リテラシーの意味とは?種類や重要性を踏まえてわかりやすく解説

2024.12.04

リテラシーの意味とは?種類や重要性を踏まえてわかりやすく解説

リテラシーの意味とは?種類や重要性を踏まえてわかりやすく解説

近年、誰もがインターネットから簡単に情報を得られる時代になりました。こうしたなかで、特にビジネスシーンにおいては情報リテラシーの向上が求められています。

リテラシーが低いとコミュニケーション不足といった問題だけでなく、情報漏えいなどの大きなトラブルに発展するおそれがあります。このような問題を未然に防ぐには、アルバイトや正社員に関係なく、リテラシーを向上させることが大切です。

そこでこの記事では、リテラシーの意味や重要性、種類についてわかりやすく解説します。さらに、リテラシー向上のメリットや低い場合のリスクも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

リテラシーとは

ここでは、リテラシーの意味や使い方を解説します。また、類義語である「モラル」「コンピテンシー」との違いもご紹介します。

リテラシーの意味と使い方 

本来、リテラシーには「読み書きの能力」「与えられた情報を理解して活用する能力」という意味があります。現在は、特化した分野に関する知識や情報を適切に処理し活かす能力を意味するケースが増えました。

例えば、IT関連の情報を活用する能力を「ITリテラシー」、金融関連の情報を活用する能力を「金融リテラシー」といいます。

おもにビジネスシーンで用いられる言葉で、「リテラシーがない」「リテラシーが高い」「リテラシーが低い」といった使い方が一般的です。

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リテラシーとモラルの違い

リテラシーと類似した言葉の一つが「モラル」です。モラルは、「道徳」や「倫理」を意味し、社会生活を営むうえで遵守すべきルールや規範、個人の良心を指します。

例えば、良心にしたがって行動できる人を「モラルがある」といい、公共の場で迷惑行為をする人を「モラルがない」「モラルに欠けている」といった使われ方をします。

よく耳にするモラルハラスメントとは、道徳や倫理に反する言動をして相手に精神的なダメージを与えることです。

なお、リテラシーは知識を理解して活用するスキルを指す言葉であり、道徳や倫理、善悪などの概念は含まれません。

コンピテンシーとリテラシーの違い

「能力」や「適性」を意味する「コンピテンシー」も、リテラシーと類似する言葉です。ビジネス分野では、業務で高いパフォーマンスを発揮して成果を出す人に共通する行動特性を指し、人事評価の基準としても採用されています。

知識や理解そのものを指すリテラシーの向上をきっかけに、高い成果を出せた人の行動特性をコンピテンシーといいます。

リテラシーとコンピテンシーは、いずれも業界問わず重要なスキルであり、人材採用時も注視されるポイントです。アルバイトで働く場合も、希望する企業のコンピテンシー評価の基準を満たすために、リテラシーの向上を意識する必要があります。

ビジネスシーンにおけるリテラシーの重要性

IT環境が整う現代社会では、誰でも簡単に情報の取得や発信が可能です。また、SNSの普及により、どのような情報も瞬く間に拡散されてしまう時代でもあります。

リテラシーが低いと、知らない間に誤った情報を拡散したり、情報を漏えいしたりするおそれがあるため注意が必要です。ビジネスにおいて、万が一、顧客や取引先の情報が漏れてしまえば、たちまち企業は社会的な信頼を損なうでしょう。

ほかにも、フェイクニュースやデマ情報に騙されることで、正しい判断ができなくなるといった問題点もあります。

嘘の情報に惑わされると、選択を誤ったり、職場内の人間関係が悪化したりするケースも考えられます。こうしたトラブルを避けるには、リテラシーの向上が欠かせません。

リテラシーの種類

リテラシーにはさまざまな種類があり、特にビジネスに関連するものは以下のとおりです。

ここでは、それぞれのリテラシーの概要を解説します。

ITリテラシー

ITリテラシーとは、IT(情報技術)に関連する知識やスキルを活用する能力を意味し、「デジタルリテラシー」とも呼ばれます。おもに、コンピューターやインターネット、デジタルデバイスなどの多様なITツールやテクノロジーがITリテラシーの対象です。

ITリテラシーは、大きく以下の3つに分類されます。

ITリテラシーの種類 概要
情報リテラシー
  • 膨大な情報のなかから必要な情報を厳選して、分析・活用するスキル
  • 紙媒体も該当しているが、近年はITリテラシーに含まれるケースが多い
ネットリテラシー
  • インターネットに関連する知識
  • SNSを使ったコミュニケーションも含まれる
コンピューターリテラシー
  • パソコンやスマートフォンなどのデジタルデバイスの知識を生かして、効果的に使うスキル
  • 基本操作に加えて、ソフトウェアの使い方やデータ保護、セキュリティなどの知識・スキルも含まれる

メディアリテラシー

メディアリテラシーとは、新聞やテレビ、雑誌、インターネットなどで発信される情報から、適切な情報を抽出して活用するスキルです。

ITリテラシーと類似する部分もありますが、メディアリテラシーは単に情報収集や処理だけではありません。メディアの特性を把握し、発信された情報の意図を冷静に判断して読み解くスキルを指します。

近年は、フェイクニュースやデマ情報が増えているため、高いメディアリテラシーで見極める力が求められています。

ビジネスリテラシー

ビジネスリテラシーとは、ビジネスシーンで必要な知識やスキルを活用する能力を意味します。例えば、ビジネスの基本的なルールや経済の流れ、組織構造に関する知識などもビジネスリテラシーの一つです。

そのほか、コミュニケーションスキルやマーケティングスキル、リーダーシップなども含まれており、業務効率化やキャリアアップに欠かせない要素といえます。

リテラシー向上のメリット

リテラシーの向上を図るとさまざまなメリットが得られます。おもなメリットは以下のとおりです。

ここでは、それぞれのメリットをわかりやすく解説します。

業務効率化を図れる

自身のITリテラシーが高まると、作業が円滑になり業務効率化が図れます。例えば、紙媒体で管理していた書類の電子化やデジタルツールの活用で管理や作業がスムーズになる、といった事例はITリテラシーの向上によるものです。

企業にとっては、業務効率化により、職場全体の生産性向上が期待できるでしょう。その結果、長時間労働が回避され、ワークライフバランスを保った働き方が可能になります。

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コミュニケーション能力が上がる

従来、職場内のコミュニケーション手段は、対面や電話、メールが一般的でした。リテラシーが向上すれば、チャットツールやビデオ通話などのデジタルツールも有効活用できるようになるでしょう。

結果としてコミュニケーション手段が増加するほか、スムーズに人とコミュニケーションがとれるようになります。

セキュリティ強化につながる

企業では、顧客や取引先の重要な情報、社外秘の機密情報などを多く保有しています。こうした情報が外部に漏れれば、大変な問題となりその損失ははかり知れません。

万が一、情報に関するトラブルが発生すれば、企業だけでなく情報を扱った担当者の責任も問われることになるでしょう。

重要な情報を適切に管理するには、リテラシーの向上が不可欠です。正しい知識とスキルを身につけることで、情報漏えいや不正アクセスなどのトラブルを未然に防ぐことができます。

リテラシーが低い場合のリスク

リテラシーが低いと、以下のようなリスクがあります。

ここでは、それぞれのリスクをわかりやすく解説します。

生産性が下がる 

業務効率化や生産性向上には、ITツールやシステムの活用が不可欠です。しかし、自身のリテラシーが低い場合、ITツールの操作やシステムに対応できず業務に支障をきたしかねません。ミスやトラブルが続くと、職場全体の生産性も低下してしまいます。

その結果、職場からは「業務に必要なスキルがない」とみなされ、不採用や解雇につながる可能性もあるでしょう。

スムーズに業務を行うためにも、自身のリテラシー向上を図り、職場が求めるスキルや知識を身につけることが大切です。

セキュリティトラブルを招く 

リテラシーが低いと、セキュリティに関する認識が甘くなり、重要な情報を適切に管理できません。

例えば、社外に情報を持ち出したり、暗号化されていないWi-Fi環境でパソコンを使用したりすると、情報が漏れるおそれがあります。また、不用意に不審なメールを開封した結果ウイルスに感染し、職場の機密情報が外部に抜き取られる可能性も高まります。

万が一、自身のリテラシー不足でセキュリティトラブルを招くことになれば、職場に大きな損害を与えてしまいます。さらに、情報を扱った本人も責任に問われるかもしれません。

企業のイメージが低下する

リテラシー不足により、情報漏えいや不正アクセスなどのセキュリティトラブルを起こしてしまうと、自分の職場の社会的信用が失墜することになります。企業の世間的なイメージが損なわれるため十分に注意が必要です。

また、SNSで何気なく発信した内容が不適切だった場合、知らない間に拡散されて炎上するおそれがあります。

インターネット上には、わずかな情報から投稿者の家族や友人、勤務先などの情報を特定することが得意な人たちがいます。たとえ、SNSの内容が職場とは無関係でも、「不適切な投稿をする従業員がいる職場」として広まる可能性は否めません。

リテラシーを向上させる3つのポイント

自身のリテラシーを向上させるには、以下のポイントを押さえることが大切です。

ここでは、それぞれのポイントを解説します。

研修を受講する 

リテラシーに関する知見を深めるには、職場が提供する研修の受講が効果的です。研修では、リテラシーの概要や重要性のほか、SNSやインターネットの適切な活用方法、ITツールの使い方などを学べます。

また、オンラインセミナーやeラーニングを活用できれば、場所や時間を問わず受講可能です。研修会場に出向く手間や交通費を削減できるうえ、自分のペースで学べる点もメリットといえるでしょう。

社内のシステム環境やITツールを確認する

リテラシーの向上を図るには、社内のシステム環境やITツールを確認し、使えるようになる必要があります。

システムやツールを活用して、書類の閲覧や検索、作成などがスムーズに行えるよう努力すれば、自身のリテラシーを高めることにつながるでしょう。

なお、アルバイト先を選ぶ際は、その職場がリテラシーを高める努力をしているのかを見極めることも大切です。すでに働いている方は、自分の職場の状況を確認してみましょう。

リテラシーに関する情報をアップデートする

リテラシーは、一度学ぶだけで確実に向上するわけではありません。特に、ITリテラシーに関する情報は目まぐるしく変化しており、常に最新情報にアップデートする必要があります。

職場任せにするのではなく、自分自身で情報を収集して、リテラシー不足によるトラブルを未然に防ぎましょう。

自身で高める手段としては、次で紹介するリテラシーに関連する資格を取得することも有効です。

リテラシー向上におすすめの資格

リテラシー向上には、資格取得も効果的です。おもに以下の3つの資格をおすすめします。

ここでは、各資格の概要を解説します。

情報セキュリティマネジメント試験

情報セキュリティマネジメント試験は、独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)が実施する国家試験です。日々進化する情報セキュリティ技術を学び、トラブルから組織を守るためのベースとなるスキルを認定する資格で、近年注目を集めています。

現在は、ほとんどの企業がITツールを活用する時代となり、非常に需要の高い資格といえるでしょう。

参考:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構「情報セキュリティマネジメント試験」

情報検定(J検)

情報検定は通称「J検」とも呼ばれ、文部科学省が後援する検定試験です。情報を取り扱う人材に求められる能力を「創る」「使う」「伝える」の3つの体系に分類して評価しています。

情報検定に合格すると、基本的なITリテラシーがあることを証明できるため、就職活動にも活かせるでしょう。

参考:一般財団法人 職業教育・キャリア教育財団 検定試験センター「情報検定:J検」

ITパスポート試験

ITパスポート試験は、ITを正しく理解したうえで、効果的に活用するためのスキルや基礎的な知識を証明する国家試験です。2009年にスタートし、現在では社会人だけでなく学生の受験生も多くみられます。

最新のIT技術に加えて、情報セキュリティや情報モラルに関連する知識、著作権や商標権侵害、情報漏えいのリスクについて学ぶことが可能です。そのため、リテラシーだけでなく、コンプライアンス強化にも役立ちます。

※参考:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構「ITパスポート試験」

まとめ|正しい知識を身につけてリテラシーを高めよう

デジタルデバイスが普及し、誰もが多様な情報を得られるようになった昨今、安心して社会生活を営むにはリテラシーの向上が不可欠です。

特に、職場では、ITや情報に関するリテラシーを持った人材が求められます。リテラシーが低いと、職場の社会的信頼を損ねる事態に発展する可能性もあります。

情報漏えいや不正アクセスなどのトラブルを防ぐには、アルバイトなどの雇用形態に限らず、リテラシーの向上を図ることが必要不可欠です。ただし、リテラシーに関する情報は変化しているため、常に新しい知識へアップデートしていくことも重要です。

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