2024.01.12

「づつ」と「ずつ」どっちが正しい?意味や例文・使い分けのポイントを解説

「づつ」と「ずつ」どっちが正しい?意味や例文・使い分けのポイントを解説

メールや手紙を書くときに、「ずつ」と「づつ」のどちらが正しいのか迷ったことがありませんか?話すときには気にしないけど、文字にすると迷いがちなのがこの「ずつ」と「づつ」の平仮名表記です。

この記事では、「ずつ」「づつ」どちらを使えばいいのか、使い方や意味などについて説明します。

「ずつ」と「づつ」正解はどっち?

「ずつ」と「づつ」は、書き方が違うだけで音や意味は同じ言葉です。
現代仮名遣いでは、「ずつ」と表記するのが正しいとされています。「づつ」は歴史的仮名遣いでの表記です。

文化庁の「現代仮名遣い 本文 第2(表記の慣習による特例)」には、以下のような記載があります。

現代語の意識では一般に二語に分解しにくいもの等として,それぞれ「じ」「ず」を用いて書くことを本則とし,「せかいぢゅう」「いなづま」のように「ぢ」「づ」を用いて書くこともできるものとする。

また、国営放送を行っており、辞書や内閣告示に従った正しい日本語を使っているNHKにおいても、「ずつ」の表記が使用されています。
そのため、基本的に「ずつ」が正解ですが、「づつ」も間違いではありません。

「ずつ」「づつ」ってどんな意味?

「ずつ(づつ)」の意味や語源について解説します。

「ずつ」「づつ」は均等であることを表す

「ずつ(づつ)」は、以下のような意味があります。

  • ある物を同じ分量・程度で分けることを表す
  • 同じ分量で繰り返すことを表す。

ずつ(づつ)は「ある数量を等分に割り当てる」という意味を持つ言葉です。このように均等を表す以外で使われることはありません。

「ずつ」「づつ」は漢字表記では「宛」

「ずつ(づつ)」は、漢字表記では「宛」になります。例えば、「1人宛」の読み方は「ひとりずつ」と読みます。

漢字よりも平仮名で使われることが多いため、あまりなじみがない人もいるかもしれません。日常シーンやビジネスの場では、平仮名表記のほうが親切でしょう。

「ずつ」「づつ」を用いた例文

この「ずつ(づつ)」を用いた例文を見てみましょう。

  • 一人3つずつ、りんごを配っていく
  • 毎日1ページずつ、本を読む
  • 水が一滴ずつ落ちていく
  • 一歩ずつ進んでいけばいい

例文のように、「ずつ(づつ)」は、「同じ分量で分ける」「同じ分量で繰り返す」ことを表します。

「ずつ」「づつ」はどう使い分ける?

「ずつ(づつ)」の使い方や使い分けについて解説します。

「づつ」の使い方は個人の自由

主に使われるのは「ずつ」ですが、私的な手紙や仲間内などプライベートなやりとりであれば、「づつ」を使っても特に問題はありません。
個人の好みや思い入れで「づつ」という表記を使うのも、こだわりがあって素敵ですね。

公的な場では「ずつ」を使う

先述したように、「ずつ」「づつ」はどちらも同じ意味でどちらか一方の表記が間違っている、ということはありません。
ただし、公的な場やビジネスシーンにおける書類やメールなどでは、文化庁から提示されている「ずつ」という表記を使うようにしましょう。

意外と迷う!「ず」「づ」の使い分け

「ずつ」「づつ」以外にも、意外と迷うことが多い「ず」と「づ」の使い分け。
ここでは、「ず」と「づ」の使い分けのポイントを確認しましょう。

基本的には「ず」

現代仮名遣いでは、基本的に「ず」で表記される。
漢字の音読みで元々濁っているもの、2語に分解しにくい言葉は「ず」の表記になります。

例えば、漢字の音読みで元々濁っているものでいうと「地図(ちず)」の図や「頭巾(頭巾)」などが該当します。
2語に分解しにくい言葉は、「訪れる(おとずれる)」「頷く(うなずく)」「いたずら」等があります。

「稲妻」や「融通」なども分解ができるうえに「妻(つま)」「通(つう」)の漢字ですが、分解すると全く異なる意味になるため2語に分解しにくいとみなされ、平仮名表記では「いなずま」「ゆうずう」とされています。

同じ音が連続する場合は「づ」

前と同じ音が続く場合は、元の音に濁点をつけることが推奨されます。例えば「続く(つづく)」「綴る(つづる)」「鼓(つづみ)」などがあります。

また、2つの言葉が繋がって濁る場合も、「づ」を用います。「息遣い(いきづかい)」「三日月(みかづき)」「色づく」「大詰め(おおづめ)」などが該当します。

どちらの濁音を使うべきか悩んだ際は、前の音を平仮名にしてみる、または2つの言葉に分解できるかを考えると、分かりやすくなります。

まとめ

「ずつ」と「づつ」の違いや使い分けについて解説しました。「ずつ」「づつ」は、同じ分量で分ける・同じ分量で繰り返すことを表す言葉です。

原則は「ずつ」表記が正解ですが、「づつ」でも間違いではありません。しかし、「づつ」の使用はプライベートのみで、ビジネスシーンや公式の場では文化庁でも定められている「ずつ」を使うようにしましょう。

言葉では同じ響きのため普段は気にならない「ず」と「づ」ですが、文字に起こすとどちらが正解なの?と迷いがち。使い分けのポイントを確認して、スマートに使いこなしていきましょう。

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