2024.01.15

「感慨深い」の意味とは?感慨深い気持ちになる瞬間や正しい使い方を例文付きでご紹介

「感慨深い」の意味とは?感慨深い気持ちになる瞬間や正しい使い方を例文付きでご紹介

人生の大切な節目や忘れがたい思い出にふと触れたとき、うれしいような、懐かしいようなさまざまな感情が湧き上がる瞬間があります。こんなときに使えるのが「感慨深い」という表現です。

この記事では、人はどのような状況のときに「感慨深い」と感じるのか、具体的なシチュエーションを使える例文と一緒にご紹介します。「感慨深い」の正しい意味や使い方を知って「自分の心が動かされた瞬間」を適切に表現してみましょう。

「感慨深い」の正しい意味と使い方

「感慨深い」とは物事や思い出を深く感じ、心が揺さぶられることを意味します。読み方は「かんがいぶかい」です。

過去の経験・記憶と現在の出来事が結びつき、言葉にならないほどの大きな喜びや、しみじみとした感動の気持ちなど、深く心に響く出来事が起きたときの感情を表現するときに使われます。

深い感謝、愛情、懐かしさ、達成感など、単なる喜びや驚きを超えた複雑な感情を一言で表現できる言葉として、さまざまな場面で使える便利な言葉です。

ちなみに...英語で「感慨深い」は...?
直訳で言い換えられる表現はありませんが「deeply moved」が「感慨深い」の類語にあたります。「deeply」=「深く」、「moved」=「感動させられる」という意味です。

ほかにも「touching」や「impressive」も「心に触れる(刻む)ような」といった意味合いで使われることがありますよ。

例文あり!「感慨深い」気持ちになる瞬間5選

人はどんなときに「感慨深い」気持ちになるのでしょうか。

「感慨深い」を使うのにぴったりなシチュエーションを5パターンご紹介します。実際に使える例文も参考にしてみてくださいね。

子どもの成長を感じたとき

卒業式や成人式などの重要な節目において、子どもの成長を実感した親が「感慨深い」気持ちになることが多いです。

子どもが新たなステップに進むことへの喜びや、親としての役割を果たした達成感、子供の成長に伴う時の流れの速さ、過去の思い出への感傷など、さまざまな感情が複雑に絡み合った状態を「感慨深い」と表現できます。

■「感慨深い」を使った例文

  • 「娘が卒業式で舞台に上がるのを見た瞬間、彼女の成長した姿とこれまでの道のりを思い出して、感慨深くなった。」
  • 「卒業式で息子が先生に感謝の言葉を述べるのを聞いて、私の心に感慨深いものがあった。」

結婚式で幸せな様子を見届けたとき

結婚式で子どもや友人、親戚などの幸せそうな様子を見届けたとき「感慨深い」気持ちがこみあげてくることがあります。

子どもの結婚を見届ける親
子どもの新たな人生の始まり、成人としての一歩を踏み出す瞬間を目の当たりにし、親としての深い喜びとともに、過去の思い出やこれまでの成長をしみじみと感じる

友人の結婚を見届ける人
長年の友情や関係性を通じて共に過ごした時間や経験を思い出し、それに対する懐かしさや感謝の気持ちを感じる

「感慨深い」は、相手と深い関係性や長年の付き合いがあるからこそ出る感情です。結婚式の場で複雑に混ざり合う気持ちを表現するのにぴったりな言葉で、スピーチでもよく使われます。

■「感慨深い」を使った例文

  • 「新婦として娘が会場に入ってくるのを見た瞬間、私は彼女の美しさと幸せに包まれた姿に感慨深いものを感じた。」
  • 「結婚式で親友が新郎に愛を誓う姿を見て、感慨深いものを感じた。」

親や祖父母からの愛情深い言葉を受け取ったとき

親や祖父母から愛情深い言葉や、理解のある助言をもらったとき、そのときの気持ちを表現するのに「感慨深い」が使えます。もちろん、親や祖父母に限らず深い関係性にある人から受け取った言葉に対して感じた気持ちにも当てはまります。

受け取った言葉に込められた愛情や思いやりに対して深い感謝や尊敬の意を表しつつ、心を大きく動かされた状況を伝えるのに最適です。

■「感慨深い」を使った例文

  • 「温かい言葉と思い出が詰まった祖母からの手紙を読んで、感慨深くなった。」
  • 「昔の先生から突然届いた手紙を読んで、彼の励ましの言葉と学生時代の思い出に浸りながら、私は感慨深いものを感じた。」

故郷や幼少期を思い出す風景に出会ったとき

「感慨深い」は特定の風景や場面を目の当たりにしたことで遠い過去の記憶が思い起こされたり、懐かしい気持ちが溢れたりしたときにも使えます。

例えば、子ども時代を過ごした街の通りを歩く、古い家族の写真を見る、または幼少期に親しんだ場所を訪れるなどのシチュエーションで「感慨深い」気持ちを感じられます。

■「感慨深い」を使った例文

  • 「故郷の古い道を歩きながら、幼いころに遊んだ場所や昔の友人たちを思い出し、感慨深くなった。」
  • 「幼少期に遊んだ川辺を再訪したとき、その場所が私にとってどれだけ大切であったかを思い出し、感慨深くなった。」

長年の夢や目標を達成したとき

長い時間をかけて努力を積み重ね、ときには失敗しつつも挑戦し続けた結果、目標や夢が現実になった瞬間の気持ちを「感慨深い」と表現するのがふさわしいです。

自分の夢や目標だけではなく、今までの努力や成長を見守ってきた会社の部下の成功や成長に対して感じた喜びを使えるのにもよく使われます。

■「感慨深い」を使った例文

  • 「何年にもわたる努力の末、ついに私の事業が成功を収めたとき、感慨深い気持ちでいっぱいになった。」
  • 「部下が初めて大きなプロジェクトを主導し、見事に成果を出したとき、私は彼の成長に感慨深いものを感じた。」

「感慨深い」を使うときの注意点

「感慨深い」を日常の会話やスピーチなどで使用するときに注意するべきポイントをご紹介します。使い方によっては相手に失礼にあたる場合もあるので、正しい意味を理解したうえで活用するようにしましょう。

「感慨深い」は目上の人には使わない

「感慨深い」は、親しい間柄の人や同世代、もしくは目下の人に対して使います。ビジネスシーンにおいて目上の人に直接使う言葉としてはあまり適切ではないので注意しましょう。

目上の人に「感慨深い」を使ってしまうと、相手の今までの努力や経験、苦労をまるですべて分かっているかのように伝わる可能性があります。

相手の成功への喜びを表すために使った言葉のつもりが、かえってマイナスなイメージを与えてしまうのはもったいないので、使う相手には気を付けるようにしてくださいね。

「感慨深い」は悲しいことにはあまり使わない

「感慨深い」は、一般的にポジティブな感情を示すときに使います。

過去から現在までの道のりにおいて「悲しい」「辛い」感情になったとしても、それも「心が大きく動いた瞬間」としてとらえ、結果的に今のよい結果があるというプラスの意味で使うのが正しいです。

マイナスな感情だけで「感慨深い」とは使わないので、言い換えとして「胸が痛い」「悲しい」を用いるといいですよ。

たった今起きた出来事への思いを述べるには浅すぎる

「感慨深い」は、時間を経て感じる深い感情や、長い時間をかけて育まれた思い出に対して使うのが一般的です。そのため、瞬間的な出来事や感情に対して使用するのは適切ではありません。

たった今起きた出来事や、一時的な感動に対して「感慨深い」と表現すると、その言葉の重みが感じられないことがあります。短期間の出来事には「驚いた」「嬉しい」「興奮した」といった瞬間的な感情を表す言葉を使いましょう。

「感慨深い」と似ているけれど実は意味が違う言葉

「感慨深い」と似た言葉で「考え深い」「感動」がありますが、実はこれらは読み方が似ているだけで意味や含まれるニュアンスが異なります。

それぞれの違いを解説するので、状況に応じて正しく使い分けましょう。

「感慨深い」と「考え深い」

感慨深い 心にしみじみと感じられる様子を示す
➡出来事に対して使う
考え深い 物事を深く考えて思考を巡らせる様子を示す
➡人やモノに対して使う

「考え深い」に「心を動かす」という意味は含まれないため「感慨深い」とは異なる意味を持っていると言えます。

「感慨深い」と「感動」

感慨深い 過去のことを思い出し、しみじみと心が動かされている様子を示す
➡「線」でとらえる
感動 たった今起きたことに対して心が動かされてる様子を示す
➡「点」でとらえる

「感慨深い」と「感動」には両方とも「心を動かされた」という意味が含まれています。

「感動」は目の前の出来事に対して感じた喜びやうれしさなどの感情を示すので、過去の出来事は関係ありません。過去から現在までの結びつきがある「感慨深い」とは使えるシチュエーションが違うので、注意しましょう。

「感慨深い」は別の言葉にも言い換えられる

「感無量」

「感慨無量(かんがいむりょう)」を省略した表現で、言葉にできないほどの喜び・感謝・感動など、強い感情が溢れる状態を示します。

「感慨深い」と同じニュアンスで使え、特別な出来事や経験に対して心が強く動かされたときに使える適切な表現です。

■「感無量」を使った例文

「長年の努力が実を結び、賞を受賞した瞬間、私は感無量だった。」

「余韻のある」

何かを体験したあとにその影響が心に長く残る状態を示します。

この表現は、美しい音楽、感動的な映画、心に残る出来事など、経験したあとも心に深く響き続けるような事柄に対して使われます。

■「余韻のある」を使った例文

「コンサートが終わった後も、その美しい旋律が心に残り、余韻のある感覚に包まれた。」

「感極まる」

感激が極限に達し、言葉にできないほどの強い感動や感情を示す言葉として使われます。涙を誘うほどの感動、喜び、あるいは感謝の気持ちで満たされることを「感極まる」とよく表現されます。

「感慨深い」と同じように、過去の経験や出来事と現在を結びつけて感じる強い感激を表すのにもぴったりです。

■「感極まる」を使った例文

「長い病から回復し、初めて外を歩いたとき、感極まるものがあった。」

「心に染み渡る」

出来事や他人の言動に心を動かされ、しみじみと深い感情が広がっていく状態を示します。

■「心に染み渡る」を使った例文

「祖父が昔話を語るときの温かい声は、いつも心に染み渡る。」

「目頭が熱くなる」

出来事や他人の言動に対して強い感情が沸き上がり、涙が出そうになる状態のことを表現できます。

「感激した」「うれしかった」と示すよりも間接的な表現で、深い感情に動かされ涙がこぼれそうだということを伝えられます。

■「目頭が熱くなる」を使った例文

「息子が初めて「お父さん」と言ったとき、私の目頭が熱くなった。」

まとめ

「感慨深い」の正しい意味と使い方をご紹介しました。

「感慨深い」は、うれしい気持ちや感激する感情によって心が大きく動かされた状態を一言で示せる便利な言葉として、スピーチでも活用しやすい言葉です。

さまざまな言い換え表現と上手く使い分けて、賢い印象を与える表現で気持ちを伝えてみてはいかがでしょうか。


【あわせて読みたい】
【敬語の基礎】尊敬語・謙譲語・丁寧語を習得して印象アップ!
バイト敬語要注意!アルバイトするなら正しい敬語を覚えよう
【働き方Q&A】17.バイト対策~よく使う尊敬・謙譲・丁寧語~

【メールを書くとき・送るときに役立つ!】
アルバイト面接の前日メールはどうやって返信する?マナーやポイント、例文を解説!
バイトを辞める時にメールを送るのはあり?送り方は?
企業へのメール返信のマナーを解説!注意点や就活中に実際に使える例文も紹介!
面接日程メールの書き方・返信方法と知っておきたいマナー【例文付き】
メールでの履歴書の送り方を徹底解説!注意点と書き方を例文つきで紹介
書類選考通過メールがきた!返信は必要?読みやすいメールの作成方法とは
内定メールの返信方法、辞退・承認メールの例文やメールが来ない場合の対処法を解説!
採用の連絡をもらった後の断り方や例文を紹介!メールと電話どっちがいいの?
面接後にお礼メールで熱意を伝えたい!上手な書き方を例文付きで紹介
最終面接辞退の連絡方法は?メール・電話のマナーを解説
面接辞退メールのマナーを例文つきで紹介!理由の伝え方や電話での話し方も解説
就活メールの返信はどこまで返せばいいの?返信不要なケースはある?

   

5つのSTEPでキミのバイト応募をサポート!バイトGET完全マニュアル

さっそくお仕事を探してみよう

カテゴリ一覧