2022.11.28

面接で「苦手な人はどのようなタイプ?」と聞かれたら 回答例と質問の真意を徹底解説

面接で「苦手な人はどのようなタイプ?」と聞かれたら 回答例と質問の真意を徹底解説

就活などで面接官から受ける質問は、志望動機など仕事と直接関係がある内容だけではありません。応募者の性格やタイプを見極めようとする質問もあります。例えば、「あなたにとって苦手な人はどのようなタイプですか?」という質問もその一つです。

面接官は、応募者の何を知りたくてこのような質問をしているのでしょうか。単に、あなたの苦手な人を知りたいだけではありません。本記事では、面接の際に苦手な人を聞かれる理由を解説しつつ、どのように回答すべきかなど、面接対策のコツや、NGな回答例をご紹介します。

 

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面接で「苦手な人」が聞かれる真意は?

面接で「苦手な人」が聞かれる真意は?

 

自分にとって苦手な人を回答する際は、ネガティブな要素を含んでいるため、そのまま人柄を回答するだけだと、自己PRにはつながりません。採用面接で重要なのは、面接官が質問をする理由を的確に把握し、面接官が求める回答を行なうことです。

最終的に、ポジティブな回答で締めくくると、アピールに成功したといえるでしょう。以降では、面接官が苦手な人を質問する真意を解説します。

応募者の性格や価値観を知るため

応募者がどのような人を苦手に感じるのかは、個人の性格や価値観の部分で変わってくるため、それらを知る手段として有効です。面接の質問で性格を掘り下げる質問としては、以下のようなものがあります。

・あなたの長所を教えてください
・あなたは周囲からどのようなタイプと言われますか

しかし、このような質問は、すでに応募者が回答を用意している可能性が高いため、面接官もそのことは織り込み済みです。自分を良く見せようとした回答が想定されるため、本来の性格や価値観を見極めるのが難しいのです。

そのため、面接官は苦手な質問をして、ポジティブな要素とネガティブな要素の両面の情報から、あなたの性格や価値観を総合的に把握しようとします。例えば、「ルールを守らない人が苦手です」と回答した場合、「本人はルールを重んじるタイプ」という価値観と判断されます。

苦手な人との関わり方を探るため

応募者が今までの経験を通じて、苦手な人とどのように関わってきたのかを聞くことで、入社後に苦手な人とうまく付き合っていけるのか、質問を通じて探りたい目的もあります。社会人として企業に属することで、学生生活やアルバイトでの労働環境よりも、さらにさまざまなタイプの人と関わる場面が増えるでしょう。

そのため、苦手な人に接する際の改善策や、苦手な人と協力できるのかを知りたがっているのです。苦手な人から逃げている印象が強いと、マイナス評価となる可能性があります。

社風や社員との相性を見極めたいため

苦手な質問は、社風や社員との相性を見極めるためにされるケースもあります。社員の特徴は、一概にひとくくりにはできませんが、業種や担当業務によっては、ある程度社員の人柄は近くなる傾向です。例えば、人事部なら「ルールを遵守するタイプが多い」、検査担当であれば「物事を細かく見る性格」などが考えられます。

もし、苦手な人と回答したタイプが比較的職場に多い場合は、職場になじめず早期離職となってしまいかねません。これでは、人材確保につながらないため、企業と応募者双方に不幸なことになります。そのため、あらかじめ苦手な人を聞き、採用の判断材料の一つとしている場合もあります。

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面接で苦手な人を答えるまでのフロー

面接で苦手な人を回答する際は、大別すると「苦手な理由」「その人への関わり方」の2つの回答をすることが必要です。そのためには、あらかじめ苦手な人を自己分析したうえで、今までどのように関わって来たのか整理します。また、将来苦手な人と仕事をする際、どのように対応するのかをシミュレーションしておくと役立てることができるでしょう。

以降では、面接で苦手な人を質問されることを想定して、考え方から回答の準備までを5つの段階に分けて解説します。どのような人が苦手なのか自己分析し、理路整然と説明できるように順序立てておきましょう。

①結論 どのような人が苦手か

質問に対する回答で重要なのは、最初に結論を端的に述べることです。最初に「私が学生のとき……」などと、過程を長々と話してしまうと、面接官から「この人は何を言いたいのかわからない」と思われてしまいかねません。これでは、結論に至るまでに話を聞く気持ちが薄れてしまいます。

これを防ぐには、まず結論を述べ、理由などはそのあとに説明しましょう。

(例)
・私は約束を守らないタイプの方が苦手です
・協調性の低い方が苦手です

②理由 なぜ苦手と感じるのか

結論を述べたあとは、苦手を感じる理由です。この理由が一人よがりの内容の場合、納得してもらえない可能性があります。逆に、正当な理由の場合は、共感が得られやすくなるでしょう。理由に関しても、できるだけ簡潔に述べましょう。

(例)
「協調性の低い人が苦手」と回答した場合
・説得に多くの時間や労力を費やしてしまい、非効率と考えているからです
・組織の士気を下げてしまうからです

③実例の提示 どのような経験を経てその考えに至ったのか

苦手と思い至った理由を挙げたあとは、なぜそう思ったのかを述べることが必要です。自分の性格上許せないこともあるでしょうが、どのような経験を通じて苦手になったのか、実例を具体的に話すと、さらに説得力を持たせることができ、自己PRにもつながります。

いつ、どこで、どのような場面で起きたことが苦手と感じたのか、回答できる範囲で具体的に述べると効果的です。例えば、協調性がない人が苦手という理由を述べたあと、以下のように実例をあげると、根拠がはっきりします。

(例)
大学の文化祭で、〇〇サークルでは何の模擬店を開くかを決めるときに、自分の意見ばかり押し付ける人がいました。最終的に模擬店は決まりましたが、調整にかなりの時間がかかりました

ただし、回答する際に、気をつけたいポイントがあります。例えば、当時のエピソードを詳細に語るあまり、感情が乗ってくると、言葉づかいがきつくなったり、単なる悪口で終わってしまったりすることがあるかもしれません。しかし、これでは逆に悪い印象を与えてしまうため、選考に悪影響を与えかねません。

あくまでも、採用面接というオフィシャルの場ですので、適切な言葉づかいを意識するようにしましょう。

④対処法 どのような対応をしたのか

苦手な人を具体的に挙げるだけではなく、対処法まで伝えることで、ポジティブな印象の回答ができます。苦手な人を避けるのではなく、積極的に改善したり対処したりする方法を伝えることが重要です。苦手な人にも歩み寄ろうとした姿勢を伝えることで、将来、職場で苦手な人と一緒に仕事をしなければならない場面でも、「上手に働いていける人」といったポジティブな印象を与えることが期待できます。

先程の文化祭の例でしたら、以下のような回答がよいでしょう。

(例)
・意見を押し付けてきた人に対し、相手の気持ちを配慮して、対話を重ねてお互いに歩み寄る努力をしました
・その人だけと直接話をするだけではなく、チーム全体を巻き込むことを意識した行動を心がけました

⑤今後の対応 入社後に苦手な人とどう関わるのか

入社後に、苦手な人と仕事をしなければならない場合、どのように関わるのかを説明すると、さらにポジティブな印象を与えられます。また、回答の最後で、入社後に働く際苦手な人に対する関わり方や対処法を説明し、改善策を提案すれば、面接官に対してあなたのポジティブなイメージを与えられるでしょう。一例としては、以下のような回答があります。

(例)
・御社に入社後も、相手の気持ちに寄り添ってチームで働いていきたいです
・社会に出てからも苦手な人とも積極的に関わり、良好なコミュニケーションが取れるようにしたいです

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苦手な人をどう答えるべきか

苦手な人をどう答えるべきか

 

苦手な人を上手に説明できても、「自分の本来の性格や面接で自己PRしてきたこと」「面接での質疑応答を通じて伝えてきたこと」と内容が矛盾していると、回答の信ぴょう性が薄れてしまいます。そこで、以降では苦手な人を回答する際に押さえておきたい2つのポイントを説明します。

苦手な人は自分と真逆?

例えば、「一方的に話すぎる人が苦手」と回答すると、面接官から「話しすぎない分、聞き上手な人」ととらえられる可能性があります。しかし、実際に面接の質疑応答であまり面接官の応答を確認せずに、自分が一方的に話しすぎてしまうと、言っていることと実際の行動が異なるため、矛盾が生じてしまうでしょう。

これでは、面接官には「正しく自己評価ができない」「自分が話しすぎるのは良いけど人が話すのは嫌なだけでは?」といったマイナス印象を与えかねません。面接で内容が矛盾しないためにも、自分の性格を分析する際は、苦手な人の逆から探る方法も検討しましょう。

自分が考える苦手な人の逆が、本当に自分の性格と一致しているのかについてチェックしておくと、矛盾しにくくなるため安心です。

自己PRと整合性の取れた回答に

「苦手な人」など、ストレートではない質問に答える際は、履歴書に記載した内容や自己PRと整合性のある回答を意識しましょう。人間の性格はさまざまですが、自分の性格を表す際に、ある質問では「自分は即座に決断する性格」、別の質問では「熟考して結論を出します」などと伝えてしまうと、回答の信頼性がなくなってしまいます。

各質問に対して、自分がよく思われたい気持ちが強すぎると、回答に整合性がなくなりがちです。面接官は、さまざまな角度から質問することで、応募者の話に一貫性があるのかを確認しています。苦手な人だけではなく、自分の性格をきちんと分析し、矛盾のないようにまとめたうえで質問への準備を行ないましょう。

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苦手な人のタイプ回答例

ここでは、苦手な人のタイプを聞かれたときの簡単な回答例を紹介します。回答例は、あくまでも一例となるため、一言一句変えずに回答するのではなく、自分が実際に経験したことや、自分なりの考え方、自分なりの話し方に合わせてアレンジすることがポイントです。苦手な人をカテゴリ別に分けてみましたので、確認していきましょう。

ビジネスマナーの常識がない

アルバイトなどを通じて、基本的なビジネスマナーを身につけることは大切です。人と関わる際には、大なり小なり礼儀をわきまえる必要があります。以下に具体的な例を3つご紹介します。

マナーに欠けている人

【回答例】

私は、マナーに欠けている人が苦手です。なぜなら、相手に対する配慮が欠けていると感じるからです。

接客業のアルバイトをしていましたが、服装に乱れがあるなどマナーに少し欠けた同僚がいました。マナーの悪さを直接的に注意するのではなく、その行動に至る背景を推測したり、人によって許せる許せないといった境界線の違いを考慮したりするなど、さりげなく注意しました。

御社に入社後も、そのような人をフォローする関わり方を意識します。

あいさつができない人

【回答例】

私は、あいさつができない人が苦手です。なぜなら、あいさつは社会人の基本だと考えるためです。

大学時代、サークルでこちらからあいさつをしても、まったく返さない人がいました。失礼だと感じて避けていましたが、「恥ずかしがっていたのかもしれない」「自分にあいさつされていると思わなかったのかもしれない」などと視点を変えました。

御社に入社後も、自分から積極的にコミュニケーションを取るよう心がけたいと考えています。

時間にルーズで計画性のない人

【回答例】

私は、時間にルーズな人が苦手です。なぜなら、プライベートだけではなくビジネスでも大きな悪影響をおよぼすためです。

私は、サッカーのサークルに所属していましたが、練習時間にいつも遅刻してくる人がいました。サッカーは集団競技ですので、練習メニューなどに変更が生じる場合もあり、悪い影響をおよぼしていました。そのため、あえて集合時間を早めに伝えたり、予定時刻が決まったらまずその人に伝えたりするなど、工夫しました。

御社に入社後も、ただ個人を責めるのではなく、どのような策が効果的か考えたいと思います。

【ポイント】
時間にルーズな人が苦手なのは、ビジネスに悪影響を与える点で多くの人から共感が得られる回答です。ただし、共感が得やすい分あたりまえと思われてしまうため、関連性のある具体的なエピソードと、その人にどう対処していくか提示するのが大切です。

社会性に欠ける

社会人になると、それぞれに社会性が求められますが、「大人になる」ということは、単に歳を重ねるだけではありません。しっかりとした社会性を身につけることも指しています。以降では、社会性に欠ける人に関する回答例を4つご紹介します。

協調性のない人

【回答例】

私は、協調性のない人が苦手です。なぜなら、集団作業で物事を実行するときに結論が出なくなるためです。

文化祭でサークルとして模擬店を出すことになり、それぞれの役割分担を決めたところ、「自分はこの役割をしたくない」と発言した人がいました。集団ではそれぞれが役割を担うことが必要なことや、なぜこの作業が必要なのかを説明し、最終的には結束力が高まり、無事、出店できました。

御社に入社後も、協調性がない人にもチーム全体を巻き込んで、協力を求めることを意識したいと考えています。

【ポイント】
協調性のなさをたくさん挙げると、話が長く緩慢になってしまうため、例えば「集団で何かを決めようとする際に、常に人の意見と逆のことを言う人」という1点に絞って説明すると、簡潔に話がまとめられます。

人の話を聞かない人

【回答例】

私は、人の話を聞かない人が苦手です。なぜなら、討論で結論が出なかったり、非生産的な時間を費やしたりすることになるためです。

サークルで何の模擬店を出すか決める際、ある人が他の人の意見をさえぎり話が進まず、なかなか決まらなかった経験がありました。その日は結論が出ませんでしたが、次回の討論の際にいろいろ人が話せるように工夫しました。例えば、一人あたりの発言時間を区切ったり、全員がまんべんなく発言の機会が得られたりするなど、討論のルールを決めました。

御社に入社後も、ミーティングや議論の場は、さまざまな意見が出る工夫をしたいと考えています。

【ポイント】
人の話を聞かないタイプが苦手なことは、「自分は人の話を聞くのが得意」と受け取られる可能性があります。そのため、この質問以外でも面接全体できちんと面接官の話を聞くことを意識しましょう。

責任感が希薄な人

【回答例】

私は、責任感が希薄な人が苦手です。なぜなら、共同作業で迷惑を被る場合があるためです。

接客業のアルバイト経験で、同僚に「この人が来たら、この内容を伝えておいて」とメモを渡して頼みましたが、あとで伝えていなかったことがわかり、トラブルになったことがありました。同僚は、「自分は知らない」といって逃げてしまい、その人と仕事をするのを避けるようになってしまいました。

しかし、あらためて考え直し、「その人と責任分担をしっかりとルールづける」「上席の人とコミュニケーションを取る」などして、チーム全体で改善を図るようにしました。

御社に入社後も、チーム全体での改善を意識したいと考えています。

人の時間を奪うことが平気な人

【回答例】

私は、人の時間を奪うことが平気な人が苦手です。なぜなら、仕事などで忙しい社会人にとって時間は非常に貴重であると感じるからです。

人を待たせてしまったり、相手の都合を考えず物事を頼みすぎたりすることは、相手の時間を奪っている意識が希薄だと感じています。実際に、毎回のように遅刻してきたり、急にキャンセルをしたりする友人がいました。

まったく直らなかったため、予定が変更になる場合はいつまでに連絡してほしいと伝えたり、自分の予定を事前に相手に伝えたりすることで、注意喚起をして少なくはなりました。プライベートなので、大きな問題にはならないのですが、これが仕事だったとすると、さまざまな問題が起きてしまいます。

御社に入社後は、自分の予定を相手に伝えるなど、コミュニケーションを工夫したいと考えています。

性格に問題がある

相手の性格に問題があっても、相手の性格を変えることはできないため、こちら側がどのように対処すべきなのか、考える必要があります。以下では、性格に問題がある人の回答例を4つご紹介します。

悪口を言う人

【回答例】

私は、悪口を言う人が苦手です。なぜなら、他人に対してネガティブな姿勢を取るためです。

学生時代、何人かの友人と話をしていたとき、その場にいない人の悪口が話題になりました。なぜ悪口を言うのか、その不満を聞き出し、内容に誤解があれば説明したり、不満を聞き出したりするなど、私にできることがあれば対処しました。

御社に入社後も、もし悪口を言うような人がいた場合は、その理由を聞いて根本的な解決を働きかけたいと考えています。

【ポイント】
悪口を聞いたときは、同調せずに、その場から立ち去った対応だけでは消極的と受け取られかねません。逆に、改善策を提案・実行するまでしていれば、より積極的な関わりをアピールできます。

嘘や言い訳が多い人

【回答例】

私は、嘘や言い訳が多い人が苦手です。なぜなら、あまり良い気分がしないことはもちろん、問題の解決が遠のく可能性があるためです。

実際、アルバイトリーダーを務めていたときに、クレーム対応に関してメンバーから嘘や言い訳の多い報告を受けたことがあり、対処に時間を要することがありました。嘘や言い訳をするのは、「自分を良く思われたい」「自分を認めてもらいたい」などの理由が考えられるため、嘘をつかなくても良い雰囲気づくりをしたり、ヒアリングをして嘘かどうかを見極めたりして対応しました。

御社に入社後も、仕事上でさまざまな人から報告を受ける際、嘘や言い訳が多い人もいるかもしれません。その場合は、避けることはできないため、先ほど申し上げたような対応を心がけたいと考えています。

【ポイント】
仕事上でも部下からの報告は、「客観的な事実」と「主観的な感想」に分けて考える必要があり、社会人になっても必要な要素です。

高圧的な態度を取る人

【回答例】

私は、高圧的な態度を取る人が苦手です。なぜなら、圧力をかけて人を操作しようという意図が感じられるからです。

サークルで高圧的な先輩がいて、後輩にあれこれ指示する割には、自分はあと片付けなどをしない人がいました。ただ、何か指示があった際は、単に感情的な意見をぶつけ合うと、しこりを残す可能性があるため、悩んでいました。

結果的に、その指示がどのような理由で行なわれるものなのかなど、冷静に問いかけてコミュケーションを図り、理解が得られました。

御社に入社後も、高圧的な人と対立するだけではなく、客観的な事実を積み重ねた意見を提示し、対応したいと考えています。

相手により態度を変える人

【回答例】

私は、相手により態度を変える人が苦手です。なぜなら、相手に対して優劣をつけているような印象を受けるからです。

学生時代、レジのアルバイトをしていましたが、若いアルバイトに対し、すぐに怒鳴りつけて威圧的な態度を取る、決まったお客様がいらっしゃいました。

相手がお客様なので我慢していましたが、あらためて何に対して怒鳴りつけているのか分析したうえで、応対マニュアルを確認し、その手順はぶれずに臨機応変な対応を心がけるようにしました。

御社に入社後も、社内社外に関わらずそのような方に当たる可能性はあると思います。もし、お客様の態度が悪く、クレーム対応が必要となった場合でも、100%お客様の言うとおりにする必要はないと考えつつ、状況に応じた対応を心がけたいと思います。

性格が合わない

性格が合わないのは、ともすれば好き嫌いだけで述べているようにとらえられかねません。また、自分は苦手と感じていても、面接官が共感するとは限らないでしょう。そのため、どのような理由で苦手なのか、何をきっかけに苦手になったのかをより掘り下げて説明する必要があります。以降では、性格が合わない人に関する回答例を4つご紹介します。

すぐ感情的になる人

【回答例】

私は、すぐ感情的になる人が苦手です。なぜなら、その人の気分次第で意見が変わってしまい、こちら側がどのように対応して良いのか困惑するからです。

アルバイト先の社員で、感情的になる方がいましたが、相手の方の性格を変えることはできないので悩んでいました。感情的になっているときは、場合によって相手から離れることも必要だと思いますが、私はいったん相手に共感してクールダウンさせたあと、円滑にコミュニケーションを図るように気をつけています。相手の態度にすべて合わせていると、こちら側にストレスがかかってしまいますが、工夫したことで仕事のパフォーマンスも上がりました。

御社に入社後も、先ほど申し上げたような方法で、さまざまなコミュニケーションを図りたいと考えています。

ネガティブ思考の人

【回答例】

私は、ネガティブ思考の人が苦手です。なぜなら、意見を求めたり助言を受けたりしたときに否定的な態度を取るため、チームや周りの士気を下げると考えているからです。

大学時代の文化祭でどのような催し物を出すかをサークル内で検討していたとき、人が出した意見をことごとく否定する人がいて苦労した経験があります。最終的には、「催し物自体に意味がない」とイベントごと否定されたので困っていました。

建設的な話し合いができないことに、もどかしさを感じていましたが、まず否定する意見の理由を確認するよう心がけました。なぜ催し物をサークルで行なうのか説明を重ね、かなりの時間を要したものの、最終的には意見がまとまったのでよかったです。

御社に入社後も、チーム全体でポジティブなほうへ向けることを意識して、苦手な人とも上手に関わりたいと考えております。

【ポイント】
ネガティブな人は、用心深い場合や物事を冷静に分析している側面もあるため、相手の意見に耳を傾けることも大切です。相手の意見の妥当性を参考にしつつ、チーム全体の士気を下げないよう、その人の意見を認めるところは認めて、ポジティブな方向性に持っていくことが重要です。

無気力な人

【回答例】

私は、無気力な人が苦手です。なぜなら、集団で行動する際に全体の士気低下につながるからです。

アルバイトで「いくら働いても時給は同じ」と公言して、あまり積極的に働いていない人がいて、同じシフトの人にもやる気のなさが広まるほど、影響を与えていたことがあります。

社員の方にも相談しながら、あらためて時給はなぜ払われるのかという根本的なことや、アルバイトの昇給制度などを説明していただきました。また、チームとしての目標を設定するなどして、仕事へのやりがいを増やす工夫をした結果、仕事場全体の士気が上がり、無気力な人にも改善が見られました。

御社に入社後も、無気力な人を避けるのではなく、根本的な解決ができるような解決策を考えるようにしたいです。

【ポイント】
無気力な人もチームの士気を下げてしまう可能性がありますが、ネガティブなタイプのケースとは違い、こちらはあまりメリットがありません。その人と距離を置くだけではなく、どうやって気力を上げるために調整を行ない、チーム全体の活動をプラスの方向へ持っていけたか、経験がいかに説明できるかがポイントです。

優柔不断な思考の人

【回答例】

私は、優柔不断な人が苦手です。なぜなら、全体的な意思決定までに時間がかかってしまうためです。

サークルで何の模擬店を出すか決める際、多くの意見が集まったあと、取りまとめ役の方が優柔不断でなかなか決められず、決定までに時間を要した経験がありました。

その後、多数決など決定の方法や、議論の時間をあらかじめ決めておくなど、決定までのルールをあらかじめ決めたことで、決定までスムーズに進むようになりました。

御社に入社後も、ミーティングや議論の場では、さまざまな意見が出る工夫をしたいと考えています。

【ポイント】
プライベートなことに対する意思決定を例に挙げると、堅苦しい印象を与える可能性があるため、あくまでもサークルなどで全体の決定が必要だったケースを挙げましょう。

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苦手な人の回答NG例

苦手な人の回答NG例

 

苦手な人のタイプを聞かれた場合の回答例を紹介しましたが、以降では逆に苦手な人を答える際のNGポイントを紹介します。言わないほうが良い例をあらかじめ押さえておけば、発言の失敗が防げるでしょう。面接官の評価にも好影響を与えることが期待できます。OKな回答例だけでなく、NG例もしっかりとチェックしておきましょう。

「苦手な人はおりません」と回答

自分を良い人に見せようとするあまり、「苦手な人はいません」と答えたくなるかもしれません。一見、苦手な人はいないことは、「誰とでも好き嫌いなく付き合える人」といったプラスの評価になると感じます。しかし、マイナス評価につながるため、避けたほうがよいでしょう。何年も生きてきて、さまざまな人と関わってきたなかで、過去に苦手と感じたことがないのは、分析不足ととらえられかねません。

また、「良い人だと思わせたいためにつくろっている」「思い浮かばないからごまかしている」などと評価される可能性もあります。本当に苦手な人がいないケースもあるかもしれませんが、その場合は今まで人付き合いを避けてきた人と判断されかねないため、注意が必要です。

自分の性格に直結する内容を明かすことは、恥ずかしいと感じる人もいるかもしれませんが、面接は自己アピールする場所でもあります。自己分析や友人からの意見を集めて、自分の性格をまとめつつ、裏返しで苦手な人を導き出しましょう。

「そのような人とは関わりません」と回答

苦手な人への対処法として、「苦手な人とは関わらないようにしています」「苦手な人とは距離を置くようにしています」と答えるのもNGです。人付き合いに限らず、「何事にも嫌なことから逃げ出すタイプではないか」「自分がやりたくないことからは遠ざかる」と判断される可能性があります。

学生生活、特に大学では苦手な人がいた場合、「そのサークルには入らない」「同じ授業を取らない」などの手法が取れたでしょう。しかし、社会人になると、同僚やお客様、取引先など苦手な人だからといって、一切関わらない姿勢を取ることは基本的にできません。

面接官は、苦手な人への対処法を聞くことで、「苦手な人とでも調整、協力して仕事が遂行できるのか」といった将来の姿を推測しています。

ネガティブな回答

苦手な人の根拠やそう思った具体的なエピソードをきちんと説明できても、そこで話が終わるとネガティブな印象で終わってしまいかねません。苦手な人に対してどのように対処したのか、将来そのようなタイプの人と仕事で関わるときはどのように対処するのか、まで話す必要があります。

また、「無口な人」「自己中心的な人」「なんでも仕切ってくる人」など、抽象的で伝わりづらかったり、逆を返したら自分の短所が出てしまうものもふさわしくありません。ポジティブな結論となるように話を展開することを心がけましょう。

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まとめ

今回の記事では、面接で苦手な人のタイプを聞かれた場合の回答例とNGな回答例、面接官が質問する真意などを解説しました。単に、苦手な人を回答するだけだと、面接官にネガティブな印象を与えてしまいかねません。まずは、苦手な人を簡潔に伝えたあと、そう感じる理由と考えに至ったエピソードを話すと、きちんと伝わりやすくなります。

面接官は、あなたの苦手な人を知りたいのではなく、入社後に苦手な人とどう向き合い、どう協力して仕事を進めていくのかを知りたいのです。また、苦手な人は、別の質疑応答や自己PRと矛盾のない回答が求められます。これらに注意して答えるには、しっかりと自己分析をしたうえで事前に回答の練習をすることが大切です。不安を取り除いて面接を突破しましょう。

 

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