2024.02.02

「よろしくお願いいたします」の意味とビジネスシーンでの正しい使い方を解説!

「よろしくお願いいたします」の意味とビジネスシーンでの正しい使い方を解説!

「よろしくお願いいたします」という表現は、ビジネスシーンにおいて、対面での会話やビジネスメールによく使われますよね。

この記事では「よろしくお願いいたします」の意味と、ビジネスシーンでの正しい使い方を詳しく解説します。

相手が言葉を受け取ったとき失礼に感じないように工夫できることや、言い換えの表現もいくつかご紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

「よろしくお願いいたします」の意味

「よろしくお願いいたします」とは、相手に対して何かを依頼するときに使う言葉です。

「よろしくお願いいたします」を分解!

  • 「よろしく」...お願いするときに添える言葉「よろし」
  • 「お願い」...「願い」に接頭語の「お」を付けたていねいな表現
  • 「いたします」...「いたす」の謙譲語

「よろしくお願いします」よりもていねいな敬語表現なので、ビジネスシーンにおいて職場の上司やお客様に対して何かをお願いするときにも使えますよ。

「宜しくお願い致します」と漢字で書くのは間違い?

チャットでメッセージを送るときや、ビジネスメールを作成しているときに「宜しくお願い致します」と漢字に変換されることがありますよね。

実は「宜しくお願い致します」と漢字で表記するのはあまり適切ではないとされています。

漢字にした方が固い表現でビジネスメールには適していると感じるかもしれませんが、以下の理由から「よろしくお願いいたします」とひらがなで表記するのが正しいと言われています。

「宜」の読み方は、音読みで「ギ」のみ

「宜しく」で使われている漢字「宜」の読み方は、実は音読みの「ギ」のみです。したがって「よろし」という読み方は当て字になります。

本来は「よろし」と読まない漢字なので「よろしく」とひらがなで表記するのが正しいと言われています。

「いたす」と「致す」は、持っている意味が違う

いたす 「する」の謙譲語 動詞+「する(補助動詞)」で意味が伝わるようになる
致す 「致す」という動詞 「致す」単独で意味が通じる(意味:至らせる/届ける)

「いたす」は、ほかの動詞とセットで使うことで意味を成します。

「よろしくお願いいたします」は「する」をていねいにした表現が意味に当てはまるので、ひらがなで表記するのが正しいです。

「致します」と漢字にすると、別の意味になってしまうので注意が必要です。

ビジネスシーンで使う「よろしくお願いいたします」

「よろしくお願いいたします」はビジネスシーンでもよく使われる敬語のひとつです。

ここでは「よろしくお願いいたします」をよく使う場面と例文をご紹介します。

何かを依頼するときの定型文

冒頭でも解説した通り「よろしくお願いいたします」は、相手に何かをお願いするときに使うていねいな言葉です。

たとえば、職場で上司に資料やスケジュールの確認を依頼したいときには「ご確認のほどよろしくお願いいたします」と伝えるのが適切です。

また、連絡事項に対して返信がほしいときは「ご返答いただきますよう、よろしくお願いいたします」「ご回答のほどよろしくお願いいたします」と添えることで、目上の人にもていねいに返信を促せます。

「よろしくお願いいたします」の前にクッション言葉を添えると◎

クッション言葉には、相手に何かを依頼するときに「よろしくお願いいたします」の前に添えることで、依頼の強制感を和らげる効果があります。

「お忙しいところ恐れ入りますが」
「お忙しい中恐縮ですが」
「ご多忙中とは存じますが」
「お手数をおかけいたしますが」
「もし可能であれば」

自分の依頼によって相手の時間を割くことになる場合は、上記のようなクッション言葉を用いるとよりていねいな印象をもたらせますよ。

依頼を強調したいときに使える言葉もある

必ず確認してほしい事項や対応してほしいことがある場合には「よろしくお願いいたします」を以下のように表現するとよいでしょう。

何卒よろしくお願いいたします」
どうぞよろしくお願いいたします」
是非(ぜひ)よろしくお願いいたします」

「何卒(なにとぞ)」や「どうぞ」「是非(ぜひ)」には、依頼する相手に対してお願い事項を強調する効果があります。

チャットやビジネスメールの状況に合わせて使ってみてください。

ビジネスメールでの結び

取引先やお客様に送るメールを作成するときに、結びの挨拶文としても「よろしくお願いいたします」を活用できます。

以下のような一文は、メールを送る相手に対する感謝の気持ちだけではなく、今後の協力や理解を求めるニュアンスも含むことができます。

引き続きよろしくお願いいたします」
今後ともよろしくお願いいたします」
ご協力のほど、よろしくお願いいたします」
お力添えのほど、よろしくお願いいたします」

「よろしくお願いいたします」をさらにていねいにした表現

「よろしくお願いいたします」は目上の人に使える敬語ですが、さらにかしこまった表現にしたいなら「よろしくお願い申し上げます」を使いましょう。

以下のような表現をビジネスメールの結びに添えると、相手への敬意を示しつつメールの内容で依頼している事項への対応を促せます。

「何卒よろしくお願い申し上げます」
「ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます」
「ご検討のほど、よろしくお願い申し上げます」

初対面での挨拶

「よろしくお願いいたします」は、チャットやビジネスメールの文章だけではなく、対面の挨拶でも使える言葉です。

たとえば、取引先と初めて会ったとき、自己紹介の最後に「よろしくお願いいたします」と添えるのが一般的です。

相手への経緯を示しつつ、これから相手との関係性を築いていきたい気持ちを示せます。

「よろしくお願いいたします」は韓国語・英語で何と言う?

「よろしくお願いいたします」と挨拶したいとき、韓国語や英語ではどう表現するのでしょうか。

伝えたい意味によって表現が変わる場合もあるので、ここでチェックしておきましょう。

韓国語で「よろしくお願いいたします」

韓国語にも敬語があり、日本語と考え方が似ています。ビジネスシーンで使える韓国語の「よろしくお願いいたします」は、主に以下の2パターンです。

■目上の人にも使える固い表現

「잘 부탁합니다.(チャル プタカムニダ)」
(よろしくお願いします)

■取引先へのメールにも使える、よりていねいな表現

「잘 부탁드립니다.(チャル プタㇰドゥリムニダ)」
(よろしくお願い申し上げます)

英語で「よろしくお願いいたします」

英語には敬語がありません。また、日本語や韓国語のように「よろしくお願いいたします」を一言で表現できる言葉がないため、場面によってフレーズが変わります。

初対面の人に挨拶するとき

対面で取引先やお客様に会ったときの挨拶によく使われるフレーズです。

「Nice to meet you.」
(はじめまして。よろしくお願いします。)

「It’s a pleasure to meet you.」
(お会いできて光栄です。よろしくお願いします。)

新しい職場で挨拶するとき

入社した会社でこれから一緒に働く人へ挨拶するときによく使われるフレーズです。「これからよろしくお願いします」というニュアンスを含んでいます。

「I’m excited to work with you.」
(一緒に働けるのが楽しみです。)

「I look forward to working with you.」
(一緒にお仕事ができるのが楽しみです。)

仕事を依頼するとき

仕事をお願いしたときに「やってくれるよね」という相手の承諾を前提として、メールや対面で声をかけるときによく使われます。

「Thank you in advance.」
(あらかじめお礼申し上げます)

「I appreciate your help.」
(あなたの手助けに感謝します)

「Thank you in advance.」には相手の断る余地がないようにも感じ取られるため、ていねいに相手にお願いしたいときは「I appreciate your help.」の方が自然です。

ビジネスメールの結びを書くとき

ビジネスメールの最後に以下のような言葉を付け足すと、日本語で言う「敬具」のような役割を果たします。

「Sincerely.」
「Regards.」
「Kind Regards.」
「Thank you.」

「よろしくお願いいたします」を言い換えた表現

毎回「よろしくお願いいたします」と使っていると定型文になってしまい、いつも同じような文面になってしまいがちですよね。

ここでは「よろしくお願いいたします」の言い換えとして使える、相手に何かを依頼するときの表現をご紹介します。

お願いしたく存じます

「お願いしたく存じます」は、ビジネスシーンにおいて相手に敬意を示しながら何かを依頼するときに使える表現のひとつです。

「存じます」は「思います/知っています」の謙譲語です。「よろしくお願いいたします」よりも固い表現なので、目上の人や形式的な文面で使うのに適しています。

使う相手によっては他人行儀な印象を与えてしまうので、相手との関係性をふまえたうえで使うようにしてくださいね。

<例文>

  • 「このプロジェクトの成功に向けて、皆様の協力をお願いしたく存じます。」
  • 「重要な会議の日程調整につきまして、お力添えをお願いしたく存じます。」

懇願申し上げます

「懇願(こんがん)」とは「心から強く願う」という意味です。

「よろしくお願いいたします」と同様、相手に何かを依頼するときに使えますが、より依頼への強制感をより強めた表現です。目上の人に対しても失礼にあたらずに、依頼に対する強い気持ちを伝えるときに使えます。

緊急性の高いときに用いられることが多いため、通常は「何卒よろしくお願いいたします」くらいの強調感が適切かもしれません。

<例文>

  • 「緊急事態に鑑み、迅速な対応を懇願申し上げます。」
  • 「変更事項に対応するため、資料の提出期限延長を懇願申し上げます。」

ご一考いただけますと幸いです

「ご一考いただけますと幸いです」には「考えてみてほしい」という意味があります。相手に依頼に対するプレッシャーを与えすぎずに、やんわり依頼したいときに便利な言葉です。

たとえば、提案事項を確認したうえで意見を聞きたいときに、上司やビジネスメールの相手に使うとよいでしょう。

<例文>

  • 「新しい提案について、ご一考いただけますと幸いです。」
  • 「当社のサービス改善のためのアイディアをご一考いただけますと幸いです。」

ご検討いただけますと幸いです

「ご検討いただけますと幸いです」も「ご一考いただけますと幸いです」と同じく「考えてほしい」「調べて考えてほしい」「吟味してほしい」などの意味を含んでいます。

送った資料を確認し、それに対するフィードバックをもらいたいときや、提案をぜひ受け入れてほしいという気持ちを含みたいときに使いやすい言葉です。

<例文>

  • 「来月のプロジェクト計画について、ご検討いただけますと幸いです。」
  • 「弊社の新製品に関する提案について、前向きにご検討いただけますと幸いです。」

まとめ

「よろしくお願いいたします」の正しい意味と使い方をご紹介しました。

同じような意味で使える言い換えの表現もいくつかありますが、それぞれに微妙なニュアンスの違いがあるので上手く使い分けられるようになりましょう。

また、依頼の強制感を弱めて相手への気遣いを示したいときは「よろしくお願いいたします」とセットでクッション言葉を使い、上手く相手にお願いしてみてくださいね。

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