ある程度、顔や名前を知っている関係であっても、自己紹介において名前を伝えることはとても大切です。
自己紹介ではフルネームが基本です。あだ名やニックネームがある場合はそれも伝えると良いでしょう。

この時、ただ名前を告げるだけでなく、自分を印象付ける説明をするとさらに良いでしょう。
例えば、漢字ではどのように書くのか、珍しい苗字であればどの地域に多い苗字なのか、自分の名前の由来など、一言添えるだけで、相手に強く印象付けることができます。

学校や学部、サークルや部活、出身地、どこで働いていたかなど、自分の背景を知ってもらうことで、相手との共通点や話題を見つけやすくなります。
特にビジネスの場面では、学歴や専攻などの情報が次の取引やビジネスのヒントとなることもありますので、これらの情報はしっかりと伝えるよう心掛けましょう。

趣味や特技、印象的な経験などの話は、自己紹介で相手に自分の人となりを伝えるために、とても役立ちます。
聞く人にとっての興味は、「自己紹介をしている人がどんな人か」「どこかに共通点はあるか」「仲良くやっていけそうか」といったことにあります。

「学生時代はずっとバスケットボールに打ち込んでいました」「仕事が休みの日は、カメラを持って風景を撮りに行きます」など、自分の特徴として印象付けたいこと、知ってほしいことを話しましょう。

新しい仲間の中で自分がどうありたいのか、何を目指してどんなことに取り組もうとしているのか、そのような未来志向の言葉で自己紹介を締めくくることをおすすめします。
目標を明言すると、周囲からの協力が得やすくなるという効果もあります。

「このチームでの活動を通じて、新しいことをたくさん学びたい」「今後は更なるスキルアップを目指して頑張りたい」といったポジティブな言葉が良いでしょう。

自分の話したいことを一気に話すのではなく、聞き手を意識してゆっくりと伝えることが大切です。特に、多くの人が聞いている場面では、ゆっくりとわかりやすい言葉を使って話しましょう。
さらに、聞き手が飽きないように、話すトーンに変化を持たせることも大切です。

小さい声でぼそぼそ話すと、自信がないように見えたり、不機嫌に見えたりしてマイナスの印象を与えます。また、緊張して相手の顔が見られなくなってしまう場合もあるかもしれませんが、できるだけ顔を上げて表情を見せるようにし、相手の反応を見ながら、はっきりと、堂々とした態度で話すことを心掛けましょう。

自分を知ってもらおうとあれもこれもと話しても、相手が必ずしも興味のある話題とは限りません。聞き手に伝える内容は3つまでにしましょう。事前に自分が伝えたいことを書き出し、特に重要なことを絞っておくと、話が長くなりすぎるのを防ぐことができます。

また、面接の場などで「自己紹介をお願いします」と言われて、長々と志望動機まで話してしまうのはよくあるパターンです。面接での自己紹介は1分程度が目安。求められていることだけを簡潔にまとめて伝えましょう。

緊張すると目を合わせずに話したり、早く終わらせようと名前だけを言って終わりにすることがありますが、相手には「親しくなるつもりはない」「やる気がない」などと受け取られることも。緊張を和らげ、落ち着いて話すことを心がけましょう。

また、着席での自己紹介の場合、姿勢が悪かったり手や足を組んだりした状態で行うと、偉そうな態度に見えてしまいます。立ち居振る舞いは、印象を大きく左右するので注意しましょう。

自分を印象付けようとして奇抜な格好をして現れたり、一風変わったパフォーマンスをしたりすると、「自己主張が強い」「付き合いにくい」といった印象を与える恐れがあります。アルバイトや職場では、避けたほうが良いでしょう。また、誰もわからないような話題を延々と話し続けるのは、どんな場合でも敬遠されます。話題の選び方にも気を付けましょう。