――総合プラントさんではコーディネーター担当と営業担当を分けずに一本化しているとお聞きしたのですが、そもそもふたつの役割にはどのような違いがあるのか教えていただけますか？

永井 竜也（以降、永井）：まずコーディネーター担当は総合プラントに登録して働いてくれる派遣社員さんの登録手続きや面談対応、希望の条件に合うお仕事をご紹介する役割がメインです。そして営業担当は勤務先が決まった後の派遣社員さんのフォローや派遣先企業と連携する役割がメインとなります。

――2つの担当を一本化し、登録手続きから就業後の派遣社員さんのフォローまでを担うことはどのようなメリットがあるのでしょうか？

永井：一般的には、担当を分けている派遣会社さんが多いと思いますが、コーディネーターと営業を分けた場合、情報伝達がうまくいかないことが起きると思っていて。一本化することで、お仕事をご紹介するときに「こちらの職場では入社時にこういうことが必要になります」など、職場の詳しい情報をリアルタイムで伝えることができます。
個人的には、派遣社員さんと派遣先企業それぞれのお話を直に聞ける分、状況をすぐに把握し問題解決へのスピードが早くなることもメリットだと思っています。

――派遣社員として働くうえで、派遣先の詳しい情報を事前に教えてもらえるほうが嬉しいですよね。

永井：そうなんです。世間的にも人材不足が深刻化しているので、“働き手”と“企業”の双方をより深く理解してマッチングさせることが私たちに求められていると​​考えています。
 

――永井さんがより良いマッチングのために大事だと思うことは何ですか？

永井：きちんと情報をデータ化することです。

​​例えば、派遣社員さんの場合、これまでのご経験や得意・不得意な作業内容、希望の生活スタイルや趣味などの情報をまとめています。

派遣先企業の場合は、就業条件や待遇福利厚生、現場で働く従業員の年齢層やフォロー環境などの情報をまとめていますね。

――データ化することでマッチング率が高まりそうですが、具体的な情報を集めること自体、難しいことのように思います。どのように行っているのか、派遣先企業の情報の集め方から教えていただけますか？

永井：とにかくこまめに連絡を取るように心がけています。多い時には週に3回ほど担当者と話をしますね。
​​派遣先企業の担当者と直接会わないと現場の細かい情報を集められないのでは、と思われるかもしれませんが、​直接会うことよりもコミュニケーションの量を重視しています。そのため​対面でも電話でも、なるべく多くの質問を投げかけるように工夫しています。

例えば、「最近、離職された方はどのような理由で辞められましたか？」という質問から、お仕事の大変な部分や、どのような派遣社員さんがその職場に合っているのかを聞き出しています。質問しながら情報の質​も​上げられるように努めていますね。

――常に質問していく姿勢を持っているのですね。では、派遣社員さんの情報はどのように集めているのですか？

永井：派遣社員さんとのお話で分かった人柄や得意不得意といった情報を、パソコンに細かく入力してデータ保存しています。例えば、働き方に求める条件や仕事内容の希望を面談で聞いた時の「Aさんはこういうことに興味があるんだ」とか。

もちろん後々「最初の所感は間違っていた」と思うこともあるんですけどね。マメに電話して状況を確認したり、お仕事中の様子なども拝見したりしながらデータを更新するようにしています。

――第一印象だけの情報でなく、最新版になるよう情報を更新しているのですね！情報をデータ化していく取り組みを続ける中で、実際に効果があったと思える事例はありますか？

永井：情報をまとめておくことで、派遣社員さんが長期的に働ける職場を見つけやすくなったと実感しています。適材適所の見極めができるようになったと言いますか。​

私は総合プラントの営業担当になって9年目になりますが、1年目の時から担当している派遣社員さんは8年以上も働き続けてくださっています。続けられている理由を本人に聞いたわけではないですが、ご自身に合うお仕事に出会えたからではないかと思っています。

データに基づいてご紹介したお仕事がマッチングにつながったと思えるので、個人的にはうれしい話です。
 

――より良いマッチングのために、総合プラントさんで強化したい取り組みはありますか？

永井：派遣社員さんへご紹介するお仕事の選択肢を増やしていくことです。​​​

たとえば、先ほどお伝えした8年以上働いていてくれている派遣社員さんの中には、無期雇用派遣へ転籍された方もいますが派遣社員のままの方もいます。

​​キャリアを積んでいきたいというよりも、派遣社員のまま長く働くことを選択される方もいるんです。そういった方たちにも安心して働き続けてもらうため、エリアを超えた社内の連携に力を入れています。​​​

以前までは、自分が担当する派遣先企業だけのご紹介にとどまっていたのですが、それだけではご紹介するお仕事の幅が狭くなると感じ、現在は総合プラントの他の営業が担当している派遣先企業も含めてご紹介する動きが活発化しています。

――営業同士で情報を共有できる体制が必要になりそうですね。

永井：スムーズに派遣社員さんへご紹介ができるように、就業条件や派遣先企業が求める人物像、派遣社員さんにとってのメリットデメリットなどの情報をデータ化し、社内で共有しています。​​​

とは言え、まだまだ久留米の営業所の中だけでの連携になっているので、他エリアの福岡市や北九州市の営業所とも連携を取れるように範囲を広げることが課題ですね。社内の体制として、データとデジタル技術を活用して情報共有しやすい環境づくりも視野に入れて動いています。

――エリアが広がることで、派遣社員さんが働けるお仕事の選択肢が増えるのですね！

永井：エリアを広げることに加え、ご紹介できる職種の幅も広げていきたいと思っています。総合プラントでは製造・物流・コールセンターなど幅広い職種を揃えているのですが、製造のお仕事の割合が多くなっています。​​​

​今後、ご紹介できる職種のバリエーションを増やすことができれば、派遣社員さんが長く働き続けられるお仕事に出会える可能性は高まる。​​​

お仕事の選択肢を増やしていく取り組みは、引き続き、強化していきたいと思っています。
 

総合プラントさんは派遣社員ファーストの目線で会社の体制を変えながら成長していました。

派遣社員さんと派遣先企業との間に情報の乖離が起きないように専属サポート社員は一人に絞っていたり、お仕事紹介で派遣社員さんを不安にさせないよう情報集めを徹底し、まだ安心して続けられるお仕事を見つけられていない派遣社員さんのためにエリアの垣根を超えた幅広いお仕事紹介に向けて動いていたり。

既存の仕組みにとらわれず、派遣社員の方にとって最もよい体制を模索して、総合プラントの営業兼コーディネーターの皆さんは、日々のサポートの改良に努めています。

もしあなたが、「この職場で働き続けたい」と思えるお仕事に出会えていないのなら、総合プラントさんで探してみてはいかがでしょうか。