2024.04.25

配送ドライバーの仕事内容とは?1日の流れや必要な免許・スキルを解説!

配送ドライバーの仕事内容とは?1日の流れや必要な免許・スキルを解説!

配送ドライバーはどのような仕事で、どのようなスキルや資格があれば働けるのでしょうか。
この記事では、具体的な仕事内容や1日の流れ、必要な免許・スキルについて解説します。配送ドライバーとして就業することを考えている人は、ぜひこの記事を読んで検討してみてください。

配送ドライバーとは?

「配送ドライバー」は、広い意味で物品を配送するドライバーを指します。「個人から個人」への荷物配送だけでなく「企業から個人」や「個人から企業」の配送も含まれます。

オンラインショッピングでの宅配便やピザなどのフード宅配サービスなど、食品、日用品、商品、郵便物など、さまざまなものを取り扱っています。

配送ドライバー配送先は主に2つ

配送ドライバーの配送先には、大きく分けて「企業向け」と「個人向け」があります。

個人向けの配送ドライバー

個人宛の配送は、主に一般消費者や家庭に向けて行われる配送です。
なかには玄関先までの配送だけではなく、宅配ロッカーやコンビニなどの特定の場所に届けることもあります。

以下は配達する物や配達先の例です。

  • オンラインショッピングで購入した商品の配達
  • フードデリバリーサービスで注文した食事の配達(フードデリバリー)
  • 家具店から購入した家具を、顧客の住所へ配達

企業向けの配送ドライバー

企業宛の配送は、主に企業や店舗間での商品や資材の輸送などを含む、企業同士の需要に基づいて行われる配送です。例えば食品工場からコンビニやスーパーへの商品の配送など、卸売業者から小売店への商品の配送や、工場から倉庫への部品の輸送などが挙げられます。

  • 製品を、工場や倉庫から小売店や販売先に配送
  • 医薬品や医療機器を、医療機関や病院に配送
  • 産業用機器や生産設備の配送
  • 企業内での物資や文書の配送

配送ドライバーの配送距離と特徴

配送ドライバーは「長距離ドライバー」と「短距離(エリア)ドライバー」の大きく2つに分けられます。これらはそれぞれ異なる特徴があります。

長距離ドライバー

長距離ドライバーは、トラックや大型車を運転して数百キロメートル以上の長い距離を移動します。複数の都市や県を結ぶ長距離の配送を行います。

長距離ドライバーは、広い地域や複数の地域間を移動する輸送を担当するドライバーです。
大型トラックやトレーラーを運転し、県をまたいでの配送を行います。

仕事内容や企業によって1日の流れは不規則ですが、配送距離によっては数日間家を空けることもあります。

移動距離

主に長距離の移動を行います。国際輸送も含むことがあります。

必要スキル

効率的な輸送と長距離の移動が可能な体力、タイムマネジメントが求められます。

長時間の運転

長距離を移動するため、長時間の運転と休息のバランスを保つ必要があります。

休息地

長距離ドライバーは休息地やトラックストップ※で休憩を取ることが多いです。

※トラックを止めて運転手が休憩したり睡眠を取ったりする場所

短距離(エリア)ドライバー

エリアドライバーは、特定の地域やエリア内で配送を行うドライバーです。長距離ドライバーとは異なり、日帰りで配送が完了することが一般的なので、毎日自宅に戻ることが可能です。
主に小型車やバンを運転して、特定のエリア内での配送を行います。

配送の方法として同じ配送先をまわる「ルート配送」と配達先が変動する「スポット配送」の2つがあります。

移動距離

地域内配送で、特定の地域やエリア内での小包や商品の配達を担当します。

必要スキル

効率的な配達ルートを計画し、短時間で多くの配達を行うスキルが求められます。

顧客との接触

配達先が限定されているため、顧客との直接のコミュニケーションが多いです。

日常的な配達

配達エリアが限られているため、日々の配送を行うことが多いです。

■ルート配送

ルート配送ドライバーは、特定の地域内で定期的なルートに従って荷物や商品の配達を行うドライバーを指します。ルート配送ドライバーは担当エリアの中でも、特定の顧客に商品を届ける責任を持ちます。

■スポット配送(非ルート配送ドライバー)

担当エリアが決まっているが、ルート配送ではない配送ドライバーも存在します。
特定の地域やエリアに属しており、定期的に荷物や商品を顧客に配達する役割を担いますが、日々届け先が異なる個人宅への配送など、厳密なルートに従わずに配送を行うことがあります。

配送ドライバーの1日の業務の流れ

長距離ドライバーと短距離(エリア)ドライバーとでは、一日の動きは大きく異なります。
それぞれの一日の流れの例を見ていきましょう。

長距離ドライバーの1日の流れ

時間 業務内容
14:00
  • ・出勤
  • ・アルコールチェックや点呼
  • ・車両点検
15:00
  • ・配達する荷物をトラックに積み込む
19:00
  • ・配送先に出発
23:00
  • ・途中のサービスエリアなどで休憩(食事や仮眠など)
05:00
  • ・配送先に到着
  • ・荷下ろし
07:00
  • ・帰りに運ぶ荷物を積み込む現場に移動
  • ・休憩(仮眠や食事、シャワーなど)
15:00
  • ・配達する荷物をトラックに積み込む
19:00
  • ・配送先に出発
  • ・帰り荷の配送
14:00
  • ・帰社
  • ・走行距離や体調を報告
  • ・完了したら退勤

短距離(エリア)ドライバーの1日の流れ

時間 業務内容
08:00
  • ・出勤
  • ・アルコールチェックや点呼
08:30
  • ・その日に配達する荷物をトラックに積み込み
09:00
  • ・配送センター出発、午前便の配達に出発
13:00
  • ・休憩、昼食
14:00
  • ・午後便の配達に出発
  • ・集荷先で荷物の積み込み
20:00
  • ・営業所に戻り、報告書を提出
  • ・終了点呼次第退勤

配送ドライバーが活躍する業界

配送ドライバーは、さまざまな業界で活躍しています。配送ドライバーが各業界でどのような役割を担っているのか見ていきましょう。

物流業

配送ドライバーが主に活躍する業界です。大手企業だと、ヤマト運輸や佐川急便などが挙げられます。小包宅配、大型物流、倉庫からの荷物出荷など、さまざまな荷物を取り扱っています。

物流業界における配送ドライバーは、物流の重要な一環として、正確な運搬と効率的な配送を実現するために欠かせない存在です。

販売業

スーパー、コンビニエンスストアなど食料品を扱っている店舗へ、1日に複数回、または週1回程度の配送を行います。ルート配送ドライバーが担当するケースが多いです。
おにぎりやサンドイッチなどのすぐに食べられるものや賞味期限が長い冷凍食品など、商品によって配送の頻度は異なります。

また、百貨店で取り扱っている食料品、洋服、雑貨、家具などの配送でも、ドライバーが大切な役割を担っています。

飲食業

フードデリバリーサービスの需要は拡大しており、利用経験がある人も多いでしょう。なかでも、「Uber Eats(ウーバーイーツ)」や「出前館」などは特に有名なサービスです。

飲食店から個人宅への食事の配達において、配送ドライバーは飲食業界でも重要な役割を果たしています。
一部のレストランは自社での配達サービスを提供し、食事の品質とサービスの向上を図っています。

ECサイト業界

オンラインショッピングの普及に伴い、個人宅への商品配送が増えているため、配送ドライバーは欠かせない存在です。

大手ECプラットフォームや小売業者は、配送ドライバーを活用して商品を顧客に届け、購買体験を向上させています。正確かつ安全な配達と顧客満足度の向上が、企業にとって重要な要素となっています。

製造業界

製造業界においても、配送ドライバーは材料や部品の輸送に重要な役割を果たしています。製品の組み立てに必要な部品や資材が、工場や施設間で輸送されることがあります。

大きな木材や金属、化学品など特殊なものを運ぶこともあるため、大型トラック免許や重機を扱える資格などがあると、さらに活躍できるでしょう。

また、完成品の配送や卸売業者への商品供給も配送ドライバーによって行われます。生産の円滑化とタイムリーな配達が製造業界において重要です。

医療業界

医療業界では、医薬品や医療機器の適切な配送が重要です。病院や医療機関への医薬品の供給や、医療機器の配達が行われます。

特に、緊急性の高い医療機器や薬剤の配達は、配送ドライバーによって迅速かつ安全に行う必要があります。

新聞、出版業界

新聞や雑誌などの出版物も、定期的な配送が求められる業界です。
配送ドライバーは、印刷所から出版物などの商品を受け取り、新聞販売所や書店などに配達します。正確な配達スケジュールと品質の維持が、読者の信頼を築く上で重要です。

観光・宿泊業界

多くのホテルや宿泊施設では、食品やリネン類・アメニティなどの消耗品、清掃用具などが定期的に供給される必要があります。

配送ドライバーは、ホテルの要望に合わせて必要な物資を適切な時期に届け、施設の運営を支えています。

配送ドライバーに必要な免許やスキルとは?

配送ドライバーになるには、何か特殊な免許や資格、スキルが必要なのかは気になるところではないでしょうか。
ここでは、配送ドライバーに必要な免許やスキルについて説明します。

配送ドライバーは普通免許でもOK?

普通免許さえあれば、ほとんどの小型トラックやバンでの配送が可能です。「普通免許OK」や「未経験OK」の案件も多くあるので、条件を確認しながら求人を探してみましょう。

配送ドライバーに必要な免許

配送ドライバーに必要な免許は、配送する商品や使用する車両の種類・大きさによって異なります。
給料アップやキャリアアップを目指すのであれば、より大型のトラック免許や、専門的な資格を取得しましょう。

配送ドライバーになるために最低限必要な免許

■普通自動車免許

ドライバー職に就くにあたり、最低限必要な免許です。
普通自動車免許があれば、個人宅への配送や小規模の企業への配送など、日常的に行われる配送業務を担当することができます。

免許を取得した時期によって、運転できる車両の種類が異なるので、自身の免許取得時期を確認しておきましょう。

取得していることで役に立つ免許

■中型自動車免許

重量が7.5トン以下の中型車両の運転が可能です。普通自動車では運べない、より大きな荷物を運ぶことができます。これにより、より多岐にわたる配送業務に対応することができます。

■大型自動車免許

10トン以上の大型車両の運転が可能です。大量の荷物や特殊な荷物を運ぶ業務に従事することが可能です。また、一般的な宅配ドライバーよりも高い給与が期待できる場合もあります。

■フォークリフト運転資格

倉庫内での荷物の積み下ろしや、移動作業として使用する際に必要となる資格です。特に大手の物流センターや施設での業務に従事する際には、この資格が求められることが多いです。

■運輸業務管理者資格

ドライバーが安全に運行するため、運送業などの運営においては配置を義務付けられている「国家資格」です。物流業界でのマネジメントや経営に関わる資格なので、管理職に就く際やキャリアアップに必要な資格です。

■危険物取扱者資格

化学薬品やガスなどの危険物を運ぶ際に必要となる資格です。危険物を扱う配送業務は特殊であり、この資格を持っていることで専門的な業務に従事することができます。

業務内容や企業によっては、危険物運転免許などの特別な資格が求められる場合もあるので、具体的な業務内容や求人情報を確認して、必要な免許や資格を取得することをおすすめします。

入社後に取得費の補償や研修の実施など、資格取得支援を行っている企業も多くあります。上手に活用して、自分のスキルアップにつなげてください。

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配送ドライバーに必要なスキル

配送ドライバーには、あった方がいい、身に着けた方が良いスキルがいくつかあります。

配送ドライバーの主な仕事は、荷物を目的地まで運ぶことです。そのため、特に重要なのは安全に荷物を配達先まで送り届ける運転スキルと集中力です。

そして「お客さまの大切な荷物をお預かりしている」「指定された日時までに、安全に荷物を届ける」という責任感があれば、企業や顧客と信頼感のある関係を築けるでしょう。

また、荷物の受け渡しの際には顧客と直接対面する場面も必ず発生します。顧客に対する丁寧な接客や、円滑に意思疎通をとるコミュニケーション能力が必要です。

配送ドライバーの魅力ややりがいとは?

配送ドライバーという職種に、どんな魅力ややりがいがあるのか解説します。

職場の人間関係のストレスがない

配送ドライバーは、運転が主要な業務となるため、多くの時間を車内で過ごします。プライベートな空間と時間が確保されるため、自分のペースで仕事ができて、一人の時間を楽しみながら働くことが可能です。
このため、職場の人間関係に起因するストレスを感じることが非常に少ないのが特徴です。

ですが、完全に孤立しているわけではありません。企業や個人宅への配送を行う際には、コミュニケーションが発生するため、人との関わりも程よく保たれています。

多様な働き方が選べる

配送ドライバーは、多様な働き方が選べるのも魅力の一つです。

例えば、ルート配送のように受け持つエリアや配送先が固定されている場合、短時間で一定のスケジュールに沿って効率的に働くことができます。
一方、長距離ドライバーとしては、長時間の労働を続けた後にまとまった休日を取得するなど、メリハリのある仕事のスケジュールを組むことも可能です。

シフト制や固定給制度を利用して、自身のライフスタイルや希望に合わせた柔軟な働き方を選択することもできます。

エリアや地図に詳しくなる

配送ドライバーとしての業務を通じて、エリアや地図に関する知識が豊富になるのは大きな特徴のひとつです。

特定の担当エリアを持つドライバーは、その地域の細かい道路や建物・お店などに詳しくなり、独自の土地感覚を養います。
一方、長距離を担当するドライバーは、広範囲にわたる地域や高速道路の情報に詳しくなります。

このような知識やスキルは、効率的な移動ルートの選択や道のりの知識は、日常生活でも大きな武器となります。

今後も高い需要がある業界・職種

近年、オンラインショッピングの市場は急速に拡大しており、この市場の拡大に伴い物流業界の役割はますます重要となっています。特に、この物流の最前線で活躍している配送ドライバーは、社会全体への貢献度も高く日常生活に欠かせない仕事です。

さらに、2024年問題を受けて、ドライバーの働き方や環境の見直しが進められています。これにより、ドライバーとしての働きやすさや待遇の向上が期待されており、将来的にも安定した業界としての魅力が増しています。

配送ドライバーは今後も高い需要が見込まれる業界・職種であり、特に注目を集めています。

まとめ

配送ドライバーは企業や個人宅などに商品を運搬・配送する職業です。日用品から食品、工業用品までさまざまな商品を配送します。

配送ドライバーに必要な免許は、配送する商品や使用する車両の種類・大きさによって異なりますが「普通免許」さえあれば、ほとんどの小型トラックやバンでの配送が可能です。未経験者でも始めやすく、活躍できる環境が整っています。

「普通免許OK」や「未経験OK」の案件も多くあるので、まずはどのような会社がどんな条件で募集しているのか求人情報を見てみるところから始めてみると良いでしょう。

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