小1の壁を乗り越える!困るポイントと対策、働き方を解説

小1の壁を乗り越える!困るポイントと対策、働き方を解説

子どもが小学校へ入学すると直面する「小1の壁」。保育園・幼稚園時代とは子どもの環境が大きく変わり、仕事と子育ての両立に悩むことを指す言葉です。

「いまの職場で働き続けたい」「時短勤務からフルタイムに戻したい(戻さないといけない)」と考えていても、「小1の壁」の高さに心が折れそうになるママ・パパは少なくないはず。

この記事では、小1の壁で直面する問題やその乗り越え方と合わせて、小1の壁に対応できるおすすめの働き方や職種を紹介します。

小1の壁とは?子どもの環境が激変!親子で直面する問題

小1の壁を迎えるとどうなる?

小1の壁とは、子どもの小学校入学を機に、仕事や子育ての両立が難しくなる問題のことです。

子どもは初めての学校生活に戸惑い、ストレスがかかっているもの。入学した次の日からは、親の付き添いなしに登下校したり、決められた時間やルールにそって動いたり、時間割をそろえて必要なものを持って行ったりすることになります。

保護者はそうした子どもとのタイムスケジュールの調整が大変になったり、学習のフォローをしたり、学校行事に出席したりと、大人の都合に合わせやすかった保育園時代とくらべ、やることが何かと増えていきます。

▼保育園→小学校でどう変わる?働くママと子どもの1日

一方で職場では、「お子さんが小学生になったのならもう大丈夫」と思われることが多く、時短勤務が利用できなくなったり、仕事への期待が増したりするケースもあったりと、子育てとの両立がハードになったと感じる人も少なくないようです。

こうした小1の壁がきっかけとなって、生活サイクルや仕事・働き方を見直す人も多いでしょう。

ここからは、小1の壁を迎えて困るポイントを具体的に解説していきます。

困るポイント①小学校の登校時間が親の出勤よりも遅い

小学校の開門はおおむね8時~8時半頃です。開門前の登校は安全上の理由からNGとなっていることが多く、早めに登校することができません。保護者の出勤が朝早い場合、子どもが登校する前に家を出ることになります。

子どもが自分一人でしっかり戸締りをして時間通りに出かけられるか、心配ですよね。

子どもに戸締りをさせる状況を回避する対策は、以下が考えられるでしょう。

★対策方法

  • ・フレックス制度やテレワークを活用して、登校の時間帯に在宅できるようにする
  • ・ファミリーサポートなど地域の送迎サービスを利用する
  • ・遠隔カメラやスマートキーなどの機器を活用して、大人が不在でも戸締り&登校をミスなくできる環境をつくる

①保護者が在宅できる状態をつくる、②ほかの人を頼る、③子どもがミスをしても遠隔でフォローできる環境を整える、この3つに対策方法を分けることができます。

困るポイント②学童保育に入所できない・合わない

長期休暇や放課後に子どもをどう過ごさせるかも、保護者にとって悩ましい問題です。

学童保育に入るのが一般的ですが、地域によっては定員に対して希望者が多く、「待機児童」となってしまうケースもあるようです。

せっかく学童に入っても、友達と合わなかったり、放課後を自由に過ごしたいといった気持ちから、足が遠のく子どももいます。

とはいえ、子どもが一人で家にいるのは心配ですよね。こんなときは以下の対策方法を検討するのもよいでしょう。

参考:厚生労働省 令和4年(2022年) 放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況

★対策方法

  • ・民間の学童保育サービスも検討する
  • ・送迎付きの習い事をする
  • ・ファミリーサポート※を利用する

ファミリーサポートとは?・・・自治体などが運営を行っている、子育て支援サポート。地域で「子育ての援助を行いたい提供会員」と「支援を受けたい依頼会員」を結び付け、地域で子育てを助け合う仕組み。子どもの送迎や一時的な預かりなどを依頼することができる。

困るポイント③宿題・持ち物など子どものフォローが必要

小学校に入学すると、宿題や日々の持ち物など、子どもが自分で管理するものが出てきます。保育園のように先生にお任せにはできないため、保護者がフォローする必要があります。

宿題の丸付けをしたり、勉強で分からない箇所を教えたりする、毎日の時間も確保しなくてはなりません。

★対策方法

  • ・学童で宿題を終わらせてくるようにする
  • ・帰ってきたらすぐに翌日の用意をさせる
  • ・帰宅後の家事はできるだけ自動化させて、子どもとの時間をつくる
  • ・ママ友をつくって、持ち物の情報交換ができるようにしておく

困るポイント④預かり時間が短くお迎え時間に間に合わない

保育園は延長保育を使うと19~20時まで預けられることが多いのに対し、学童クラブの預かりは18時までというケースも少なくありません。土曜日や長期休暇も同様で、フルタイムで職場が遠いとお迎えに間に合わない可能性があります。

一人で帰宅させることもできますが、遅い時間にひとりで帰らせることや、鍵を持たせて紛失してしまうことなど、心配がつきないですよね。

★対策方法

  • 送迎付きや、遅い時間まで対応している学童を選ぶ
  • ・一緒に鍵を使う練習をする、スマートキーを活用する
  • ・民間の預かりサービスやファミリーサポートを利用する

困るポイント⑤長期休みが長くお弁当作りなど負担が大きい

小学校の長期休暇は長く、春・冬休みは2週間、夏休みは1ヶ月以上あります。多くの学童では給食がないので、お弁当を持たせなければなりません。毎日のお弁当づくりは大きな負担となるでしょう。

また学童クラブの居心地が悪いと感じて、子どもが学童に行きたがらないのも、なかなか頭の痛い問題です。

★対策方法

  • ・お弁当をつくらず、仕出し弁当を使えないか学童に相談してみる
  • ・市販のお弁当を買って持たせる
  • ・テレワークの活用、有給(夏季休暇)を取得する
  • ・長期休みのみ、期間限定で家事代行(作り置き代行)を活用する
  • ・キャンプやスポーツなどの体験を活用する

困るポイント⑥友達関係が複雑になり心配事が増える

小学校入学後は、交友関係が広くなり友達同士のトラブルが増加します。学校だけでなく、学童内でトラブルが起きれば「辞めたい」「行きたくない」と言われる可能性も。

学校や学童と頻繁に連絡をとることになったり、子どもとじっくり向き合ったりと、友達とのトラブルが起こればしっかり時間をとる必要が出てくるでしょう。

★対策方法

  • ・悩みを聞き出し溜め込ませない、困りごとがあったら相談してもらえる状態にする
  • ・ママ友と連絡を取り合い、子どもたちの状態を共有する
  • ・保護者だけで悩まず、学校や学童、そのほか周囲の人たちの力を借りる

退職で後悔しない!小1の壁の乗り越え方を模索しよう

子どもが小学校にあがるタイミングに合わせて、今までの働き方を変えるべきか……。多くの家庭、特にフルタイムで働いている共働き家庭が直面する悩みです。

工夫次第では、フルタイムのままでも小1の壁は乗り越えられますが、子どもの精神面のフォローのために、働き方を変更するのもひとつの方法といえるでしょう。

ここでは、小1の壁に直面したときに選択肢として考えられる働き方を考えてみます。

フルタイムからパートタイマーになる

思い切って退職するなどしてパート勤務に切り替え、子どもが高学年や中学生になるまで融通が利くようにするのもおすすめです。

パートタイマーになれば、勤務時間を子どもの登校後~帰宅前など生活リズムに合わせて調整しやすくなるなど、メリットは多くあります。

特に飲食店や接客業などは、パートやアルバイトが多く、小さな子どもがいる主婦(夫)などが活躍しているところも。学生が授業でシフトに入れないタイミングで働けるため、重宝されるかもしれません。

■メリット

  • ・シフト制を導入しているところも多く、スケジュールの調整がしやすい
  • ・自宅の近くで職場を探すこともできる
  • ・子供の送り迎えや家事と両立しやすいよう、勤務時間を短くできる
  • ・学校の休日や長期休暇に対応しやすい

■デメリット

  • ・キャリアアップの機会が限られており、キャリアの形成が難しい場合がある
  • ・収入が現在よりも減ってしまう可能性がある
  • ・フルタイムの正社員と比べて福利厚生が受けられないケースがある

フルタイムから派遣社員になる

退職して、派遣社員として働くのも選択肢の一つ。これまでのキャリアで身に着けたスキルを生かして、派遣社員として新たな環境で働くことを検討するのもおすすめです。

派遣社員であれば残業をすることはほとんどなく、定時で帰宅できます。職場との交渉にも派遣元会社が入ってくれるので、家庭の事情による働き方の調整も相談しやすいでしょう。

■メリット

  • ・これまでのキャリアを生かせる
  • ・残業なし
  • ・テレワークで働ける派遣の仕事も増えている
  • ・働き方などの条件を派遣元に調整してもらえる

■デメリット

  • ・勤務時間が固定されていて長いため、子供の送り迎えや家事との両立が難しい
  • ・学校の休日や長期休暇、子どもの体調不良による突発の休みに対応するのが難しい
  • ・同じ職場で長く働けない可能性がある

フルタイムでいまの職場で働き続ける

フルタイムとして働き続けたい場合は、部署の変更やテレワークなどの制度利用を検討してみましょう。毎日定時で帰れる、緊急時はテレワークで対応できれば安心です。始業時間を早めるなど、コアタイムを調整するのも有効でしょう。

民間の学童クラブや習い事、シッターサービス、ファミリーサポートなどを活用して時間をつくるのもおすすめです。

■メリット

  • ・キャリアアップの機会がある
  • ・安定した収入が得られる
  • ・福利厚生が充実していることが多い
  • ・慣れている職場で働ける

■デメリット

  • ・勤務時間が固定されていて長いため、子供の送り迎えや家事との両立が難しい
  • ・学校の休日や長期休暇、子どもの体調不良による突発の休みに対応するのが難しい
  • ・仕事のストレスや疲れが子育てに影響を及ぼす可能性がある

働く時間を短くする・フレックスタイム制など制度を活用する・テレワークを活用する

正社員のまま時短勤務を利用するなど、働く時間を短くすることで小1の壁に対応できるかもしれません。とはいえ、法律で時短勤務の適用が定められているのは3歳までで、以降は企業次第。

まずは事前に、職場の上司や人事に、時短勤務をしたいことを伝えて相談することが大切です。フルタイムで働くことが難しい場合は、「テレワークの許可」「フレックス制度の適用」など、時短勤務以外の働き方も提案してくれるかもしれません。

■メリット

  • ・正社員としてのキャリアは維持できるため、雇用の安定と一定の収入がある
  • ・子供の送り迎えや家事との両立がしやすい
  • ・正社員と同様の福利厚生を受けることができる

■デメリット

  • ・企業によっては、時短勤務制度が利用できない場合がある
  • ・給与がフルタイムの正社員に比べて低くなる可能性がある
  • ・残業や夕方以降のミーティングなどの調整が大変な可能性がある

転職も選択肢の一つ

職場での働き方の調整がうまくいかない、小1の壁をいまの仕事で乗り越えられる気がしない、という場合は、転職を考えてみるのもよいでしょう。

テレワークが可能な職場なら、ぐっと両立がしやすくなります。ただし転職してすぐに時短勤務をするのは、職場に慣れていない分難しくなるでしょう。有給休暇もすぐにはもらえない場合もあります。

転職したての頃は新しい環境に慣れるので精一杯で、どうしても家庭は手薄になりがち。転職をするなら、保育園に在籍している間か、小1の壁を終えてからにするのがおすすめです。

■メリット

  • ・雇用の安定と一定の収入がある
  • ・新たなキャリアの可能性がひらける
  • ・働き方や条件の交渉が転職時にできる

■デメリット

  • ・有給休暇がしばらく付与されない可能性がある
  • ・新しい仕事や職場に慣れるのが大変
  • ・転職時にしっかり交渉できていないと、希望の働き方ができないこともある

フリーランスになる

得意な分野で開業して働く方法もあります。フリーランスになれば、自分で時間を調整できるため、子どもが抱える問題にすぐに対応できます。

今まで積み上げてきたキャリアや人脈、趣味、特技など、あらゆる点から開業の可能性を検討してみても良いでしょう。

■メリット

  • ・仕事のスケジュールや量を自由に調整できる
  • ・仕事内容によっては、高い収入を得ることが出来る
  • ・時間の縛りがないため、家庭との両立がしやすい

■デメリット

  • ・収入がフルタイムの正社員に比べて低くなる可能性がある
  • ・土日祝などの休日にも働くケースがある
  • ・体調を崩すと仕事に穴を空けてしまうことがある
  • ・残業や夕方以降のミーティングなどの調整が大変な可能性がある

フリーランス(業務委託)の仕事を探す

まとめ

働きながら子育てをしようと考える家庭にとって、小1の壁は大問題です。家を出る時間や帰る時間の送迎、放課後や長期休暇の過ごし方、友好関係の複雑化など、超えるべき壁は多く存在します。そんな状態で働き方や雇用形態の変更を迫られることがあるでしょう。

働き方を見直すとしても、先のキャリア見据えた選択が必要です。新たに仕事を探す場合は、長く続けられて、子どもが大きくなっても良いスキルになるような、次のキャリア形成に繋げられる選択肢を選んでみましょう。

5つのSTEPでキミのバイト応募をサポート!バイトGET完全マニュアル

特徴・勤務地から仕事を検索

検索

人気の検索

人気の検索

検索

カテゴリ一覧