡ノートに書き込んだりするなど、何かしらの方法で挨拶をしておくのがベターです。

給与の受け取りに関しても確認することが大切です。退職手続きなどによって、通常時のようにスムーズに給料の受け渡しができない可能性もあります。

どのようにして支払われるのか、いつ受け取るのかなどを、きちんと確認しておきましょう。↩

退職後すぐに引越しするなど、給与を直接受け取るのが難しい場合は、上司と相談して適切な方法を決めておく必要があります。

アルバイトを長く続ければ続けるほど、勤務先に自分の私物が増えていく傾向にあります。
ロッカーや更衣室に置きっぱなしにしていた私物はきちんと持ち帰りましょう。

量が多い場合は、退職日までにこまめに持ち帰るなど、計画的に行う必要があります。

不要なものがあれば、アルバイト先で処分できるものは処分し、活用できるものはそのまま寄付するなど、責任を持ってすべての私物を片付けましょう。

お客様と、あるいは職場の同僚とちょっとしたきっかけでケンカに発展してしまい、それが原因で辞めるというケースがあります。

話し合いなどで簡単に和解できるようなことであっても、当事者同士が感情的になり、勢いで辞めてしまったということもあるでしょう。
その場合は、辞める方もアルバイト先もみんな後味が悪くなります。

冷静になって、和解できれば和解して、何かしら非があれば素直に謝罪する気持ちが大切です。

仕事においてやってはいけないことが無断欠勤および無断退職です。

このようなことを平気でする人は「もう二度とあの職場に行かないから連絡しなくても良いだろう」と考えている人がほとんどです。

しかし、そのような行動は、職場に迷惑をかけてしまうことはもちろんのこと、最悪の場合、損害賠償を請求される可能もあります。
辞めるなら必ず連絡を入れて、辞める意思を報告するのが社会人としてのマナーです。

先述したとおり、何も言わずに辞めることはやってはいけないことですが、かといって急に連絡をして、一方的に辞めるのもやってはいけません。

「アルバイト1人が急に辞めても困ることはないだろう」と軽く考えている人もいるかもしれませんが、1人のスタッフがいなくなることで、
その分、他のスタッフの負担を増やしてしまうことにもつながり、他のスタッフにも迷惑をかけてしまいます。

また、代わりとなる後続のスタッフが急に用意できるわけもなく、職場は困ってしまいます。

一方的、かつ、急に辞める連絡をするのではなく、ある程度の余裕を持って早めに職場に伝えなくてはいけません。

アルバイトを辞めるにあたっては、辞める1ヵ月前には報告するようにしましょう。

法律では、職場を退職する場合は2週間前までに報告することになっています。

しかし、2週間前に報告を行っては、1人が辞めたあとの職場の対応が間に合わない場合もあるでしょう。

その結果、職場に迷惑をかけるケースもあります。希望退職日が決まっている場合は、その日の1ヵ月前には伝えるように心がけましょう。

アルバイトを辞める意思を伝える際には、根拠のある正当な理由を伝えることが大切です。

例えば、学生の方であれば、受験勉強や就職活動を理由に辞める場合もあるでしょう。
その他にも、自分が持っている夢を実現するために辞めるという理由や、育児をはじめ家庭を中心にしたい、という理由なども考えられます。

いずれにしても、そのような正当な理由であればアルバイト先も納得するしかなく、むしろ、新たな目標に向けて頑張る人を応援して送り出してくれるでしょう。

これらの正当な理由を踏まえて、早めに辞めることを伝えれば後腐れなく、円満にアルバイトを辞めることができます。

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