2024.02.06

ビジネスで活かす「ご尽力」の正しい使い方とは?意味と言い換え表現、例文も紹介

ビジネスで活かす「ご尽力」の正しい使い方とは?意味と言い換え表現、例文も紹介

ビジネスの場では、「ご尽力」という言葉がよく耳にしますが、日常生活でこの表現を使うことは少なく、「具体的にどんな意味なの?」と疑問を抱く人も多いでしょう。

この記事では、「ご尽力」の意味と、上司や目上の人に正しく伝える方法を例文と共に解説します。

感謝の気持ちを表す際にどのように使われるのか、また言い換え表現や類似の言葉との違いにも焦点を当てていますので、ビジネスコミュニケーションの質をさらに高めるための参考にしてください。

「ご尽力」とは?

「ご尽力」は日常生活においてあまり多用される言葉ではありませんが、どんな意味で使われる言葉なのでしょうか。

まずは「ご尽力」の読み方や意味、言葉の由来、英語表現を紹介します。

「ご尽力」の読み方

「ご尽力」は、敬意を表して他人の努力や尽力を感謝する際に用いる表現です。読み方は「ごじんりょく」となります。

「尽力」は、ある目的や任務を達成するために全力を尽くすことを意味し、接頭語の「ご」をつけることで、相手への敬意が込められます。

「ご尽力」の意味

「ご尽力」の意味は、文字通りには「貴方の(または貴社の)尽力に感謝します」という感謝の意を伝える際に使われます。

ビジネスの場では、プロジェクトの成功、イベントの運営、重要な取引の成立など、相手の貢献や努力に感謝を伝える場面で使われることが多いです。特に、上司やクライアント、ビジネスパートナーなど、目上の相手に対して用いられます。

「ご尽力」の言葉の由来

「尽力」という言葉は、「尽くす」「力」の二つの漢字から成り立っています。

「尽くす」とは、ある事柄に対して可能な限りの努力をする、全てを出し尽くすという意味があり、「力」とは物事を行うための能力やエネルギーを指します。

従って、「尽力」とは、ある目的や任務の達成のために、自らの力を最大限に発揮することを意味しています。

この表現が日本語に取り入れられたのは、漢文学の影響が強かった時代のことで、もともとは中国の古典文学や書物に由来する言葉と考えられています。

日本における「尽力」の使用は、古くからの文献や書状などで確認することができ、特に江戸時代以降の公式な文書や手紙での使用例が見られます。この時代から、他者の努力や貢献を讃え、感謝の意を示す際に用いられていました。

このように、「ご尽力」という言葉は、時代を超えて相手への敬意と感謝の気持ちを伝えるために使われ続けている表現なのです。

「ご尽力」の英語表現は?

「ご尽力」という表現を英語で伝えるには、文脈に応じて様々なフレーズや単語を使用します。英語では直接的に一言で表す単語はありませんが、似たような感謝や評価の意を伝えるために以下のような表現が一般的に用いられます。

Effort

「努力」という意味を持ち、個人の取り組みや労力を指します。「Make an effort」や「Put in effort」といったフレーズで、「尽力する」という行為を表現できます。

例えば、「We recognize the effort you have put into this project.」(このプロジェクトに費やしてくださったご尽力に感謝しています。)のように使用できます。

Assistance

「手助け」「支援」といった意味合いで、特に他者からの具体的な助けや協力を示します。

「Your assistance on this matter has been invaluable.」(この件におけるあなたのご尽力は計り知れない価値があります。)というように表現することができます。

Support

「支援」「後援」という意味で、「assistance」と同様に他者からのサポートを示します。

「We greatly appreciate your support in these efforts.」(これらの取り組みに対するあなたのご尽力に深く感謝しています。)という表現が可能です。

加えて、「Your hard work and dedication are greatly appreciated.」(あなたの一生懸命な努力と献身は大変感謝されています。)や「Thank you for going above and beyond.」(期待を超える努力に感謝します。)といったフレーズも、「ご尽力」の感謝と尊敬のニュアンスを英語で表現する際に有効です。

▼例文

Your efforts are greatly appreciated.(あなたの努力に深く感謝しています。)
Thank you for your hard work.(あなたのご苦労に感謝します。)
We're grateful for your dedication.(あなたの献身に感謝しています。)
Your contribution has been invaluable.(あなたの貢献は計り知れません。)

「ご尽力」の正しい使い方と注意するポイント

「ご尽力」という言葉は、ビジネスシーンにおいて他人の貢献や努力に対する深い感謝と敬意を表現する際に頻繁に用いられます。

しかし、この言葉を適切に使用するためには、正しい使い方を理解し、注意点を把握しておくことが重要です。

ここからは、「ご尽力」の正しい使い方と使用する際に注意したいポイントについて紹介します。

「ご尽力」の使い方

敬意を表す場面で使用する 同僚、顧客への対応で協力してくれた部下、ビジネスパートナーに仕事で手助けをしてもらった際に、感謝の意を示すときに使用します。
フォーマルなコミュニケーションで利用する 書面や公式の会話、メールなどフォーマルなコミュニケーションの文脈で「ご尽力」を用います。公式の報告書、感謝状、ビジネスメールなどではこの表現が適しています。
具体的な貢献に対して言及 「ご尽力」を用いる際は、可能であれば相手の具体的な貢献に言及することが望ましいです。感謝の気持ちがより具体的に相手に伝わります。

「ご尽力」使用時の注意点

過度な使用を避ける あまりにも頻繁に「ご尽力」という言葉を使用すると、その価値が薄れたり、言葉が形式的に感じられる恐れがあります。重要なのは、真に感謝の気持ちを伝えたいときに適切に使用することです。
関係性を考慮する 相手との関係性や立場を考慮して「ご尽力」という言葉を使うことが大切です。立場が非常に近い同僚や、非常にカジュアルな関係性の場では、よりカジュアルな表現を選ぶ方が自然かもしれません。
文脈の適切性を判断する すべてのビジネスシーンや状況で「ご尽力」という表現が適切とは限りません。文脈や状況の正式度を考慮して、言葉を選ぶようにしましょう。

「ご尽力」の例文を紹介

ここからは、「ご尽力」を使った例文をビジネスシーン別にいくつか紹介します。

■プロジェクトが無事完了した際に、チームメンバーや関係者全員への感謝の意を示す場面

「この度のプロジェクトの成功に至るまで、皆様のご尽力に深く感謝申し上げます。」

■企業間のコラボレーションやパートナーシップにおいて、成功と感謝を伝える場面

「新製品の開発と発売にあたり、御社のご尽力がなければこの成果は得られませんでした。心より感謝申し上げます。」

■クライアントの支援や協力に対する感謝を表す場面

「長期にわたるお取引の中で、貴社のご尽力には何度も救われました。これからも良好な関係が続くことを願っております。」

■問題や課題に対して、具体的な助言を上司から頂いた場面

「貴重なご助言とご尽力により、問題を無事解決することができました。誠にありがとうございました。」

■退職する同僚や部下へ送別のメッセージを伝える場面

「長年にわたるご尽力に心より感謝申し上げます。あなたのこれからの活躍を心からお祈りしております。」

メールで使用する「ご尽力」の例文

ここからは、メールで活用できる「ご尽力」の例文を紹介します。

■プロジェクトの御礼

〇〇(会社名)株式会社
〇〇(フルネーム)様

平素より大変お世話になっております。〇〇株式会社の〇〇です。

この度は、〇〇プロジェクトにおいて、貴社ならびに〇〇様のご尽力を賜り、無事プロジェクトを完了することができましたこと、心より感謝申し上げます。プロジェクト期間中、多くの課題がありましたが、〇〇様の豊富な経験と知識、そして何よりも変わらぬ熱意により、一つ一つの困難を乗り越えることができました。

特に、〇〇(特に印象的だった具体的な貢献やエピソード)に関しては、〇〇様のご尽力がなければ、このような形での解決は難しかったと確信しております。〇〇様のプロフェッショナリズムとチームワークへの貢献に、深く敬意を表します。

今後、〇〇プロジェクトの成果を生かし、さらなるビジネスの発展に繋げて参りたいと考えております。その過程でも、引き続き〇〇様をはじめとする貴社の皆様との協力関係を深めていければと願っております。

改めて、このたびのご尽力に心からの感謝を申し上げるとともに、今後とも変わらぬご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

〇〇(苗字)

********************************
〇〇株式会社 〇〇部 〇〇統括部
〇〇戦略部  〇〇課

〇〇 〇〇(フルネーム)

〒〇〇〇-〇〇〇〇 東京都〇区(会社住所)
Tel:〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇(電話番号)
E-mail:(メールアドレス)
********************************

■イベント成功の御礼

〇〇(会社名)株式会社
〇〇(フルネーム)様

平素より格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございます。〇〇株式会社の〇〇でございます。

この度は、〇〇(日付)に開催されました〇〇イベントにおきまして、御社及び〇〇様のご尽力に心から感謝申し上げます。〇〇様のご支援があっての大成功であり、参加された皆様からも高い評価をいただいております。

イベントの企画段階から実施に至るまで、〇〇様には多大なるご協力を賜りました。特に、〇〇(具体的な貢献やアイデア)に関するご提案は、イベントの質を格段に高めるものでした。

今後も、この成功を足掛かりに、さらに〇〇(業務やプロジェクト)の向上を目指して参ります。御社とはこれまで以上に緊密な関係を築き、共に成長していくことを願っております。

今一度、貴重なご尽力に深く感謝申し上げますとともに、今後とも変わらぬご支援のほどお願い申し上げます。

〇〇(苗字)

********************************
〇〇株式会社 〇〇部 〇〇統括部
〇〇戦略部  〇〇課

〇〇 〇〇(フルネーム)

〒〇〇〇-〇〇〇〇 東京都〇区(会社住所)
Tel:〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇(電話番号)
E-mail:(メールアドレス)
********************************

■長期にわたるサポートに対する御礼

〇〇(会社名)株式会社
〇〇(フルネーム)様

いつも大変お世話になっております。〇〇株式会社の〇〇(あなたの名前)です。

長年にわたり、貴社および〇〇様からは、〇〇(プロジェクト名や業務内容)におけるご支援、ご協力を賜り、心より感謝しております。特に、〇〇(具体的なシチュエーション)における〇〇様のご尽力は、我々にとって大きな助けとなりました。

貴社との連携により多くの成果を上げることができたこと、深く感謝の意を表します。〇〇様の専門知識と経験は、常に我々の業務をより高いレベルへと引き上げて頂きました。

今後もこのような貴重な関係が続けられるよう、更なるご尽力を賜りたく存じます。共に成長し、成功を収めていけることを心から願っております。

改めまして、長期にわたるご尽力に対し、深く感謝申し上げます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

〇〇(苗字)

********************************
〇〇株式会社 〇〇部 〇〇統括部
〇〇戦略部  〇〇課

〇〇 〇〇(フルネーム)

〒〇〇〇-〇〇〇〇 東京都〇区(会社住所)
Tel:〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇(電話番号)
E-mail:(メールアドレス)
********************************

「ご尽力」の類語・言い換え表現

「ご尽力」という表現は、相手の努力や貢献に対する敬意と感謝を示す際に用いられますが、状況や文脈によっては異なる言い換え表現を使うことで、より適切なニュアンスを伝えることができます。

ここからは、「ご尽力」の類語・言い換え表現を紹介します。

ご協力 (ごきょうりょく)

「ご協力」は、「ご尽力」と同様に、相手の助けやサポートに対する感謝を表しますが、より協力的な活動や助け合いのニュアンスを強調します。

■相手の協力的な行動や提案に対して、感謝を伝える例文

〇〇様のご協力に深く感謝しております。先日のチャリティーイベントにおいて、〇〇様からの具体的な提案と実行のおかげで、目標金額を大幅に上回る募金が集まりました。皆様の協力的な精神がこの成功をもたらしたこと、心から感謝申し上げます。」

ご支援 (ごしえん)

「ご支援」は、物理的、金銭的、情報提供など、より具体的な援助やサポートを指す場合に適しています。

この表現は、プロジェクトなどの支援に感謝する際に用いられます。

■新規プロジェクトの立ち上げに対して感謝を伝える例文

「この度は、新規プロジェクト立ち上げにあたり、貴社からのご支援を賜り、誠にありがとうございました。特に、技術的な知見と資金面での支援がなければ、このプロジェクトの実現は難しかったでしょう。貴社の具体的な援助に深く感謝しております。」

ご貢献 (ごこうけん)

「ご貢献」は、相手の行動や努力が大きな成果や成功に繋がったことを強調したい場合に適した表現です。成果や目標達成における重要な役割に対して讃える際に用います。

■相手の長期にわたる研究と開発の努力に対する敬意と感謝を伝える例文

「〇〇様のご貢献が、我々の組織が今日達成した画期的な成果の礎となりました。長年にわたる研究と開発へのご尽力、そしてその過程での重要な発見は、この分野における大きな進歩をもたらしました。〇〇様の貴重な貢献に、心より敬意を表します。」

「ご尽力」と「お力添え」は使い分けが必要

「ご尽力」と「お力添え」は、どちらも他人の貢献やサポートに対する感謝を表現する際に使われる日本語の表現ですが、使用する文脈や伝えたいニュアンスによって適切に使い分けることが重要です。

■「ご尽力」と「お力添え」の違い

表現 意味 ニュアンス 使用シーン
ご尽力 相手が目的やプロジェクトのために相当な努力や時間を費やしたことへの感謝 大きな成果や成功に貢献した相当の努力や貢献を強調 長期プロジェクトの成功、困難な課題の解決、重要なイベントの運営など
お力添え 比較的軽い支援や協力、手助けを指し、依頼やすでに提供されたサポートへの感謝 軽い支援や一時的な手助け、依頼時にも使われる 情報提供、短期間のアシスタント業務、物資の提供など一時的な支援

■例文

ご尽力 「〇〇様のご尽力のおかげで、この度のプロジェクトは大成功に終わりました。何ヶ月にもわたる懸命な作業と、その過程で遭遇した数々の課題へのご対応に心から感謝申し上げます。〇〇様のプロフェッショナルな対応と献身的な努力がなければ、このような成果は得られなかったでしょう。」
お力添え 「来週開催予定のセミナーに向けて、〇〇様のお力添えを賜れますと幸いです。特に、会場設営と資料準備においてご協力いただけると、大変助かります。お忙しいところ恐縮ですが、〇〇様の豊富な経験を活かしたご支援を期待しております。」

上記の例文から、「ご尽力」が主に大きな成果や長期的な貢献に対する感謝を表す際に用いられ、「お力添え」が比較的小規模な協力や短期的な支援を求める、またはそのような支援への感謝を伝える際に適していることがわかります。

それぞれの表現が持つニュアンスを理解し、状況に応じて適切に使用しましょう。

まとめ

この記事では、「ご尽力」の正しい意味と使い方について紹介しました。「ご尽力」はビジネスシーンにおいて重要な役割を果たす表現の一つです。

また、「ご尽力」の言い換え表現や類語についても触れ、さまざまな文脈やニュアンスに応じた適切な使い分けを紹介しました。シーンや状況に応じて、ご尽力とその他の言い換え表現を使い分けましょう。

相手の貢献や努力を正確に評価し、適切な言葉で感謝を表現することは、信頼関係の構築においても非常に重要です。

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