2024.02.07

「失念しておりました」の意味や正しい使い方は?ビジネスシーンで使える表現・言い換えを解説【例文付き】

「失念しておりました」の意味や正しい使い方は?ビジネスシーンで使える表現・言い換えを解説【例文付き】

ビジネスシーンでよく耳にする「失念しておりました」という言葉。具体的にはどんな意味で、どんなシチュエーションで使う言葉なのでしょうか?

この記事では、「失念しておりました」という言葉の意味や使い方、言われた際の返し方や言い換え表現について、例文を用いて分かりやすく解説します。

「失念しておりました」とはどういう意味?

「失念(しつねん)」とは、「忘れる」という意味です。「失念しておりました」という表現は、分かりやすく言うと「忘れていました」というニュアンスになります。

「失念しておりました」は自分に対してへりくだった表現をする謙譲語で、「忘れていました」と比べて、丁寧で誠実な印象になります。ビジネスシーンで、上司・取引先などの目上の人に使う表現としても適切です。

「失念しておりました」はどんな時に使う言葉?

何かをうっかり忘れてしまったことを認め、丁寧かつ反省の意を示す際によく使われるフレーズです。主にビジネスシーンで活用できる敬語表現で、メールなどの文章や口頭でも使えます。

以下、シーン別で、「失念しておりました」を使うシチュエーションを紹介します。

■ビジネスシーン
会議の予約を忘れたり、書類などの提出期限を守れなかったりした場合に、忘れたことを認めて謝罪する際に使用します。

■日常生活
友人や家族との約束を忘れたり、重要な日(誕生日や記念日など)を忘れたりした場合に、忘れてしまっていたことを認め、お詫びするために使われることがあります。

■公的な場面
公的な手続きや文書の提出期限を忘れた場合など、公的な場面での忘れ物に対して報告・謝罪する際にも使われます。

「失念しておりました」を使う際のポイント

「失念しておりました」を使う際に、押さえておきたいポイントを紹介します。

謝罪の言葉を添える

「失念しておりました」は、何かを忘れてしまったことを認めると同時に、その過ちに対する謝罪を示しています。この言葉を使う際には、謝罪の言葉を添えることで、より謝罪の気持ちを伝えられます。

例えば「失念しておりました。大変申し訳ありませんでした。」と謝罪を添えると、忘れたことに対する自分の責任を認め、誠実な態度と受け取ってもらえるでしょう。
また、今後の改善策もあわせて伝えると、より真剣に向きあう姿勢を表すことができます。

もともと知らないことには使わない

もともと知らなかったことに対して「失念しておりました」を使用するのは、不適切で誤解を招くことがあります。「失念しておりました」という表現は、過去に知っていた・覚えていたことを忘れてしまった場合に使いましょう。

例えば、初めて聞いた情報に対して「失念しておりました」と答えるのは適切ではありません。そのような状況では、「存じ上げませんでした」など、正直に伝える方が良いでしょう。

「失念」を使うのは自分に対して

「失念しておりました」という表現は、他人の行動に対して使うことはありません。自分自身の行動や責任に対して使用しましょう。

例えば、他人のミスや忘れ物について「○○さんが失念していました」と言うのは不適切です。他人の行動に対して「失念」という言葉を使うのは失礼になるので、注意しましょう。

「失念しておりました」の例文

「失念しておりました」というフレーズを用いた例文を紹介します。

▼例文

  • 先日お送りいただいたメールの返信を失念しておりました。すぐに確認し、返信いたします。ご迷惑をおかけして申し訳ありません。
  • 報告書の提出期日を失念しておりました。大変申し訳ございませんが、本日中に提出させていただきます。
  • 今日の会議室の予約を失念しておりました。代わりの会場を急いで手配いたしますので、少々お待ちください。
  • 会議の時間が変更になったことをお伝えするのを失念しておりました。ご迷惑をおかけして申し訳ありません。
  • 本日の会議の参加を失念しておりました。大変申し訳ございません。今後はこのようなことがないよう十分注意してまいります。

「失念しておりました」は、ビジネスシーンや私生活での忘れ物や約束を破ってしまった際、それを丁寧に認め、謝罪する際に適しています。「失念しておりました」に加えて謝罪を添えることで、相手に対する敬意を示しつつ、誠実に対応する姿勢を示すことができます。

「失念しておりました」と言われた際の返答は?

「失念しておりました」という言葉に対する返答は状況や関係性に応じて変わりますが、いくつかの返答の例を紹介します。

▼返答の例文

  • 「大丈夫です、お気になさらないでください」
    ・・・状況を理解し、「気にしていない」という態度を示す返答
  • 「こちらこそ配慮が足りず、申し訳ございませんでした」
    ・・・相手を思いやり、状況を軽減する返答
  • 「承知いたしました、私たちも対応いたします」
    ・・・問題の解決に協力する意志を示す返答
  • 「それでは、改めてご確認いただけますか?」
    ・・・忘れられた事項について、再確認を依頼する返答

「失念しておりました」という言葉への返答は、状況や相手の感情を考慮して適切な返答を選び、相手に配慮しつつ対話をスムーズに進めることが大切です。

「失念しておりました」の言い換え・英語の表現

「失念しておりました」を別の言葉で言い換える際の表現について解説します。

「失念しておりました」の言い換え

「失念しておりました」の言い換えにはどんな表現があるのか見ていきましょう。

忘失(ぼうしつ)

「忘失」とは、すっかり忘れてしまうことを意味し、「何かを忘れてなくしてしまった場合」に使える表現です。主に鍵や傘など、物をなくした際に使われます。

  • パスワードを忘失してしまいました。
  • 提出する書類を忘失してしまいました。

忘却(ぼうきゃく)

「忘却」とは、「忘失」と同様に忘れ去ること・すっかり忘れてしまうことを意味します。小説などによく用いられる、詩的な印象を与える表現です。

  • 忘却の彼方へ消え去る
  • 誰にでも忘却したい思い出の1つや2つある

放念(ほうねん)

「放念」は、「気がかりな事を忘れて心にとめないこと」という意味があり、「気にしないでください」「忘れてください」というニュアンスが含まれます。主にビジネスシーンで使える表現です。

  • 先日お話しした○○の件は、どうぞご放念ください。
  • 既に対応済みでしたらご放念ください。

既に対応済みでしたらご放念ください。

「失念しておりました」を英語で伝える際の定型文を見ていきましょう。

▼英語の例文

  • I apologize. It must have slipped my mind.
    (申し訳ございません、失念しておりました)

    ・・・ビジネスシーンで使える丁寧な英語表現です。
  • I'm terribly sorry. I made a mistake.
    (大変申し訳ございません、失念しておりました)

    ・・・ビジネスシーンで使える丁寧な英語表現で、「I made a mistake. 」は「忘れた」を湾曲的に伝える言い方です。
  • I failed to do ~.
    (~をし損ないました)

    ・・・「fail to do」は「し損なう」を意味する表現です。
  • I'm sorry. I forgot about it.
    (ごめんなさい、忘れてました)

    ・・・親しい相手などに使える、カジュアルな英語表現です。

まとめ

「失念しておりました」の意味や使い方、例文を紹介しました。

「失念しておりました」とは、自分が何かをうっかり忘れていたことを丁寧に示す謙譲語です。自分のミスを認めつつ、謝罪の意味も込められています。
「申し訳ございません」などの謝罪の言葉や、「今後は~して気を付けます」などの改善の言葉を添えると、より真摯な態度を示すことができるでしょう。

使う相手は自分に対して、もともと知らないことには使わないなど、この言葉を使用する際にはいくつかポイントがあります。
ビジネスシーンでもよく使う「失念しておりました」、意味や使い方をしっかり知ったうえで、上手に活用していきましょう。

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